最近、“現役バリバリ”で活躍している80歳以上の女性が目立ちます。「人生100年時代」ともいわれる今、年を重ねるほどに輝く秘訣は何なのか。素敵な大先輩の言葉に、大きなヒントがありました。“生涯現役”を実現するための50代の過ごし方ーー。 「OK、グーグル、今の気温は何度かな?」、「24度です!」。自宅のリビングに置かれた「AI(人工知能)スピーカー」と会話を楽しむのは、若宮正子さん(83)。 「ITは技術の進化が著しい世界。40歳を過ぎると自分の能力に限界を感じる人が多いのか『勇気をもらいました』と声をかけてもらうようになりました」(若宮さん・以下同) 昨年2月、iPhoneのゲームアプリ『hinadan』を開発。ひな人形を正しい位置に送るパズルを配信し、「世界最高齢の女性開発者」と時の人に。さらに6月、年に1度のアップル社のイベント「世界開発者会議」に、ティム・クック最高経営責任者(CEO)から、「どうしても会いたい」と招待された。 「もともと好奇心が旺盛で、何かを新しく始めるときも、『失敗したらどうしよう』とは考えないタイプ。興味を抱いたものはとりあえずやってみよう、失敗しても得られるものはあるはず。結果よりプロセスが大切なんです」 このhinadanアプリも、高齢者向けのスマホアプリがなかったことから、「ないなら自分が作ろう」と、近所の書店でプログラミングの本を買い、独学で始めた。 「教えてくれた先生は宮城におられて、無料通信アプリのスカイプなどを使って添削をしてもらいました。遠距離でのやり取りでもパソコンを使えば苦になりませんよ」 年齢を言い訳にして、あきらめることはしない。今年2月、アメリカ・NYの国連本部のイベントで「高齢者にはデジタルスキルが重要」と、英語で演説できたのは40代に少しかじった英会話のおかげ。 「英会話を始めていなかったら、国連でのスピーチも断っていたかもしれません。何が起こるかわからない。とりあえずチャレンジして、だめならやめればいいんです」 若宮さんは高校を卒業してから大手銀行で定年まで働いた。定年後は、介護が必要な90代の母と向き合う時間が増えた。 「家にいても、外の世界とつながっていたい」と考えたことが、パソコンを勉強したきっかけ。退職金で当時40万円ほどかけてシステムを一式そろえるも、最初は大苦戦。パソコン通信ができるようになるまで3カ月かかった。ネット上でおしゃべりする場のシニアサロン「メロウ倶楽部」に創立から関わり、世界が広がったという。 それからは、表計算ソフトのエクセルを使った「エクセルアート」で手提げ袋を作るなど、活動の幅は広がり、「シニアこそもっとITを使いこなすべきだ」と思い、全国を講演で飛び回る日々。多くの出会いやチャンスを呼び込んでくれた。 母の在宅介護は10年ほど続き、70歳のときに看取った。介護がなければパソコンに目覚めることもなかったと思うと、「何事も無駄なことはなかった」と振り返る。 読者世代の50代は、子育てや仕事などが一段落し、学び直しの時間が持てる絶好のチャンス。「自分から可能性を否定しないで」と、若宮さんはエールを送る。 「『難しいから』と敬遠しないで、ITのスキルを得ると、新たな世界が広がります。今後、AIの時代になるとプログラミング自体、AIがしてくれるようになるでしょう。そうなると技術力よりも、人間力、人生経験が豊かな人のほうが面白いものを作れると思うのね。これからの時代は、経験を重ねた人のほうが楽しめるんじゃないかしら」 定年後のことを“第二の人生”というが、人生はつながっていて、人はいくつになっても現役という。 「自分の人生も俯瞰できるようになったからか、楽しい思い出だけではなく、うまくいかない、つらいことも含めて、今までの経験は無駄ではないと実感しています」
2018年05月21日近年、「スマート〇〇」という言葉をよく聞くようになりましたよね。中でもスマートスピーカーは昨年秋に〔Google〕から発売された《GoogleHome》を皮切りに〔Amazon〕の《AmazonEcho》など、わずか半年で身近なものになりました。そこで、今回はスマートスピーカーを利用した生活空間を提案する「スマートホーム」を体験してきました。もしかしたら数年後、今回体験したような生活が当たり前になっているかもしれません。みなさんも未来の生活をひと足はやく体験してみましょう。リノベーションをプロデュース!〔リノデュース〕とは……?〔リノデュース〕は、中古マンションの物件探しとリノベーションをするサービスを提供しています。中古マンションで、新築よりもお手頃な価格で理想の住まいを実現できる点がポイントです♪中古マンションの物件探しから、お部屋のデザイン、家具の手配、リノベーションのプランニング、施工、アフターサポートまで、ワンストップで行っています。そんなリノベのプロの〔リノデュース〕が、リノベーションのサービスの一環として「スマートホーム化」を提案しています。リノベ×スマートホームで暮らしをもっと豊かにスマートホームは、家の中の家電や照明などをインターネットにつなげることでより便利になる暮らしのこと。例えば《AmazonEcho》などのスマートスピーカーがあると、各家電へネット経由で指示をだして、声だけで照明のオンオフ、明るさの調光、鍵の施錠やロボット掃除機の操作などが可能になります。〔リノデュース〕さんは、「まだまだこれからの事業ですが、趣味嗜好や生活全般をスマートホームで、より便利にしたい」とおっしゃっていました。また、すべての機能をコンピューターに任せる、というのは抵抗がある方もいるかもしれませんが、家の中のすべての家電を座っているだけで動かす、というわけではありません。毎日使っている家電はそのままに、例えば、料理をしていて両手がふさがっているときにロボット掃除機に音声で指示を出して掃除をしてもらう、など手が回らないときの「サポート」としての側面が強いそうです。あくまで快適なお住まいの提案なので「サポート」という点がポイントです。そんなスマートホーム化した暮らしを体験させていただきました。まずはスマートスピーカー《Amazon Echo》を使ってみました!今回、使用するスマートスピーカーは〔Amazon〕の《AmazonEcho》です。「アレクサ」と話しかけるだけでお部屋のあらゆる家電を動かしてくれるAIが搭載されています。私は今回初めて体験してみたのですが、「すごい!」の一言に尽きます。この《AmazonEcho》はインターネットを経由した家電への指示だけでなくスピーカー本体でもいろいろできるみたいです。さっそく試してみました。「アレクサ、今何時?」「現在の時刻は〇時〇〇分です」(アレクサ)すごい!確かに教えてくれた!「アレクサ、お茶を買って」「税込みの金額は●●円です。カートに入れますか?」(アレクサ)「はい、入れます!」すごい!確かにカートに入っています。過去の買い物の履歴からお茶を入れてくれるそうです。頭がいいです……!他にも《Amazonミュージック》のストリーミングサービスを利用して音楽の再生もできるようです。「アレクサ、音楽を流して」「再生します」(アレクサ)流れてきました!「アレクサ、1分早送りして」そんな機能もあるんですね!他にもアラームやタイマーの設定、その日の天気も事細かに教えてくれたり、所在地を登録すれば周辺の上映している映画の情報など、レジャーの情報も教えてくれます。これだけでとっても便利!声だけで照明をつけてみよう!とっても便利な《AmazonEcho》ですが、さらに家電とも連動しています。まずは照明を試してみましょう。「アレクサ、照明を消して」確かに消えました。なるほど、夜疲れて帰ってきて、そのまま電気を点けたまま横になってしまったとき、寝たまま《AmazonEcho》に声を掛ければ電気を消せるのは便利ですね。《AmazonEcho》と電球が連動し照明を調節しているようです。施錠もお任せ!声だけで戸締りもできる《スマートキー》というハードを玄関にとりつければ、施錠も可能なようです。「アレクサ、玄関をロックして」「玄関をロックしました」(アレクサ)確かにロックされました。外からでもスマホを使えば操作は可能となっています。これなら両手がふさがっているときなど、鍵を探す煩わしさがなくなりましたね。ルンバに指示して、掃除もできる!〔iRobot〕のロボット掃除機《ルンバ》はもともとスマホなどで操作は可能ですが、《AmazonEcho》と連動させれば声だけで操作が可能です。「アレクサ、ルンバを使って掃除をして」掃除の開始と停止、充電器の基地に戻る機能に対応しています。時間指定の掃除も可能です。でかける前に《AmazonEcho》に一言いっておけば掃除をしておいてもらえるんですね。これは便利♪《FireTV》でテレビの操作も続いてはテレビです。《AmazonEcho》とテレビとの接続は未実装ですが、《Amazonプライム》に契約をしていれば《FireTV》のリモコンについているマイクから映画や番組など、音声での再生が可能となっています。スマートホーム、今後の展望今後のスマートホームは、今言える範囲ですと、壁付けのコンセントをスマート化するプランが海外の開発段階にあるそうです。これができるとコンセントに繫がれている家電をすべてスマホでオンオフができたり、エアコンの調節などができるようになるそうですよ。それは便利ですね♪スマートホームが気になった方は〔リノデュース〕さんで無料相談や体験会も随時開催されているそうですよ。ぜひリンクをクリックしてみてくださいね。〔リノデュース〕ホームページ
2018年05月18日音楽プロデューサーの小林武史らが出演するコンサート「小林武史:交響組曲『円奏の彼方(Beyond The Circle)』~based on 柴田南雄『ゆく河の流れは絶えずして』~」が、7月28日・29日に開催することが決定した。15日よりチケット先行受付もスタートしている。同コンサートは、小林の他、安藤裕子・桐嶋ノドカ・Salyu・TOKUなど個性豊かなアーティストが出演。指揮者・寺岡清高率いるオーケストラととも音楽を奏でる。また小林は、世界最大級の国際芸術祭「大地の芸術祭2018 オープニングコンサート」のために、8楽章からなる交響組曲を新たに書き下ろす。この交響組曲は、日本の音楽に偉大なる足跡を残した作曲家・柴田南雄氏の「ゆく河の流れは絶えずして」をベースにしたもの。「ゆく河の~」は鴨長明の随筆「方丈記」をもとに、日本の音楽家の回顧を試みるものとして作られたと言われている。小林は「柴田南雄さんの作品をあらためて観て、ある種の"触媒"のようなあり方を感じたんです。柴田南雄という人にはインスピレーションを表現する天才的な表現者の部分もあるのですが、日本/欧米、日本/アジアなどを世界を相対化して考えた音楽の研究者という"知"の側面があった」と評する。「ゆく河の~」については「僕らの時代はいよいよAI が登場するまでになって、でも一方では東日本大震災のように自然の前ではまだ無力であることを思い知らされたりもする。そんな"無常"という大きなベクトルのなかで鴨長明が感じたこと、それを継いで柴田南雄さんが作った交響曲」と語っていた。
2018年05月17日上戸彩主演で“未解決事件”“潜入捜査”をテーマに、新米女性刑事・桜木泉(さくらぎ・いずみ)の活躍と成長を描いてきた「絶対零度」シリーズが、沢村一樹を主演に迎え、7月よりスタートすることが明らかとなった。さらには、上戸さんも物語全体の謎のカギを握る存在として登場することが決定している。■「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」あらすじ井沢範人(いざわ・のりと)は、ひょうひょうとしてつかみどころのない印象を周りに与える人物ながら、実は元公安のエリート刑事。ある事件を起こしたことをきっかけに公安から、総務部・資料課に室長として転属。その資料課には、警察内で厄介払いされたトラブルメーカーたちが集められており、実は秘密裏に進められている、ある重要なプロジェクトの任務を託される。そのプロジェクトとは、日本国民のあらゆる個人情報、日本全国の監視カメラの映像、メールや電話の通信データなどが集約されたビッグデータを解析し、過去15年分のさまざまな犯罪データと照らし合わせ、AIが統計学的に、これから起こる重大犯罪、主に“殺人”を犯す可能性の高い危険人物として割り出す“未然犯罪捜査システム=ミハンシステム”の実用化プロジェクト。資料課に課せられたミッションは“未然犯罪捜査チーム=ミハン”として、“ミハンシステム”の割り出した、未来の危険人物が起こすかもしれない重大犯罪(主に殺人)を阻止することだった!データが示すのは危険人物の名前だけで、何が起こるかは分からず、いつ、どこで、誰が、なぜ、殺されようとしているのか?それらのことを潜入捜査しながら突き止めてくが…。■沢村一樹、フジテレビ月9初出演!主人公である、元公安のエリート刑事・井沢範人を演じるのは、フジテレビ月9初主演となる沢村さん。また、前シリーズから7年を経て、一流の捜査官に成長したが、ある捜査中に突如失踪、消息をたってしまった桜木泉として、前シリーズと同様、上戸さんが出演する。上戸さんは、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」以来、4年ぶりのフジテレビ連続ドラマ出演となる。■沢村一樹、上戸彩からもコメントが到着沢村さんは、「新しい“月9”、新しい『絶対零度』に挑戦するチームに参加させて頂けること、うれしく思います。刑事ドラマ作りは何よりもチームワーク。スタッフ、キャストが力を合わせて、楽しく、時には意見をぶつけ合えるような現場作りができたらなと思います」と、月9で初めて主演を務めることに意気込みをみせた。また、前作に引き続き出演が決定した上戸さんは「前作から7年経った“桜木泉”がどう成長してきたか、空白の時間をお届けできたらと思います。“桜木泉”を生かし続けてくださる皆様に感謝しています」と、本作に対する想いをコメントした。「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」は7月より毎週月曜日21時~フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年05月17日実在のフィギュアスケーター、トーニャ・ハーディングの波乱万丈な半生を描いたマーゴット・ロビー主演作『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』が現在公開中。この度、まだ観ていない方はきっと劇場に行きたくなる、すでに観たという方ももう一度観たくなる、冒頭10分もの本編映像がシネマカフェに到着した。本作の冒頭は、全米のスポーツ専門チャンネルESPNのスポーツドキュメンタリー番組「30 for 30」が2014年1月16日に放送した「The Price of Gold(金メダルの代償)」というトーニャについてのエピソードから始まる。マーゴットがトーニャ、セバスチャン・スタンがその元夫ジェフ・ギルーリーになりきり、インタビューに答えているシチュエーションをキャストたちが完全再現。最近では『デッドプール』でも広く知られるようになった、カメラ目線で観客に向かって話しかけていく演出は本作の醍醐味といわれている。■ツッコミたくなる! クスッと笑える! 冒頭の10分間到着した映像では、「これは大マジメな真実のインタビューに基づいている。大いに議論はあるだろうが…」という説明のあと、タバコを片手にトーニャが世間からのイメージについて語ったり、元夫・ジェフが「27歳で俺はアメリカで最も嫌われる男になった、世界中でかも」と話したり。また、肩に小鳥をのせた母親・ラヴォナ(アリソン・ジャネイ)が、小鳥のことを「6番目の旦那よ、いままでで最高」と発言する姿も…。ほかにも、トーニャのコーチ・ダイアン、トーニャの元ボディガード・ショーン、ゴシップ番組「ハードコピー」元リポーターまで、クレイジーすぎる本作の登場人物を完コピし、実際のインタビューをパロディ的に再現した映像が次から次へと流れる。そしてインタビュー映像から、スケートリンクに連れ出され、コーチのダイアンに初めて出会った3歳のトーニャから、手作りファーコートをからかう子たちに中指を立てる12歳のトーニャ(マッケナ・グレイス)の姿も映し出される。すでに本作を観賞した人たちからは、「虐待に反撃するトーニャが好き」「おっかないオカン役のアリソン・ジャネイが強烈で、オスカー助演女優賞も納得」「めちゃくちゃ面白い! こりゃ現代版羅生門か?w」「マーゴットロビーは気合いが入ってて見てて清々しい」といった反響の声が続々。フィギュア界から追放され、プロボクサーへ転身した波乱万丈な人生を送った”トーニャ"という人物への驚き、そんなトーニャの姿を見事に再現し、スキャンダルの真っ最中だった"あの頃"を蘇らせたマーゴットの熱演にも絶賛の声が上がっている。“氷上のプリンセス”から“犯罪者”へ…。実話なのに、どこまでが本当なのかもわからない!?そんなトーニャの半生をまずはこの映像から確認してみて。『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル 2018年5月4日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 AI Film Entertainment LLC. All Rights Reserved.
