人気俳優の福士蒼汰主演、本田翼ヒロインの新月9ドラマ「恋仲」がいよいよ7月20日(月・祝)よりフジテレビにて放送される。これを記念して、誰もがヒロインになった気分で福士さんとの花火デートを疑似体験できるスペシャル・イベント“「君と恋仲」~葵と見る秘密の花火~”が、催されることが明らかになった。三浦葵(福士蒼汰)は、富山出身の建築見習いで、心優しくもすぐに人に合わせてしまう優柔不断な青年。なんとなく上京して就職し、さえない日々を送っていた彼だが、高校の同窓生からきたメッセージが彼の運命を大きく変えることになる。かつての初恋の人・芹沢あかり(本田翼)との7年ぶりの再会。恋仲でありながら、その恋が叶うことはなかった二人…。だが、7年ぶりに二人を引き合わせたのはほかでもない、高校時代の親友・蒼井翔太(野村周平)だった――。福士さん、本田さんを始め、野村周平、太賀、大原櫻子、大友花恋、市川由衣、山本美月、新川優愛、吉田羊、小林薫ら最旬キャスト集結している本作。恋敵との複雑な友情をはらませつつ、葛藤に引き裂かれ、さまざまな障害に七転び八起きしながら、”本当の恋”をつかんでいく姿をホットに明るく描いた純愛ラブストーリーだ。今回のイベントは、360度の映像と音によるバーチャル・リアリティーを体験できるという最新ウェアブルコンピューター「Gear VR」との企画。7月15日(水)~17日(金)に渋谷PARCOスペイン坂広場、7月18日(土)~8月31日(月)には「お台場夢大陸~ドリームメガナツマツリ~」にて開催予定という本イベントで体験できるのは、福士さん演じる三浦葵との花火デート。約2分半にわたって浴衣を着た福士さんの語り掛ける声や笑顔を独り占めできるというファンにとっては悶絶ものの企画となっている。福士さんは「360度見られる映像はいままで体験したことがなく、とても素晴らしく画期的だと思いました」とコメント。「この夏はドラマ『恋仲』を感じながら、この世界観を体験してみて下さい!」とファンにメッセージを贈った。「恋仲」は7月20日(月・祝)より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月13日福士蒼汰が初の“月9”主演を務める「恋仲」。本田翼、野村周平、大原櫻子、山本美月、吉田羊、小林薫といった最旬キャストが勢揃いしている本作から、今回“男子学生が最も恋人にしたい”と人気の新川優愛が参戦することが明らかになった。三浦葵(福士蒼汰)は、富山出身の建築見習いで、心優しくもすぐに人に合わせてしまう優柔不断な青年。なんとなく上京して就職し、さえない日々を送っていた彼だが、高校の同窓生からきたメッセージが彼の運命を大きく変えることになる。かつての初恋の人・芹沢あかり(本田翼)との7年ぶりの再会。恋仲でありながら、その恋が叶うことはなかった二人…。だが、7年ぶりに二人を引き合わせたのはほかでもない、高校時代の親友・蒼井翔太(野村周平)だった――。出演が決定した新川さんは、「ミスマガジン2010」や「ミスセブンティーン2011」を受賞するやモデルとして第一線で活躍し、今月から「non-no」誌の専属モデルを務めることも決定。女優としても「GTO」(’12)や「水球ヤンキース」(’14)といった作品で存在感のある演技をみせ、映画『今日、恋をはじめます』(’12)や『アオハライド』(’14)などドラマ、映画に出演するなど若くして多彩な経歴の持ち主。新川さんが演じる沢田一葉は、東都医科大学附属病院に勤める、蒼井翔太(野村周平)の研修医仲間。誰もがふり返る美人で、成績優秀という才色兼備のお嬢様だ。翔太にほのかに思いを寄せるが、彼には芹沢あかり(本田翼)という恋人がいることを知り、いてもたってもいられなくなる…、という設定だ。「初めての役柄にわくわくすると同時に、少し不安も…」と語る新川さん。物語のキープレーヤーとして演じることについても「一葉自身もほのかな思いを抱く女性なので、片思いをしている女性特有の少しの出来事で舞い上がったり、落ち込んでしまったり、繊細な感情の揺れを表現していけたらと思います」と意気込みを語った。また、本作のサウンドトラックを、映画『家族X』『だいじょうぶ3組』今年大ヒットを飾った『ストロボ・エッジ』など、数多くの映画やドラマのサウンドトラックおよびCM音楽を手掛ける話題のシンガー・ソングライター・世武裕子が担当。制作について「『ストロボ・エッジ』に続き、今回も福士蒼汰さんが主演なので、何度か自分のサントラを意識した事もありました。サウンドトラックは作品と視聴者それぞれの時間軸を編んでゆく役割を持っているんだろうなぁと思いますし、そういう意味で、たったひとつのサウンドトラックになっていたらうれしいです」とコメントを寄せている。「恋仲」は7月より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月19日俳優・福士蒼汰が初の“月9”主演の務めることで話題の「恋仲」。ヒロインの本田翼を始め、野村周平、大原櫻子、小林薫、吉田羊らキャストが発表されてきた本作から、この度、福士さんの先輩役に山本美月の出演が明らかになった。三浦葵(福士蒼汰)は、富山出身の建築見習いで、心優しくもすぐに人に合わせてしまう優柔不断な青年。なんとなく上京して就職し、さえない日々を送っていた彼だが、高校の同窓生からきたメッセージが彼の運命を大きく変えることになる。かつての初恋の人・芹沢あかり(本田翼)との7年ぶりの再会。恋仲でありながら、その恋が叶うことはなかった二人…。だが、7年ぶりに二人を引き合わせたのはほかでもない、高校時代の親友・蒼井翔太(野村周平)だった――。山本さんが演じるのは福士蒼汰演じる三浦葵が勤める建築事務所「丹羽万里子建築事務所」の先輩スタッフで、見た目はイマドキ女子だが、根はしっかりして真面目なキャリア志向女性・富永美玲。目的もなく、日々の仕事をただこなしている葵とは対照的に、熱い思いを胸に秘め、夢に向かって陰でも努力している。葵のうだつのあがらなさに少しいら立ちを感じながらも、結局よき先輩として応援してしまう、という役柄だ。女性ファッションのカリスマ的存在として人気を誇る山本さんは、2011年に「幸せになろうよ」、「SUMMER NUDE」(’13)以来3度目の月9出演となる。このことについて山本さんは「今回で月9に出演させていただくのが3度目という事で、すごくご縁を感じています。同世代のキャストの方も多いので、刺激をもらいながら素敵なドラマを作っていきたいです」とコメント。また福士さんの先輩役についても「福士さんとご一緒させていただくのは、初めてなので、楽しみです。同じ職場仲間のみなさんやほかのキャストの方と仲良く楽しく撮影できたらと思っています」と期待を寄せた。「恋仲」は7月より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月14日ドラマ・映画に引っ張りだこのいま最も旬な俳優・福士蒼汰が“月9”初主演を務めるドラマ「恋仲」。本作で、幼なじみのヒロインを切なく思い続ける男を演じる福士さんだが、この度、そのヒロイン役に「GTO」や『アオハライド』に出演した本田翼が抜擢された。主人公・三浦葵は、高校時代こそ水泳部の主力選手として青春を謳歌したが、その後はなんとなく大人になり、なんとなく就職。建築家になるというかつての目標も曖昧なまま、東京の小さな建築事務所のアシスタントとしてうだつのあがらない日々を過ごしている。そんな漠然とした夏を送っていたある日、葵は初恋の幼なじみと運命の再会を果たす。彼女の名前は芹沢あかり。学生時代、当たり前のように毎日一緒だった2人。葵が本当にダメな時はいつも背中を押してくれたあかり。だが、そんなかけがえのない彼女は、高校3年の花火大会の夜、突然姿を消してしまっていた…。胸の奥に秘めていた決して忘れることのできない思い、突然の再会が葵の心を突き動かす。だが、彼女の隣にはもうひとり、“アオイ”という同じ名前の男がいて…。今回、本田さんは、福士さんが恋い焦がれるヒロイン芹沢あかりを好演。初回では、夏らしい花火大会や水泳競技会といったシーンのほか、本田さんのウェディング・ドレスの登場もあるという。本田さんは自身の役柄について「ヒロインのあかりは、暗い過去を持っているのですが、それでも明るくふるまっていたりして、応援したくなるような女の子だと思います。また、福士さんがちょっとナヨっとした優柔不断な男の子を演じるのは、初めて拝見することになるので、それがとても楽しみです」とコメント。また、福士さんと2度目の共演となる本田さん。本作のキャストについても「同世代の共演者も多いとのことなので、ドラマの撮影じゃない場所でも、楽しくわいわいできたらいいなと思います」と語った。主演を務める福士さんはこの発表を受けて、「ヒロインのあかりという役が本当に本田さんにぴったりだな、と思いました。本田さんの明るい性格とか無邪気な笑顔とかが、この作品のヒロインにぴったり」と話し、「本田さんには、ぜひ女性が共感できる女の子を演じてもらえたら、と思います」と期待を寄せた。さらにドラマを盛り上げるべく、強力な豪華共演者が集結。男手ひとつで娘・あかりを育ててきたシングルファーザーで、やがて主人公・葵と思わぬところで再会することになる芹沢寛利に小林薫。葵の務める建築事務所の敏腕女社長で、常に葵に試練を与え続ける建築士・丹羽万里子に吉田羊。その万里子の片腕で、職場における葵の兄貴分となる磯原新一に永井大。そして、あかりのルームメートで誰よりもあかりの気持ちを理解する親友・高梨恵里香にアジアンの馬場園梓が決定している。2人の男の間で、恋と友情に揺れ動くヒロインを本田さんはどのように演じるのか。福士さんのライバル役となる“アオイ”のキャスティングも気になるところだ。「恋仲」は7月より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月02日深夜だけ営業する“めしや”を舞台に、訪れる客の悲喜こもごもを描いた漫画「深夜食堂」(ビッグコミックオリジナル連載中)。2009年に小林薫を主演に迎えてドラマ化された本作が、主演・小林さん、監督・松岡錠司のタッグで満を持して映画化され、日本でも大ヒットを記録。その映画『深夜食堂』が台湾でも好調なスタートを切っている。ネオン煌めく繁華街の路地裏にある小さな食堂。夜も更けた頃に「めしや」と書かれた提灯に明かりが灯ることから、人は「深夜食堂」と呼ぶ。メニューは酒と豚汁定食だけだが、頼めば大抵の物なら作ってくれる。そんなマスターが出す懐かしい味を前に、客たちの悲喜こもごもな人生模様が交差する。春夏秋冬、ちょっとワケありな客たちが現れては、マスターの作る懐かしい味に心の重荷を下ろし、胃袋を満たしては新しい明日への一歩を踏み出していく――。日本ではドラマが深夜帯に放送されていたものの、静かなブームを呼び、“めしテロ”という言葉を生むほどに。そして2011年からの第2部、昨年10月からの第3部の放送を経て、2015年1月31日(土)に映画が公開された。全国公開館数80館からのスタートにも関わらず、観客動員数は20万人を超え、興行成績は2.5億円を記録。そんな本作が、台湾では4月30日(現地時間)より台北を中心に23館で公開され、オープニングの週末の累計興行収入数は200万台湾ドルを突破!今年に入って台湾で公開された日本の映画作品の中で一番の成績をおさめた。台湾で今年公開された日本映画には、『名探偵コナン業火の向日葵』や『THE LAST NARUTO THE MOVIE』や話題作『ソロモンの偽証』などがあり、それらを抑えてのヒットとなった。さらに台湾の興行収入ランキングでもハリウッド超大作の『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、『ワイルド・スピード SKY MISSION』、香港映画の超大作『赤道』に続き初登場4位を獲得する快挙を成し遂げている。台湾の4大新聞のひとつ中国時報では「映画では人の想いが語られている。味だけではなく、生きることの価値も教えてくれた。あなたも深夜食堂にいる気持ちになれる」と伝えており、大手雑誌「NextMedia」では、「今週公開された映画の中で一番素晴らしい映画!映画の中の温かい雰囲気は、観終わった後も余韻が心地良く残る」と大絶賛。さらに、台湾独自で豚汁が振舞われるイベントが実施され、そこにマスターの格好を真似したコスプレイヤーがたくさん集まるほどの盛り上がりをみせたよう。今後は香港(5月28日~)、韓国(6月18日~)、マレーシア(11月予定)など現状20の国と地域での公開が決定している本作。今後も、国境を越え、世界中の人々の心と小腹を『深夜食堂』が満たしてくれそうだ。映画『深夜食堂』Blu-ray&DVDは7月29日(水)より発売。(text:cinemacafe.net)
