ファッション通販サイト「BUYMA」を運営している株式会社エニグモの田中です。今夜は日本でAbacus Venture Solutions Pvt Ltd、株式会社チェンジ、株式会社ITTRを経営している、ちょっと有名なインド人サチン・チョードリーさんと食事をしました。日本在住歴20年で、本当は日本人なんじゃないかと疑うぐらい日本語が流ちょう。何か一緒にできないだろうかというざっくりしたテーマで打ち合わせをしたあと、シンガポール料理屋に移動。お目当てはチキンライス。ビールはもちろんタイガービール。サチンは日本で成功しているビジネスモデルをインドで展開することに最近注力しているらしく、おのずとインド市場についての話になる。今後拡大する市場として中国とインドが注目されていることは世の常識になっているが、実際にインドの具体的な話を聞くのは初めてでこれがまた面白い。田中:「今、インドはめざましく成長をしていますが、実感としてはどうですか?」サチン:「インド経済は、インフレの懸念はあるものの急成長を続けています。インド財務省は、2011-2012年度(2011年4月-2012年3月)の国内総生産(GDP)伸び率が9%近くになると言っています。このペースでいくと、近い将来中国の勢いを上回ってしまうかもしれませんね。インド経済をけん引しているのは、やはりITとインフラです」田中:「インドに出ていくとしたら何がもうかりますか?」サチン:「最大都市のデリーやムンバイなど、一部の主要都市では、住宅価格が高騰しています。2年で5倍に急騰したところもあります。まさに、人口12億人の巨大住宅市場への投機が熱いです。さらに、私はサービス業に注目しています。特に、未成熟の外食産業において、日本のすばらしいアイデアや気遣いのスピリットを持ち込むことで、大きなビジネスを成功できると思っています」田中:「サービス業ですか……。サチンは、インド初の居酒屋も既に出店されていますよね。あと、気になるのが、インドの人の食生活。牛肉は食べないとか、全部が全部スパイシーな料理だとか、本当ですか?」サチン:「インド人は牛肉を食べないと思われていますが、実は牛肉消費量は世界で4位です。また、辛いものしか食べないイメージがあるかもしれませんが、辛いものを食べない人も結構います。家庭料理だと思われている、タンドリー料理(タンドリーチキンとか)なんかも、実際には一般家庭ではつくりません。当然、タンドリー用の釜自体も普通の家には無いんですよ。とにかく、インド人の食習慣に関して、日本では誤解がかなり多いんですよ」田中:「失礼しました(笑)。ところで、インドでは多数のMBAを輩出していると聞きましたが、ほんとですか?」サチン:「アメリカの留学生の中で一番MBAをとっているのがインド人です。そして、さまざまな世界中の企業でインド人が活躍しています。例えば、アドビのCEOや、マスターカードのCEOなんかも……。ほかにもたくさんいますし、シリコンバレーの技術者の3割はインド人なんです。ほとんどが、欧米(おうべい)のトップスクールで学んで、グローバルに活躍しているんです」田中:「なるほど、世界のエスタブリッシュメント層の中心にインド人が数多くいるということですね。これは、やはりインド人が英語を話せることが大きいと思います。米国の4倍の人口(12億)があって、公用語が英語だと考えれば、確かに世界一の英語圏ですよね。そして、インド市場向けにウェブサービスを展開するのであれば当然、サイトも英語で作ることになりますね」サチン:「その通りです。全世界の在外インド人の数は約2,400万人です。それに比べて日本人は約100万人。英語力と数学力と社会的な背景を受けて、世界を席巻しはじめているんですよ。まさに今『インドは熱いんですよ!』」田中:「熱さでは、僕ら日本人も負けてないんですけど……。では、最後にくだらない質問をひとつ。一番好きな日本の食べ物は何ですか?」サチン:「いろいろありますが、やはりココイチ(カレーハウスCoCo壱番屋)の2辛(あまり辛くない)、チキン煮込みダブル、それにゆで卵のトッピング(マイルドにするため)ですね。週に2回は必ず食べますが、これがほんとにおいしいんです!あまりに好きなので、この味を多くのインド人にも広めたいと思っています。」田中:「……。君は、ほんとにインド人なんですか!?」