2018年05月16日俳優の堤真一、綾野剛、女優の高畑充希が16日、都内で行われたNTTドコモ「2018夏 新サービス・新商品発表会に出席した。NTTドコモ「2018夏 新サービス・新商品発表会」に出席した綾野剛、高畑充希、堤真一(左から)この日行われたNTTドコモの新サービス・新商品発表会では、新商品11機種とAIエージェントサービス「my daiz」の提供開始、そしてdポイントによるポイント投資サービス及びロボアドバイザーによる資産運用サービス「THEO+docomo」のサービススタートを発表。発表会後にはCMキャラクターでもある堤真一らが登壇し、トークショーが開かれた。舞台裏で発表会の内容を聞いていた3人。綾野が「今回はカメラ機能のすごい新商品が多いですね」と興味津々で、中でもライカトリプルカメラが搭載されているHUAWEIのP20 PROがお気に入りのようで、「風景や食べ物もいいですが、人物を撮りたいですね。ぼかし機能もありますから革新的なスマートフォンですね」と絶賛。一方の堤は「僕はイマイチ分からなかったりしますが、投資を始めようとする人にはとてもいいんじゃないんですかね」とポイント投資サービスなどに興味を示していた。トークショー後半では、3人がAIエージェントサービス「my daiz」を体験するコーナーも。高畑がスマフォに向けて「my daiz!私のこと好き?」と話し掛けると、my daizが「もちろん好きです。みっちゃん!」と反応し、それを聞いた堤が「みっちゃんみちみち…」と歌い始めるも、場所をわきまえて途中で歌を止めて会場は大爆笑。横で聞いていた高畑は「小さい頃言われたな。それ(笑)」と苦笑いを浮かべていた。また、「Galaxy S9」で写真を撮ってアバター制作にも挑戦した3人それぞれのアバターを披露。堤から「もし俺がこれを送ったら嫌われないかな?」と問われた高畑は「『おっさん何やってんねん!』って送りますよ(笑)」と回答していた。
2018年05月16日LINEで友だち登録をコンピュータプログラム、ソフトウェアの開発・販売事業などを展開する株式会社ジェイマックシステムは、食べ物の写真から糖質量・塩分・カロリーを表示するサービス『糖質AI(あい)ちゃん』を5月14日にリリースした。『糖質AIちゃん』は、LINEから友だち登録することにより利用が可能なLINE@のアプリである。利用者が、食べ物の写真をLINEで送ると、AI(人工知能)による画像解析技術を活用して、糖質量・塩分・カロリーを表示する。写真以外に、メニューや食品名をテキストや絵文字で送った場合も利用可能である。AIによる画像解析技術により情報を提供利用者が、プロフィールを登録することにより、身長や体重から適切な糖質量を表示する機能もある。また、顔写真を送ると画像解析により、似ている芸能人とパーセンテージを表示する。家族・友人・グループなどで楽しみながら、ヘルシーな生活に役立つ新サービスとなっている。今後は、AIの精度アップや新機能の追加などを予定している。ダイエットや痩せる食べ方のコツ、食事と健康・美容など、利用者のニーズが高い情報をコンテンツとして提供し、『糖質AIちゃん』と連動させる計画となっている。更に、企業とのアライアンスやタイアップを通じて、搭載されているAIによる食品解析機能などを、多彩な分野へ提供していく方針である。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース株式会社ジェイマックシステム
2018年05月15日直木賞作家・西加奈子による絵画展、「おまじない」「“i” beyond」展が東京・千代田区のAI KOWADA GALLERYで開催される。本展は西が「文学」と同じく情熱を傾ける「絵画」にスポットを当てた、2度目となる企画展示となる。孫係 “私たちは、この世界で役割を与えられた係なんだ。” ボール紙にクレヨン 550x460mm 2018©Kanako NISHI courtesy of AI KOWADA GALLERYこれまでも、小説のテーマを絵画でも制作してきた西。その作品は表紙絵や挿絵となり、ストーリーを理解する鍵となる存在でもあった。クレヨンが油絵の具のように厚く塗り重ねられた段ボールのタブローには、西の華奢な体に宿るエネルギーが放出され、力強さに溢れている。西は小説を通し、自己のアイデンティティに悩み、途方に暮れる人々の背中を“あなたはあなたのままでいい”と押し続けてきているが、そのメッセージは絵画にも投影されている。西が画材としているのは、幼少時から親しんでいるクレヨン、そして通っているスーパーで譲り受けるという段ボール 。正式な美術教育を受けず身近な素材を“画材”とし 、表現するという西独自の制作スタイルは、 ニューヨークなどの街角で、描く素材や場所を選ばず、さまざまな社会問題を訴えてきたストリート・ アーティストの姿にも重ねられる。今回の作品展は前期「おまじない」と、後期「“i” beyond」に分けて行われる。前期「おまじない」では、先月刊行された、10年ぶりとなる短編集『おまじない』(筑摩書房、2018)にも表現される心の“ゆらぎ”や“不安定さ”をも見事に表現。夕焼けのように赤く染まる空をバックに煙を吐く煙突や、こちらを見上げる子犬の何か言いたげに揺らぐ瞳、地を這うカタツムリの滑らかな躰と魅惑的な殻模様。具体的な輪郭を与えられて描かれたそれらは優しい印象を持つ一方、不安定さも感じさせる。本展では、短編集それぞれの物語にあわせて描き下ろされた、具象絵画8点を展示する。後期「“i” beyond」は、小説 『 i(アイ)』(ポプラ社、2017)の刊行とともに本ギャラリーで開催された「インスタレーション “i”」 を、再構成したもの。ギャラリー全体を力強いストロークで描き上げた波や渦で埋め尽くし、西の表現世界に包まれる空間インスタレーションは、小説の登場人物たちの心の機微を追体験させ、たくさんの観客を圧倒。今回、そのインスタレーションを、「“i” beyond」というテーマで、個別のタブローとして再構成している。西が様々な色彩を自在に操りながら、鮮烈な生命観を描いた抽象絵画、13点が展示予定だ。小説を読んでなくても、西加奈子の豊穣な表現世界を体験できる貴重な機会となる。 【イベント情報】西加奈子「おまじない」「“I” beyond」会期:前期(「おまじない」)6月10日〜6月24日/後期(「“i” beyond」) 6月30日〜7月16日会場:AI KOWADA GALLERY住所:東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda 2F時間:14:00〜18:00 ※会期中無休入場無料
2018年05月14日●『ラスト・ホールド!』現場で士気を上げる主役に「金髪、筋肉、塚ちゃんです!」というフレーズで、様々なバラエティに引っ張りだこの、アイドルグループ・A.B.C-Z 塚田僚一が、映画『ラスト・ホールド!』(5月12日公開)で初主演を果たす。『SASUKE』にも連続で出場し、身体能力の高さは随一。2020年の東京オリンピックの正式競技種目となった「スポーツクライミング」の一種目、ボルダリングを題材に、実際に吹き替えなしで撮影に挑んだ。後輩であり、アクロバットを得意とするジャニーズJr.のユニット・Snow Manの6名(岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、宮舘涼太、佐久間大介、阿部亮平)も出演し、ボルダリング部の青春が描かれる同作。今回は、真壁幸紀監督と岡村紘野プロデューサーにインタビューし、出演者陣の印象や作品の見どころを聞いた。○すごく不思議な存在の塚田――塚田さんとボルダリングという組み合わせは、どういうところから出てきたのですか?岡村:ボルダリングというスポーツにすごく人気があり、出演した7名の身体能力が高さを組み合わせたら面白くなるのではないかと思いました。題材と出演者、どちらかを先に考えたというわけではなく、組み合わせで自然と企画になった形です。塚田さんは色々テレビに出られていて、身体能力の高さはみなさんご存知でしょう。Snow Manさんもいろいろ舞台を見せていただいていて。『滝沢歌舞伎』など、弊社の舞台に出演いただいているので、もともと知っていました。――演劇部さんとやりとりをされることもあるんですね。岡村:弊社は映画と演劇と両方ありますので、うまくそれぞれの持ち味をコラボレーションできたらいいなと思っています。――主役の塚田さんと実際に組んでみて、どのような印象でしたか?真壁:塚田くんはすごく不思議な存在です。僕もそんなに歳は変わらないのですが、たまに10歳くらい年下に見える時もある(笑)。でも、座長としてSnow Manを引っ張っているところを見ると、頼りになる人でもあります。かっこいいところとかわいいところが両方ある、稀有な存在です。しかもかっこ悪い部分もできるので、そういう人はあんまりいないですよね。また当たり前かもしれないけど、撮影現場にいるときに全く嫌な顔をせず、ずっとニコニコしながら芝居にも取り組んでいるんです。スタッフの士気は必ず上がりますよ。岡村:やりやすかったのは主役のおかげですよね。塚田さんってすごく明るくて、みんなから愛されてるというキャラクター。映画の中でもそれを崩したくないとは思っていたのですが、それだけだと面白くないので、「実は葛藤がある」という形で表したかったんです。テレビのイメージをうまく取り入れつつ、ギャップを見せたいと思いました。――テレビ東京の『ABChanZoo』のプロデューサーさんも、塚田さんのことをすごいとおっしゃってたんですが、お二人も感じられるところはあったんですね。真壁:塚田くんに会いたくなるんですよね。塚田くんの笑顔を見たくなる。だからスタッフも自然と「いいのを撮ってやろう」という気持ちになるのだと思います。岡村:周囲にそう思わせるのは、すごく大切なことですよ。○意外だった人、印象通りだった人――Snow Manさんもあわせて、意外な印象だった、というような方はいますか?真壁:テレビや舞台も見ていたのであんまり印象は変わらなかったですが、佐久間くんのコミュニケーション能力はハンパないですね。「第一印象でこんなに懐に入ってくるのか」と驚きました。最初は阿部ちゃんとキャラクター性が逆でしたが、お会いして少し変えました。――逆にイメージ通り、という方は。岡村:岩本くんかなあ。おちゃめなところもあるけど、隠に入る芝居は上手いよね。真壁:彼は上手い。「任せられるな」というのは、撮影をしながらも気づいていました。Snow Manのリーダーで、他の子の演技にもアドバイスをしているのを見ていました。ボルダリング能力に関しても、一つ抜けていたとインストラクターさんも言っていましたし。●ボルダリングシーンはほぼドキュメンタリー○Snow Manの印象は?――他の方の印象も是非伺っていければ。先ほど話にも出た阿部亮平さんはどのような印象でしたか?真壁:阿部ちゃんは話せば話すほど、「いろんなこと考えているんだ」とわかるんです。頭が良いと感じるんだけど、それをあまり出さないですよね。岡村:ひけらかしたりはしない。真壁:でも、自分が言った方がいいところは行くんだろうな、と思わせます。その押し引きがうまい。Snow Manのバランスをとってる人なんじゃないかと思いました。――体を鍛えている高井戸役の、宮舘涼太さん。岡村:舘ちゃんは、爽やかそのもの!真壁:爽やか真面目! 役に対しても、本当に一生懸命ですよね。ドラムを叩くシーンの日は、そのことばかり考えて、めちゃくちゃ練習してました。本番も決めてくれたし、誠実さとか真面目さが一発でわかるので、愛されているんだと思います。岡村:演じた役も、ああいう面白さになるとは思わなかったですね。他のと違うキャラクターを出してくれます。真壁:"やってやろう"って感じがないから、いいんでしょうね。岡村:まじめにやってるだけ。なのに、いつの間にかっこいい技を覚えてる(笑)。――桃田役の渡辺翔太さん。真壁:なべちゃんは、面白いんですよ。一番、天然なのかもしれません。岡村:劇中では突っかかってくるキャラクターですけど、普段はそんな感じではありません。真壁:キャラクターにはまった時の天才的な爆発力があると思います。――インタビューで「自分に女の影のある役の方がファンが喜ぶ」と言っていたのが印象的でした。真壁:かっこいいですね!(笑)岡村:やっぱり、視点が違うんですよ!(笑)――最後に、新井役の深澤辰哉さんは。真壁:実はすごく、まじめな人なんだなと感じます。みんなが真面目にやっちゃうとつまらないから、おちゃらけちゃう部分もある。岩本くんと深澤くんの関係性は良いですよね。岡村:周りをよく見て判断できている人なんだと思います。撮影の時も、そういう場面がありました。真壁:方言を言う役だったけど、セリフの練習を撮影の合間にずっとやっていたんです。責任感が強い。岡村:方言もすごく上手になっていました。○作品の注目ポイントは?――ボルダリングを題材に撮影をされていたと思いますが、困難だったのはどのような点でしたか?真壁:もし彼らが登れなかったら、ボルダリングのシーンは「カットを細かく割って、時間のかかる撮り方をしなければいけない」と思っていました。でもちゃんと登れるようになっていたので、スムーズに撮影ができました。困難というより、予想外にうまくいったところでした。