エトセンス(ETHOSENS)は、2017年春夏コレクションを東京・渋谷ヒカリエで2016年10月22日(土)に発表した。東京で9年目を迎えたエトセンス。今季のテーマは「交わる線」だ。白い菱形のブランドタグ「white rhombus」に向き合い始めた2015年秋冬。そこから線の面白みに惹きつけられるかのように、シーズンを越えて同じテーマ「線」に向き合い続けている。昨シーズンはテーマ名も同じ「交わる線」であったが、今季は視覚的な仕掛けを添えて、より複雑なウェアを提案している。線と線の交差する様からイマジネーションを膨らませて、ドッキング型の新ウェアが誕生した。デニムジャケットの上にまたデニムジャケット、ボンパージャケットにさらにボンパージャケット。同じアイテム同士をレイヤードしているかのようにみせる独特のフォルムが、表現しがたいまとまり感へと繋げている。白いTシャツはツヤのあるシャツと繋ぎ合わせた。コットン風のカジュアル素材から覗く、光沢を帯びたシャツ地。異なる個性を持つ2つのウェアであるが、同系色でまとめることで、ユニークな一体感が出来上がっている。また、ラインへの意識はディテールへのこだわりにも影響。パンツやコートには大きくスリットを配し、どのトップスも通常より長めのスリーブに整えられている。また、ベルトやサスペンダーを使った遊びも面白く、ロングコートの裾よりもさらに低い位置でベルトが垂れ下がている。
2016年10月25日ベッドフォード(BED J.W. FORD)の2017年春夏コレクションが、2016年10月21日(金)、東京・渋谷ヒカリエで発表された。ブランド創設以来、初めてのランウェイとなる今回、デザイナーの山岸慎平と高坂圭輔がどんなワードローブを展開するのか、会場が期待に包まれる。音楽を担当したのは、日本のバンド「yahyel(ヤイエル)」。デザイナーの憂鬱な気分を反映したような、内臓を動かす音楽が、空間に響き渡る。彼らのフィーリングは、テキスタイルの表情や洋服のシルエットにも顕出。肩や袖などがきっちりと作られている一方で、パンツやコートの裾はアシンメトリーにカットされ、揺らぎを感じさせるデザインだ。ジャケットやコートを多用しながらも、重々しさはあまり感じさせない。シャツを作るように作ったというこれらのアイテムが、スタイリングに統一感をもたらしている。テーマの“BATTLE DRESS JACKET”が色濃く出ているのは、カラーパレットだろう。ネイビーやキャメル、ブラックといった色は、どこか軍服を連想させる色合いだ。それぞれの要素が、輝きを放つ中、コレクションとしての“筋”を通しているのは、スタイリングの興味深さだ。ブラックのロングコートの下には、オレンジのストライプの大判スカーフをインナーのようにあしらい、丈に立体感を創出。同系色でありながら、素材の違うアイテムを上・下に配置し、歩いた時の動きの違いを楽しませてくれるものもあった。流行のシルエットなどには一切左右されず、自分が「カッコイイ」と思ったものだけを作ることに徹したという今シーズンのベッドフォード。これを機に、今後もランウェイでの発表をしていくという日本のブランドから目が離せない。
2016年10月24日ケイイチロウセンス(Keiichirosense)が2017年春夏コレクションを2016年10月21日(金)、渋谷・ヒカリエで発表。“共鳴”というテーマを掲げた今季は、不安定かつ抑圧の存在する現代に対して戦う姿勢を洋服に落とし込んだ。暗い会場に閃光が走り、辺りが明るくなってショーは始まる。ビニール製のジャケットやワンピースに、光沢のあるブルーやゴールドのタイトなスカートをスタイリング。近未来的な洋服は、現代のサブカルチャーをデザイナー・由利佳一郎のフィルターに通すことで生まれたものだ。らせん構造のような形状の布を施したタイツや、前から見ると純円に見えるポンチョからは曲線を纏うことへのこだわりを感じる。ワイヤーで形状を固定したスカートの曲線は歩くだけでは崩れない。服を作るというよりは“皮膚”を作ることを意識しており、銀のブラトップやタイトなシルバーのパンツなど、身体の動きに関係なくしっかりと形が決まるようなアイテムが多数登場する。日本の伝統的な要素がプラスされていることに注目したい。刺繍の和柄や、襟部分が着物になっている服、背中部分が大きく開いている帯…これは戦国時代から未来である現在にタイムスリップしてきたというテーマを反映している。バック・トゥ・ザ・フューチャーのように様々な時代・視点に立って、ケイイチロウセンスの考えている未来を映したコレクションだった。
2016年10月24日ユマ コシノ(YUMA KOSHINO)が、2017年春夏コレクションを2016年10月21日(金)に東京・渋谷ヒカリエで発表。コンセプトは“Optical Illusion”。エッシャーのだまし絵のような視覚効果を表現していた。ブルーのレーザーがランウェイの道筋を示し、ショーは始まる。ジャケットやスカート、ソックスに配されたアルチザンジャカードは、クリーミーなカラーのトップスと合わせて存在感を放った。重たげな印象を抱くと思いきや驚くほど軽々と揺れる。コレクション序盤は同系色のアイテムを合わせていたが、ミニマルなミュージックにイレギュラーな鋭い音が入り会場を期待感に包むと、徐々に視覚的なコントラストを訴えかけるように。暖色のオレンジと寒色のブルーのアイテムを組み合わせたり、光沢感で冷ややかな印象の素材とふわふわと暖かそうなニットなどの素材を合わせたり。さらに、テクスチャーをミックスすることで、引き立て合って相互作用を生んでいた。熱量を感じるマルチストライプのようなグラフィックは、リボンや裾のカッティングによる効果で、下から上へと私たちの視線を常に動かす。これは、水が重力に逆らって坂を上っていくように見えるエッシャーのだまし絵を想起させる。ラストは、ブラックと原色のプリーツウェーブのドレス。一枚の布から出来ているプリーツは、歩くと風を含み一瞬一瞬カラーバランスが変化する。釘付けになるような錯覚・視覚効果をグラフィックと素材感で表現し、期待で終始目が離せないコレクションだった。