2015年05月11日現在当媒体で連載中の兼業作家・カレー沢薫氏が、日常と創作にまつわるエピソードをつづるコラム「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」。このコラムの挿絵にも使われている漫画制作ソフト「ComicStudio」の販売終了が発表され、デジタル漫画制作に関わるクリエイターたちの間で大きな話題となっている。そこで今回は同コラムの番外編として、カレー沢氏にこの知らせを受けた所感を率直に語っていただいた。○ノストラダムスとコミックスタジオ現在漫画制作に使っているソフト「ComicStudio」(以下、コミスタ)の販売が、ついに2015年6月30日をもって終了することになってしまった。※編集注:カレー沢氏の漫画制作については、コラム「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」第4回を参照のこと。前々からコミスタが終了することはわかっていたのだし、それまでに後継ソフトである「CLIP STUDIO PAINT」(以下、クリスタ)に移行すべきだとは思っていたが、今でも私は完全にコミスタしか使っていない。そういう状況の作家は私だけではないだろう。1999年地球が滅亡する、とあれだけ予言されていたにも関わらず、結局みんな地球に住み続けていたのと同じように、みんなコミスタも何だかんだで終わらないんじゃないかと思っていたのではないだろうか。しかし、地球は木っ端みじんにならなかったが、コミスタは予定通り終わってしまった。もちろん終わったのは販売だけで、6月30日になった途端、コミスタが入っているパソコンが爆発するというわけではない。未だにGペンとインクで漫画を描いている作家が存在するように、コミスタで漫画を描き続けることも可能だが、これ以上コミスタが進化することもないし、サポートだっていつまで続くかはわからない。しかし、セルシスだって、コミスタ終了で悶え苦しみ地面をのたうち回る漫画家を笑いたくて、コミスタを終了させたわけではないはずだ(確かに私が泣き叫ぶ顔は面白いが)。後身であるクリスタで、すでにコミスタと同じか、それ以上の働きができると判断して、コミスタを終了させたのであろう。○クリスタ移行への苦難と障壁実は、私のパソコンにもクリスタ自体は入っている。コミスタが近々終了との報を受けて、一応、クリスタに移行しようとしたことはあるのだ。しかし、コミスタとクリスタ、大体同じようなものだろうと思ったら大分勝手が違う。まず、最初の原稿用紙サイズや枚数の設定の仕方がわからない、同じ「Gペン」という機能でも、コミスタのような線が描けずガタガタしてしまう。トーンはどう貼るのか、集中線は…などわからないことだらけなのだ。しかし上記のことはクリスタの機能が悪いわけではなく、私が使い方を理解していないのが悪いのだろう。ダブルクリックのスピードが遅すぎて、シングルクリックになってしまっているジジイと同じく、「おい、これ壊れてるぞ!」と憤慨しているようなものだ。しかし、コミスタだってイチから使い出したのだし、マニュアルをそんなに読んだ記憶もない。よって、描いていく内にクリスタだって使いこなせるはずなのである。○どんなソフトも●●へと変える魔法だが私がクリスタ移行を諦めて、依然コミスタを使っていた理由は機能の問題ではない。単純にクリスタが「重い」のである。「重い」というのは、クリスタのみならず、どんなに優れたパソコンツールをもクソへと変える魔法である。同じパソコンでも、コミスタは滑らかに描けるが、クリスタだと「おや 線画 遅れて 画面に表示されるよ」と、誰も覚えてなさそうなギャグを言ってしまうほど、動作が緩慢なのだ。これではいくら機能が優れていてもダメだ。普通のエロ動画と、超ドエロだが3秒に1回止まる動画があったら、とりあえず普通のエロ動画で事をすませるだろう。このように、漫画家の作業とは、夜の一人遊びと同じぐらい、迅速に滑らかにテンポよくやりたいものなのである。しかし、上記の問題は私のパソコンが低スペックすぎるせいでもある。何せ電気店で「一番安いのをくれ」と言って買ってきたノートパソコンだ。仮にも絵を生業としている者がふざけているにもほどがある。これを機にクリスタが滑らかに使えるデスクトップパソコンを購入すべきなのかもしれないが、机自体が小さく、さらに液晶ペンタブレットが場所をとるので、ノートパソコン以外は置くことすらできないのだ。ならば、パソコンと同時に机も新調すれば良いと思われるかもしれないが、仕事部屋がせまいので、でかい机は入らない。つまり、自分がクリスタに移行しようと思ったら、家を改築するか、ツルハシで部屋の入り口をぶっ壊して広げるしかないのである。以上の設備投資費と労力を考えると「まだコミスタでいいや」という結論に達してしまうことも致し方なしと言えるだろう。○カレー沢氏からセルシスへの提案それに加えて、動作環境を整えられたとしても、今度はまた「使いこなすことができない」という問題がやってくる。コミスタを使い始めたのは20代半ばだったが、今は30代。年々新しいことを覚えることが出来なくなっている。もはや、最新エロ動画を面倒くさい手順でダウンロードするより、使い古したカピカピのエロ本を使い続けることの方が楽と感じる年である。しかし、私はとにかく楽をしたい作家だ。終了してしまうコミスタを使い続けるより、これから進化するクリスタを使った方が、もっと楽をできるようになるはずである。よってセルシスは、新しいことについていけない中高年作家を対象に、クリスタ講座を開設すれば一儲けできるのではないだろうか。しかし相手はなまじ長年にわたってコミスタを使ってきた人間である。ことあるごとに「コミスタではこうだった」と言い続けるだろうが、それこそ高齢者が戦争体験を繰り返し話すのと同じだと思って聞き流してほしい。カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。2015年2月下旬に最新作「やわらかい。課長起田総司」単行本第1巻が発売され、全国の書店およびWebストアにて展開されている。
2015年04月28日TBSの4月期の番組改編で、「水戸黄門」「ハンチョウ」シリーズなど長年にわたりドラマを放送してきた月曜20時台がバラエティ枠となり、ドラマの数が現行の「5」から「4」となる。これに関して、3月10日(火)に行なわれた会見で改めて説明がなされた。TBSは今年、開局60周年のメモリアルイヤーを迎えるが60年の歴史の中で、月曜日の20時台は開局時の一時期をのぞき、ほぼずっとドラマが放送されており、ドラマ以外が放送されるのは59年ぶりとなる。長きにわたって「水戸黄門」が放送され愛され続けてきたほか、2009年には「ハンチョウ~神南署安積班~」が放送されシリーズを重ねた。だが同作がシーズン6「ハンチョウ~警視庁安積班~」で平均視聴率10.9%を記録したのを最後に、その後はひとケタで推移。2013年4月からは「月曜ミステリーシアター」と銘打って、ミステリードラマを放送し「ペテロの葬列」など、作品の質に関しては高評価を得ていたが、伊佐野英樹編成部長は「数字がなかなか付いてこなかった。質の高いサスペンスを放送するには月曜日の夜8時は少し時間が早い」と分析。ドラマからバラエティへと転換を図ることになったと説明した。この月曜8時のドラマ枠の消滅により、TBSの4月期のドラマは4作品となる。火曜22時の「マザー・ゲーム~彼女たちの階級~」はセレブ御用達の名門幼稚園に子どもを預けることになったバツイチのシングルマザーがストレートに自分の思いをぶつけ、周りを少しずつ変えていくという痛快なヒューマンドラマ。女たちのドロドロした怨念なども描かれる一方でコメディタッチで共感しやすい内容になっているという。木村文乃が連続ドラマ初主演を務めるのに加え、長谷川京子、安達祐実、檀れいらがセレブママを演じているのも注目。木曜21時の「ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~」は警視庁組織犯罪対策部(いわゆるマル暴)実際に存在する「暴力団離脱者相談電話」(通称:足抜けコール)を描いた警察ドラマ。大島優子の連続ドラマ初主演、「ケイゾク」「SPEC」の植田博樹プロデューサー×堤幸彦監督コンビということで、こちらも注目を集めそうだ。金曜22時は、山下智久を主演、脚本監修に野島伸司を迎えダニエル・キイスの名作「アルジャーノンに花束を」をドラマ化。知的障害を抱える主人公が知的向上の手術を受けることで彼自身はもちろん、周囲も変化していくさまが描かれる。栗山千明、窪田正孝、工藤阿須加、菊池風磨(Sexy Zone)などが共演陣に名を連ねる。そして4枠のドラマの中で唯一「60周年特別企画」と銘打たれているのが日曜21時の日曜劇場で放送となる「天皇の料理番」。直木賞作家・杉森久英の原作のドラマ化で大正、昭和と宮内省厨司長を務めた秋山徳蔵の人生を描く。主演に佐藤健、共演には黒木華、小林薫、鈴木亮平、伊藤英明ら実力派が揃っており、重厚なドラマが期待される。(text:cinemacafe.net)