普段登れていても、撮影本番になると登れないことは多々あるので、みんなちゃんと本番で決めてくるのが、”持ってる”ところだなと。岡村:吹き替えなしにはこだわりがありました。彼らもすごく練習してきてくれましたし、試合のシーンは本当に見所です。真壁:本人たちも、登れるか登れないかわからないくらいのルートなんです。特に岩本くんの表情はもう、ドキュメンタリー入ってますね。撮影時に『登れなかったらカットするよ』とも言っていました。岡村:それくらい、ギリギリのルートを設定しているんです。簡単に登れてしまっても苦しさが表情に出てこないし、全く登れなくてもダメ。絶妙なラインを設定しています。――お二人がそれぞれ好きなシーンを教えてください。真壁:団体戦の時の、塚田くん。単純に”いい顔”になっているんです。最後の方の撮影だったんですけど、綺麗な顔、いい表情をしていたので、非常に手応えを感じました。彼自身も役に対して着地したのかな感じましたし、撮っていても「塚田くん、ひとつ抜けた」と思いました。――展開も意外でしたし、就職活動の様子がリアルで驚きました。岡村:監督も参加して、結構考えました。真壁:最後の展開にヒーロー感を出したい、というのもありました(笑)。岡村:現実に考えたらありえないけど、いいんじゃない!? というところも(笑)。一応裏では、岡島は旅行会社を受けているという設定でした。海外に行ってボルダリングをして欲しいなって。――岡村プロデューサーのオススメのシーンはいかがですか?岡村:音楽がすごくいいなと思っています。最初の"松竹富士"にビートがかかっていて、『いいのかなあ』と思いましたが(笑)。結果大丈夫でしたし、その曲が最後でもかかって、「行くぞ」という空気を出していたところが好きでした。真壁:音楽はこだわりました。ボルダリングの試合自体も音楽がずっとかかっているので、その感じは出したいと思っていました。90分の映画で、何曲使っているんだというくらい多いので、ぜひ注目していただきたいです。■真壁幸紀監督1984年生まれ、ROBOT所属。『踊る大捜査線』『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ等の助監督を経て、ディレクターデビュー。12年、ショートフィルム『THE SUN AND THE MOON』がLouis Vuitton Journeys Awardsでグランプリ。15年、長編映画第1作目となる『ボクは坊さん。』を公開。海外の映画祭でも高い評価を得て、16年にはフランスの女優、イレーヌ・ジャコブ主演のショートフィルム『HOME AWAY FROM HOME』を発表。最新作はTVドラマ『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018』。本作は長編映画第2作目。■岡村紘野2007年、松竹に入社。これまでに関わった作品は『母べえ』『鬼平犯科帳』『関西ジャニーズJr.の目指せ♪ドリームステージ!』『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!』など。2015年より現職。
2018年05月08日『シェイプ・オブ・ウォーター』や『スリー・ビルボード』など、女性が主役の映画が席巻した本年度アカデミー賞。その賞レースの最中にジワジワと注目を集めてアカデミー賞3部門にノミネート、見事、アリソン・ジャネイが助演女優賞を獲得した『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』が、ついに日本公開された。本作で、フィギュアスケート界の“問題児”といわれた主人公トーニャ・ハーディングになりきったのは、DCコミックスの“ハーレイ・クイン”としてお馴染みのマーゴット・ロビー。レオナルド・ディカプリオ主演、マーティン・スコセッシ監督の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で注目されてから、わずか4年あまり。マーゴットはプロデューサーも務めた本作で、自身もアカデミー賞主演女優賞候補となり、また1つ“代表作”を手に入れた。アメリカ人女性として初めてトリプルアクセルを成功させ、2度のオリンピック代表となりながら、フィギュアスケート史上最大のスキャンダルの渦中にいたトーニャを演じる彼女は、フィギュア人気の高い日本でも称賛と衝撃を持って迎えられそうだ。“悪カワ”ヒロイン、ハーレイ・クインで世界的ブレイク!その印象的な眼差しや豊かな表情は、観る者をあっという間にとりこにする。その弾けるような笑顔からは明るくオープンな性格が見てとれ、あるパーティでは英国王室のヘンリー王子とシンガーのエド・シーランを間違えていた、というお茶目なエピソードもある。だが、華やかな外見からは想像もつかないほど、苦労人であり、努力家で勤勉。「トーニャ・ハーディングを演じることが決まったから、そろそろエクササイズを始めないと…」。『スーサイド・スクワッド』(2016)で初来日した際のインタビューで、マーゴットはそう明かしていた。『スーサイド・スクワッド』ではとびきりキュートでクレイジーな“悪カワ”ハーレイ・クインを演じ、彼女は世界的にブレイク。撮影6か月前から毎日トレーニングをこなし、水中に潜るシーンのために息止めの訓練などを行い、さらに元精神科医でありながら、凶悪な犯罪者であるジョーカー(ジャレッド・レト)を心底愛してしまうハーレイ・クインを演じるため、デヴィッド・エアー監督による徹底的なメンタルトレーニングもあったという。そうして、ハーレイ・クインを自身の“代名詞”に変えていったマーゴッドだが、これまでもさまざまな作品に挑んできた。1990年7月2日生まれ、オーストラリア出身の彼女は、シングルマザーの母と4人きょうだいの中で育った。子ども時代はゴールドコーストや祖父母の農場などで過ごし、サーフィンやスキー、釣りなどにも親しむアウトドア派。それでいて、大の「ハリー・ポッター」ファンとしても知られ、アメリカのTV番組では、13歳のころハリーと同じメガネをかけたくて目が悪いふりをしていた、と明かされたほど。オーストラリアでは、女優になる夢を叶えるために3つのアルバイトを掛け持ちしていた時期もあったという。やがて、TVシリーズの端役や映画出演の後、国民的長寿ドラマ「Neighbours」(原題)のゲスト出演を得ると制作陣に気に入られてレギュラーに昇格、2008年~2011年まで出演した。しかも、その契約終了の5日後には、映画のオーディションを受けるためアメリカに飛んでいたという行動力の持ち主だ。2011年、『チャーリーズ・エンジェル』のリブート版TVドラマ「新チャーリーズ・エンジェル」(米ABC)のオーディションを受けるも、逆にオファーされたのは、女性が社会進出をし始めた60年代を舞台に、仕事や恋愛だけでなく、ときには冷戦下でスパイ活動もする客室乗務員たちを主人公にした「PAN AM/パンナム」。マーゴットは、結婚式直前に“自分の人生で羽ばたきたい”と、姉ケイトと同じ「パンナム」の客室乗務員の道を選んだローラ・キャメロンをフレッシュに演じた。ドラマは惜しくも1シーズンで終了してしまったが、当時を完全再現した衣裳や美術なども注目され、“お姉さま”たちと世界を見ながら成長していくナチュラル美人は、その頃からひと際目を引く存在だった。レオナルド・ディカプリオにウィル・スミス…ハリウッドの大物と次々共演その後、『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』を経て(日本公開は2014年)、2013年、ついに『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でレオナルド・ディカプリオ演じる成り上がり主人公の妻・ナオミ役を好演して、注目を集める。オーディションでは「何か印象を残さないと結果に繋がらない」と考えていた彼女は、あのディカプリオ相手にガチでパンチを食わせ、Fワードで怒鳴りつけ、役を獲得したというから恐れ入る。とはいえ、ベッドシーンではテキーラを3杯引っかけてから撮影に臨んだそうで、そんな繊細さを持ち合わせている点はとても親しみが持てる。続いて、『フォーカス』(2015)ではウィル・スミスと共演。ウィルのもとに弟子入りして、のし上がっていく女性詐欺師をセクシーに演じた。また、アカデミー賞脚色賞を受賞した『マネー・ショート華麗なる大逆転』にもカメオ出演を果たしており、北欧イケメン俳優アレクサンダー・スカルスガルドがターザンを演じた『ターザン:REBORN』(2016)ではジェーン役をゲット。ターザンの助けをただ待つだけでなく、正義感が強く、自らも行動を起こしていく“新たなジェーン像”を体現してみせた。ちなみに、監督は映画『ハリー・ポッター』シリーズ、そして『ファンタスティック・ビースト』シリーズを手掛けているデビッド・イェーツだ。今後もしかしたら、「ハリポタ」ファンを公言するマーゴットが『ファンタビ』に参戦、という可能性もあったりして…!?なお、プライベートでは、『フランス組曲』(2014)の撮影中、助監督だったトム・アッカーリーと恋に落ち、2016年12月に結婚。故郷オーストラリアで式を挙げたことが伝えられた。あっという間にスターダムに上りつめながら、スキャンダルとは無縁で、一途な愛を貫き通しているところも好感度が高いポイントだ。トーニャ・ハーディングそのものになった『アイ,トーニャ』実はマーゴットは、アカデミー賞受賞作『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の主人公の娘サム(エマ・ストーン)やマーベル『ファンタスティック・フォー』のスー・ストーム(ケイト・マーラ)といった大役を演じる寸前までいきながら、結果的に、運命に引き寄せられるように『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クイン役と出会っている。その一方、コメディ女優のティナ・フェイがアフガニスタンで戦場レポーターとして活躍した実在の女性を演じた『アメリカン・レポーター』(原題:Whiskey Tango Foxtrot/2016)では、彼女のライバルであり、理解者でもあるレポーター、ターニャ役を務めた。『ブラックパンサー』でも活躍するマーティン・フリーマンが“最低男”を演じており、全米でもヒットしたが、日本ではDVDスルー。開けっ広げな性格で野心にあふれたレポーター役はマーゴットにハマっており、「サタデー・ナイト・ライブ」などで活躍してきたティナ・フェイが自ら製作を務めていることも刺激になったはずだ。『アイ,トーニャ 史上最強のスキャンダル』は、そんなマーゴットが2014年に立ち上げた「ラッキーチャップ・エンターテイメント」が製作を担当している。ブラックユーモアたっぷりに、1994年、世界中が注目した“真実”に迫っていく本作。描かれる“ナンシー・ケリガン襲撃事件”当時、マーゴットはまだ3歳。脚本を受け取ったときには、これが実話だったとは夢にも思わなかったらしい。しかし、トーニャの壮絶で波乱万丈な半生を知り、製作・主演を快諾。1日4時間×週5回、クリスマスや自身の結婚式の前日もスケートを猛特訓。VTRを何度も見て、アメリカ北西部なまりやトーニャの特徴ある笑い方や仕草までも身につけていった。トリプルアクセルのシーンでは一部、視覚効果を使用しているものの(2018年現在でもトリプルアクセルを跳んだ女性は伊藤みどりや浅田真央を含め世界で8人しかいない)、トーニャが初めて成功させたそのときの衣装、採点を受けた後の歓喜の表情、さらには“襲撃事件”報道の最中、リレハンメルオリンピック本番での“靴ひも事件”の様子も、マーゴットは完全にコピーしている。実際のトーニャは面長でやや垂れ目、正直マーゴットと「そっくり!」といえるルックスではない。それでも、トーニャの実際の映像と見比べても違和感がなく、徹底した再現を目指したことが見てとれる。マーゴットの根底にもおそらくある、負けん気やハングリー精神がトーニャと見事に重なっていくのだ。「準備は大変だけれど、どんなに大変であっても女優をやめられないのは、やっぱり演じることが楽しいから。心から楽しいと思えるから」とも語っていたマーゴット。今後は、5月18日(金)公開『ピーターラビット』で声の出演を務めるほか、サイモン・ペッグやマシュー・ルイス(『ハリー・ポッター』のネビル)共演のリベンジ・アクション『アニー・イン・ザ・ターミナル』も今夏に日本上陸。エリザベス1世を演じるシアーシャ・ローナン主演『Mary Queen of Scots』(原題)も控え、1930年代を舞台にした『Dreamland』(原題)やハーレイ・クインらDCの女性キャラクターが登場する『Gotham City Sirens』(原題)などでも主演と製作を務めることが決まっている。自ら運命を切り開いていくマーゴットには、その都度、驚かされつつ、魅せられていくことになりそうだ。(text:Reiko Uehara)■関連作品:アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル 2018年5月4日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 AI Film Entertainment LLC. All Rights Reserved.