2016年10月24日とらや(TORAYA)から、2017年の干支「酉」や宮中歌会始のお題「野」をイメージした和菓子が登場。2016年11月20日(日)から順次展開される。「初鶏」は黒煉羊羹に“とさか”を思わせる紅煉羊羹を組み合わせた一品で、鶏が新たな年のはじまりを告げようとしている様子を表わした。また「干支パッケージ 小形羊羹」は、小倉や黒砂糖、抹茶を使用した羊羹を干支「酉」のパッケージに包んだもの。他にも、目とくちばしの焼印を押して、ひよこの顔を表わした薯蕷饅頭「まる笑み」や、夜明けを待つ鶏が穏やかに休んでいる様子をイメージした桃山製「のどかなとき」などが展開される。【詳細】とらや 干支「酉」をイメージした和菓子商品:・干支羊羹「初鶏」販売期間:2016年11月20日(日)〜2017年1月下旬(予定)販売店舗:全店価格:ハーフサイズ 1,944円 / 竹皮包 3,888円・干支パッケージ 小形羊羹販売期間:2016年11月20日(日)〜2017年1月上旬(予定)販売店舗:全店価格:各1本 260円 / 5本入 1,404円・のどかなとき販売期間:2016年12月16日(金)〜2017年1月15日(日)販売店舗:東京・京都地区の生菓子取扱店価格:1個 486円・まる笑み販売期間:2016年12月16日(金)〜2017年1月15日(日)販売店舗:東京・京都地区の生菓子取扱店価格:1個 486円※価格は全て税込
2016年10月24日ミューラル(MURRAL)の2017年春夏コレクションが2016年10月21日(金)に渋谷・ヒカリエで発表された。柔らかな木漏れ日の中、1人の女の子がゆっくりと歩をすすめる。ここはメランコリック ガーデン(melancholic garden)。彼女はまだ色をしらない。その女の子が身に着けているのは真っ黒の衣装。ジャカードのコートにかすかな光を受けて光る繊細なラメが唯一の色で、それでも大きな襟には立体的な刺繍が貼られていたり、パンツはエナメルを用いたり、黒一色のなかで一生懸命のお洒落を楽しんでいる。時には歪つな光沢を放つクロコの型押しを配して、フリルをたくさんあしらって、そしてラグジュアリーなレースはボトムスに多用して…、試行錯誤を繰り返している。そんな中、流れるラッフルに導かれて、辿り着いたのは色の世界。森の中で出会った花は彼女に色を教えてくれた。まだ合わせ方はちぐはぐで、ロイヤルブルーのワンピースには、裏地が赤く染まったピンクのブルゾン、中には黄色のメッシュをレイヤードして、沢山の色を寄せ集めた。フォレストグリーンのロマンチックなシャツには、目の覚めるようなイエローをあわせて、アクセントとして繊細なレースを施している。彼女が最後にたどり着いた世界は、どこか地に足の付かないような浮遊した空間。身に着けたのは、優しい赤とピンクのコントラストから成るメランコリーなワンピース。手刺繍による歪んだパールを装飾して“優雅っぽく”彩っている。肩のラインに沿うような小さなフリルの集合体も、裾で揺れる小さなタッセルも、すべてがこの浮遊した世界ではラグジュアリーに変わる。彼女のお洒落は足元にもぬかりない。フリルのサンダルや、ワードローブと同じく刺繍を施したサボ、時折グリッターシューズを織り交ぜて魅せていた。精一杯のファッションへの姿勢は、憂鬱なものでは決してなくて希望の光にみちたものだった。
2016年10月24日ビューティフルピープル(beautiful people)の2017年春夏コレクションが、2016年10月20日(木)に渋谷・ヒカリエで発表された。来シーズンから発表の場をパリへ移すことを公表し、今回は東京でのラストショーとなった。そんな今季のテーマは「Do it Ourselves=自分達でやってみよう」。春らしいレース・シフォンのワンピースやスカート、パジャマパンツ、オールインワンなどを展開。ブランドのシグネチャーアイテムとも言えるトレンチコートは、今シーズンノースリーブ仕様に。上着でウエストマークし、まるでドレスのような着こなしを提案した。全体を通してウェアはビッグシルエットで、リラックスした雰囲気が漂う。ポリエチレンや和紙といった素材使いによりシワ感を出し、テーマ通り“着る人が自分で味付け”できるように作り上げた。そんなウェアは小物使いで遊び、ヒネリを効かせた。2017年リゾートコレクションでも展開された、デザイナー・熊切秀典の「熊」をモチーフにしたアクセサリーは今季も豊作だ。ブランドのシグネチャーアイテム:レザージャケットを羽織ったテディベアのポシェットや、つま先のかぎ爪が光る熊のファーサンダルなど。ゴールドやシルバーのかぎ爪は、ブレスレットやスニーカーの装飾にも取り入れられた。さらに、イエローやオレンジといった、鮮やかなカラーサングラスも着こなしのアクセントに。ランウェイショーの最後は、デザイナー自身がテディベアの着ぐるみを纏って登場。テーマに合わせて、自分たちのバンド演奏で締めくくり、会場を沸かせた。
2016年10月23日ベッドサイドドラマ(bedsidedrama)が2017年春夏コレクションを2016年10月20日(木)、東京・渋谷ヒカリエにて発表。テーマは“daydream believer”。起きてても夢を忘れないデザイナーの、10周年への意気込みが感じられた。ブランコと窓が吊り下げられた幻想的な会場に、スローテンポの曲が流れ始めてショーは始まった。動物のぬいぐるみが付いているマフラーや、袖にフェザーがついたオールインワンが、会場をふわふわとした優しい雰囲気で包む。ぼんやりともやがかかったような象徴的な柄は、トップスやワンピース、スウェットなどにカラーを変えて登場する。シルエットは眠りに落ちる時のようにリラックスしており、ルームウェアのようなセットアップやワンピース1枚で完成されたスタイリングも。ぬいぐるみを抱えて、夢を見る準備は万端といったところだろうか。靴やかぎ針編みのパンツに鎖のモチーフを付けたり、大きなタッセルがついたテニスラケット、ロウソクのヘッドピースなど非現実的で無秩序なモチーフは、私たちの夢の中での風景を思わせる。カラーパレットはアースカラーや、ホワイトやグレーで基本的にナチュラルな風合いだが、単色のレッドワンピースなど主張の強いアイテムも。カーキのブルゾンの胸元に配された動物は歴代のルックで登場したキャラクター達で、10周年の意味合いも込めている。最後は忌野清志郎の「デイ・ドリーム・ビリーバー」の女性ボーカルアレンジが流れ、締めくくられたショー。柔らかな夢を私たちに見せると同時に、10年経っても色褪せないデザイナーの夢を反映していたコレクションだった。