2015年03月10日公開初日を迎えた映画『深夜食堂』の舞台あいさつが1月31日、東京・有楽町の丸の内 TOEIで行われ、小林薫、高岡早紀、柄本時生、多部未華子、筒井道隆、菊池亜希子、オダギリ・ジョー、松岡錠司監督が出席した。本作は、安倍夜郎の同名漫画をドラマ化した『深夜食堂』(MBS・TBSほか)の劇場版。深夜だけ営業する食堂「めしや」を舞台に、訪れる客の悲喜こもごもとした姿を描く。5年間のドラマを経て映画化された本作について小林は「僕はマスターをやっているだけなので、そういう気持ちが人一倍あるのは松岡監督ですよ。映画の方ですから、映画化になって目頭が熱くなっているかもしれないです」とクールに語り、松岡監督は「目頭が熱くなったかもしれませんが、トイレで号泣していたのが小林さんです!」と応酬。また、松岡監督の作品は1990年公開の映画『バタアシ金魚』以来25年ぶりの出演となった高岡早紀は「呼んでいただけなくて25年も経ってしまいました。現場で松岡監督は私に文句ばかり言うんですよ」と明かし、松岡監督は「僕のことをいじりに来たわけですか?」と冷や汗を流していた。物語にちなみ、キャスト陣による思い出深い"めし"のエピソードを披露するコーナーとなり、小林は「僕は一時、五色納豆に凝っていて、北海道にいる知りあいの牧場に行った時に朝食として用意してもらいました。そしたら奥さんが『あんなに納豆嫌いなのに、小林さんの納豆だと食べて…』とヘソを曲げ、しばらくしたら離婚しちゃいました。まあ、その後は再婚されましたけど(笑)」と苦笑い。高岡は「母親が焼いてくれた磯辺焼き」とあげれば、多部未華子も「私は母親が作る子が大好きです。なんてことのない普通の餃子ですが、山盛りで食べるのが大好きです」と意外にも食いしん坊な一面を垣間見せていた。
2015年02月01日人気TVシリーズの待望の劇場版となる『深夜食堂』が1月31日(土)に公開を迎え、主演の小林薫を始め、高岡早紀、柄本時生、多部未華子、筒井道隆、菊池亜希子、オダギリジョー、松岡錠司監督が初回上映後の舞台挨拶に臨んだ。安倍夜郎の人気漫画を原作に2009年より連続ドラマとしてスタートしシリーズを重ねてきた人気作の映画化。深夜にひっそりと営業する食堂のマスターと、そこに集う個性的な客たちの人間模様を描き出す。“深夜”食堂ながら、朝8:45開始の初回上映は満席で松岡監督は「朝早くに起きて、午前中に観るために駆け付けてくださったみなさんに深く感謝します」と頭を下げる。小林さんは「監督が舞台そでで目頭を押さえていました(笑)」と暴露したが、これに対し松岡監督は「僕は目頭を熱くしてたかもしれないけど、トイレで号泣していたのは小林さん」とうそか真実かは不明だが(※小林さんは『なんで泣かないといけないの?』と否定)、いいトシの大人たちの暴露合戦の様相を呈し、会場は笑いに包まれる。小林さんは映画公開初日を迎え「今日がお正月のようなもの。こんなにたくさんの方に来ていただいて、“大吉”を引き当てた気分です」と笑顔を見せた。高岡さんは『バタ足金魚』以来となる実に二十数年ぶりの松岡監督の作品への出演。「感慨深かったです。(『バタ足金魚』での演技の)どこが悪かったのか…?呼んでくれなかったので(苦笑)」と苦情を言いたて、今回の現場についても「私には文句ばかり言うんです!」と語り、これには松岡監督も「小林さんといい、僕のことイジリに来たの…(苦笑)?」と困惑していた。TVシリーズから出演のオダギリさんは松岡監督について「普段から仲良くしていて、家族というと言い過ぎですが、親戚のおじちゃんのようなもの」と語り、本作に関しても「飲みながら『次はどうやろう?』という話をしていた」と明かす。「そうした過程を踏みながらこうして初日を迎えて、あのダラダラ飲んでた時間が少しは作品のためになったのならよかった。感慨深いです」と笑顔を見せた。映画にちなんで忘れられない一品について話を尋ねると、小林さんは一時期、納豆とネバネバ系の食べ物を混ぜて作る“五色納豆”に凝っていたことを告白。普段、納豆が食べられない友人も小林さんの作った五色納豆なら食べられたとのことだが、その友人の妻がそれで気分を害してしまったそうで、それが原因かは不明だが「しばらくしてその方は離婚しまして…(苦笑)」と申し訳なさそうに明かし、会場は爆笑!さらに「いまは別の方と再婚されて幸せになったんですが…」と近況まで明かし、自身の料理が引き起こした…かもしれない数奇な運命に首をひねっていた。『深夜食堂』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年01月31日2シーズンぶりにJ1へ挑む湘南ベルマーレ。オフの補強で注目を集めたのが、柏レイソルから加入したFW高山薫だ。ベルマーレがJ2へ降格した2013年オフに移籍してからわずか1年。前例のない復帰劇の主役となった26歳は原点に帰り、大暴れを狙っている。○青天の霹靂となった湘南からのオファー思わず自分の耳を疑った。「冗談を言われているのでは? 」と勘ぐりたくもなった。昨シーズンも残り数試合となった段階で、高山のもとへ届いた移籍のオファー。2013年シーズンまでプレーしたベルマーレから、再び声がかかった。文字通りの青天の霹靂(へきれき)だった。「次のシーズンも普通にレイソルでプレーすると思っていたし、実際に契約も残っていた。最初は『マジっすか』という感じでした。完全移籍でベルマーレを出ていったのに、もう一回誘ってもらえるなんて考えられないじゃないですか。しかも、たった1年で」。2013年シーズンをJ1で戦ったベルマーレは、16位に終わって残留することができなかった。J1の厚い壁の前に開幕から苦戦を強いられ続けた中で、高山は左MFのポジションで攻守両面において群を抜く存在感を発揮。レイソルを率いていたネルシーニョ監督(現ヴィッセル神戸監督)のメガネにかなった。○ベルマーレで成長したいという気持ち昨シーズンに記録的な独走劇でJ2を制したベルマーレは、早い段階からJ1の舞台を見据えて2015年のチーム編成を進めていた。3トップの左で活躍していた武富孝介が、期限付き移籍を終えてレイソルへ戻ることが確実視されていた。オフの移籍市場で誰を獲得すべきか。白羽の矢を立てられたのがFW出身の高山だった。形の上ではレイソルとの交換トレードとなる。しかし、ベルマーレの曺貴裁(チョウ・キジェ)監督は、チーム内の競争の激しいレイソルで32試合に出場した高山をあるときにはファンの立場で応援し、またあるときには親心をもって見守ってきた。そして、レイソルから断られることを覚悟の上で出したオファーが高山の心を打った。「プロになったときもレイソルに移籍したときも、不安のほうがめちゃ大きかった。ベルマーレへの思い入れは確かに強かったけど、それ以上に今回の話をもらったときに、自分の中で不安よりも『楽しみだ』『もう一回挑戦したい』『ベルマーレで成長したい』という気持ちが純粋に膨らんできたんです」。○古巣の快進撃に刺激を受けてきた2014年川崎フロンターレの育成組織で育った高山は、専修大学を経て2011年シーズンにベルマーレへ加入。ルーキーイヤーはFWとして、チーム最多の9ゴールをあげた。2年目からは曺新監督のもと、スピードと運動量をさらに生かすためにMFに転向。若さを前面に押し出すベルマーレの象徴となった。再びJ2を戦う仲間たちに別れを告げて、新天地へと旅立った2014年シーズンも古巣は常に気になる存在だった。「開幕から勝ち続けてすごくうれしかったけど、途中からは勝ち過ぎていたというか……。レイソルのチームメイトからも『お前がいないほうが強いじゃん』とかいじられて、すごく悔しかったですね(笑)。僕にとって刺激になったし、モチベーションを上げてくれました」。かつてともに戦ったMF永木亮太、DF遠藤航がベルマーレに残留するという一報も入ってくる。悩むこと約2週間。高山はレイソルのフロントへ移籍したい意思を伝えた。○「自分が進む道に自信を持っていく」レイソル、ベルマーレ双方の選手やサポーターを驚かせた移籍が発表されたのは昨年のクリスマスイブ。最後はレイソルの吉田達磨新監督が高山の背中を押した。「達磨さんは『お前が思うようにするのがベストだ』と言ってくれた。僕の気持ちを尊重してくれた達磨さんとレイソルのフロントの方々には、本当に感謝しています」。古巣への復帰となると最近では中村俊輔(横浜F・マリノス)が代表的だが、決断したのは32歳のときだった。高山は26歳と心技体のすべてで脂が乗りきった年齢で、新天地で活躍した上、契約を残したまま1年で戻ってきたとなると前例はほとんどない。もちろん、歓迎されるだけではないだろう。J2を戦った2014年シーズンにいなかったことが、もしかすると快く思われないかもしれない。それらをすべて受け入れた上で、高山は再びベルマーレの一員となった。「自分が進む道に自信を持っていくことが、大事だと思っているので」。○背番号『23』に込められた決意今シーズンもキャプテンを務める永木とはフロンターレのジュニアユース時代の同期であり、中学年代の3年間で厳しく指導してくれたのが曺監督だった。サッカーを通じて育まれた絆にも感謝すると同時に、そうした縁に甘えることは許されないと高山は自分自身に言い聞かせている。実際、曺監督は「ポジションを約束することはない」と明言している。「(永木)亮太とはいまも仲がいいですけど、傷をなめ合うようなことは絶対にしない。監督の厳しさはわかっているし、最初にベルマーレにいたときから自分のポジションは確立されていなかった。そういう方針のほうが僕も成長できるし、練習からポジションを奪う気持ちでやっています」。背番号は自らの希望で『23』とした。入団1年目に背負った番号に、高山の決意が込められている。「もう一回、一からやるので」。J1へ再チャレンジするだけではなく、厚い壁に風穴を開けて日本サッカー界に驚きを与えることを目標にすえた2015年。静かに牙を研ぐベルマーレの中心に、原点に返った高山がいる。写真と本文は関係ありません○筆者プロフィール: 藤江直人(ふじえ なおと)日本代表やJリーグなどのサッカーをメインとして、各種スポーツを鋭意取材中のフリーランスのノンフィクションライター。1964年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。スポーツ新聞記者時代は日本リーグ時代からカバーしたサッカーをはじめ、バルセロナ、アトランタの両夏季五輪、米ニューヨーク駐在員としてMLBを中心とするアメリカスポーツを幅広く取材。スポーツ雑誌編集などを経て2007年に独立し、現在に至る。Twitterのアカウントは「@GammoGooGoo」。
2015年01月24日安倍夜郎の人気コミックを映画化する『深夜食堂』のキャストと監督による初日舞台あいさつ1月31日(土)に丸の内TOEIで開催される。当日は、小林薫らキャスト7名と松岡錠司監督が登壇する。その他の写真本作は、ビッグコミックオリジナルで連載中の安倍夜郎の人気コミックをドラマ化に続いて映画化するもの。繁華街の路地裏にある小さな“めしや”にやってくるさまざまな客たちの人生模様を描く。ドラマ版に引き続き“めしや”のマスターを小林薫が演じ、愛人を亡くしたばかりの三十路女を高岡早紀、風采が上がらず安月給の平凡なサラリーマンを柄本時生、無銭飲食をしたことを機に、マスターの手伝いを兼ねて住み込みで働くことになったみちる役を多部未華子が演じる。丸の内TOEIで行われる初日舞台あいさつには、小林、高岡、柄本、多部、筒井道隆、菊池亜希子、オダギリジョー、松岡監督が登壇する。チケットは、いち早プレリザーブが受付中。プレリザーブ(先行抽選)は、21日(水)より受付を開始し、一般発売は、24日(土)午前10時よりスタートする。『深夜食堂』初日舞台あいさつ1月31日(土)会場:丸の内TOEI (東京都)開場8:25/開映8:45 上映後舞台あいさつ登壇者(予定):小林薫、高岡早紀、柄本時生、多部未華子、筒井道隆、菊池亜希子、オダギリジョー、松岡錠司監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円※当日要学生証、3歳~中学生 1200円、シニア 1300円※60歳以上、障がい者手帳お持ちの方 1200円※当日要障がい者手帳いち早プレリザーブ:受付中~1月21日(水)11:00AMまでプレリザーブ:1月21日(水)11:00AMより~23日(金)11:00AMまでチケット発売:1月24日(土)10:00AMより