2018年05月08日◼︎米フィギュア界で実際に起きた前代未聞の襲撃事件DRESS読者のみなさん、こんにちは。今回みなさんにご紹介したいのは、フィギュアスケート史上、最大のスキャンダルとなった「ナンシー・ケリガン襲撃事件」をテーマに描いた『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』。アメリカン人女性としては初、世界では伊藤みどり選手に続き、史上ふたり目のトリプルアクセル成功者であるトーニャ・ハーディング。彼女が1994年に、元夫らにライバル選手の襲撃を命じたと疑惑の目を向けられると、マスコミのネタとなり、世間を騒がせました。本作では、トーニャの生い立ちから、いかにして事件が起きたのかまで、人生の絶頂からどん底へと突き落とされた彼女の半生を、悲しくも、ユーモラスに描き出します。◼︎『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』のストーリー1970年、米オレゴン州、ポートランド。低所得で学もない母ラヴォナ(アリソン・ジャネイ)の四番目の夫との間に生まれたトーニャ・ハーディング(マーゴット・ロビー)は、幼い頃からスケートの才能を開花させる。しかし、気に入らないことがあるたびに娘を罵倒する母親から日常的に暴力を受けていた。15歳になったトーニャは、ある日の練習中にリンクで出会ったジェフ・ギルーリー(セバスチャン・スタン)と恋に落ちるが、その数カ月後にはトーニャに対するジェフの暴力が日常化する。しかし、幼い頃から母の暴力の中で育ったトーニャは、暴力が振るわれるのは自分のせいだと思い込み、謝罪されるとすぐにヨリを戻してしまうのだった……。歪な人間関係に身を置く一方、トーニャはジェフと結婚した翌年(1991年)に、スケートの全米選手権でアメリカ人初のトリプルアクセルに成功、大会初優勝を飾るなどして大活躍。続く世界選手権でも2位に輝き、トーニャは92年アルベールビル、94年リレハンメルと二度のオリンピック代表選手に選ばれる。そんな中、ついにジェフとの離婚に踏み切ったトーニャだったが、彼の友人がトーニャのライバルであるナンシー・ケリガン選手を襲撃したことで、トーニャのスケート人生は一変する。一度は栄光を掴み、アメリカ中から大きな期待を寄せられたトーニャだったが――。◼︎「ナンシー・ケリガン襲撃事件」って?本作でトーニャの人生を一変させる大きな出来事として描かれる「ナンシー・ケリガン襲撃事件」とは一体どんな事件だったのでしょうか?1994年1月6日。リレハンメルオリンピックの代表選考会となる全米選手権の会場で、優勝候補とされていたナンシー・ケリガンが、練習後に何者かに右ひざを殴打され怪我を負いました。ナンシーは欠場を余儀なくされ、トーニャが全米選手権の優勝を飾ります。ところが、事件発生から2週間後、トーニャの元夫らが襲撃事件の犯人として逮捕され、トーニャの関与も疑われることに……。全米スケート協会とアメリカオリンピック委員会はトーニャのオリンピック出場権をはく奪しようとしますが、トーニャは無実を主張し続けて、なんとかリレハンメルオリンピックに出場します。しかし、トリプルアクセルの失敗や、靴紐の不具合などでトーニャは8位入賞に終わってしまうのでした。◼︎主演女優 マーゴット・ロビーは、結婚式の前日もスケートリンクの上に立っていた。トーニャ・ハーディングを演じるのは、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で文字通りレオ様を足蹴にしていた美女・ナオミ役で大ブレイクし、『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クイン役でも話題を集めたマーゴット・ロビーです。マーゴットは、本作のプロデューサーも務めたほか、本作で初のアカデミー主演女優賞にノミネートされる快挙も成し遂げました。マーゴットは、本作のために4カ月に渡ってスケートを猛特訓。トーニャが話すアメリカ北西部なまりの英語も完全にマスターしました。なんと、自身の結婚式の前日もアイススケートのリンクに立っていたというマーゴット。4カ月間、週に5回、1日4時間も練習していたというから驚きです。徹底したトレーニングと、見事な演技力でトーニャ・ハーディングになり切ったマーゴットの演技は必見!◼︎演技派、アリソン・ジャネイ演じる母親にも注目!もうひとり注目したいのは、トーニャの母親ラヴォナ・ハーディング役を演じた演技派アリソン・ジャネイです。娘のトーニャを貧困から脱するための道具としてしか扱わず「あの娘はどうせダメだって言わないと力を発揮しない」と決めつけ、言葉と体の暴力で娘をねじ伏せるその鬼母ぶりは、あまりに強烈です。思わず身震いするほどのその怪演は、ぜひスクリーンでご確認ください!トーニャ・ハーディングの悲劇を描きながらも、ユーモラスも忘れず、目が離せないほどの面白さを持つ本作『アイ、トーニャ史上最大のスキャンダル』は、5月4日より全国公開しています。アンチーヒーローを演じたらピカイチのマーゴット・ロビーをぜひスクリーンで楽しんでみてください!◼︎『アイ、トーニャ史上最大のスキャンダル』公開情報『アイ、トーニャ史上最大のスキャンダル』5月4日(金)、TOHOシネマズ他、全国ロードショー監督:クレイグ・ギレスビー出演:マーゴット・ロビーセバスチャン・スタンアリソン・ジャネイ、マッケナ・グレイス配給:ショウゲート上映時間:120分公式サイト:tonya-movie.jp(C)2017 AI Film Entertainment LLC
2018年05月07日●プロデューサーから「ぜひ」というプッシュ身体能力が高いことで知られる、アイドルグループ・A.B.C-Zの塚田僚一が、初主演を務める映画『ラスト・ホールド!』(5月12日公開)。2020年の東京オリンピックの正式競技種目となった「スポーツクライミング」の一種目、ボルダリングを題材に、大学生の青春を描いた。原作ものが主流となっている映画界で、若手プロデューサー×若手監督×若手ジャニーズという組み合わせのオリジナル作品は一体どのようにして生まれたのか。真壁幸紀監督と岡村紘野プロデューサーに話を聞いた。○腕を見込んでのオファー――今回真壁監督の長編2作目ということですが、これは岡村プロデューサーが監督にお願いしたい、ということだったのですか?岡村:僕がぜひ、真壁監督がいいとお願いしました。真壁:(笑)。山田洋次監督が主催している”シネマ会”というのが あるんです。「映画人が交流する場を作った方がいいんじゃないか」と開催されていて、僕は師匠の本広克行監督に連れられて参加しているのですが、まあ、重鎮しかいない(笑)。日本映画界があつまっている会の、末端で4~5年前に出会いました。長編デビューもする前だった頃にお会いして、「一緒に面白いことできたらいいですね」と名刺交換をして。岡村:その後も互いに企画をやり取りしていて、なかなかうまくいかなかったのですが、この企画が成立した時に、真っ先に真壁監督にお願いしたいと思いました。若い人に向けての作品にしたいなと思ったので、ご相談をさせていただいて、ROBOTさんにも快諾していただけました。――「やっと実現した」という思いはあったのでしょうか。真壁:一緒にやりたかったですし、オリジナルの作品を作るというのが魅力的でした。なかなか、オリジナル作品をできる機会はありませんから。――”真壁”監督だからボルダリングというのは意識されてたんですか? Snow Manさんもインタビュー時に「ぴったりだよね」と。岡村:……今、初めて気付きました! 真の壁ですね。周りから言われたことありますか?真壁:言われました(笑)。岡村:名前は関係なく、”腕”の方でお願いしました(笑)。●この規模で、若手オリジナル作はなかなかできない○A.B.C-Zでエピソード0がやりたい――全体的にスタイリッシュで、かっこいい映画だと思って観せていただいていたのですが、そこは意識はされていたのでしょうか?真壁:最初から目指していました。ボルダリング自体が、スケボーやスノボなどの流れを汲むもので、試合ではずっと音楽がかかり、DJがお皿を回してるようなスポーツなんです。だから、映画を汗っぽくないようにしたいとはずっと言っていて、音楽には気をつけていました。岡村:監督はずっと「スタイリッシュに」と言っていましたよね。音楽もスタイリッシュ、編集もスタイリッシュ、とにかくスタイリッシュ。真壁:もう、「スタイリッシュってなんなんだ」と(笑)。でも実際のボルダリング選手もみんなカッコいいし、綺麗だし、その感じを残したいというのはあったんです。――お二人で「かっこいいの作ろうぜ!」と言っていたというより、ボルダリングのかっこよさから自然とスタイリッシュな作品になっていったんですね。岡村:そうです。最初はもっとのほほんとしたものを考えてました(笑)。真壁:この枠って、貴重だと思うんですよ。松竹さんとジャニーズさんのコラボで、若いプロデューサーと監督がオリジナル作品を作れる、というのは、なかなか映画業界にないと思うので、なんとかつなげていかないと、と思います。50館規模でオリジナル作品ができるって、なかなかないんです。――確かに、若手の監督、俳優さんもミニシアター系で主役を張ってオリジナルの意欲作を世に出されることが多いですよね。真壁:映画界に対する使命感を持ちながら、ブームになるといいなと思っています。岡村:オリジナル、なかなかないですよね。機会があれば続けていきたいです。――ちなみにA.B.C-Zさんで何か、というのは考えたりされましたか?真壁:『ラスト・ホールド!』のエピソード0を、A.B.C-Zさんでやりたいですよね。(OB役の)駒木根さんとかがいた時代に、岡島とA.B.C-Zの皆さんが部で頑張っていたんだろうなと(笑)○10日間の撮影で勢いが出た――今回真壁監督が長編2作目だからこそできた、という点はありましたか?真壁:ずっとオリジナルをやりたかったので、そこは大きいですね。オリジナルだからこそ、キャストにあて書きできたというところもあります。撮影期間はタイトだったんですけど、クランクインする前に、3日間くらい時間たっぷりとってもらって、みんなでお芝居のリハーサルをしたのも、大きかったです。テレビドラマとかでも、なかなかリハーサルする時間はないんですよ。それでいて撮影時間もなかったら、出演者の演技の幅も広がらない。今回はがっつり3日間とってリハーサルをさせていただいたことが良かったです。岡村:あれはみなさん楽しんでやってました。真壁:基礎からできましたし、僕自身も演出力を上げるきっかけになったので、いい時間をいただきました。10日間の撮影が間違いなくきついのは、わかっていたので(笑)。岡村:でも結果的に、作品に勢いが出ましたよね。現場では無茶な注文で、こちらは「顔を撮ってください」と言うんですけど、彼らの前は壁なので(笑)。監督や、カメラマンの方も大変だったんじゃないかな。真壁:時間もなかったですし、通常2台で撮っているところを4台で撮っていたので、各カメラマンも『良いのを撮らないと、俺のが使われない』という緊張感もあったかもしれないですね(笑)。岡村:監督とスタッフの方々のチームワークも良かったです。――またお二人が組むとしたらこういう作品をやってみたい、という希望はありますか?岡村:僕はやっぱり、高校生が出てくる作品をやりたいです。今回はがっつりスポーツだったんですけど、スポーツじゃなくてもいいし、女の子が出てきたりとか。真壁監督は女性撮るのもすごく上手なので。真壁:僕がやりたい企画は、狭いんですよ。ヒットを考えない映画オタクなので、そこらへんは岡村さんのバランスを取っていただいて広げてもらうのがいいかな。岡村:僕は全然オタクじゃないので(笑)。真壁監督はすごいセンスがある方ですし、どんどん今の若い方に向けた作品を、ぜひ撮ってもらいたいです。※次回は、出演者の皆さんについての印象を真壁監督、岡村プロデューサーに聞いていきます。(5月8日掲載予定)■真壁幸紀監督1984年生まれ、ROBOT所属。『踊る大捜査線』『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ等の助監督を経て、ディレクターデビュー。12年、ショートフィルム『THE SUN AND THE MOON』がLouis Vuitton Journeys Awardsでグランプリ。15年、長編映画第1作目となる『ボクは坊さん。』を公開。海外の映画祭でも高い評価を得て、16年にはフランスの女優、イレーヌ・ジャコブ主演のショートフィルム『HOME AWAY FROM HOME』を発表。最新作はTVドラマ『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018』。本作は長編映画第2作目。■岡村紘野2007年、松竹に入社。これまでに関わった作品は『母べえ』『鬼平犯科帳』『関西ジャニーズJr.の目指せ♪ドリームステージ!』『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!』など。2015年より現職。