2016年10月23日ディスカバード(DISCOVERED)の2017年春夏コレクションが、2016年10月20日(木)に東京・表参道ヒルズで発表された。今季のテーマは“stick out”。1993年にリリースされたザ・ブルーハーツ(THE BLUE HEARTS)のアルバムに影響を受け、パンクロックの冷たい印象を服に落とし込んだ。序盤は、ブラックのベロア、レザー、メッシュなど冷徹な印象を与える素材で黒の多様性を表現。ハードなブラックアイテムにグリーンのソックス、ピンクのアームカバーなどの小物をスタイリングし、レイブパンクの雰囲気を漂わせる。ショーが進むにつれ、グレーのヒョウ柄テーラードジャケット、深みのあるブルーのベロアセットアップなどが登場し、カラーパレットはブラックからだんだん多彩に変化していく。幾何学柄のカラフルなグラフィックはポストモダンを表したもので、シャツやオールインワンに配され存在感を放つ。ピンクとブルーのグラデーションニットやホワイトのパーカーなど淡いカラーのアイテムが並ぶが、パステルイエローのジーンズにダメージ加工を施したり、ショート丈のトラウザーやベルト、サンダルにスタッズを光らせたりすることでヒリヒリとした空気感をキープ。ロックに携わる人達のはみ出る精神性を、服を通して刺激的に私達の目に焼き付けていた。
2016年10月23日アン ソフィー マドセン(Anne Sofie Madsen)の2017年春夏コレクションが、2016年10月20日(木)に東京・渋谷ヒカリエで発表された。東京での発表は、昨シーズンに続き2度目となる。ファーストルックは、ブラックのオールインワン。パンツ部分の布が太ももあたりまで分裂し、歩くたびに揺れて舞う。テーマは“failure(失敗)”。まともな形の服に至らない不完全さが危うい雰囲気を醸し出す、フェミニンなワードローブが展開された。この未完成さを象徴するのは、切りっぱなしの素材を組み合わせたルックたちだ。レザー、スエード、オーガンザ…。厚みも質感も異なる異素材のピースを、まるでテープを貼ったように重ねたり、待ち針で留めただけのようにして繋ぎ合わせ、ワンピースやスカートに仕立てていく。切りっぱなしの布からは糸が飛び出し、縫い合わす糸も処理されずに垂れ下がったまま。このディテールは、より思い切ったフリンジという形になって現れた。服から飛び出す細かい付属物が空中で遊ぶ様子は、観る者になんともいえない浮遊感を味わせる。また、柔らかい素材にギャザーを入れて服全体に這わせたルックからも儚さが漂う。終盤になると、ランジェリーを彷彿とさせるアイテムの登場によって、この危ういフェミニンさは決定的となった。光沢のある肌色のスリップのようなワンピース、また、肌が透けたミニ丈のドレス。ライン状にあしらわれたスワロフスキークリスタルの輝きが、“失敗”を超えた先の良き未来を示唆しているようだ。アン ソフィー マドセンは、「人は皆、“失敗”を元に成長していく。失敗の感覚を入れることで、デザインにもユニークさを出したかった。」と語る。未完成の服が導く次なる形状への期待感が、あらゆる可能性を秘めたワードローブの魅力を伝えてくれた。
2016年10月23日シナ スイエン(sina suien)の2017年春夏コレクションが、2016年10月19日(水)に東京・青山で発表された。今シーズンは、デザイナー・有本ゆみこが訪れた新潟の西明寺から着想を受け、僧侶の衣服=袈裟、着物、インドのサリーなどをイメージしたウェアを披露。モデルがゆっくりと登場し、手になにやらキューブのようなものを手にしている。よく見るとスピーカーで、独特の音色が辺りに鳴り響いてゆく。そんな中登場する衣服は、インドの民族衣装である「サリー」の要素をあらゆるところに感じさせた。淡いブルーやパープル、ベージュの色彩に映える、美しいゴールドの装飾と刺繍。目を凝らすと、スパンコールやビーズ使いも見られ手の込んだディテールに気づく。ウェアと共に音の欠片が歩き回り、まるで“刺繍のオーケストラ”が出現する。さらに、ロングワンピースはレオパード、チェック、ドットと異なる柄の布を縫い合わせたかのような、パッチワーク風のデザインに。元来「袈裟」は、身に纏う僧侶が世間で不要となった布を自ら縫い合わせ、進行の旗印に昇華していたという。そんなストーリーとのつながりを感じさせた。他にも、左前合わせのドレスやガウンの帯使いは、着物からのインスピレーションを感じさせる。いずれもバックスタイルでの絶妙な肌見せや、肌が透けるレース使いによって、妖艶な雰囲気を醸し出しているのが特徴だ。 着た人が眠るように、心地よく陶酔するさまを込めて名付たというブランド名を感じさせる、優艶な服と演出であった。
2016年10月22日テンボ(tenbo)の2017年春夏コレクションが、2016年10月19日(水)、東京・表参道ヒルズのスペース オーにて発表された。毎シーズン洋服を通じメッセージを投げかけるテンボがテーマに選んだのは、「ハンセン病」だ。完全な治療法が確立される前の時代に発生した、感染者や感染の疑いがある者への差別や隔離運動である「無癩県運動」。その被害者は感染者自身にとどまらず、その子供達にも広がっていたという。ワードローブを彩るテキスタイルには、その子供達や被害者の姿や心の叫びをイラストで表現。ポップな印象に込められたメッセージに観衆の心が奪われる。療養所から故郷を想う人々は、その街に帰ることができないことが多い。その“望郷”の思いは、姿を変え、あらゆる人を美しく彩る洋服になる。展示をデザインに落とし込んだシャツワンピースを身に纏うのは、着る人の個性を引き立てるような役割を果たしていた。ショーの終盤には、四季をイメージした4つのドレスが。ライウェイが季節に埋め尽くされると、ハンセン病回復者の槙ミヨさんが白のドレスで登場した。井上あずみによる『故郷』が響き渡る中、これまでの苦労や苦悩を、ファッションという媒介を通じて投げかけ、重くなりがちなテーマを前向きなイメージで捉えさせてくれるコレクションとなった。