2015年01月19日映画『深夜食堂』の完成披露イベントが13日、東京・中央区の東映本社で行われ、キャストの小林薫、不破万作、綾田俊樹、光石研、安藤玉恵、須藤理沙、小林麻子、吉本菜穂子、山中崇、宇野祥平、金子清文と松岡錠司監督が出席した。安倍夜郎の同名漫画(小学館刊)を実写化した本作は、TBS系で放送されたドラマシリーズの劇場版。繁華街の路地裏にある小さな食堂・めしやは、人々から親しまれている"深夜食堂"。店を切り盛りするマスター(小林)が出す懐かしい味を前に、ちょっとワケありな客たちの人生が交錯する――というストーリーで、31日から全国公開する。松岡監督と共に鏡開きを行った主演の小林薫は、本作の魅力を、「ズバリ、今日登場してる常連客のみなさん。店に馴染んでホッとしてる姿を通して、マスターなり店なりが見えてくる」とずらりと並んだ"常連客"の面々をアピール。劇中では、映画『かもめ食堂』やNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』などで活躍したフードスタイリスト・飯島奈美氏による料理も見どころとなっており、小林が、「たらこを焼いたのとかタコウィンナーとか、たいしたもん出てないんですよ。でも、それがやたら美味かったりする。隠し味とかじゃなく、当たり前のものが本当に美味しい」と顔をほころばせると、綾田も、「カットがかかってもみんな食べ続けてる」と明かしていた。また、決まってお茶漬けを注文する独身OL3人組“お茶漬けシスターズ”の1人である須藤は、「常連客は好き勝手言ってるけど、マスターは『うん』とか『あぁ』とか、聞き役に徹してくれる。家に帰るみたいな感覚になる店です」と話しつつ、“お茶漬けシスターズ”の小林麻子、吉本と賑やかにトークを展開。その様子に、松岡監督は、「しゃべり過ぎでしょ!?仕事中なのに、現場でも世間話してて……。想像力が不足してるのがこの3人のミソ。それくらい良い空間なんだろうな」と苦笑いを浮かべながら、「小林薫さんが『本当に問題がない作品』と言っていた。何でもないものがこの映画の魅力。気軽に肩の力を抜いて最後まで楽しめるんじゃないか」と、本作の仕上がりに胸を張った。イベント後に行われた舞台あいさつでは、300坪の倉庫で制作された巨大セットの話になり、小林は、「光石さんのデビュー作『博多っ子純情』のポスターが見えないところに貼ってあったり、キメ細かいんですよ。ツアーを組んで、チラシ探しをしてました」とディティールにこだわったセットを大絶賛し、最後に、「戸をガラガラっと開けてカウンターで料理を食べるお客になってみたいなという気分になってくれると思います」と自信を持ってアピールしていた。
2015年01月14日映画『深夜食堂』の完成披露試写会が1月13日(火)に開催され、舞台挨拶に先立って行われた記者会見で、主演の小林薫、松岡錠司監督に、劇中の「めしや」の常連客を演じる10名の俳優陣が一堂に会した。安倍夜郎によるシリーズ累計230万部超のコミックを原作に、2009年から3シーズンにわたって深夜枠でドラマ化された人気作品の劇場版。繁華街の路地裏で夜更けにひっそりと営業する「めしや」のマスターと店に集う常連客たちが織りなす人間ドラマを静かに描き出す。これまで3シーズンにわたってマスターを演じてきた小林さんは「映画は監督のものですから、松岡さんに映画に仕上げてもらってよかったなという思いでいっぱいです」と言葉少なに感慨を口にする。マスターがお客に頼まれて作る料理が陰の主役とも言われる本作だが、小林さんはフードコーディネーターとして本シリーズの料理を担当する飯島奈美さんの名を挙げ「たいしたものは出てないんですよ、ホント(笑)。タコさんウィンナーとかタラコ、しょうがの天ぷらとかですから。でもそれがやたらうまかったりする。飯島さんが出してくれるものは、当たり前に出してくれるありがたさがあって、本当においしいんです。温かいものを温かい状態でちゃんと出してくれる、そういう現場も意外とないです」と感謝の言葉を口にする。食事のみならず、今回の映画では300坪の敷地に「めしや」のある街の一角を実際に建てて撮影が行われるなどスケールもアップ。キャスト陣からは美術や衣装など陰で作品を支えるスタッフを称賛する言葉が聞かれた。改めて、小林さんは本作の魅力について尋ねられると「ずばり、常連客のみなさん」と回答。「『居心地のいい場所だから、そうやって演じてください』と言われても、(その空気は)出せないですよ。僕が何もやらなくても、常連客のみなさんが見せの雰囲気を作ってくれる」と語る。松岡監督は「この作品は“寄り道”。“道草”とか“雨宿り”とかいろいろ言い方はありますが、これだけいろんな問題作がある中で、本当に問題のない作品です。決して“不足”ではなく、それがこの作品の魅力なんです」と語った。この日は、常連客を演じる不破万作、綾田俊樹、光石研、安藤玉恵、須藤理彩、小林麻子、吉本菜穂子、山中崇、宇野祥平、金子清文が出席。松岡監督は壇上を見渡し「これだけアングラ俳優がひな壇で喋る完成披露も珍しい(笑)。真情あふるる俳優陣が、作品をより奥行きあるものにしてくれた」と称えた。『深夜食堂』は2015年1月31日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月13日安倍夜郎の人気コミックを映画化する『深夜食堂』の完成披露舞台あいさつが1月13日(火)に丸の内TOEIで開催される。当日は、小林薫らキャスト9名と松岡錠司監督が登壇する。その他の写真本作は、ビッグコミックオリジナルで連載中の安倍夜郎の人気コミックをドラマ化に続いて映画化するもの。繁華街の路地裏にある小さな“めしや”にやってくるさまざまな客たちの人生模様を描く。ドラマ版に引き続き“めしや”のマスターを小林薫が演じている。完成披露舞台あいさつには、小林のほか、ドラマ版で常連客を演じた不破万作、綾田俊樹、安藤玉恵、須藤理彩、小林麻子、吉本菜穂子、宇野祥平、金子清文と松岡監督が登壇する。チケットは、いち早プレリザーブ(最速抽選)が12月27日(土)より受付開始。プレリザーブ(先行抽選)は、来年1月1日(木・祝)より受付を開始し、一般発売は、1月8日(木)より発売される。『深夜食堂』完成披露舞台あいさつ1月13日(火)会場:丸の内TOEI開場18:00/開映18:30(上映前舞台あいさつ)登壇者(予定):小林薫、不破万作、綾田俊樹、安藤玉恵、須藤理彩、小林麻子、吉本菜穂子、宇野祥平、金子清文、松岡錠司監督料金:大人 2000円、大学・高校生 1700円、3才~中学生 1200円、シニア 1300円、障がい者手帳お持ちの方(付き添い1名様まで同額)1200円いち早プレリザーブ:12月27日(土)11:00AMより~1月5日(月)11:00AMまでプレリザーブ:1月1日(木・祝)11:00AMより~7日(水)11:00AMまでチケット発売:1月8日(木)10:00AMより
2014年12月25日ライカギャラリー京都は、小山薫堂とアレックス・ムートン(Alex Mouton)による写真展「KYOTO KOTOKOTO TOKOTOKO」を開催する。期間は2015年1月10日から3月29日まで。小山薫堂は「料理の達人」などを手掛けた放送作家で、人気キャラクター「くまモン」の作者としても有名。現在は料亭「下鴨茶寮」の主人や、アンテナショップ「京都館」の館長を務めている。一方、アレックス・ムートンは写真を愛する旅人で、先日にはパリを訪問したくまモンを撮影したことで話題となった。なお、今回の展覧会は京都市が提唱する“歩くまち・京都”憲章に則り、京都市内を散策中に2人が見つけた魅力的な景色を展示。それぞれの生まれ年に製造されたアンティークレンズを用いて、古都京都の雰囲気が伝わるような作品が撮影された。【イベント情報】KYOTO KOTOKOTO TOKOTOKO会場:ライカギャラリー京都住所:京都市東山区祇園町南側570-120ライカ京都店2階期間: 2015年1月10日から3月29日時間:11:00から19:00休廊日:月曜日入場無料
2014年12月19日●『劒岳 点の記』の次作を求めて『八甲田山』『復活の日』『誘拐』『鉄道員(ぽっぽや)』など日本映画史に残る珠玉の名作で手腕をふるってきたキャメラマン・木村大作氏。2009年には初監督作品となる『劔岳 点の記』が大ヒットを記録し、日本アカデミー賞最優秀監督賞・最優秀撮影賞ほか多くの賞を受賞した。それから約5年、待望の最新作となる『春を背負って』が2014年6月に公開された。笹本稜平氏の同名小説を原作に、山に生きる人々の"家族"の物語を描いた『春を背負って』。立山連峰の3000mを超える大汝山に建つ山小屋を舞台に展開される本作は、木村監督こだわりの演出と撮影によって、圧巻の映像美を見せつける。出演者は、主人公・長嶺亨を松山ケンイチが演じるほか、菫小屋(すみれごや)で働く従業員・高澤愛を蒼井優、菫小屋(すみれごや)で働きながら亨の成長を見守る多田悟郎を豊川悦司、亨の母親・菫を檀ふみ、亡き父・勇夫を小林薫が扮し、さらに新井浩文、吉田栄作、安藤サクラ、池松壮亮、仲村トオル、市毛良枝、井川比佐志、石橋蓮司など個性的な実力派の俳優たちが揃っている。そんな『春を背負って』がBlu-ray/DVDとなって2014年12月17日にリリースされる。そこで今回は、Blu-ray/DVDの発売を前に、本作のポイントや近況をあらためて木村大作監督に振り返ってもらった。○木村大作監督が語る『春を背負って』――『春を背負って』の監督をするのが決まった経緯を教えてください木村大作監督「決まったというより、自分が考えたことだからね(笑)。『劒岳 点の記』が2009年に公開された。この映画で、俺は映画界からおさらばするんだ、死んでもいい、みたいなことを言ってたんだけど、いざ終わってみると、明日からどうして生きていけばいいんだろうって。なので、もう一本くらい良いだろうということで、いろいろ考えたところ、やっぱり新田次郎だろうと。新田さんの本はすべてがドキュメントで、大好きだから、次は『孤高の人』をやりたいと思って、本も書いたし、ロケハンにも行った」――もうほとんど決まっていた感じですか?木村監督「あとはクランクインをいつにするか、くらいの話まで決まっていた。原作を読めばわかるとおり、加藤文太郎という大正から昭和にかけての登山家が、冬の日本アルプスをあちこち初めて縦走する。それも単独行で。それを読んで、これだと思った。『劒岳 点の記』よりもしんどい、大変な映画になると思ったとき、これだと思ったわけですよ」――さらにハードルを上げたかった木村監督「そういうもんですよ、やっぱり。それで、夏にロケハンをやったんだけど、夏でも相当に大変なところなんだよ、槍ヶ岳は。それが冬になると思うと……。富山から長野まで10日間、単独行で縦走するんだけど、考えるだけでも大変だよね。これを実際にやったら死ぬなと思った。