2018年05月05日杉咲花、太賀、川口覚、池脇千鶴、國村隼ら実力派俳優たちが参加した、是枝裕和監督総合監修の国際共同プロジェクト『十年 Ten Years Japan』が、今秋公開されることが決定。キャスト陣からコメントも到着した。『十年 Ten Years Japan』は、香港で社会現象となったオムニバス映画『十年』を基に、日本、タイ、台湾それぞれで自国の現在・未来の多様な問題意識を出発点に、各国約5名の新鋭映像作家が独自の目線で10年後の社会・人間を描く国際共同プロジェクト「十年 Ten Years International Project」の日本版。今回その日本版のエグゼクティブプロデューサーを務めるのは、『海街diary』『海よりもまだ深く』などを手掛け、来月『万引き家族』の公開を控える是枝裕和監督。オムニバス映画の総合監修を務めるのは初の試みとなった今回、是枝監督の最終ジャッジのもと、脚本のクオリティ、オリジナリティ、将来性を重視し、5人の日本新鋭監督たちが選ばれ、昨年10月~12月に各作品の撮影が行われた。■川口覚主演『PLAN75』ストーリー高齢化問題を解決するために、75歳以上の高齢者に安楽死を奨励する国の制度「PLAN75」。公務員の伊丹は、貧しい老人たちを相手に“死のプラン”の勧誘にあたっている。一方、出産を間近に控えた妻・佐紀は認知症の母親を抱え途方に暮れていた…。まず、早川千絵監督による75歳以上の高齢者に安楽死を奨励するという未来版“姥捨て”を描く『PLAN75』。主演には、『ZERO NOIR』『センチメンタルカラス』の川口覚。老人に死のプランを勧誘する公務員役を演じるほか、山田キヌヲ、牧口元美らが出演。川口さんは、「早川監督はじめスタッフの皆様と、素敵な共演者の方々と『PLAN75』のテーマを切実に受け取り、撮影に臨みました。ぜひ沢山の方にご覧いただきたいです」とコメントしている。■國村隼主演『いたずら同盟』ストーリー国家戦略IT特区となったとある田舎町の小学校。そこに通う子どもたちは、人工知能システム“プロミス”による効率的な将来予測と画一的な道徳に従いさえすれば苦しむことはない世界が日常となっていた。ある日、小学校で飼っている老馬へ、殺処分の判断がなされる。いつも反抗的で独りトラブルばかり起こすリョウタだが、クラスメイトのマユとダイスケとともにいたずらを画策する。木下雄介監督による、AI知能で道徳を刷り込まれた特殊学区の子どもたちを描く『いたずら同盟』で主演を務めるのは、圧倒的な存在感と確かな演技力で国内外で活躍し続ける名俳優・國村隼が演じる。國村さんは、「10年後の母国を想う…。現在、アジアそれぞれの国で起こっている様々な問題や出来事、自然の事象。それらを踏まえて激動する東アジア各国の10年後を見据え、これを映画で描きだしていく。このアイデアにとても興味を持ち、共感も出来ました。またその作品群の先鞭をつけたのが、僕のキャリアにとても縁の深い香港だということも参加への大きな後押しとなりました」と参加した理由を明かしている。■杉咲花主演『DATA』ストーリー母の生前のデータが入った「デジタル遺産」を手に入れた女子高生の舞花。データをもとに母の実像を結ぶことに喜びを感じていたが、母の知られざる一面を見つけてしまい…。少女の目を通した、記録と記憶を巡る物語。津野愛が監督を務めた『DATA』の主演は、『BLEACH』『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の公開を控え、また現在放送中のドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」でも主演を務めるいま一番勢いのある若手実力派女優・杉咲花。産まれてすぐに亡くなった母の面影を求め、デジタル遺産によって明らかになる母の知られざる一面をたどる女子高生を演じ、ほかにも田中哲司らが出演。杉咲さんは「確かに存在したはずの小さな光にいつまでも目を向け続ける、舞花のピュアでまっすぐな人柄にとても魅力を感じました。優しい空気の流れる津野組はとても居心地が良く、とても幸せな時間でした」と撮影をふり返っている。■池脇千鶴主演『その空気は見えない』ストーリー大気汚染によって地下への移住を強いられた日本。「地上の世界は危険だ」という母の教えを守り、地上の生活を知らずに地下の街で育った10歳の少女ミズキは、地下での生活に何の疑問も持たずに生活していた。ある日、ミズキの友人カエデが地下の街から突然姿を消す。ミズキはカエデが残したある物を見つけたことをきっかけに、まだ見ぬ地上の世界に夢を抱くようになる。藤村明世監督による大気汚染によって地下への移住を強いられた母娘の姿を描く『その空気は見えない』の主演を務めるのは、『潔く柔く』『そこのみにて光輝く』に出演し、是枝監督最新作『万引き家族』にも出演する池脇千鶴。「どんなプロジェクトであろうと、本が面白ければ参加したいと常々思っております」と言う池脇さん。「『その空気は見えない』も、とても短いお話ゆえに、想像をかきたてられる本だったので、面白そう、やってみようと思いました」と出演決定理由を明かし、「撮影期間は短かったですが、もっとじっくりやりたかったと思わせてくれる現場でした」と語っている。■太賀主演『美しい国』ストーリー自衛隊徴兵制が義務化された日本。徴兵制の告知キャンペーンを防衛省から請け負った広告代理店に勤める渡邊は、政府からの要請で若者に親しみやすいポスターデザインに変更するため、元のデザインを担当したベテランデザイナー・天達に一人謝罪しに行くことに。そこで天達のデザインに込められた思いを知ることになる――。そして、石川慶監督作『美しい国』で主演を務めるのは、「ゆとりですがなにか」や10月からは「今日から俺は!!」の出演も決定している太賀。自衛隊徴兵制が義務化された日本を舞台に、徴兵制告知キャンペーンを請け負った広告代理店で働く若者を好演する太賀さんは、「脚本を読んだとき、途方もなく突き放された気持ちになりました。それは主人公と同じような、自分自身の無自覚さへの失望でした。出演を即決しました」と当時の心境を述べ、「近い将来がどうなってしまうのか、映画でさえ必要とされているのかもわかりませんが、変わりゆく日本でこうした作品がいま産み落とされることにとても意義を感じます。石川組に参加出来たことを誇りに思います」と参加できてよかったと話している。『十年 Ten Years Japan』は2018年秋、テアトル新宿ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2018年05月04日AIによる自動運転の実用化、ブロックチェーンやIoTによるデジタル革命……。近未来に起こるであろうこれらの技術革命が芽吹きつつある昨今は、まさに時代の転換期だと言える。そんな時代の変わり目に、スマホを捨て、都会から離れ、日本で野生のトキが唯一羽ばたく、新潟県の佐渡島に移り住んだ9人の若者がいる。彼らは、これまで世界50カ国で6,000回以上の公演を行ってきた、太鼓芸能集団「鼓童(こどう)」の研修生。島の南東にある研修所で共同生活を送る彼らは、毎日5時に起き、稽古に明け暮れ、22時には床につく。身の回りの雑事はすべて自分たちで行う。世間の動向を知る情報源は新聞のみ。このような生活を2年続けて、鼓童の正式なメンバーになれるのはたった数人。大半は夢破れて島を去るこのシビアな世界で、彼らは今日も、一心不乱にバチを振るう。今回、Be inspired!は佐渡島での取材を敢行し、彼らの“青い声”――若さゆえの大望、先の見えない道を行く不安、親元を離れたことによる自立心の芽生え――を聞いてきた。そしてそれらを、3つの記事に分けて紹介する。第3弾は、石井 彰馬(いしい しょうま)、 新山 萌(にいやま もえ)、定成 啓(さだなり けい)の3人。▶︎『“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.1』はこちら▶︎『“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.2』はこちら石井 彰馬 Syoma Ishii 19歳ー太鼓を始めたのはいつですか?3歳です。幼稚園児から上は60歳ぐらいの方がいるチームに入って、そこで高校卒業までやってました。数あるプロの太鼓集団から鼓童を選んだのは、中学生の時に見た公演の衝撃からです。太鼓ってこんなに格好良く叩けるんだ、俺も鼓童の舞台に立ちたいと思いました。小学生の時からちょくちょく鼓童の公演は観に行っていて、以前はそこまで惹かれていなかったんですけど。ー何か心境の変化があったんでしょうか?そういえば、その頃はちょうどバスケで挫折を経験していたときでした。小学生の時から太鼓と並行してバスケを始めたんですが、その理由は、当時の俺が太鼓をダサいと思っていたからです。友達は太鼓をよく知らないし、馬鹿にもされました。だからバスケで見返してやろうと思って、太鼓はそっちのけでバスケばかりの毎日でした。それでそこそこいいところまでいって。でも、地域の選抜チームに入ったあとに、身長が小さいという理由で外されてしまって…。ーそこで挫折を味わったと。そうです。ーそんな時に鼓童の公演を観て、なぜ再び太鼓への情熱を取り戻したんでしょうか。結局バスケは格好よく見られたいという、自分本意のモチベーションが大きかったんです。結果的に身長も伸びたので、バスケを続けようと思ったらできたんですけど、なぜかあまり真剣になれなくて。太鼓を叩くときは、公演を見てくれる方に、何かエネルギーを与えたいという気持ちが根底にありました。太鼓は自分のためじゃなく、誰かのためにというモチベーションが先にあったんです。その違いは大きかったと思います。ーその「誰かのために」と思うようになったきっかけはありますか?これまでたくさんの人に支えられてきたからかもしれません。中学生の時に足の指を骨折したんですが、それがかなり酷くて、まともに歩けなかったんです。ちゃんと治さないと歩けなくなるかもしれないってレベルでした。だから母が毎日学校や病院に送り迎えしてくれていたんですが、当時はその苦労も分からずに、「早く来いよー」なんて文句を言ったりしてて。ー後から気づいたんですね。実はあの時すごく助けてもらっていたんだなと。そうですね。振り返るとあの時は母の他にも、いろんな人にお世話になりました。母がいないときはおばあちゃんがご飯を作りに来てくれたり、歩けないからって友達が家まで遊びに来てくれたり。そういうみんなの助けがあったから、今ここに居られるんです。だから俺も、人のために何かしたいと思うようになったんだと思います。そのための太鼓なんです。ーじゃあ鼓童の舞台に立った自分の姿を見せることが、一つの恩返しになりますね。はい。ここに来るまでずっとお世話になっていたチームや先生、友達、家族に、いつか鼓童の舞台に立った姿を見せられたらと思います。定成 啓 Kei Sadanari 19歳ー太鼓を始めたのはいつですか?小学生の時ですね。おじいちゃんが太鼓のチームに作っていたので、最初はしょうがなくって感じで。それで高校生まで続けて、こっちに来ました。ー最初はやらされている感覚だったと?はい、もう大嫌いでしたから。ーいつから自分ごとになったんですか?小学校の高学年になると、チームの友達といるのが楽しくなってきて。メンバーも変わっていったんですけど、年上もいれば年下もいて、幅が広いんですね。ある程度年齢が上がると子どもたちに教えたりとか。ー年齢を問わずできる競技だから、世代を超えて人とつながれるんですね。そうですね。その中で気の合う仲間ができて、それが楽しくて、ずっとやってきた感じです。ープロになろうと思ったのはいつですか?高校生の時です。他のチームも考えたんですが、やっぱり歴史があって王道を行くのが鼓童なので。鼓童を知ったのは、小学生の時にイベントで共演させていただいた時です。ー研修所は特殊な生活環境だと思いますが、約1年過ごしてみてどうですか?高校の時は朝と夜が逆転したような生活で出席もギリギリだったので、たぶんここにいなかったらダラけてたと思います。適当に大学行って、適当に遊んで。そういう生活は楽ではあるんですけどね。だからみんなに変わったと言われました。体型とか生活リズムとか。あとほんの少しだけ心が広くなったかなと思います。昔はすぐに頭にきていたんですが、それを抑えられるようになって。研修所ではムカつくことも多いんですよ。9人で共同生活してたらいろいろ言い合いますから。ープライベートな時間がないのがきついですね。そうなんです。昔は一人が嫌いで、すぐに外に遊びに行ってたんですけどね。ーこういう閉鎖的な生活と、友達の進学や就職で広がっていっている生活と比べてどう思いますか?こっちに来ると決めてから人の倍以上は地元で遊んだので。まあ学生の遊びなんてたかが知れているんですけど。ー友達は今は遊んでいるんでしょうか。そうですね。遊んでるやつもいれば、一人で上京して仕事を頑張ってるやつとかもいて。人それぞれですね。ー友達に何か太鼓で表現したいことはありますか?一緒に頑張ろうよって伝えられたらいいですね。給料が低いとか、休みが少ないとか言ってるやつも多いんですけど、それに対して直接何か言うと説教がましくなっちゃうし、自分が言える立場でもないので。誰だって不満はあるし、きついこともあるだろうけど、だから何かを成し遂げられるんだって。いつか鼓童の舞台に立って、背中というか、姿勢でそういうことを示せたらと思います。鼓童展覧展「青い太鼓」鼓童展覧展「青い太鼓」が中目黒にて開催されます!写真家 荒木塁が、実際に佐渡に足を運んで、研修生の姿を撮影した20点の写真と、9本の動画が展示されます。日時:5/8〜5/13 11:00~18:30場所:W+K+ Gallery153-0051 東京都目黒区上目黒1-5-8Google Map:太鼓芸能集団鼓童の研修生。彼らの音には観客もいなければスポットライトを浴びることもない。あるのは己の体だけ。しかし、自分を信じて叩き続ける彼らの太鼓はあまりにも虚しく美しい。これは覚悟を決めた何者でもない者たちによる等身大のポートレイト。「青い太鼓」