今回の「バッカスの日」、市場規模のような数値的な話だけでなく、文化や消費トレンドなどを含めたリアルで立体的な話ができて、実際に事業展開をする際のイメージが湧いてきました。それにしても、すっかり“インド市場は熱い”とサチンにすり込まれたホットな夜でした。(田中禎人/エニグモ)●今回のお相手サチン チョードリーAbacus Venture Solutions Pvt Ltd 会長、株式会社チェンジ取締役、株式会社 ITTR 代表取締役社長。1973年インドニューデリー生まれ。外交官の父の日本駐在を機に幼少時代を日本で過ごす。インドの大学卒業後インド某大手旅行会社と日系企業の通訳・コーディネーター経て、1996年再来日。同旅行社東京支社で2年連続営業トップの実績を出す。その後、転職した日系の通信会社でも数百人の優秀な日本人営業マン中で日本一の売り上げ記録を達成。2001年株式会社サクセスTRC設立。代表取締役に就任。ITコンサルティング、システム開発、旅行部門など幅広く事業を展開。2002年財閥グループと提携し、IT事業を拡大。2003年より、大日本印刷、NEC、富士通のIT企業研修をインド現地で開始。また起業家向けに営業戦略、マーケティング、コンフィデンス・ビルディングをテーマにしたセミナーをスタート。大学でインド市場、ITビジネスに関する講演も行う。インド進出を目指す日系企業向けのコンサルティングも手がける。2007年株式会社マスターピース・エスパイヤーインド設立。代表取締役に就任。インド初日本向けのコールセンター事業を展開。2009年株式会社ITTR設立。代表取締役に就任。2009年2月日本のアイデアやサービスをインドに提供するAbacus VSを設立し、会長に就任。●著者プロフィール株式会社エニグモ 代表取締役 CO-CEO田中禎人(たなか・さだと)日本最大級のファッション通販サイト『BUYMA』(バイマ)(。を運営。1997年オンワード樫山入社。外資系PR会社を経てカリフォルニア大学経営大学院で経営学修士(MBA)を取得。2001年博報堂入社。2004年須田将啓氏とともに博報堂を退社し、株式会社エニグモを設立。著書(須田氏との共著)に『謎の会社、世界を変える。-エニグモの挑戦』(ミシマ社)がある。Twitterアカウント@sadatotanaka(熱烈社長のソーシャルグラフバッカスの日とは?FacebookやTwitterなどソーシャルメディアの出現によって、つながりたい人、知りたいことへのアクセスが容易になった。そんな便利なツールを駆使しつつも、リアルなコミュニケーションにこだわる男(株式会社エニグモ 代表取締役田中禎人)がいる。とことん飲んで関係を築き上げるのが信条。仕事と酒をこよなく愛する熱烈社長は今宵もまたどこかで杯を交わす。ちなみに、バッカスとは、ローマ神話の酒神のこと。【関連リンク】【バッカスの日】会議室で聞けない話も。“全国最年少校長”は「肉食」男子!?【バッカスの日】食べログを生んだ“空気”とは?【コラム】どうする!?友達の恋人を好きになってしまったら
2011年07月30日ファッション通販サイト「BUYMA」を運営している株式会社エニグモの田中です。今日のお相手は、大阪府の橋下徹知事と大学からの友人で、現在、全国最年少校長として有名な中原さん。去年、和泉高校で講演させてもらって以来の再会です。中原さんは、もともとロサンゼルスの大手法律事務所の敏腕弁護士だったのですが、2010年春、年収が以前の5分の1になることを承知で、それでも「日本の教育のために」と弁護士を辞めて校長の道を選んだのです。それにしても、自分が日本のために何ができるかをここまで熱く考えている人はなかなかいないと思います。この夜もバカ話をしていると思ったら、日本の教育や政治の熱い話に変わっていたり、かと思うと、気づくとまたバカ話で大笑いしている……。本当に、笑いの絶えない楽しい人なんです。僕と中原さんの共通点は、お互い“肉食”。ということで、焼肉屋を選んだのですが、どうやら中原さんは前日も焼肉だったようです。やっぱり時代を変える男は肉食。話題の肉食系全国最年少校長を目の前にして、いい感じにお酒もまわってきたので、早速切り込んでみました。田中:「校長、最近、モンスターペアレンツなど耳にしますが、生徒の親御さんを見て感じることはありますか?」中原:「今の世の中は、ITの発達に伴い急激にグローバル化が進んでいます。どんなビジネスをするのでも、必ず世界市場という一つのマーケットで勝負することになります。