自分は死んでもいいけど、スタッフや俳優さんをそんな目にまで遭わせるわけにはいかない」――それで『孤高の人』はあきらめたわけですね木村監督「自分の判断でやめにしたんだけど、そうしたら言われましたよ、『誤魔化してやればいいじゃない』って(笑)。でも、『劒岳 点の記』のあとに、誤魔化しの映画は撮れない。俺は、そういうのをけっこう気にするんだよね。そう言いながらも、一応、誤魔化すための場所も見にいった。通年でやっている山小屋があって、ロープウェイもあったりするんだけど、そこで撮っちゃうと、そこばかりになってしまう。もちろん、そういうのを誤魔化しながら撮るのが映画なんだけど、自分の精神にはどうもあわない。なので、『孤高の人』はやめちゃいました」●『春を背負って』との出会い――そして、次に出会ったのが『春を背負って』木村監督『それで、新宿の本屋さんで何となく本を探していると、『春を背負って』という本があった。そのときは、映画化のための本を探していたわけではなく、ふらっと立ち寄って、棚を眺めていただけだったんだけど、タイトルが気になってね。『背負って』という言葉が好きなんですよ、昔から」――キャメラを背負ってみたいなことですか木村監督「それもあるけど、やっぱり人生は何かを背負って生きているもんだよ。俺なんかもう倒れそうだもん、重さで(笑)。それで、いいタイトルだなと思って読んでみると、たまたま山小屋の話だった。原作は奥秩父なんだけど、奥秩父は2,000m台だから、やっぱり3,000mのほうが画のスケールがすごい。だから原作者に会って、立山に変えたいと。それがダメだったら映画化はしないという話をしたら、ぜひ映画にしてくださいということだったので、原作者の了解をとって、話を進めていったわけです」――偶然の出会いだったんですね木村監督「今考えると、『春を背負って』は、大汝山の山小屋にたどり着けば、そこで生活しながら撮れるわけですよ。それに比べると、しんどさは『劒岳 点の記』のほうが上だよね。25箇所もあちこちの頂にいったわけだから。まあ、楽といえば……決して楽じゃないよ、楽じゃないけど、これだったら映画が撮れると思った。で、周りもそれに乗ってくれて、映画を作ったわけだけど、そういう映画の作り方は良くないなっていうのが、今の反省点だね」――良くないというのは?木村監督「『劔岳~』に比べて、あまりお客が来なかった(笑)。僕はね、普通の監督とは違うかもしれないけど、賞をとってもあまり嬉しいと思わない。やはり多くの人が観てくれたということのほうが嬉しい。それはキャメラマンをやっているときから同じで、その映画が賞を取ったり、自分が撮影賞を取ったりするよりも、いっぱいお客さんが観に来てくれたというほうが記憶に残っているし、嬉しいよね。そういうところがものすごく如実に出るもんで、あまり人が入ってないなっていう印象があったので、6月14日の封切りから今まで、ほとんど家から出ていない。家に篭って、歯医者に行ったり、読書をしたり……みたいな感じ(笑)」――意外と監督にとってダメージが大きかったと木村監督「あらためて思ったのは、映画作りというのは、多くの人が観に来てくれないと、相当にショックなんだなって。僕は二作目だけど、いろいろな監督が、当たったり、こけたりしながらも、監督生活を続けているのを見て、逆に感心した(笑)。もちろん、『春を背負って』は、こけたというわけではないんだけど、『劒岳 点の記』と比べると少ないよね。だから、監督には向いてないと思った」――監督としての精神的な部分ですね木村監督「一作目、二作目と、自分の思ったことをやったわけだけど、また違うものをと思っても、なかなか身体の中から出てこない。たとえば、黒澤明さんなんかは、次から次にアイデアが出てくる人だった。例えば『七人の侍』。あの作品も、きっかけは日本で西部劇をやってやろうということでしょ。それで、アメリカ映画の西部劇には雨がないから、最後を雨にした。そういうことで一千万以上の人が入っているわけですよ。それからいろいろあって、この辺で一発面白いものを作ってやるといって『用心棒』を作った。だから、そういう心境になりたいという気持ちがある。もし、次の映画を撮るんだったら、たくさんの人に観てほしいよね。でも、だからといって、今の流行にゴマをするような映画はやりたくない。作品名を出すといろいろ問題があるけど、今の世の中で受けている映画をやりたいとは思わない。自分がやりたいと思う作品をたくさんのお客様に観てもらいたいわけですよ」――今はそれを探している途中ということですね木村監督「やりたいものがまったくないわけじゃなくて、これまでにも2、3本あったんだけど、『どれくらいお金がかかりますか?』って言うから、金額を言ったら、それっきりだもん(笑)。製作費のかかる作品は、今の映画界では本当に難しい。やっぱり向こうは商売だから。現実的な予算感で、俺が出来るもの、やりたいものは何かと考えて、最近やっとまとまりだした感じだね。今日もちょっと偉い人と話したんだけど、まあ乗ってこない(笑)。そういうやりとりをしていく中でも、突然に思いつくこともあるので、今はそれを待っているところがある」――ひらめきですか?木村監督「そう。それをずっと待っている感じだね。これまでの2本もそうだったから。『劒岳 点の記』も『春を背負って』も突然に下りてきた。『劒岳 点の記』は、撮影旅行で能登半島に行った帰りに、一回、劒岳を拝んでみようと思って撮影したんだよ。それでこれを映画化したいと思って作ったんだから、本当は世の中にもっと出て行かないとダメなんだよな。今、月に2回くらい、地方で講演があるんだけど、そのときはいつも車で行くようにしている。そうすることで、何かが出てくる可能性があると思っているんだよ。あとは、DVDが売れてくれると、次の企画が言いやすい(笑)。だから、こうしてお願いしてるんだけど、この業界は、本当に損得勘定がすべて」●家族と一緒に落ち着いてみてほしい――現在、監督が探している題材は、やはり山や風景などは鍵になっているのでしょうか?木村監督「いや、山はちょっとしんどいかな(笑)。『劒岳 点の記』が70歳で、『春を背負って』が75歳。次に封切られるのはたぶん80歳だよ。75歳を過ぎると、体力が心配なので、次は違うものをやりたいんだけど、やっぱり山になるかもしれない。"山三部作"なんて良いと思うんだけどね。次にもし"山"を題材にするなら、誤魔化して撮る(笑)。今までは絶対に誤魔化さずに撮ろうと思っていたんだけど、それはそれで、映画の持っている本来のカタチだと思うんだよ」――山の題材がひらめけば誤魔化して撮るわけですね(笑)木村監督「だから、今は何か良いものがないかといろいろ探している。1日、2日くらいで長編一冊読んじゃうからね。この4カ月でものすごい量の原作を読みましたよ。読んだ本を、本棚に入れずに、ずっと並べてあるんだけど、もう部屋の端から端まで埋まっちゃってる。それを見ると、俺も勉強家だなって思うんだよ(笑)」――あくまでも、ピンと来る原作を探している木村監督「そう。だから、現代物はあまり読んでいない。現代物は俺の精神にフィットしないんだよ。何だか知らないけど、殺人の話ばっかりだし……読む気がまったくしない。やっぱりドキュメンタリか時代物がいいね。気に入ると、その小説家の本ばっかり読んじゃう。本屋で探すときも、題名じゃなくて、小説家の名前で探すくらい。そういう意味では、誰かにすがっているところがあるのかな。その本には書かれていない精神的なものが、他の本にあるかもしれないと思って、いろいろ探しちゃうんだよね。そういう意味でも、時代劇とかの精神状態が好きだなあ。現代劇をあまり読まないのは、何か違うと思っちゃうんだよ。何かキレイじゃない」――現代劇は、あえて汚れたところをみせている感じがありますよね木村監督「それが嫌いなんだよ。汚れだけがドラマじゃないだろうって。そんなものは人生の中の一瞬だし、特定の人だけですよ。基本的には、そんなに劇的なことばかりが起こるわけがない。そんなことを思ったりするので、何も自分の中に入ってこない。だいたい、小説って5ページくらい読むとわかるんだよ。5ページ読んでダメだと思ったら、絶対にダメだと思うのでもう読まない。そういう意味では、小説家にこだわっているとだいたい同じような書き出しになるから、結局全部読んじゃう(笑)。その小説家が好きで読んでいるんだから、半分くらい読んで面白くなくても、確実に後半は面白くなるという期待感や安心感がある。そして実際、ちゃんと面白くなるんだよ」――ちなみに、監督は映画を観るとき、やはりキャメラマンとしての視点で観ていらっしゃるのでしょうか?木村監督「普通に一般の映画観客として観てますね。だから、基本的にはキャメラとかは気にしない。やっぱり、観客を引き込ませる作品というのは、キャメラや監督の演出とかじゃなくて、その映画がすごいんだと思うし、だから観るんだと思うな。ただ、何だこれって思う作品だったら、逆にキャメラが気になったりする(笑)」――『春に背負って』がBlu-ray/DVDとなってリリースされますが、あらためてBlu-ray/DVDで観てもらいたいポイントはありますか?木村監督「DVDやBlu-rayだと、じっくり観られるのが良いよね。映画館だと、興奮したり、夢中になったりするけど、Blu-rayだったら、家でタバコを吸いながら、安楽椅子に座って、落ち着いて観られる。場合によっては途中で止めて、トイレに行ったりもできる。そういう安心感があるから、すごく観やすいと思う。自分から、Blu-rayで観たほうが良いよなんて、あまり言っちゃいけないんだけど、今の映画館はあまり好きじゃないんだよ。というのも、3D以降、シルバースクリーンになっちゃって、基本的には明るい。でも、自分の家だったら調整できるじゃない。俺は家で映画を観るとき、部屋を暗くしてみるんだよ。プラズマテレビの後ろにブラックのカーテンを引いたりして。それがすごく観やすいだよなあ」――それでは最後に読者の方へのメッセージをお願いします木村監督「『劒岳 点の記』は観たけど、『春を背負って』は観ていないという人がたくさんいると思いますが、映画の質としては、『春を背負って』のほうが上じゃないかといってくださる方も多い作品なので、まだ観ていない人にはぜひ観てもらいたいね。できればBlu-rayで、ちょっと部屋を暗くして、落ち着いて観てもらいたいし、できれば家族と一緒に観てもらえるといいなあ。『春に背負って』はそういう映画だと思うので、ぜひ家族と一緒に落ち着いて観てください」――ありがとうございました『春を背負って』のBlu-ray/DVDは2014年12月17日の発売。"豪華版"となるBlu-ray版は、本編Blu-rayと、未公開映像満載の特典Blu-rayとの2枚組みで、価格は5,700円(税別)。DVD版は1枚組で、価格は3,015円(税別)となる。