2016年10月22日ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)の2017年春夏コレクションが、2016年10月19日(水)に東京・渋谷ヒカリエにて発表された。モーレス、モラル、マナー。今シーズンは、集団における規律を意味するその3つの言葉を念頭に置いた。始まりを飾ったのは、シンプルなスーツに透明感ある白いコートを合わせたルック。2ルック目もハーフパンツのスリムなフォーマルスタイルだ。しかし、1人、2人と姿を現すごとに最初にあったテーマとはかけ離れていく。ダブルブレストのデフォルメされたコートや、袖が膝程にまでだらんと伸びたシャツなど、元来正装に用いられるはずのアイテムがアレンジされている。アイテム同士がぶつかることで、その規律はさらに緩和。シャツにはシャツを羽織って、あるいはデニムのルックに“きっちりと”サスペンダーを合わせて、さらにはストッキングを連想させるヌーディーなトップにだらんとベルトののびたトレンチコートを合わせて…。あげればきりがないが、根本は制服であっても最初の念頭に置いた3つの言葉からはかけ離れたものばかりである。終盤には、片袖のないトップスやアウターまで登場する。さらに片側は、袖山部分が外れてしまっていて肌があらわになっている状態。それなのに、今までだらんと前を空けてきていたシャツはピタッと一番上のボタンまで閉めて、トレンチコートはしっかりベルトを結んだ丁寧な着こなしだ。デザイナーの北澤武志と佐藤絵美子曰く、モーレス、モラル、マナーという言葉に繋がるようなフォーマルなものをストリートのユーモアで工夫したという。また、時折見せた官能的な露出は、規律とは真逆にある人間の羞恥な部分をとらえたもの。そして、佐藤が先シーズンから今シーズンに至るまでの中で出産し、子供への想いがさらなる遊び心あるデザインに繋がったようだ。今回が節目の10シーズン目。2人が作り出すファッションの“規律”はこれからも私たちを楽しませてくれそうだ。
2016年10月22日ヨハン クー(Johan Ku)の2017年春夏コレクションが、東京・渋谷ヒカリエで2016年10月19日(水)に発表された。今季のインスピレーションとなったのは、イギリスの映画『JUBILEE(邦題:聖なる年)』。1578年、エリザベス一世は大魔術師ジョン・ディーに呼び出された天使エアリエルに、来世の英国を案内される。そこは墜落しきった無法地帯の世界だった、、。パンク調の音楽が鳴り響く中、映画の舞台=英国を感じさせるチェック柄のウェアが登場。レッドやピンクなど鮮やかなカラー使いをし、上にスタッズを散りばめたり、異なるサイズ感の柄を組み合わせたり、またはパンツに空いた穴からパターンが顔を出したりと様々だ。さらに、シルバースタッズが肩や手首から飛び出すガウンや無数の穴が空いたトップス、切り裂かれたスカートが英国の“パンクスタイル”を彷彿させる。そんなスタイルを助長するのが、ヘッドギアのようなアクセサリー。チェーンやトゲが無数に生え、無骨なパンクを完成させる。さらに後半展開される、トップスからシャツ、アウターまであるゆるウェアを染めあげるプリント使い。ロンドン出身のフォトグラファー・Andrew Penkethと共に手掛けたデザインは、映画に登場するエリザベス一世を彷彿させる巨大な王冠や、空き缶・安全ピン・アクセサリー・スタッズなど様々なものが、無秩序にばらまかれた混沌としたもの。まるで映画で登場した来世の英国=「無法地帯」を感じさせた。
2016年10月22日まとふ(matohu)が2017年春夏コレクションを2016年10月18日(火)、東京・表参道で発表した。今シーズンのテーマは「うつくし」。「美しい」という意味ではなく、古語での解釈に則った「かわいい」「愛らしい」という意味合い。平安時代の『枕草子』にも「なにもなにも、小さきものは、皆うつくし」という一節が登場するほど、日本では昔からこういった美意識があったようだ。着た人・見た人が「かわいい」と感じることで、心が和らぎ、優しい気持ちになるような服作りをしたとデザイナー・堀畑裕之と関口真希子は語る。まとふのフィルターを通した「かわいい」は、少しファニーなモチーフへ落とし込まれた。無数に並ぶピーナッツや飛び回るツバメ、さらに「小さき人」とデザイナー達が名付けた、小人が踊り回るようなモチーフがジャケットやパンツ、トップスなど、あらゆるウェアに刺繍されている。また、Aラインのワンピースやスカートは、ふんわりとしたドレープやギャザーを採用することで、柔らかく甘い空気感を出した。肌が透けるレース使いのトップスも、そんな雰囲気を助長する。先シーズンも登場した「オートモード平田」の石田欧子デザイナーとのコラボレーションハット。今回は、まるで陶芸品が歪んだような、独特なフォルムが特徴で、着こなしのアクセントに取り入れられた。ここ何シーズンか、“日本の美意識”をテーマに服作りをしてきた「まとふ」。完結した暁には、大きな展覧会を開催し、これまでのウェアをまとめて見られる機会を作るそうだ。
2016年10月21日ティート トウキョウ(tiit tokyo)は、東京ファッション・ウィーク2日目の2016年10月18日(火)、2017年春夏ウィメンズコレクションを発表した。テーマは「leave」。シンプルで飽きのこないデザインに、ノスタルジックなムードや危うい少女性などを溶け込ませ、独自の世界観を構築しているデザイナーの岩田と滝澤。今季彼らは、自分らしく生きられずにもがきながらも前進する一人の女性をミューズに据えた。誰にもぶつけられない孤独感、心の奥底に秘めた焦燥感。そんな複雑な感情は、多種多様なオリジナルテキスタイルで表現する。シルク糸を用いたツイード、ファンシーカラーの糸を織り込んだカットジャカード。豊かな光沢を纏ったシースルー地は、タフなデニム地やハードなレザーと交差し、力強さと可憐さを同じ舞台で共存させる。言葉にするのが難しい不安定な感情は、自由なスタイリングで体現した。バックラインと袖口をレースアップしたシャツは、リボンを緩めて襟を落として着崩したり、床にはうほど長いリボンを袖から垂れ流したり。フェミニンなドレスも左右で異素材を繋ぎ合わせもので、その個性を潰すかのようにさらに異素材パッチワークのドレスをレイヤード。コートだって前身頃をサイドにずらして着こなし、ノーマルからは距離を取った。涙が流れる目元は(メイクでツヤ感を与えた)、衝動的な彼女の姿へとリンクさせる。装いもメイク同様、感情的な要素を持ち合わせていて、服地の上で男性性と女性性が融合されている。ビックサイズのレザージャケットには花刺繍とリボンを、ミリタリージャケットにはフリルを。ツイードのセットアップも、ライダースディテールをぶつけてマニッシュに仕上げた。ただ、その洋服デザインもコーディネートも躍動感という点では長けていて、苦しい中でも歩みを進めるブランドミューズの姿に重なっていく。