ですから、お子さんの将来を考える際に、『自分の子供は「世界基準」に照らして、どこまでの力があるのか、ないのか』という視点で考えていただければと思います。つまり、近隣の学校と比べてちょっと成績がよい学校にいるから安心、だとか、クラスで平均以上だからなんとか食っていけるだろう、という考え方は、20年前には通用してもこれからのグローバル社会では通用しないと思います。学歴は「事務処理能力」や「勤勉さ」の証明になりますが、これに加え、世界基準で認められる得意技を持っているかが勝負の分かれ目になると思っています」。田中:「さすが!かなり熱いですね。若干、求めていた質問と違うような……。やっぱり、肉食の話しに戻しまして、どうなんでしょうか、最近の草食男子は?校長からバシッと一言お願いします」。中原:「僕の場合、肉食系といってもただ単に「ハラミ好き」というだけの文字通りの情けない肉食系なのですが、エニグモ田中さんは文字通り、公私にわたり肉食ですよね(笑)」。田中:「……」(生ビールお代わり!)。中原:「もし、草食系というのが、大人しい人を意味するのであれば、人間色々と特徴があるのですから、ファイトが顔に出ない人はそれでいいと思います。しかし、顔に出さない人は結果で世界の連中をビビらせて欲しいです。そういう意味で、ファイトを胸に秘めているのであれば、肉食、草食、雑食どれでもいいと思います。でも、ファイトもない、声も出ない、表情も変わらないというのであればまずいですよね。日本以外の世界の人々はハングリーで、もっと“生きる”ことに必死です。こういう人達とそうでない人達が勝負をすれば、ハングリー組に軍配が上がります。日本に暮らしていてイマイチ気合が入らない人は、単身海外に出て、“ハングリーに生きる”野性を呼び覚ましたらいかがかと思います。田中さんのように(笑)」。田中:「本当に同感で、私もビジネスで世界をあっと言わせたいと本気で思っています。それに、やっぱり野性を呼び覚ますには、お酒を飲んで肉を食べないと、ですね」。酔っぱらってもいいことを言う中原校長。まさに会議室では聞けない話でした。と思いきや、まだ話足らないようなので、2軒目に突入です。2軒目は、カラオケがあるバーへ。中原校長とのバッカスの夜は深夜まで続く……。(田中禎人/エニグモ)●今回のお相手大阪府立和泉高等学校 校長中原 徹(なかはら・とおる)早稲田大学法学部卒、ミシガン大学ロースクール卒。東京永和法律事務所で弁護士を務めた後渡米。Pillsbury Winthrop Shaw Pittman 法律事務所(LA事務所)で10年間勤務。2010年4月、和泉高等学校の校長に就任。全国最年少校長。●著者プロフィール株式会社エニグモ 代表取締役 CO-CEO田中禎人(たなか・さだと)日本最大級のファッション通販サイト『BUYMA』(バイマ)(。を運営。1997年オンワード樫山入社。外資系PR会社を経てカリフォルニア大学経営大学院で経営学修士(MBA)を取得。2001年博報堂入社。2004年須田将啓氏とともに博報堂を退社し、株式会社エニグモを設立。著書(須田氏との共著)に『謎の会社、世界を変える。-エニグモの挑戦』(ミシマ社)がある。Twitterアカウント@sadatotanaka(熱烈社長のソーシャルグラフバッカスの日とは?FacebookやTwitterなどソーシャルメディアの出現によって、つながりたい人、知りたいことへのアクセスが容易になった。そんな便利なツールを駆使しつつも、リアルなコミュニケーションにこだわる男(株式会社エニグモ 代表取締役田中禎人)がいる。とことん飲んで関係を築き上げるのが信条。仕事と酒をこよなく愛する熱烈社長は今宵もまたどこかで杯を交わす。ちなみに、バッカスとは、ローマ神話の酒神のこと。【関連リンク】【バッカスの日】食べログを生んだ“空気”とは?【コラム】「マック」に「松屋」。安い店はなんで黄色い看板なの?【コラム】知らなかったこと満載!「うまい棒」のびっくりトリビア