2018年05月04日AIによる自動運転の実用化、ブロックチェーンやIoTによるデジタル革命……。近未来に起こるであろうこれらの技術革命が芽吹きつつある昨今は、まさに時代の転換期だと言える。そんな時代の変わり目に、スマホを捨て、都会から離れ、日本で野生のトキが唯一羽ばたく、新潟県の佐渡島に移り住んだ9人の若者がいる。彼らは、これまで世界50カ国で6,000回以上の公演を行ってきた、太鼓芸能集団「鼓童(こどう)」の研修生。島の南東にある研修所で共同生活を送る彼らは、毎日5時に起き、稽古に明け暮れ、22時には床につく。身の回りの雑事はすべて自分たちで行う。世間の動向を知る情報源は新聞のみ。このような生活を2年続けて、鼓童の正式なメンバーになれるのはたった数人。大半は夢破れて島を去るこのシビアな世界で、彼らは今日も、一心不乱にバチを振るう。今回、Be inspired!は佐渡島での取材を敢行し、彼らの“青い声”――若さゆえの大望、先の見えない道を行く不安、親元を離れたことによる自立心の芽生え――を聞いてきた。そしてそれらを、3つの記事に分けて紹介する。第2弾は、中谷 憧(なかたに しょう)、小室 利樹(こむろ りき) 、廣木 優一(ひろき ゆういち)の3人。▶︎『“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.1』はこちら中谷 憧 Shou Nakatani 19歳ー研修所に来て約1年が経ったと思います。今の心境はいかがですか?太鼓に集中できるこの環境はとてもありがたいです。まあでも、就職や進学した友達を羨ましく感じる時もありますね。ーそういう感情も本音ですよね。はい。ただ、今はやるべきことに集中できています。ーそれはよかったです。でも、入所当初にはホームシックになったと聞きました。大丈夫でしたか?もう辛くて太鼓の音が聞きたくないぐらい追い込まれましたね……。休憩時間なんて、誰かが練習している音が聞こえないように耳を塞いでうずくまってました。「太鼓で生きていく」ということを真剣に考えられていなかったんだと思います。ーかなり辛い状況だったと思います。どう持ち直したんですか?入所して3〜4カ月経つと、研修所の生活にも慣れてきて、だんだん落ち着くことができました。「太鼓で生きていきたい」という気持ちも改めて、自分の中に強く感じることができました。なんで研修所に来たのかを思い出すことができたんです。ー「太鼓で生きていく」「心を伝え続ける」という目標のために研修所に来たんですよね。「心を伝え続ける」というのは、具体的にはどういうことになるんですか?太鼓奏者とは別に、唄い手にもなりたいと思っているんですが、ここでいう唄は、昔から現代に伝わっている民謡や子守唄のことで、この唄の歌詞が僕の言う心です。民謡や子守唄って、昔から伝わる知恵が歌詞になっていることが多いので、現代にも通ずるところがあるんです。だから唄の歌詞を通して、日本人が大切にしてきた心を伝えていきたいと思っています。ーなるほど。あとは目標に向かって進むだけですね?はい。まあ、今ちょうどホームシックなんですけど(笑)。ーあ、そうなんですか(笑)。急にきました。周りもたまにそういう話をしているんですが、僕は割と定期的に来るのかもしれないです。ー家族に会いたいという気持ちが?そうですね。ーメンバーになれるか分からないし、不安にもなりますよね。はい。将来が分からないこの生活への不安はあります。きついこともありますし。苦しい時は本当に苦しいんです。研修所での生活って自分の弱さがすごく見えるんですよ。だから落ち込むこともあります。でも、諦めません。同期のメンバーもみんなそうだと思います。ーメンバーに選ばれる自信はありますか?いや、ないです。メンバーの方々は技術はもちろん人間的にも尊敬できる人たちです。僕はまだまだ学ばないといけないことがたくさんあります。でも、ここに来て、家族や友人のありがたみも分かりましたから、みんなのためにも頑張りたいです。ーお世話になっている方々に、感謝の気持ちを伝えたいということですか?はい。みんなは僕の支えなんです。今まで一緒に頑張ってきた友達。相談に乗ってくれる家族。みんなすごく優しくて、応援してくれます。僕が頑張れるのは、応援してくれるみんなのおかげです。いつか、鼓童のメンバーとして舞台に立った自分の姿をみんなに見せて、今までの感謝を伝えたいんです。廣木 優一 Yuichi Hiroki 19歳ー中学卒業後に太鼓の世界に入ろうとして、親に止められたと聞きました。そうです。中学生の時から太鼓を仕事にしたいと思っていたんです。何か他の仕事をしながら太鼓を叩いている自分の姿が想像できなくて。地元から出てみたいとも思ってたので、だったらもう中学卒業後でいいじゃんって。ー大胆ですね。これはさすがに親から止められたので、ひとまず高校に行って、そのあとどこかで修行しようと考えました。それで高校2年生の時に、鼓童の演奏を初めて生で見たんですけど、その時の衝撃がもう……一目惚れでしたね。今まで考えていた太鼓の概念を覆されたというか。ー鼓童と他のチームでは何が違ったんですか?他のチームの演奏は引き込まれるように感じるんですが、鼓童の演奏は押し寄せてくるように感じるんです。鼓童の世界観が観客席を包み込むみたいな。あえて言葉にするとそんな感じです。とにかく衝撃でした。だから修行するなら鼓童だって決めて、ここに来ました。ー実際に修行してみてどうですか?中学生の頃からほぼ毎日叩いていたので、太鼓が生活の一部なのは変わらないんですけど、周りに誘惑がないのは良いですね。集中しやすいから自分の弱みや強みが分かってきて、改善点や伸ばしていけばいいところが見えてきたんです。ー外から情報が入ってこない分、自分と向き合う時間が増えますからね。そうですね。練習中きつい時に「まだ頑張れるだろ?」って自分と対話したり、一人になれるところに行ってひたすら考えたり。そうすると自分の限界がどこにあるのかが分かってきました。後は夢の実現のために、一般の方がもっと太鼓に触れる機会を増やさないといけないなあとか、そんなことも考えたりしますね。ー「太鼓という楽器を誇りに思ってもらいたい」。これがその夢ですよね。“誇りに思ってほしい”というのは誰に対してですか?以前サッカーと太鼓を両立していた時期があったんですね。まあサッカーは友人の付き合いだったんですけど、なぜかスタメンに選ばれていて。でも僕にとっては太鼓がメインだから、試合や練習に行けないこともあって。そしたらまあ陰口されたり、ちょっとしたミスですごい怒鳴られたりとか。その流れで太鼓のことまでバカにされるんですね。それが悔しくて。ー悔しい? ムカつくではなく?言い方が悪いですが、序列があるとすれば低いんだなと思って。ーそういうことですか。だから太鼓をバカにしてきた人たちに、その存在を認めさせたいんです。自分の国の楽器が、人を感動させることができるすごい楽器なんだということを知ってほしいんです。そして、そんな太鼓のことを誇りに思ってもらえるようにしたいんです。そのためにも今が頑張り時です。落ち込むこともあるんですけど、ネガティブな感情に負けないように、しっかりやっていこうと思います。鼓童展覧展「青い太鼓」鼓童展覧展「青い太鼓」が中目黒にて開催されます!写真家 荒木塁が、実際に佐渡に足を運んで、研修生の姿を撮影した20点の写真と、9本の動画が展示されます。日時:5/8〜5/13 11:00~18:30場所:W+K+ Gallery153-0051 東京都目黒区上目黒1-5-8Google Map:太鼓芸能集団鼓童の研修生。彼らの音には観客もいなければスポットライトを浴びることもない。あるのは己の体だけ。しかし、自分を信じて叩き続ける彼らの太鼓はあまりにも虚しく美しい。これは覚悟を決めた何者でもない者たちによる等身大のポートレイト。「青い太鼓」
2018年05月04日AIによる自動運転の実用化、ブロックチェーンやIoTによるデジタル革命……。近未来に起こるであろうこれらの技術革命が芽吹きつつある昨今は、まさに時代の転換期だと言える。そんな時代の変わり目に、スマホを捨て、都会から離れ、日本で野生のトキが唯一羽ばたく、新潟県の佐渡島に移り住んだ9人の若者がいる。彼らは、これまで世界50カ国で6,000回以上の公演を行ってきた、太鼓芸能集団「鼓童(こどう)」の研修生。毎日5時に起き、稽古に明け暮れ、22時には床につく。身の回りの雑事はすべて自分たちで行う。世間の動向を知る情報源は新聞のみ。このような生活を2年続けて、鼓童の正式なメンバーになれるのはたった数人。大半は夢破れて島を去るこのシビアな世界で、彼らは今日も、一心不乱にバチを振るう。今回、Be inspired!は佐渡島での取材を敢行し、彼らの“青い声”――若さゆえの大望、先の見えない道を行く不安、親元を離れたことによる自立心の芽生え――を聞いてきた。そしてそれらを、3つの記事に分けて紹介する。第1弾は、前濱 純(まえはま すなお)、加藤 雄大(かとう たけひろ) 、崔 永根(ちぇ よんぐん)の3人。前濱 純 Sunao Maehama 19歳ー小さな頃からずっと続けてきた太鼓に懸けて、鼓童の研修所に来たと聞きました。大学への進学と迷ったようですが、結果的に鼓童を選んだのはなぜですか?最初は進学を考えていたんです。だって“花のキャンパスライフ”なんて言うじゃないですか(笑)。でも、あるイベントで鼓童の演奏を初めて生で聴いた時に衝撃を受けて。ー衝撃?「すごい、私にはあんな演奏できない!」って。ーなるほど。悔しかったんです。差を感じて。それで進学か鼓童かで悩んでいた時に、お母さんから「大学卒業後でも鼓童には入れるけど、あなたが一番好きな太鼓の世界で生きていきたいなら、体力的に余裕のある今の方が良いんじゃない?」って言われて……。ー鼓童を選んだんですね。はい。それに、もっと太鼓を世界に広めたいんです。ーそれはなぜですか?一度メキシコに行って、あるイベントで太鼓を叩いたことがあるんです。そしたら現地の人に、「“Japanese Drum”なら分かるけど、“WADAIKO”じゃ分からない!」って言われたんですよ。鼓童は毎年世界を回って、いろんなところで太鼓を叩いているんですけど、まだまだ知られていないんだなって。だから私、「WADAIKO」を世界の共通言語にしたいんです。こんなに素晴らしい楽器があるんだよってことを知ってほしいんです。ーではまず鼓童のメンバーにならないといけませんね。はい。それもオールマイティーな奏者になりたいんです。ーどういうことですか?太鼓だからといって……やっぱり男の人には負けたくないです。男性的な、力強い音も叩きたい。でも反面、女性にしか出せない音、女性らしい音も魅せられるような、そんなオールマイティな奏者になりたいと思っています。ーそう思うのはなぜでしょう。欲張りなんでしょうね。一つに絞れないというか。研修所に来る前は、男性に負けないようにって、大きな、力強い音を叩こうとしていたんです。でも研修所に来てからは、女性にしか出せない音もあるということを知りました。私もそんな音を出せるようになりたいなあとも思います。でも、女性だからって、女性らしく叩くだけがすべてじゃない。そういう欲もしっかり自分の中に残っていて。ー枠に収められたくない?10の選択肢があったとしたら、そこに100の選択肢を見出したい(笑)。ーなるほど(笑)。現状に満足しないんですね。そうですね。「女性は女性らしく」ではなくて、「女性だけど〇〇」っていう。そういうところを目指したいんです。崔永根 Choi Yeonggeun 23歳ー日本の大学に進学した時は、太鼓のことを全く知らなかったんですよね?はい。最初は漫画家になりたくて、日本の大学に進学しました。ーその夢が太鼓に関わることに変わったのはなぜですか?まず日本のことを知ろうと思って、大学のサークルの体験会を回っていたんです。そこで太鼓のサークルに出会って。他にも色々と回ったんですけど、そこが一番居心地がよかったんです。それからどんどんのめり込んでいって、いつしか太鼓で生きていきたいって思うようになりました。ーそしてついに鼓童の研修生になったと。込み入ったことを聞きますが、この決断に親はどういう反応をしましたか?そもそも日本に行くこともすごく反対されました。ーどうやって説得したんでしょうか。うちの両親は公務員だから、安定した職業に就いてほしかったみたいで、漫画家になるために日本へ、なんて考えられなかったんです。ただお母さんは応援してくれました。美術の勉強ができるように手配してくれたりして。心配はしつつ、やりたいことをやらせてあげようって。ーお父さんは?特に反対されました。「とりあえず成人するまでは俺の言うことを聞け」と。でもちゃんと勉強して、大学に受かったから、お父さんも「結果を出したんなら頑張ってこい」と送り出してくれました。その時はまだ全面的に賛成していたわけではないんですが。ーじゃあ今は応援してくれているんですか?