2016年10月21日トクコ・プルミエヴォル(TOKUKO 1er Vol)が2017年春夏コレクションを2016年10月18日(火)に渋谷ヒカリエにて発表した。デザイナー・前田徳子(Tokuko Maeda)本人が世界各地を旅して得たインスピレーションを落とし込んでいくトクコ・プルミエヴォル。今季のテーマはコートダジュールで、現地の文化・色・雰囲気のエッセンスが詰め込まれていた。コレクション前半はレモンのプリントを施したブラックのワンピースや、イエローのシースルーアイテムで爽やかな印象。これはイタリアとフランスの国境の街、マントンで開催されたレモン祭がヒントになっており、大ぶりな首飾りからピアスまでレモンがふんだんに使われている。音楽が変わると同時にプリントのイメージは、葡萄、さくらんぼ、苺など、ヨーロッパの温暖な気候で育つヨーロッパの果物へと変化。ブラックのレースにアップリケ刺繍で大胆にアクセントを加えていた。さざなみが聞こえ会場が青い光に包まれると思うと、今度はエビやタコ、海藻など海の生き物がアーティスティックなモチーフが現れる。まるで洋服の中に海の世界が広がっているような全面プリントのセットアップなど、ターコイズやペルシャンブルーなど様々な青を組み合わせて幻想的に海を表現していた。シルエットは全体を通してリラックスしたものであり、麦わら帽やサンダルでまるで本当にリゾートに旅しているような気分に。デザイナーが自分の軸をしっかり持ち、流行に左右されず旅の中で見たものを落とし込んだ洋服を見ることで、私たちも同時に旅を追体験できるようなコレクションに仕上がっていた。
2016年10月21日ウジョー(Ujoh)の2017年春夏コレクションが、2016年10月17日(月)に渋谷・ヒカリエで発表された。ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)による若手デザイナーサポートプログラムの支援を受け、先シーズンはイタリア・ミラノでコレクションを発表したブランドだ。今季は春らしいフラワーモチーフが至る所に。まるでヴィンテージウェアを彷彿させる、スモーキーなレッド・ブルー・ホワイト・パープルの花々がスカートやトップス、パンツの上で可憐に咲く。軽やかな素材感も春の風を運ぶ。歩く度にはらむシフォンや艶やかなシルクを多用し、ウェアはすべてビッグシルエットながら、女性らしい雰囲気を醸し出している。また、パタンナー出身の西崎が作り出す、鮮やかなカッティングは今シーズンも健在だ。春の代名詞とも言えるトレンチコートは、うしろと横の部分に大胆な切り込みが入り、歩く度にリズミカルなフォルムが生まれる。スカートにも大胆なスリットを、シャツはまるで再構築されたように、横から伸びた布がビスチェのように前面で結ばれて、独特の着こなしに。異なる布を貼り合わせたようなウェアも目を引く。そんな中、顔を覗かせるマスキュリンさがスパイスに。ドロップショルダーのセットアップスーツのほか、足元に合わせたメンズライクなウィングチップシューズ、レザーサンダルが全体を締めている。
2016年10月20日X’masスペシャルコラボ!株式会社ハーバー研究所が2016年12月1日(木)に「~キレイは開運のカギ!~2017年HAPPYメイク ビューティセミナー」を開催する。人気女性誌など多数の占いコーナーを担当する星のメッセンジャー立木冬麗先生とハーバービューティプロデューサー廣森知恵子氏とのスペシャルコラボにより、2017年の開運がテーマのトークショーとメイクアップセミナーが行われる予定だ。運気をあげてキレイになる第1部は立木冬麗先生による2017年の運勢や運気アップのヒントが紹介される。第2部では美容業界38年の廣森知恵子氏による、今秋全色一斉発売されたハーバーの無添加ミネラルメイクカラーを使用した、幸運を引き寄せるためのメイクアップ講座など。ラッキーカラーを取り入れることで2017年もHAPPYでキレイを目指していく。第3部は軽食と、今話題のオレンジワインセミナーを楽しむことができ、終了後には撮影会も行われる。「~キレイは開運のカギ!~2017年HAPPYメイク ビューティセミナー」は2016年12月1日(木)に大手門タワー・JXビル1F「3×3 Lab Futureサロン」にて19:00~21:00までで、受付は18:30から。ハーバー化粧品のお土産付きで1人4,320円、ハーバー会員は3,240円となっている。WEBか電話の完全予約制で定員が50名なのでお早めに。来年の運気アップを目指して参加してみるのも楽しいかもしれない。【参考】※株式会社ハーバー研究所プレスリリース(@PRESS)
2016年10月20日ウエムロ ムネノリ(uemulo munenoli)が2017年春夏コレクションを2016年10月17日(月)に東京・表参道にて披露。今シーズンはブランド初のインスタレーションによる発表である。ワードローブの基となったのはアメリカの彫刻家、アレクサンダー・カルダーのモビール。紐につながれた物体達が見せる独特の色使い、時の流れを遅らせるようなゆったりとした動きが少しずつ落とし込まれている。モビールは、風に吹かれ1秒ごとに違うカタチになっていく。美術館をイメージしたという会場に、モデルたちが静かに足を踏み入れ、前、横、後ろと360度のシルエットを私達に堪能させる。モビールと同様時を経て変わる動きに、目を凝らしてその一瞬の時を待つ。透明感や流動感を出すために、スリットやレイヤードを多用している。前は長く後ろは短く。はたまた、片方だけ肩を落として、アシンメトリーな形状を作りだした。流れるような絡み織のシースルーは、レイヤードした色を透かしながら、空気を纏うひとつの作品を構築していく。ワードローブの中に紛れた細い紐は、布と布の狭間に存在して繋ぎ合わせる役割を果たしている。オーバーボリュームのブルゾンにギャザーを寄せたり、あるいはウエストまである長いベンツの切れ目を繋ぎ合わせたり。風に呼応する動きをより流動的にする下支えとなっている。カラーパレットは、活動的に見えるオレンジや赤、スッと心が落ち着くロイヤルブルー、そしてスタンダードなネイビー。寒色と暖色のコントラストは、様々なものを組み合わせてバランスをとるモビールの真骨頂を表しているようだ。