2014年12月16日CSチャンネルのファミリー劇場では、2015年1月31日に公開される小林薫主演の映画『深夜食堂』の公開を記念し、『深夜食堂』テレビシリーズ1~3をすべて放送する。同作は、安倍夜郎の原作をもとに2009年10月にMBS・TBS系で放送スタートした深夜ドラマで、繁華街の片隅で夜12時から朝7時ごろまで営業している通称「深夜食堂」を舞台に、小林薫演じるマスターと夜な夜な集まる客たちとの交流を描く。それぞれの味わい深い人間模様に加え、毎回番組の最後に紹介される、ドラマに登場した料理のレシピも根強い人気を博している。その最新作でありCS初放送の『深夜食堂3』は2015年1月6日(毎週火曜21:00~)スタート。前シリーズである『深夜食堂』(2015年1月26日~28日23:00~)『深夜食堂2』(2015年1月28日~2月2日 24:00~)と合わせて見れば、ドラマをより一層味わえるはずだ。また、同チャンネルでは『深夜食堂』の世界をさらに楽むオリジナル番組『映画「深夜食堂」開店直前ナビ』を2015年1月4日(日曜 20:45~)に放送。小林薫、松岡錠司監督らが映画の見どころや裏話を語る。
2014年12月08日NHK大河ドラマ「龍馬伝」や『るろうに剣心』シリーズで日本中を沸かせた、“侍男子”佐藤健。そんな彼が刀を包丁に持ち替え、2015年4月から放送されるTBSテレビ60周年特別企画ドラマ「天皇の料理番」で主演を務めることが発表された。本作は、大正・昭和時代の宮内省大膳頭を務めた秋山徳蔵氏の人生を描いた、直木賞作家・杉森久英の同名ノンフィクション小説を原作として描く人間ドラマ。主人公は、何をやっても長続きしなかった片田舎の青年・秋山篤蔵。ひょんなことから食べたカツレツがきっかけで、西洋料理のシェフになるという途方もない夢を持ち上京。その後、当時の日本人としては珍しかったフランス・パリへと修行に赴き、差別・偏見と闘いながらも世界最高峰のオテル・リッツのシェフとなり、ついには26歳という若さにして宮内省大膳頭・皇室の台所を預かる“天皇の料理番”を勤め上げるまでに成長していく――。初めてのシェフ役に挑むことになる主演の佐藤さんは、すでに8月から実際の料理学校で料理修行を行い、料理人としての所作を勉強中。皿洗いや野菜切りなどの修行期間を経て、料理人として成長していく過程に合わせ、実際の調理シーンも本人が演じていくとのこと。さらに役作りのために『るろうに剣心』で見せた長髪をバッサリと切り、坊主頭に挑戦している。そんな気合い十分の佐藤さんをとりまく共演者たちも今回発表された。篤蔵と16歳で結婚し、彼の夢を誰よりも強く支える妻・俊子を演じるのは、黒木華。また、篤蔵が“料理人としての父”と慕う華族会館の料理長・宇佐美鎌市には、小林薫。その華族会館の下っ端コックとして共に苦労し、篤蔵が慕い頼る生涯の友・松井新太郎には桐谷健太。さらに、ひょんなことから篤蔵にカツレツを振る舞い、料理人へと導く軍隊のコック・田辺祐吉軍曹には伊藤英明。そのほかにも柄本佑、鈴木亮平、杉本哲太、武田鉄矢、芦名星、佐藤蛾次郎、高岡早紀、美保純、日野陽仁、大島さと子、加藤雅也、麻生祐未、と16名もの豪華な俳優たちが参加することとなる。撮影は12月中旬より開始。現存する明治から大正期の街並みの写真を基に当時の建物を甦らせ、セットでは再現できない街並みなどは国内各地の古き面影を残す地でロケを行う。さらに、主人公・篤蔵が修行のために訪れるフランス・パリでの撮影も敢行する予定だ。日曜劇場「天皇の料理番」は2015年4月よりTBSにて放送開始。(text:cinemacafe.net)
2014年12月05日1996年2月のドラマ化をきっかけに人気シリーズとなった、原作・青木雄二の人気漫画を「SMAP」中居正広・主演で贈る「ナニワ金融道」。以降、単発シリーズとして放送されてきた本作だが、この度、パート1放送から19年、前作パート6からちょうど10年を経て7作目「新ナニワ金融道」として帰ってくることが明らかになった。灰原達之(中居正広)が金融会社、帝国金融で働き始めて15年が過ぎた。5年前には金子高利社長(緒形拳)が亡くなり、いまは高山和夫(綿引勝彦)が帝国金融の後を任されている。灰原は日々、先輩の桑田澄男(小林薫)と共に借金取り立てに回っていた。債権の回収について法律が変わり、金融業者に対する規制も強くなり多くの金融業者も倒産、廃業した。その際、宙に浮いた債権を帝国金融がタダ同然で買い取っていた。買い取ったひとつ、孫野手建設の借金の取り立てに行くため、ある日桑田と灰原は孫野手建設社長、孫野手建造(斎藤洋介)のもとを訪れていた…。第一作目から今作品まで脚本は全て君塚良一、そしてパート1を始め、パート3、パート4に続き河毛俊作が4作目以来16年ぶりに演出を担当、主演の中居さん、君塚氏と久々に3人のゴールデントライアングルが復活した。キャストも、帝国金融の小林薫、綿引勝彦らが再集結。惜しまれながら2008年10月に他界した緒形拳も写真という形でドラマに登場する。今回、本作に初登場する新キャスト陣も発表。ヒロイン役となり、中居さん演じる灰原が借金の取り立てに行った先で出会う美女・孫野手洋子役に蓮佛美沙子。灰原の後輩となる帝国金融で誰よりも法律に詳しい雨宮利加子役に桜庭ななみ。帝国金融の最年少社員、大平隼人役に「Sexy Zone」の菊池風磨。夫や実母の背負った借金を返すため身を持ち崩してしまう女、小骨典子役を小池栄子が好演する。そして、中居さんの最大の敵として行く手を阻むのが、帝国金融のライバル会社「土壺金融」社長、土壺京一を演じるユースケ・サンタマリア。借金に苦しむ孫野手親子の土地、財産を巡り帝国金融と土壺金融があの手この手で張り合うこととなる。ユースケさんのいやらしさあふれる演技にも注目だ。前作から10年ぶり7作目の撮影に入った中居さんは「ドラマ中の社長(緒形拳さん)が亡くなられるなど(作品の)実現は難しかったのですが、“いつもと同じ”と思える作品にするよういろいろな問題をクリアし、ついに10年ぶりにドラマができることとなったこと、非常にうれしく思います」と喜びを語った。収録への手ごたえについては、「小林薫さんとは20年近く前から全く距離感は変わらないです。ただこれまでは久しぶりの作品でもすぐに役に戻れたのに今回はさすがに難しかったです。いま、ようやくあぶらがのってきたかな、という感じです」と語り、今後に向けては万全の体制で臨むことになりそうだ。「“皆様の声にお応えしてドラマをやることになりまして”とよく言いますが、そういうベタな感じではなく、ただ僕がやりたい、スタッフもキャストもみんなやりたい。だからやる、ということです」と意気込みを語った。「新ナニワ金融道」は2015年、年明けにフジテレビにて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2014年11月06日“炎のコバケン”の愛称で親しまれる指揮者の小林研一郎が、11月1日付けで日本フィルハーモニー交響楽団の桂冠名誉指揮者になることが決定した。「小林研一郎&日本フィル」の公演情報日本フィルとは、約25年以上の長きにわたり、密接な関係を築きあげてきた小林研一郎。首席指揮者(1988~90年)を皮切りに、常任指揮者(1990~94年)、首席客演指揮者(1994~97年)、常任指揮者(1997~2004年)、音楽監督(2004~07年)、桂冠指揮者(2010年~)、第2代音楽監督(2004~07年)と同楽団の主要ポストを歴任。炎のコバケン&日本フィルのコンビは、情熱的な音楽作りで独特な世界を創り出し、多くの聴衆から熱狂的な支持を得てきた。今年は、小林研一郎がブダペスト国際指揮者コンクール優勝を飾ってから40年。その節目の年にあたり、長年マエストロが日本フィルに注いだ愛情と指導への感謝、そしてマエストロのさらなる活躍と健勝を祈念する思いを込めて、日本フィルより「桂冠名誉指揮者」の称号が贈られる運びとなった。小林研一郎と日本フィルの今後の共演は、年末恒例の「第九特別演奏会」(12月21日~28日)、新春1月10日(土)の横浜定期演奏会(みなとみらいホール)、同30日(金)の東京定期演奏会(サントリーホール)、2015年2月に通算40回目を迎える九州公演(九州全県10公演)、3月25日(水)の特別演奏会(サントリーホール)などを予定している。
2014年10月31日小さなめし屋で繰り広げられるユーモラスで、時に切なくなる人間模様を描き、人気を博してきた小林薫主演のドラマの映画化作品『深夜食堂』。このほど、炊きたてご飯や煮込みカレーなど美味そうな“めし”も収められた予告編が到着した。ネオン煌めく繁華街の路地裏にある小さな食堂。夜も更けた頃に「めしや」と書かれた提灯に明かりが灯ることから、人は「深夜食堂」と呼ぶ。メニューは酒と豚汁定食だけだが、頼めば大抵の物なら作ってくれる。そんなマスターが出す懐かしい味を前に、客たちの悲喜こもごもな人生模様が交差する。春夏秋冬、ちょっとワケありな客たちが現れては、マスターの作る懐かしい味に心の重荷を下ろし、胃袋を満たしては新しい明日への一歩を踏み出していく――。今回公開されたのは、深夜食堂ファンおなじみの「赤いウインナー」から始まる予告編。小林さんが焼く卵焼きの音や、炊きたてご飯の土鍋をあけた瞬間の湯気、じっくりとカレーを煮込む音、見ているだけでお腹が空いてきそうな映像だ。そんな美味しい食べ物の中に描かれるのは、登場人物の人生。もちろんカナ・ミキ・ルミの“お茶漬けシスターズ”や常連客の姿も映し出されている。また、「めしや」の二階で煙草を燻らせるマスターや、昼間の路地にいるマスターなど、日常の姿も垣間見え、映画でしか観ることのできないマスターの日常の様子はファン必見!「できるもんならなんでも作るよ」というお決まりのセリフも健在だ。「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の安倍夜郎の大ヒット漫画を原作に描かれる本作。キャストには、マスターの小林さんを始め、ドラマ版でもおなじみの常連客に、綾田俊樹、不破万作、松重豊、安藤玉恵、山中崇、宇野祥平、光石研はもちろん、オダギリジョーも前作までとは一変、新たなキャラクターとして登場。さらに、疲れた顔で誰しもがなじみのあるカレーを頬張る謙三役の筒井道隆、至福のときを味わうかのような笑顔でとろろご飯を見つめるみちる役・多部未華子、一見楽しげだが真の心は隠したままのミステリアスに微笑むたまこ役・高岡早紀など大切なメニューとともにそれぞれの人間ドラマを温かく描いていく。『深夜食堂』は2015年1月31日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月15日俳優・小林薫が主演を務める映画『深夜食堂』(2015年1月31日公開)の予告編が15日、公開された。原作は、漫画家・安倍夜郎が『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で連載し、シリーズ累計のコミック発行部数が230万部を超えた同名漫画。小林薫主演で2009年に初めてドラマ化され、今月19日から第3部がスタートする。『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』(2007年)などで知られる松岡錠司監督が、ドラマに続いて劇場版でもメガホンをとる。このほど公開された予告編は、おなじみの「赤いウインナー」から始まる。卵焼きを焼く音や、炊きたてご飯の土鍋をあけた瞬間の湯気、じっくりとカレーを煮込む音など、それだけでもお腹が空いてきそうな映像が流れ、映画で登場する人物たちもそれぞれの大切なメニューとともに描写。お茶漬けシスターズや常連客の姿も映し出されている。また、"めしや"の2階で煙草を燻らせるマスターや昼間の路地にいるマスターなど、映画でしか見ることのできないマスターの日常の姿も垣間見える。「できるもんならなんでも作るよ」というマスターお決まりのセリフとともに人々の心と胃袋を優しさで満たし、笑顔を生み出していく深夜食堂を堪能することができる。(C)2015 安倍夜郎・小学館/映画「深夜食堂」製作委員会