卒業前に帰国した時に、お酒を飲みながら話したんですね。そしたら「こんなに成長してくれて、親として誇らしい。日本に行かせてよかった」と言ってくれたんです。その時に鼓童に入りたいと言ったら、「頑張ってみろ」と言ってくれました。お母さんは「いつかは帰ってきて」と。ーそうですよね。なかなか連絡も取れないですから。はい。ただ、実は僕、韓国が大嫌いだったんです。ーその理由は?何にしても雑なところや、今はそうでもなくなってきているんですが、男性は女性に奢らなければいけないとか、徴兵とか……。だから大学生まで大嫌いだったんです。友達や家族以外の韓国人は嫌い。そんな感じでした。ー今は違うと?はい。きっかけは韓国のとある詩人です。日本と韓国がまだ戦争をしていた時に、その詩人は日本に留学していたんですが、「なぜ祖国が独立のために戦っているのに、自分は勉強のために日本に来ているのだろう」と、彼は自己嫌悪に陥ったらしいんですね。彼の詩にはこの時の思いが込められたものがたくさんあります。この人のことを知った時に、自分の過去を否定するべきではないのかなと思ったんです。自分が生まれて育った場所を否定してしまうことは、自分のアイデンティティを否定してしまうことだと気付いたんです。ーなるほど。愛国心が芽生えたんですね。はい。そして竹島問題について考えてみたんです。この問題はお互いに言い分があるし、歴史的な文献もたくさんあるけれど、いがみ合うだけではなく、もっといい解決の仕方があるんじゃないかと思って。ーその手助けをするのが夢なんですよね。そうです。世界ツアーで韓国に行って、自分が日本人の中に混じって、堂々と演奏をする姿を見せたらいいじゃないかと思ったんです。日本は韓国人を受け入れて、伝統文化を共有してくれるんだという証明になればいいじゃないかと。日本と韓国は分かり合えるんだって。単純な話ではないですが、そういうことができれば、少しずつでも、いい影響が与えられるんじゃないかと思うんです。鼓童展覧展「青い太鼓」鼓童展覧展「青い太鼓」が中目黒にて開催されます!写真家 荒木塁が、実際に佐渡に足を運んで、研修生の姿を撮影した20点の写真と、9本の動画が展示されます。日時:5/8〜5/13 11:00~18:30場所:W+K+ Gallery153-0051 東京都目黒区上目黒1-5-8Google Map:太鼓芸能集団鼓童の研修生。彼らの音には観客もいなければスポットライトを浴びることもない。あるのは己の体だけ。しかし、自分を信じて叩き続ける彼らの太鼓はあまりにも虚しく美しい。これは覚悟を決めた何者でもない者たちによる等身大のポートレイト。「青い太鼓」
2018年05月04日「発達が気になる子のママ、仕事をしてる?」66%が”働いている”、約20%が”働きたい”という結果にUpload By 発達ナビ編集部「発達が気になる子のママ、仕事をしてる?」というテーマで2018年4月19日(木)~27日(金)に、みんなのアンケートを行い、900名以上のユーザーから回答がありました。現在働いている人は66%、働いていないが働きたいと思っている人が19%、働いていない人が15%という結果でした。みんなのアンケート「働いていない」「働いていないが、働きたい」人の理由は?出典 : %と一番割合が低かった「働いていない」場合。この理由としては、子どものサポートのために時間が取れないというものが多くあげられました。”娘が中学校に入る前まで働いていました。(中略)仕事を辞めてからは娘優先で生活できる様になって、気持ちが落ち着きました。娘に障害がなかったら仕事は続けていたと思います。””今後のことを考えると働きたいなぁ…と思いますが、息子のSTとOTで月2回、これから通院も予定してるので、息子関係でどのくらい時間が取られるのかまだ見えません。”「働いていないが、働きたいと思っている」人は約2割いました。子どもの支援や療育に通うために仕事を断念したけれど、理解してくれる職場があれば働きたい、探している、という声も多く寄せられました。”働いてたし、働く気でいましたが子どもの状態が良くなくて保育園追い出されそうで、様子見のため何も動けないです。子どもに手が掛かるのはしかたないけど、自分のやりたい事を諦めることもしたくありません。自分の人生は自分のものですしね。”その他、次のようなコメントもありました。■子どものリハビリに専念するため働くことをあきらめた。子どもの障害を理解してくれる職場があれば働きたい■子どもに発達凸凹があり、復職出来ないまま時間がたってしまったが、働ける場所があるなら働きたい■子どもが不登校。放課後等デイサービスの利用も拒否するため働けないでいる「働いている」人は66%。フルタイムやパート、家庭の事情などで仕事の形態は異なる出典 : フルタイム勤務の場合は、家族や園、支援機関などの協力が欠かせないようです。働くことで、気持ちの切り替えができているというママも多いようです。■実家の母に泊まってもらい、夜勤有の病院勤務をしているが、母も自分も体力的にきつい■保育園で加配をつけてもらったり療育を利用。夫と分担してこなしている。いろんな人の手を借りて育てたほうが煮詰まらないフルタイムは難しいが、パートで働いているという人も多くいました。■子どもに発達障害があることが分かり、常勤は無理なのでパート勤務に変更。金銭的には苦しいけれど、家庭の安定をとった■半日パート勤務。もっと働きたいが、自分に余裕がないと家庭が崩壊しそうなので自分のためにも働きたい、家計のために働かなくてはいけない、でも子どものサポートが十分とは言えなくなってしまうことで悩んでいるという声も寄せられました。”長女のさみだれ登校が続く中、縛られてしまうのは逆に良くないかとパートに出ました。(中略)長女については対応できていたのですが、LD傾向にある次女と三女の宿題が滞るようになってきて生活リズムも崩れるようになり、8ヶ月勤めたもののこの春に辞めました。(中略)家計の事を思うと本当はフルで働きたい。でも今はついてあげてサポートしてやらないと…。すごくジレンマがあります。”次のようなコメントも寄せられています。■仕事をしていることで精神の安定を得られている。でも子どものために勤務に支障が出てしまうと周りの声や視線が気になる■シングルマザーなので働かなくてはいけない。でも引きこもりの娘を1人きりにしなくてはいけなかったり、息子が自分のいないところで暴れてしまい困っているどんな働き方なら、発達凸凹の子どもを育てながら、無理せず働ける?出典 : 子どもを育てる中で、働き方を変えて、自分にも子どもにも無理ないよう調節しているという声も寄せられました。その中でも多くあげられたのが在宅ワークをはじめとする「テレワーク」です。時間や場所に縛られずに働くことで、自分らしく働く、子どもの療育などとの調整もしやすい、という利点があるようです。”自宅でグラフィックデザインの仕事をしています。ネットで受注、納品まで完結するので何かあってもすぐに対応出来るのが魅力的です。今少しずつプログラミングの勉強していて、徐々に移行していけたらなと考えています。””子どもが保育園のうちは、外でシフト勤務。職場の同僚や上司から理解が得られたので、とても働きやすかった。(中略)子どもが就学後は、在宅ワーク。収入は減ったけれど、同僚や上司に謝る必要もなく、子どもと過ごす時間が格段に増え、睡眠時間も確保できるし、育児・療育を中心にすえて生活できるのがいい。””パートですが、テレワークをしています。数年前までは働きに出ていましたが、会社の都合で勤めていた支社がなくなりテレワークを認められました。通勤や出かける準備に時間をとられないし、何より子どもを見守れるので、今の私にとってはベストな働き方です。”テレワークとは?「EmpoweredWomanJAPAN」でも提案された、フレキシブルな働き方Upload By 発達ナビ編集部アンケートへの回答にもあった「テレワーク」という働き方。これは、どのような働きかたなのでしょうか?2018年4月17日(火)、霞が関の霞山会館で「EmpoweredWomanJAPAN」が開催され、「いつでもどこでも誰でも、働き、学べる世の中へ」をコンセプトに、女性の多様な働き方についてディスカッションが行われました。その中で、テレワークについて大きく取り上げられました。テレワークとは、ICTの発達により可能になった働き方で、次の3つの特徴があります。1. いつでも(いつでも時間にとらわれずに柔軟に働ける)2. どこでも(会社に出社しなくても働ける)3. だれとでも(家族の近くで働ける、仲間とコワーキングスペースなどでも働ける)日本では現在、終身雇用が当たり前ではなくなりつつあり、転職する人も多くいます。また、少子高齢化、特に地方の高齢化が進んでいます。このような社会情勢の中、従来通りの働き方だけでない多様な選択肢があることで、さまざまな人が、ライフステージや状況に合わせて自分らしく働くことができる必要性が問われるようになってきました。このイベントでも、テレワークによる働き方や生き方の幅が広がる可能性について話し合われたり、実際にテレワークを行っている人による体験談が語られました。テレワーク化が進めば、子育て中、高齢者、障害のある人、病気療養中の人、近隣に働ける場所がない人など、さまざまな人が働くことができると言います。また、人材不足に悩む地方の企業が、遠く離れた場所に住む人材と出会い、働いてもらうことも可能になります。参考:EmpoweredWomanJAPAN(日本マイクロソフト)テレワークの意義・効果 | 総務省テレワークで働く女性の声も。テレワークプログラムについてのディスカッション日本では、約350万人の女性が、場所や時間などのさまざまな理由で働きたいけど、働けない状態でいるといわれています。一方、人材獲得に課題を感じている企業が全国で増え続けているそうです。日本マイクロソフトでは、このような状況をテレワークによって解決できないかと、テレワークプログラムを実施しています。このプログラムに参加し、地方企業に就職して在宅でテレワークを行っている入谷真紀さんによる発表もありました。入谷さんは千葉県流山市在住で、通勤時間も考えると都内での勤務は難しい、でも自宅の近くでは自分のスキルを生かして働ける場所はない状況でした。何より一番大切にしたいのは、子どもの夢をサポートすること。そのためには、自分が働くことをあきらめなくてはいけないと思っていたそうです。入谷さんは、プログラムに参加してテレワークのスキルを学び、オンラインでの面接を経て徳島県の企業に就職。テレワークでの業務なので、引っ越しも通勤も不要です。「テレワークなら自分も働きたい気持ちをあきらめなくてもいいのかもしれないと思い、プログラムに応募し、現在の仕事に就きました。テレワークで働くことで可能性が広がり、自分の仕事や生き方について考えられるチャンスがもらえた。もっとテレワークで働ける企業が増えるといいなと思う」(入谷さん)入谷さんの住む千葉県流山市は「子育てしながら働ける街に」と目標を掲げ、このプログラムに参画しています。井崎義治市長は「流山市はベッドタウン。人口増加率は全国1位です。でも、雇用はとても少ないのが現実です。起業やテレワークなどの主体的な動きを積極的に応援したい」と言います。入谷さんを雇用した株式会社ダンクソフトの代表・星野晃一郎さんからは「企業の経営戦略としても、テレワークは重要です。優秀な人材がいないと企業経営は難しい。人材のネットワークを全国規模で持っていることは重要」と、経営側からもテレワーク活用の必要性について発言がありました。Upload By 発達ナビ編集部参考:ウーマンテレワーク体験プログラム(日本マイクロソフト)『LIFE SHIFT』著者、リンダ・グラットン氏が語る、人生100年時代の働き方、学び方、生き方Upload By 発達ナビ編集部イベントでは『LIFE SHIFT』の著者、リンダ・グラットン氏の講演もありました。寿命が延び、今までのように学校を卒業したら働き、60歳で定年を迎えてリタイア…という生き方が成り立たなくなっていると言うリンダ氏。それぞれのライフステージや家族の状況に合わせて、学び、働き、育児をしたり再度学んでスキルを身につけ、また働くというフレキシブルさ(マルチステージ化)や、次のステージで活躍できる意思やスキル(変身資産)が重要になるー。「AI技術が進歩する中で、長時間ロボットのように働くというやり方は合わなくなっています。知識集約型の経済では、長時間労働は生産性が落ちます」製造業の発展の中では、長時間労働が必要とされる時代もあった。でも、これからの人間に求められているのは、考える力だろうと、リンダ氏は語ります。「人口が減少する日本で、人口の半分を占める女性が働けないのは理にかなっていません。また、男性もフレキシブルに働け、家族と一緒に過ごす時間を持てることが必要です」人間はロボットではない。今までの働き方を見直すことで、人間らしい暮らしを取り戻そう、もっと家族で過ごそうという力強い講演でした。柔軟な働き方なら、子どもに寄り添いながら自分らしく働けるUpload By 発達ナビ編集部最後に登壇した、野田聖子大臣(総務大臣・女性活躍担当大臣・内閣府特命担当大臣)は「私自身、子どもを出産したときは、テレワークで働いていた。障害のある人も含め、ライフステージに合わせて柔軟に働ける世の中にしたい。経団連などに対しても、女性の採用やテレワークの活用の推進をお願いしている」と意欲を示しました。また、7月24日はテレワークデイに設定されており、2017年度は6万人、900団体が参加したそうです。野田聖子大臣は「2018年度は、テレワークウィークとして、複数日に渡ってテレワークに取り組めるようにしたい。来年度はテレワークマンスとしたい」とも語りました。発達の凸凹がある子どもの子育ては、学校への訪問や療育・医療機関へ通う、子どもが学校に行けない時に寄り添う必要が出てくるなど、物理的に時間が必要となることも多いものです。その育児を、母親が一手に引き受けると、自分らしく働くということは難しくなりがちです。母親が時間や場所に縛られずに働ける環境はもちろん、父親もフレキシブルに働ければ、ともに子育てに関わることができます。また、人生100年時代と言われる中で、いったん子育てで仕事を離れた人や、高齢者などが再度働ける環境も必要でしょう。「電車や車で自宅から離れた職場に通勤し、決められた時間帯に働く」以外の働き方への取り組みは、少しずつですが始まっています。発達が気になる子どもを育てる保護者や、自身に障害がある人はもちろん、どんな人も自分らしく働ける世の中へと、選択肢はこれからもっと増えていくのではないでしょうか。