2016年10月20日アクオド バイ チャヌ(ACUOD by CHANU)の2017年春夏コレクションが、2016年10月17日(月)東京・渋谷ヒカリエで発表された。東京コレクションの開幕とともに、ブランドのランウェイデビューとなる今回、一体どんなワードローブが披露されるのか、期待が高まる。序盤、ランウェイに登場したのは、シーズンのアイテムを身に纏ったダンサー5人。ブランドらしいストリートの色を反映した力強いダンスで、観衆の心をつかむ。インスピレーションの源になったのは、“シャツ”。古くからその原型が完成し、長く愛されているそのフォルムをベースに、アウターやドレスなどのディテールを落とし込んだ。メインとして採用されているのは、ファスナーを使ったデザイン。肩口に取り付けられ、その開閉でボリューム感を操作できるアイテムや、襟のジッパーからアクセサリーが出てきているもの、レイヤードのような立体感を演出するものなど、幅広い場面でポイントを担っている。また、モデル全員が纏っている口のような形の大きなジッパーマスクも大きな意味が。ユニセックスで楽しめるアイテムであることを強調するために、性別を“隠す”という意味合いを込めて、顔の大部分を覆ったのだという。ラストを飾ったのは、全身がシャツの襟で覆われたドレス。今季を象徴するようなアイテムだ。デザイナーの李燦雨(チャヌ)にとって、幼い頃からの夢であった東京コレクションでのデビューと、自分の武器であるシャツでのデザイン。その熱意と技術が結集したファーストコレクションとなった。
2016年10月20日リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)の2017年春夏コレクションが発表された。今シーズンの製作にあたって、デザイナーの山縣は「どんな時代にも屈することなくまっすぐに生きる女性。特に、戦前~戦後の時代に生きる女性像を思い描きました。そして、どんなファッションも楽しむ女性というのも今シーズンのテーマです。」と語っている。それを表現するために用いたのは花。ひと目みただけでそうだと分かる洋服には、心躍るデザインが散りばめられている。オーガンザに色とりどりのブーケやリースを乗せて表現したのは、混沌とした時代を生き抜く女性たちの結婚式。トップスともワンピースとも言い難いほどまん丸な服には、色とりどりの刺繍で大胆に花を描いた。幾枚も重なったオーガンザは、肌に重なるほどその存在感を増し、おしゃれを楽しむ女性たちの高鳴る気持ちとともに膨らんでいく。細かいところに目を向ければ、ブラウスにはブランケットステッチで柔らかなアクセントが置かれていて、ほとんどのオーガンザを用いた洋服の裏側には“謎の袋”が備えつけられている。山縣曰く「その時代の女性たちが持っていた荷袋をイメージした」らしいが、一握りもないほどの小さな袋の中には、花が詰め込まれていて、幸せな気持ちが呼び起こされる。もうひとつ象徴的なアイテムを挙げるなら、和紙素材を用いたニット。赤い花をランダムかつ立体的に配したカーディガンとスカートは、山縣が日常でふと目にしたほんの数秒のシーンがインスピレーション源だという。ひとつひとつ表情の違う花たちに、ギュッと心を掴まれそうになる。女性に必要なのは、甘さや華やかさだけではない。コットンジャカードで表現した真っ黒と真っ白のルックは、明らかにオーガンザや和紙素材とは違う辛口なムードを放っている。肌と重ねれば、花が浮かび上がる独特のテキスタイルを用いて、ブラウスやワイドパンツ、そしてガウンなどを創り上げた。
2016年10月19日日本全国に展開するリゾート施設「星のや」が、インドネシアのバリ島ウブド地区に「星のやバリ」をオープンする。「星のや」6軒目にして海外初進出。2017年1月のオープンを控え、2016年10月20日より予約受付を開始する。 聖なる川に向かう運河の集落©星野リゾート 日本全国にリゾート施設を展開する星野リゾートは、軽井沢、京都、竹富島、富士、東京に続く星のや6軒目として、バリ島ウブド地区に「星のやバリ」を2017年1月20日(金)に開業することを発表した。「星のや」の海外進出は初となる。神が湧き出たと言い伝えられる泉からの聖水と、聖バトゥール山からの湧水が流れる、聖なる川「プクリサン川」のほとりに誕生する同リゾート。3ヘクタールという広大な敷地には、ヴィラタイプの全30室が佇む。9世紀から受け継がれ、2012年にバリ島で初めて世界遺産に登録された「スバックシステム(流水の分配)」の文化的景観を彷彿させるようなデザインは、「聖なる川に向かう運河の集落」がテーマ。パブリック施設として、ダイニングやカフェ、テラス、プール、スパを併設する。 ©星野リゾート 恵まれた大自然や治水文化に守られる棚田が美しいこの地区は、舞踊や石彫りなどに代表されるバリ芸術の中心として、また神秘的なバリ寺院が点在する神聖な文化地区として、世界中の観光客に人気のエリア。観光客用のショップやカフェが建ち並ぶ中心部から一歩路地に入ると、昔ながらの人々の暮らしを垣間見ることができるノスタルジックな一面も人々を魅了する所以。星のやバリへは、デンパサール空港より車で約70分。この地を見守る雄大な自然と文化に融和する、日本最高峰のおもてなしを体感したい。 星のやバリ
2016年10月19日東南アジア最大級のファッションの祭典「Jakarta Fashion Week 2017(ジャカルタ・ファッション・ウィーク2017)」が2016年10月22日から10月28日、ジャカルタのスナヤン・シティにて開催される。 東南アジア最大級のファッションイベント©Jakarta Fashion Week Documentation 東南アジアで最も影響力のあるファッションイベントの一つ「ジャカルタ・ファッション・ウィーク2017」が今年も開催される。会場は昨年に引き続きジャカルタ市内の高級モールSenayan City(スナヤン・シティ)。2008年に始まったこのイベントは、インドネシアを拠点として活動するデザイナー達が来年のトレンドを表現するという、東南アジアファッション界で最も刺激的な一週間。デザイナーにとっては世界で活躍するためのきっかけとなる登竜門的なイベントであり、バイヤーやスタイリストを始め、モデルやジャーナリスト、カメラマンなど世界中からの注目も集めている。 新鋭ブランドが一堂に集結©Jakarta Fashion Week Documentation 今回、「The Face of Jakarta Fashion Week(ファッショウィークの顔)」に選ばれたモデルのJuwita Rahmawatiさんは、身長177cm、1988年生まれの現在28歳。