2014年10月15日俳優・小林薫が主演を務める映画『深夜食堂』(2015年1月31日公開)のポスタービジュアルが11日、公開された。同映画は、『ビッグコミックオリジナル』(小学館)連載中でシリーズ累計230万部発行の安倍夜郎による漫画『深夜食堂』が原作。第3部まで続いている同作の人気ドラマが映画化する。「深夜食堂」と呼ばれる小さな食堂のマスターをドラマ版と同じく小林薫が演じる。今回公開されたポスターでは、自身が切り盛りする"めしや"のトレードマーク、暖簾と提灯の前でマスターがたたずんでいる。様々な思いを抱えてそれぞれの人生を生きてきた人々を、一定の距離を保ったまま迎え入れるマスターの器の大きさを表したかのようなスチールがメインとなる。スチールの背景となっている路地は、300坪の倉庫内に作られたリアルなセット。ドラマシリーズを重ねるごとにスケールアップし、今回の映画でここまでの広さになった。ポスター下方には、映画で「客」となる人々のスチールも並ぶ。疲れた顔でカレーをほおばる謙三(筒井道隆)に至福の時を味わうかのような笑顔でとろろご飯を見つめるみちる(多部未華子)、ミステリアスに微笑むたまこ(高岡早紀)などが映し出されている。他にも、ドラマシリーズの風貌とは一変し警察官の格好をしたオダギリジョー、田中裕子、余貴美子などのキャストが勢ぞろいした。(C)2015 安倍夜郎・小学館/映画「深夜食堂」製作委員会
2014年10月11日シリーズ累計230万部発行、国民的“食”コミックがTVドラマに続き、遂に映画化される『深夜食堂』。ドラマ1、2に引き続き、小林薫を主演に、「めしや」の一年間の日々を春夏秋冬、季節感たっぷりに描かれる本作からポスタービジュアルが公開された。ネオンきらめく繁華街の路地裏にある小さな食堂。夜も更けた頃に「めしや」と書かれた提灯に明かりが灯ることから、人は「深夜食堂」と呼ぶ。メニューは酒と豚汁定食だけだが、頼めば大抵の物なら作ってくれる。そんなマスターが出す懐かしい味を前に、客たちの悲喜こもごもな人生模様が交差する――。本作は、「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の安倍夜郎の大ヒット漫画を原作に、『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』で日本アカデミー賞を受賞し、ドラマシリーズ「深夜食堂」も手がける松岡錠司がメガホンを取る。今回公開されたビジュアルには、自身が切り盛りする、“めしや”のトレードマーク、暖簾と提灯の前で仁王立ちする小林さんの姿が。一定の距離を保ったまま店へと迎え入れるマスターの器の大きさを表したかのようなビジュアルだ。また、ポスターの下方には今回の映画での「客」となる人々が集結!疲れた顔で誰しもがなじみのあるカレーを頬張る謙三役の筒井道隆、至福のときを味わうかのような笑顔でとろろご飯を見つめるみちる役・多部未華子、一見楽しげだが真の心は隠したままのミステリアスに微笑むたまこ役・高岡早紀などの姿が映し出されている。ほかにもドラマシリーズの風貌とは一変した警察官の恰好をしたオダギリジョーや、田中裕子、余貴美子など実力派のキャストが顔を揃える。映画『深夜食堂』は2015年1月31日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月11日東京都・表参道のスパイラルガーデンでは、小林賢太郎が舞台のために自ら制作した作品を紹介する「小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展」を開催する。開催期間は9月19日~10月5日、開場時間は11:00~20:00。入場無料。同展は、劇作家、パフォーミングアーティストの活動を精力的に行い、またコントグループ「ラーメンズ」としての活動でも知られる小林賢太郎のステージを構成する作品の数々を展示。これまで舞台や画面上でしか見ることのできなかった、舞台や映像作品のために描いた絵、セットのデザイン、たくさんの小道具など、自らの手で製作してきたイメージを見ることができる。さらに会場には、小林がデザインし、実際に使用された舞台衣装などを展示する「楽屋」が出現。作品(=舞台)が生み出される過程を工場見学をするように楽しむことができる。なお、小林が創り出す「舞台」は、機智に富み巧妙に紡がれた言葉と動き、そして、ミニマルなつくりの舞台上を緻密な仕掛けによって最大限に演出する舞台美術で観客を魅了してきた。
2014年09月04日共に1985年生まれだが、松山ケンイチは3月生まれで学年では蒼井優のひとつ上になる。「撮影のときは同い年だったけど、いまは僕の方が年上ですから」と松山さんが“先輩風”を吹かすと、蒼井さんは「同い年の間はタメ口で、誕生日を迎えると敬語に戻すという微妙な関係なんです」とケラケラと楽しそうに笑う。『男たちの大和/YAMATO』(’05)、『人のセックスを笑うな』(’08)に続き、まもなく公開となる『春を背負って』で2人の歩みが三たび交錯した。標高3,000メートルの自然の中で、2人の目は互いを、そして己をどのように捉えたのか?『劒岳 点の記』(’09)で未踏峰に挑む男たちの姿を、壮大な自然を背景に圧倒的なリアリティをもって綴った木村大作監督の5年ぶりの最新作『春を背負って』。父の死を受け東京でのトレーダーの仕事を辞め、父が営んできた立山連峰の山小屋を継ぐことを決意した亨(松山ケンイチ)が、頼れる風来坊の悟郎(豊川悦司)や天真爛漫な愛(蒼井優)ら周囲に支えられながら成長し、父の遺した想いを受け止めていくさまを描き出す。CGかアニメーションなのではないか?そう思うほどの色鮮やかな絶景がスクリーンに広がる。この本物の美しさを手に入れる代価として、俳優陣・スタッフは山に赴き、幾度となく厳しい自然に身をさらした。木村組に参加すると決めたときから、過酷な撮影は覚悟していた。蒼井さんは「ここ数年、あまり過酷なロケは経験してなかったんですが、嫌いじゃないんですよ」と笑うが、実際に山に入ると、肉体的な強さに加え、命を預かるという精神的な部分での強さ、責任が求められた。そしてそれはチームの一体感をももたらした。「自分の命は自分で守らないといけないし、同時に他人の命に対しても責任がある。自分が間違って石を踏んで落とせば、それが落石になる危険性がある。そういう一定の緊張感が常に現場にありましたね。でもこの組だからこそ、乗り越えられたとも思う。みなさん、ガテン系なんですけど(笑)、作品に対する姿勢がすごく美しい組でした」。自身が演じた亨を「僕と同じ世代やその下の若い人たちが感じている将来や自分の居場所に対する不安を抱えている人間であり、僕自身も持っている『生きる』ということへの疑問を真っ直ぐ出せる役だった」と語る松山さん。撮影でずっと山で共同生活を送る中で、役を超えて、ひとりの人間として気づかされることも多かった。「東京にいると、情報があり過ぎて、頭がいつもフル回転していて、本当は自分と関係ないどうでもいいことまで入って来ちゃったりする。でも山に行くと、そういうものが一切ないので、ある意味で自分の声だけしか聞かなくて済むので落ち着くんですね。改めて人間は自然の中の一部でしかないって強く感じました」。蒼井さんも松山さんの言葉に深くうなずく。約30人の撮影隊の中で、決して女性の割合は高くなかったが「狭いし、お風呂もないような場所なんですけど、みんなで生活していく中で、自分が俳優であるということや年齢・性別とか、自分に付随している“記号”がどんどん取っ払われていくんです。それは、こういう環境でないと気づけない、貴重な体験でしたね」と笑顔で語る。2人を“丸裸”にしたのは自然だけではない。黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』でのカメラマン助手としてのキャリアに始まり、『八甲田山』、『鉄道員(ぽっぽや)』など数々の名作に携わり、カメラを通して本物を見続けてきた木村大作。自らレンズをのぞく木村監督の眼は、時に自然以上の厳しさでもって俳優陣の芝居を見つめ、“生”の芝居を引き出していった。松山さんは言う。「大作さんの前では嘘をすぐに見抜かれてしまう気がします。真っ直ぐな人が真っ直ぐに撮ってくれるので、こちらが都合よく演技したり、集中してないとすぐにバレてしまう。逆に言うと、こちらが『どう見せたいか?』ではなく、自分の生きてきたものをそのまま出すように導かれている気がしました」。蒼井さんは「大作さんが撮る作品は“活動写真”という感じがするんです」と少々、古めかしい言葉で監督の映画作りを表す。「真実を映し出してしまうので、ごまかさせてくれないんです。決してお芝居について細かく演出はされないんですが、頭で考えてお芝居するのではなく、環境に身を委ねる――それだけで成立してしまうように現場全体を演出し、俳優・スタッフ一人一人が『大作さんに信じてもらっている』と感じさせてくださるんです」。亨の父(小林薫)の生前から、山小屋の運営を手伝っていた愛だが、どのようにして彼女がここにたどり着いたのか?それを亨と悟郎の前で告白するシーンは、テストすらせずに一発本番で撮影された。「スタッフは役者以上に緊張したと思いますよ。空気が重いのと、ストーブを焚いて暑いのと、張り詰めているのと…でも一発OKでした」(松山さん)。「みんなワクワクするんですよ(笑)。ぶっつけ本番でやるシーンというのは、そうする意味があるシーンなんです。ほかのシーン以上の緊張感や責任があるけど、そういう撮影ができる喜びが後押ししてくれることもたくさんあるんです。その現場の空気はスクリーンに映っていると思います」(蒼井さん)。ちょうど20歳になろうとしている時期に撮影された初共演の『男たちの大和/YAMATO』では決して共演シーンは多くなかった。20代半ばでの『人のセックスを笑うな』では、松山さんは年上の女性に夢中の主人公で、蒼井さん演じる少女の恋心は一方通行だった。ようやく30歳を前にして、3作目での共演で、互いの存在に真正面から向き合った。松山さんは「僕の中では毎回、共演するたびに印象が違うんです」と蒼井さんの印象を口にする。「今回は、まさに愛ちゃんのようにみんなを明るくさせる感じでしたね。でも『人のセックスを笑うな』のときは、静かというか、ダークサイドっぽい感じというか…(笑)。いまとは対極のとんがっていて、沸々としたものを持っている印象でした。『大和』のときは…妖精みたいでした(笑)。何年か後にまた一緒に仕事したらどんな感じになっているのか楽しみです」。もしかしたら、松山さんが感じた印象の違いは、役柄が蒼井さんに深く染みこんだ結果なのかもしれない。蒼井さんは首をかしげつつ、この10年に思いを巡らせる。「自分では(役に影響されているとは)意識してないんですけどね(笑)。今回、初めて現場でちゃんとお話したんですよ。そうしたら『全然、印象が違う』って(笑)。そう言われるとそうかもしれない…。