2011年07月09日どうも、「BUYMA」などを運営している株式会社エニグモの田中です。今日は、株式会社カカクコムで上席執行役員、食べログ本部長 兼 コンテンツ部長 兼 カスタマーサービス部長の「村上敦浩さん」と札幌で開催されたIT経営者が集まるカンファレンスで久しぶりに会ったので、じゃ、東京で飲もうということになりました。村上さんは、お酒はあまり飲まない人ですが、良い空気を持った人なのでついつい誘ってしまいます。今回は中目黒のスペイン料理屋。さすが食べログを作った人、毎度選ぶお店に外れがありません。聞くと、3.8点以上ならまず外れはないそうです。さらに確実な店を選ぶ方法は、自分が好きなお店に対して、同じく美味しいと評価していて、さらに高得点のお店に行くことだと言います。閑話休題。ところで、食べログは村上さんだからこそここまで大きくなったのではないかと思っています。通常の市場分析や戦略立案だけでなく、何を見ても、何を聞いても、それを自分のサービスに当てはめてみる意識が、特に村上さんは高い。年齢が一緒で同じ業界の人と気兼ねなく話せる機会は貴重なので、もちろんその流れで2軒目へ。後輩がやっている代官山のバーはどうかと尋ねると「いいんじゃない、行ってみよう」といつも通り、オープンな回答。田中:ところで、村上さん、アクセンチュアのあと、なんでフリーターやってたんですか?村上:音楽活動に専念するために会社を辞めてフラフラしていました。アルバムをリリースすることができたので結果は残せたのですが、大半はニート状態でした。田中:その後、カカクコムに入って、食ベログを立ち上げるわけですが、何か大きく変わったことは?村上:いろいろと気を遣うようになりましたね(笑)田中:音楽と仕事の折り合いはどうつけたんですか?きっかけなどあったんですか?村上:だんだんです。きっかけとかないです。よく何かのきっかけで人生観がコロっと変ったとかいう話を聞きますが、そんな1回の出来事で人間の本質的な部分が変るなんて僕は信じられません。田中:なるほど。では、食べログが「キタ!」と初めて感じたときはどのようなシチュエーションでしたか?村上:ん~、難しい質問。これも次第にです。数年前は食べログを知らなかったり、他のグルメサイトと区別がついてない人も多かったですが、最近は食べログを知らないという人を見かけなくなりました。田中:最後に、食ベログの裏ワザとかあれば教えてください。村上:宣伝ですが、月額315円払って、大幅割引のプレミアムクーポンをゲットしましょう。プレミアムクーポンとは共同購入形式でなく、通常クーポンと同じく印刷してもっていくだけで使えて、他サイトよりも大幅割引で利用できるクーポンです。現在700店舗がこの大幅割引クーポンを出しているので、毎月使えば余裕で月額利用料のもとが取れちゃいます!田中:って、完璧宣伝ですね。田中:今日は、遅くまでお疲れ様でした。本当はもっと飲めるんじゃないんですか?村上:田中君と飲んだ後はいつも具合が悪くなるので本当に弱いです。でも、飲みの場の雰囲気は大好きなのでまた誘ってください。(田中禎人/エニグモ)●今回のお相手株式会社カカクコム 上席執行役員食べログ本部長 兼 コンテンツ部長兼 カスタマーサービス部長村上敦浩(むらかみ・あつひろ)慶應義塾大学卒業後、アクセンチュアに勤務。同時にNeutrinoの名で、米Mushレコードよりアルバムをリリース。音楽活動を休止し、2004年カカクコムへ。05年3月に「食べログ」を立ち上げ、月間利用者2,200万人の人気サイトに育てる。●著者プロフィール株式会社エニグモ 代表取締役 CO-CEO田中禎人(たなか・さだと)日本最大級のファッション通販サイト『BUYMA』(バイマ)(。を運営。1997年オンワード樫山入社。外資系PR会社を経てカリフォルニア大学経営大学院で経営学修士(MBA)を取得。2001年博報堂入社。2004年須田将啓氏とともに博報堂を退社し、株式会社エニグモを設立。著書(須田氏との共著)に『謎の会社、世界を変える。-エニグモの挑戦』(ミシマ社)がある。Twitterアカウント@sadatotanaka(熱烈社長のソーシャルグラフバッカスの日とは?FacebookやTwitterなどソーシャルメディアの出現によって、つながりたい人、知りたいことへのアクセスが容易になった。そんな便利なツールを駆使しつつも、リアルなコミュニケーションにこだわる男(株式会社エニグモ 代表取締役田中禎人)がいる。とことん飲んで関係を築き上げるのが信条。仕事と酒をこよなく愛する熱烈社長は今宵もまたどこかで杯を交わす。ちなみに、バッカスとは、ローマ神話の酒神のこと。【関連リンク】【コラム】空腹時の閲覧注意!台湾B級グルメの魅力!【コラム】これからさらに火がつきそうなご当地B級グルメ1位はやっぱり……【コラム】お台場のたこ焼きミュージアムで食い倒れツアー!
2011年06月25日