国内で開かれた数々の大会で精力的に活動し、ファンからはWitaの愛称で親しまれている。 ©Jakarta Fashion Week Documentation イベントには、インドネシアの伝統工芸品やアートから影響を受けた服をつくる新鋭デザイナーToton Januar氏(ブランド名TOTON the label)」や、「ヒジャブ」などのイスラムの伝統衣装と欧米的な洋服を融合させた全く新しいファッションを提唱するRestu Anggraini氏(ETU)など、既に海外からも注目を集め始めている60を超える実力派デザイナー達が集結。日本人デザイナーのスズキタカユキ氏(Takayuki Suzuki)も参加する。 ©Jakarta Fashion Week Documentation 一週間の期間中、参加ブランドは、イギリスや韓国、日本などのファッション業界と連携し、世界的なコラボレーションショーを開催。先述の新鋭ブランドTONTONは、韓国人デザイナーLie Sang Bong氏とともにステージを創り上げる。インドネシア若手実力派デザイナーI.K.Y.は韓国のファッションブランドTwee x Hwangsung Parkとのコラボレーションを予定。 ©Jakarta Fashion Week Documentation 年に2度世界のファッション都市で開かれるファッションウィークの中でも、最も影響力が大きいとされる5大ファッション都市の一つ、東京でのファッションウィーク(Amazon東京ファッション・ウィーク)とも連携をはかり、その活動の一部として、インドネシア人デザイナーBateeq氏と日本人デザイナーYutaka Suzuki氏との合作展示会も予定している。 その他、詳しいスケジュールはこちら> JAKARTA FASHION WEEK 2017公式:
2016年10月16日2017年1月13日(金)から3月17日(金)までの64日間、東京ディズニーリゾートでは冬の季節ならではの様々なプログラムが開催されます。見逃さないように今からチェックしましょう!東京ディズニーランドで、アナとエルサの世界を一日中楽しもう東京ディズニーランドでは冬の恒例となったスペシャルイベント「アナとエルサのフローズンファンタジー」が開催されます。そして今年は新たに、特別なナイトエンターテイメント、期間限定のキャッスルプロジェクション「フローズン・フォーエバー」が実施されます。シンデレラ城が幻想的な雰囲気に包まれる、見逃せないエンターテイメントです。昨年に引き続き実施する、ディズニー映画『アナと雪の女王』をテーマにしたスペシャルパレード「フローズンファンタジーパレード」では、アナやエルサ、オラフたちがフロートに乗って登場します。このほか、子どもたちと一緒に歌やダンスで楽しむグリーティングショー「アナとエルサのウィンターグリーティング」もシンデレラ城前で開催されます。アナとエルサたちのファンタジックな世界で、夢のような1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。東京ディズニーシーで、15周年のフィナーレをお祝いしよう東京ディズニーシーでは、2016年4月15日から“Wish”(願い)をテーマにスタートした「東京ディズニーシー15 周年“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”」が、いよいよフィナーレを迎えます。3月17日までの期間は、新たな旅の出発をお祝いする「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」の内容の一部が変更され、ディズニーの仲間たちは、それぞれのウィッシュ・クリスタルの色がいちだんと輝く新コスチュームで登場します。シャボン玉が舞い、グランドフィナーレのお祝い気分がさらに高まります。グランドフィナーレ期間限定で夜間の公演も実施され、夜ならではのクリスタルの輝きを楽しめます。また、ダッフィー、シェリーメイ、ジェラトーニと、かわいらしいスウィーツをモチーフにしたプログラム「スウィート・ダッフィー」が開催されます。あたたかな世界観を楽しめる、スペシャルなグッズやメニューのほか、ダッフィーたちがミッキーマウスとミニーマウスに想いを伝えるシーンが表現されたフォトロケーションなどが展開されます。そして、昨年に引き続き、期間限定のスペシャルバージョン「タワー・オブ・テラー: Level 13“シャドウ・オブ・シリキ”」も実施されます。オフィシャルホテルやリゾートラインも、スペシャル仕様にディズニーホテルでは、パークで開催されるスペシャルイベントと連動したデザインのルームキーなどや、それぞれの世界観をイメージしたスペシャルメニューが提供されます。ディズニーリゾートラインでは「アナとエルサのフローズンファンタジー」と連動したデザインのラッピング車両を運行し、リゾートゲートウェイ・ステーションでは、デコレーションが初登場します。この冬、魅力的なプログラムが盛りだくさんの東京ディズニーリゾートへ、お出かけしてみてはいかがでしょうか。スポット詳細名称:東京ディズニーランド・東京ディズニーシー住所:千葉県浦安市舞浜1-13URL:©Disey
2016年10月15日年齢を問わずおしゃれ女子から絶大な人気を集めるブランドTHEATRE PRODUCTS(シアタープロダクツ)が2017年春夏の最新LOOKをインスタレーション形式で公開。宝の山を意味するGOLDMINEがテーマとなったコレクションでは中東やアフリカを彷彿とさせるモチーフやアイテムが多く見られました。そこはまるで異国のマルシェのよう。例え使われなくなったものやガタクタでも、それがどこからやってきたのか何なのかわからない人にとっては、全く違う宝物に映るかもしれない。くるりと視点を変えて世界を見つめ直してみれば、そこには宝の山=GOLDMINEが現れる。想像力を働かせて、過去の価値を問うのではなく自分の目で新しい価値を見出そう、というメッセージが込められています。要らなくなった紙箱を解体したようなパーツ、猫ちゃんテレホンカードのピアス、ハンガーのサイズ表記に使われるパーツを模したブレスレットなど、THEATRE PRODUCTSらしいウィットに富んだアクセサリーたちも必見。ブランド初となるEC先行予約会今回ブランド初となる試みとして、2017年春夏コレクションが予約できるオンライン予約会がオフィシャルオンラインショップにて開催。10月17日(月)〜24日(月)の期間中に予約するとオンライン予約特典として「TP」ロゴ入りショッパー(紙袋)がプレゼントされます。予約はオフィシャルオンラインショップより→ PRODUCTS 2017SS "GOLDMINE"LOOK photo : THEATRE PRODUCTS official