私の中でも松山さんの印象は変化があって、初めてお会いしたときは、それこそ戦争を題材にした作品だからなのかもしれませんが、ギラギラした印象で、熱いものを自分の中に持っている方だなと思いました。約10年経ってすごく穏やかになって、幸せそうだなと感じます(笑)」。「熱いものはいまでも持っているよ!」と笑う松山さんの言葉を受け、蒼井さんは続ける。「持っているんだけど、(力の)抜きどころを見つけた感じがしますね。生きていて楽しそうだなって(笑)。今回、特に松山さん、豊川さん、檀(ふみ)さんとの時間が長かったんですが、3人とも役者の仕事を大切にされているけど、それとは別に大切なものを持っていて、それがあるからこそこちらの世界で力を発揮されているんだなというのを感じました。役者としてはもちろんですが、人間として憧れるし、そういう方たちと3か月一緒に過ごせたのは幸せでした」。亨は、山小屋での営みの中で、かつては反発することもあった父の思いに触れ、その存在が生きる上での“道標”に出会ったことに改めて気づかされていく。松山さんにとって、これまでの歩みの中で出会った道標と言える存在は?「人に関しては挙げるとキリがないんですけど、それ以外ではチャップリンの映画ですかね。24~25歳くらいで初めて観たんですが、映画からすごくたくさんのことを学べるんだと実感したし、ビックリするくらい突き刺さる言葉が多いんです。淀川長治さんが『映画が教科書』と仰っていましたが、まさにその通り。自分が俳優という仕事をしている喜びを感じさせてくれましたね」。一方の蒼井さんは「小さい頃から聞かされてきた」という言葉と、10代の頃に出会ったある先輩の俳優の教えを明かしてくれた。「うちの家訓が『なんとかなるさ』なんです(笑)。子どものときは『なんて陽気な家族なんだ』と思っていましたが、いまでもその言葉が自分の根底にあって、おまじないのようで、どこかでその言葉に救われている気がします。それと、この仕事を始めてからある先輩に言われたのが『自分の仕事は何か?と聞かれて“表現者だ”なんて言うようなダサい女優にはなるな。みんな表現者だと勘違いしているけど、私たちはあくまで労働者だから』ということ。そのとき、私はただの学生で、言葉の意味は分かっても、実感がなかったんです。でもこの年齢になって仕事をする中で、その言葉の重みや強さみたいなものを感じています。いつか私も後輩に伝えたいですね」。次に顔を合わせたとき、この“微妙な同い年”の2人が、どんな関係になっているのか楽しみだ。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:春を背負って 2014年6月14日より全国東宝系にて公開(C) 2014「春を背負って」製作委員会
2014年06月12日JALは5月より国際線の機内販売にて、同社の新商品・サービス総合アドバイザーである脚本家・小山薫堂との特別企画「JAL スカイ ビスポーク」を開始した。その第1弾として、英高級靴ブランド「ジョンロブ(JOHN LOBB)」の「バッフィンググローブ」を6月まで販売する。価格は1万4,000円。「JAL スカイ ビスポーク」は、伝統あるブランドの高い技術を持つ職人によるアイテムを、JALオリジナル商品として販売するというもの。2015年4月まで、2か月ごとに全6回に渡り新製品を提供していく。「バッフィンググローブ」は靴の表面を磨くためのミトンのこと。表面に貼られたムートンの天然オイルによって、革に傷をつけることなく艶が出せる。クリームなどを必要としないため、旅先に持ち歩けば気軽に靴を磨くことが可能。ジョンロブでは全7色のグローブをラインアップするが、今回はJALオリジナルカラーとしてコーポレートカラーの赤を使った商品となっている。
2014年05月10日八千草薫を主演に迎え、今年101歳で亡くなった詩人・柴田トヨの半生を描く映画『くじけないで』。11月12日(火)に皇后美智子さまが行啓され、本作の試写会が開かれ、八千草さんを始め、共演の武田鉄矢、監督の深川栄洋と共に作品をご鑑賞された。本作は90歳を超えてベストセラー詩人となったトヨさんが、詩を書き始めるきっかけとなったエピソードや、詩集の背景となった家族のドラマなど、明治から平成までを生き抜いた100年の歴史をトヨさんの詩にのせて丁寧に描く感動のヒューマンドラマ。この日の試写会後に、報道陣の取材に応えた八千草さんは、美智子さまから「観終わってすぐに、『とても良いものを見させていただいた』と仰っていました」と嬉しそうにコメント。さらに映画鑑賞前にもお話しましたといい、「『(武田さんが演じた)健一さんと武田さん(ご自身)はよく似ていますか?』と聞かれたので、とても良く似ていますとお話しました。『どのようなところですか?』と聞かれたので、ダメなところが…(笑)、とお話しした後、健一さんのシーンで3、4回笑ってくださっていて感動しました」と楽しそうに明かしてくれた。また、八千草さんは82歳、美智子さまは79歳とあって、同世代の女性として皇后陛下が仰ったお言葉で心に残っていることは?と八千草さんに向けて質問が飛んだが、何故か武田さんが「オレが代わりに答えます」と一歩前へ。「八千草さんのことを『いつまでもお美しい』と仰っていました。作品に関しては、『誰もが憧れるおばあさまが描かれていました』と仰っていました」(武田さん)。これを受けて、八千草さんは恐縮しながらも「皇后陛下は、心からの美しさがあり、本当に優しさが滲み出ていらっしゃいました」と語っていた。『くじけないで』は11月16日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:くじけないで 2013年11月16日より全国にて公開(C) 2013「くじけないで」製作委員会
2013年11月13日スティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作にして、“最後の”劇場映画『サイド・エフェクト』で、薬の副作用に翻弄される女性を演じたルーニー・マーラ。さらに、出演作が続く、元祖“ドラゴン・タトゥーの女”のノオミ・ラパス、そして日本人女優では満島ひかり。作品ごとに役柄を切り替えるだけでなく、1本の映画の中でさえ、まるで違った“顔”を魅せる彼女たちに注目した。現在公開中の『サイド・エフェクト』では、最愛の夫・マーティン(チャニング・テイタム)がインサイダー取引の罪で収監されたことで、うつ病を再発してしまう女性・エミリーを演じたルーニー。だが、ある薬の副作用によって起きた殺人事件が、薬を処方した精神科医・バンクス(ジュード・ロウ)や、エミリーの以前の主治医・シーバート(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)をも巻き込み、それぞれの人生の歯車を狂わせていく。一見、可憐でキュートなルックスのルーニーは、本作では、病いのせいなのか、薬の副作用か、感情の不安定さだけでなく、時には相手を惑わすかのような大胆な振る舞いを見せる。鬼才ソダーバーグが惚れ込んだだけあり、シーンによっても、対峙する相手によっても表情や仕草がまるで違い、“魔性”という言葉だけでは物足りないほどの妖しさを放っている。また、『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』で世界的に注目を集め、今やハリウッドでも引く手あまたのノオミも、作品ごとにガラリと印象を変える女優の1人だ。レイチェル・マクアダムス共演、ブライアン・デ・パルマ監督作『パッション』(10月4日公開)も控えており、10月26日公開の『デッドマン・ダウン』は『ミレニアム』を手がけたニールス・アルデン・オプレブ監督のハリウッドデビュー作にあたる。『デッドマン・ダウン』でノオミは、妻子を惨殺された犯罪組織のヒットマン、ヴィクター(コリン・ファレル)と出会う、交通事故で一生消せない傷を負った女性ベアトリスに扮した。互いに“復讐”という共通の目的を持つ二人は、お互いの胸の内を隠したまま、恋に落ちていく……。恋といえば、瀬戸内寂聴の私小説の映画化『夏の終り』(公開中)で、年上の男と年下の男の間で揺れる女性を熱演した満島さんも印象的だ。放送中のTVドラマ「Woman」とはまったく逆ともいえる役柄で、その演技力を実証している。知子(満島さん)は、一回り上の作家・慎吾(小林薫)の愛人として、週の半分を同じ家で夫婦のように暮らし、8年の月日が過ぎていた。ある日、かつて夫と子どもを捨てて駆け落ちした涼太(綾野剛)と再会したことで、涼太のもとにも通い始めるように。不倫とはいえ平穏を感じる恋か、身を焦がすほど情熱的な恋か。満島さんがそれぞれの場面で見せる“女の業”は、心のままに生き、何者にも染まらない女の真の性(さが)を思わせている。スクリーンの中であらゆる“顔”を見せる、確かな演技力を持った彼女たちは、世の男性ばかりか、多くの女性たちも魅了する。『サイド・エフェクト』はTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開中。(上原礼子(cinema名義))■関連作品:夏の終り 2013年8月31日より有楽町スバル座ほか全国にて公開(C) 2012年映画「夏の終り」製作委員会サイド・エフェクト 2013年9月6日より、TOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開(C) 2013 Happy Pill Distribution, LLC. All rights reserved.
2013年09月07日三浦しをん氏のベストセラーを映画化した『舟を編む』が13日、全国で封切られ、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで主演の松田龍平をはじめ、共演する宮崎あおい、オダギリジョー、黒木華、伊佐山ひろ子、小林薫、メガホンを執った石井裕也監督が初日舞台あいさつを行った。その他の写真映画は松田演じる言葉への熱い思いを秘める主人公・馬締(まじめ)をはじめ、個性的な面々が15年もの歳月を費やして、新たな辞書「大渡海」の完成を目指す姿を描き出す。あいさつに立った松田は「初日に足を運んでいただき、感謝の“言葉”しかないです。すごくうれしいです」と感激した様子。「観れば観るほど、味が出る映画」だと本作をアピールした。言葉がテーマの本作にちなみ、松田は「楽しむ」を好きな言葉に挙げ、「僕は結構、緊張しがちな性格なので、何でも楽しくやりたいなと。今日は映画を観てくれた方との舞台あいさつなので、楽しいです」。一方、馬締が一目ぼれする板前・香具矢を演じた宮崎は「“おもてなし”という言葉が好きですね。やり過ぎるのもいけないし、バランスが難しいので、その分楽しいです」と板前という役柄にぴったりの言葉をチョイスしていた。また、オダギリは「今日はジャッキー・チェンさんの映画( 『ライジング・ドラゴン』)も公開されるというのに、こちらを選んでいただき、ありがとうございます」と冗談まじりにあいさつし、松田と宮崎も思わず苦笑。個性豊かなキャストがそろった現場を、石井監督は「皆さん個性的な役者さんで、言い方を変えれば“変わっている”。でも変わっているからこそ魅力的だし、瞬間的に皆さんの演技が同じ方向に向かう瞬間が、そばにいる監督として楽しかった」と振り返っていた。『舟を編む』公開中
2013年04月15日