2016年10月15日ファセッタズム(FACETASM)の2017年春夏ウィメンズコレクションが発表された。今シーズンは、ブランド名の由来であるフランス語でダイヤモンドなどの切り子面を意味する単語「facet」をもとに「様々な顔」「様々な見え方」という意味を込めている。カラーパレットで存在感を放つのは原色のグリーンやイエロー。それらの色は熱を持っているが、トップスに散りばめられたシースルーでクールダウン。また、鮮やかなブルーのドレスもバックコンシャスなデザインで涼しげに。保守的な印象を受けるはずのトレーナーやテーラードジャケット、ステンカラーコートの背中も大胆に空いており、見る角度を変えることによって洋服の違った見え方を表現する。太もも部分はタイトだが、ふくらはぎからフリルの丸みで大きく広がったボリュームのあるパンツや、足元が隠れるほどのフリルが重なるスカートなど、ボトムスは下に下がるほど重みのあるシルエットで登場する。セクシーとスクールテイスト、異なる要素を1つのスタイリングに詰め込むことで新しいシルエットを提案。ブラックのセットアップにはスカートに深いスリットが入り、足元にはラインハイソックスとローファーを合わせて。要素と要素を合わせることで洋服の異なる表情を作り出していた。初心に返り、ブランド名に忠実な洋服作りを続けたデザイナー・落合宏理の自己紹介のようなコレクションだった。
2016年10月13日アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)が2017年春夏コレクションをフランス・パリで発表した。スコットランド・シェトランド諸島の手つかずの野生と、海岸の風景が今シーズンのソース。息をのむほどの自然の美しさは、これまで幾度となく地元の職人達にインスピレーションを与えてきたという。それは、今シーズンの象徴でもあるシェットランドレースが物語っている。職人たちの精巧な技によるクモの糸のように細やかな模様は、肌に沿えばラグジュアリーに映る。そこに描かれたのは、自然で出会った生命の木、広大な海、そして咲き誇る花々。柔らかな白を基調とした古典的なドレスは、シュミーズのようなものもあればパネル張りの構築的なものもある。一方、真逆のカラーも登場している。官能的な黒だ。肌との重なりによって、レースの柄がより強く感じられ、さらにフリンジを加えることでその表現はまるで自然を生きる動物たちのように自由なものへ。レースの儚さをかき消すようなスタッズ装飾、力強いレザーは相反する強烈な印象を与える。一方で大胆なフリルやラッフル、そして咲き乱れる色とりどりの花々は壮大な大地の誇張表現として役割を担っているように思う。トラッドなフェアアイル柄のニットは、構築的に繋がれて今までとは異なる、ズレから生じる美しさをコレクションに注ぐ。前に述べたレースとは正反対のテクスチャーを織り交ぜて、新感覚のコラージュを生み出している。
2016年10月12日ノワール ケイ ニノミヤ(noir kei ninomiya)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、フランス・パリで発表された。始まりは、円形のオーガンザを幾重にも重ねたドレスから。パーツ中央にはスパンコール、多方向に伸びた裏地のラインが透けている。パーツは花びらのように重なり合い、その集合体は万華鏡のような華やかさがあった。その後も、ライダースジャケットやトレンチコート、デニムアウターなどスタンダードなウェアを、ときに規則正しく、ときに不規則に小さなパーツを組み合わせて再構成していく。帯状のレザーを丸いパールビーズで結合させたボディ、テープ状の素材を格子状に貼り合わせたアーム、正方形のものをパネルのように並べたバッグスタイル。パーツを少しずつずらし地層のように合わせ、ボリュームを孕んだ部位もある。たくさんのピースが複雑にマッチされているが、その重量感を感じさせないほどどれも美しいラインを保てている。素材はシースルーやレース、メッシュ地など軽やかなものをメインに。装飾はパールや花模様、パンツのサイドにはプリーツをあしらって可憐に仕上げた。ブラックアンドホワイト、ベースはスタンダードウェアと制限のある中で、尽きない探求心が新感覚の美しさへと導いている。
2016年10月12日ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク5日目の2016年10月1日(土)に発表された。昨シーズン数学的なアプローチによって生まれた、多角的なウェア。これが、軽やかなシースルー素材となりバージョンアップされている。エプロンのように前だけのもの、クロスするように布地を重ねたもの、アシメトリースカート状のもの、ポンチョ型のもの。フォルムは様々だが、しかし今季これは主役ではないようだ。シーズンヒロインは、その内側に包み込まれた洋服たち。それらがいくつもの文化を持ち込み、対比し溶け合い、予想外のストーリを綴っている。編タイツにカラーTシャツ、シルバーパンツやロゴ入りパッチワークパンツ、スタッズ付きカーゴパンツ。パンク・ミリタリー・バイカー…と色々なテイストが交差する。そこに小花柄ワンピースに見られるフェミニニティ、テーラードジャケットを主役にしたフォーマルまでが投じられ、無秩序な世界が築き上げられている。全体的にまとまりのあるものではないが、‟透け透けトゲトゲ”の鎧を外せば、ストリートに馴染むのは事実。ショー半ばでアウターを脱ぎ捨てる演出が設けられていたが、事実浮かび上がったのは、スウェットトップスを腰回りをタイトにしたドレスや、ギャザーを寄せたTシャツなど、女性らしいアレンジが加えられたデイリーウェアであった。とにかく駆け抜けるような爽快感のあるランウェイショー。多文化が交わる様は街の縮図を見ているかのようで、いろんなバックボーンの人々に一気に出会ったような充実感で心が満ちた。
2016年10月12日