2018年04月27日発達障害のある子どもや家族の困りごとを解消するためにUpload By 発達ナビ編集部「LITALICO発達ナビ」では、サイトがオープンしてからの2年間で、発達障害に関するコラムの発信や、施設情報の提供などを通して、発達障害のあるお子さんや、保護者の方々の生活を取り巻く困難の解消に取り組んできました。一方で、LITALICO発達ナビの力だけでは解消出来ない困難が多いことも事実です。そこで、発達障害にまつわるより多くの困りごとを解消していくため、さまざまな分野の企業とのコラボ企画・協業を進めていこうとしています。その一環として、2018年4月19日(木)に「LITALICO発達ナビ ミートアップvol.1」を実施。ゲストスピーカーによる講演や、さまざまな企業や団体で活躍されている方とLITALICOのスタッフでのディスカッションなどを行いました。LITALICO発達ナビ ミートアップの様子をレポートUpload By 発達ナビ編集部今回のミートアップには、起業や団体などで活躍されている方27名が参加してくださいました。発達障害について、どのような特性や困りごとがあるかなどについて、学びたいという参加者も多かったため、まずゲストによる講演や、ゲストと編集長による対談で、当事者や保護者の思い、発達障害のある子どもや家族をめぐる状況などについて理解を深めていきました。白砂さんは、企業のWEBサイトのコンサルタントをされています。また、発達障害のあるお子さんを育てています。今回の講演では、プロの視点と保護者の視点から、保護者としてどのような不安や悩みを抱いたのか、どのように「LITALICO発達ナビ」に出会ったのか、そしてLITALICOワンダーに通うようになるまで、実体験をもとにお話いただきました。お子さんが発達障害だと気づかないまま、悩みながら子育てをする中で、友人に「発達障害なんじゃない?ADHDがあるのでは?」と指摘されたことがきっかけでネット検索を行い、LITALICO発達ナビの記事にたどり着いたのが、最初の出会いだったそうです。それまでは、発達障害やADHDという言葉も知らなかったそうです。世の中にはまだまだ発達障害についての情報が少なく、知識と出会うことができないで悩みを抱えている保護者も多いので「障害名ではなく、特性による行動についての記事が増えることで、より情報に接触できる人が増えるのではないか」という意見もいただきました。参考:5分で理解!オウンドメディアとは? ~事例とともに分かりやすく説明します~参考:株式会社Faber Company「発達障害のある子どもを育てるご家庭には、さまざま生活課題があります。その解決を、企業タイアップで目指そうと、いくつかの取り組みがスタートしました」と、鈴木編集長から今までに行った企画について紹介がありました。■非日常の状況でパニックを起こしやすいお子さんが、安心して空の旅を楽しめるサービス紹介の例発達が気になる子どもが安心して飛行機に乗るには?JALの子ども向けサービス活用法を徹底紹介!■服薬をしているお子さんが多く、服薬管理が大変だという声から、どのようなサービスがあるとよいかについてモニターによる意見を募集した例発達障害の薬物療法の疑問・悩みに応える情報提供を!電子お薬手帳harmo(ハルモ)×発達ナビ共同企画■多様性を踏まえたマネジメントができるよう、社員向けに研修を行った例ミュゼプラチナム×発達ナビ 発達障害への理解を深める勉強会を開催!上記以外のタイアップ企画についても紹介がありました。Upload By 発達ナビ編集部ゲストの白砂さんと鈴木編集長による対談では、どのような支援やサービスが必要かについて、会場からの質問なども受けながら話が進みました。鈴木編集長(以下、鈴木)LITALICO発達ナビと出会って、白砂さんの中で変化はありましたか?白砂さん原因が分かってすっきりしましたね。原因が分かれば、どう対応すればいいのかなども考えることができますよね。2歳前後の一番大変な頃に、どのように対応したらいいのかという情報に出会えていたらもっと楽だったろうなと思います。電車に乗るのも外食するのも無理でしたから…。鈴木現在お子さんは小学校に通っていらっしゃいますが、お出かけや外食など、社会の中で困りごとはありますか?白砂さん5歳くらいからはだいぶ落ち着いてきたので、外出できるようになってきました。ゲームが好きなので、ゲームさえあればなんとかなります。鈴木夢中になれるものが見つかったことが、困りごとの解消に役立ったということですね。白砂さんはい。夢中になれて、かつ脳によい刺激があるゲームがあるといいなと思います。息子は「LITALICOワンダー」(ロボット教室)に通っていますが、ワンダーに通うことで、得意を伸ばせる環境を整えられていると思います。鈴木では逆に、どのようなサービスが足りていないと感じていますか?白砂さんサービスというか…学校教育ですかね。息子は通常学級に通っていますが、先生1人に生徒35人で、せかせかしている息子は授業中ヒマだと言うんです。通常学級でも、子どもそれぞれの進度に合った教育ができるようになるといいなと。ーここで、会場からの質問を受けました。会場発達障害についてよく知らないという一般の人も多いと思います。どのような取り組みをすれば、発達障害についての認知が進むと思いますか。認知が進めば、小学校でも発達障害のある子どもへの接し方への理解が深まると考えられるので…。白砂さんすでにLITALICO発達ナビがさまざまな情報を発信してくれているとは思いますが…(笑)例えば、学校で配布される「コミュニケーション教室開催のお知らせ」には、発達障害という言葉がまったく載っていません。「苦手を克服しよう」という言葉が使われています。これはとても気になっていて、発達障害と言うのは隠すべきことなのかと疑問を感じています。学校でも、テレビなどのマスコミでも、きちんと取り上げたり、こうした言葉はタブーではないと、ポジティブな考えにならないと認知が広がらないのではないかと思います。鈴木発達障害がある子の特性がずっと一緒かというと、違うんですよね。それぞれのペースで発達するし、周囲の環境によっても変わってきます。かかわり方、学びやすさでも子どもは変わります。学校はもちろん、レストランや空港など、世の中のさまざまなところで、それぞれの子どもの立場に立つということが広まって欲しいと考えています。外食で癇癪を起こすにしても、子どもなりの理由がある。癇癪を起こすという行動の表面だけを見るのではなく、その背景について社会全体が理解を深める必要があるんですね。こうした、社会全体での理解の促進は、一人だけの力では難しいかもしれませんが、一人ひとりが、そしてさまざまな企業が認識し、行動することで変わっていくと、LITALICO発達ナビは考えています。そこで次に、各テーブルごとにディスカッションを行いました。あったらいいサービスや商品って?グループディスカッションで意見交換Upload By 発達ナビ編集部LITALICO発達ナビと企業とのタイアップで、発達障害のある子どものいる家庭の生活課題を解決する取り組み例を紹介した後、あったらいいサービスや商品についてディスカッションをしました。それぞれが働く企業のリソースを使ってできそうなことを出し合うグループも。最後に、各テーブルで話し合った内容について全体に共有をしました。その一部を紹介します。■発達障害への対応について親和性がある企業が単独で行動するだけでなく、親和性がある企業同士がつながって、「発達障害のあるお客さまに対して、積極的な姿勢を取る」と、社会に対してアナウンスしていくことが大切■障害のある・なしもスペクトラムで、明確な境界はない。もっとボーダレスな世の中になればいい■体幹を鍛えられる自転車を販売している。自転車の乗り方講座がペアレントトレーニングに通じる。親子で、スモールステップで取り組むことで、保護者は適切なサポートの仕方を学べ、子どもは自己肯定感を育めそう■AIやチャットボットなどのテクノロジーを活用し、子どもが得意なことを伸ばすサポートができそう■子どもの取扱説明書的なアプリがあると特性を気軽にシェアできそう■保護者自身の安全基地を作りたい。人と人をつなぐプラットフォームがあるといいさまざまな業界の参加者による提案は、どれもワクワクするものばかり。LITALICO発達ナビと企業とのタイアップで実現できることは、すぐにスタートしていきたいと感じました。LITALICO発達ナビ ミートアップは、毎月開催予定!Upload By 発達ナビ編集部こうしたアイディアを実際に社会の中に生み出し、もっと生きやすい世界にするために、LITALICO発達ナビは企業や団体の皆さんとつながり、タイアップして新しいサービスや商品を作り出していきたいと考えています。また、ミートアップなどを通じてタイアップが実現した企画についても、LITALICO発達ナビ上で発信をしていきます。LITALICO発達 ナビミートアップは、これから毎月開催の予定です。それぞれの企業や団体が持っているサービスや商品の力で、社会をもっと生きやすいものにしたい!熱意のある人たちとディスカッションをしたい!という方は、ぜひご参加ください!来月のミートアップは、5月22日(火)に開催します!5月のゲストは、ウェブマガジンgreenz.jpのビジネスアドバイサーを務める小野裕之さんです。小野さんには、「ソーシャルな課題に対して企業とメディアにできること」などについて、実際にご自身がプロデュースされた事例紹介を交えながら語っていただきます。■小野裕之(ビジネスプロデューサー)Upload By 発達ナビ編集部岡山県生まれ。中央大学総合政策学部を卒業後、ベンチャー企業に就職。その後、ソーシャルデザインをテーマにしたウェブマガジン「greenz.jp」を運営するNPO法人グリーンズの経営を6年務め、2018年、同法人のソーシャルデザインやまちづくりに関わる事業開発・再生のプロデュース機能を事業会社として分社化、代表に就任。メディア経営で培ったネットワークを活かし、社会的な事業づくりやスタートアップの育成を行う。greenz.jpビジネスアドバイザー。ジュエリーブランドSIRI SIRI共同代表。おむすびスタンドANDON共同代表。【日時】5月22日(火) 19:00-21:00【場所】株式会社LITALICO東京本社〒153-0051東京都目黒区上目黒2-1-1中目黒GTタワー16F【交通案内】東京メトロ日比谷線・東急東横線「中目黒駅」東口より徒歩1分【対象】企業にお勤めの方で、発達障害のあるお子さまや保護者さまの抱える困りごとの解決に関心をお持ちの方、発達ナビとのコラボレーション企画を希望される方【参加費】2,000円※発達ナビに会員登録されている方は1,500円【プログラム】①発達ナビのこれまでの取り組みと今後の展望紹介②ゲスト講演: NPO法人グリーンズ小野裕之さま③ゲストと編集長による対談: 発達障害の困難さに対して企業にできることは?④発達ナビとのコラボ企画を考えるワークショップ⑤参加者同士の交流・懇親会(ドリンク・軽食あり)参加を希望される方は、以下のフォームよりお申込みください。多くの方のご参加をお待ちしております!
2018年04月27日日本を代表する世界的アーティスト、坂本龍一。2012年から“脱原発”を掲げた音楽フェス「NO NUKES FES」を開催するなど、長年、平和活動や環境活動に積極的に取り組んできた。日本の音楽シーンを変革し続けているだけでなく、声をあげるアーティストとして、政治への向き合い方、社会問題への関わり方を模索し続けた第一人者である。そんな坂本龍一の姿勢に多大な影響を受けて始まったのが、5月26日に渋谷で開催される、音楽×アート×社会をつなぐ都市型フェス『M/ALL』だ。イベント開催に向け、『M/ALL』の運営メンバーや参加アーティスト、賛同者に取材をしていく連載の第3弾として、今回Be inspired!は、坂本龍一に独占インタビューを行なった。『M/ALL』への賛同をいち早く表明し、「職業に関係なく社会・政治に参画するのは、民主主義の基本」と言い切るアーティストは、私たちに何を語るのだろうか。Photo by Zakkubalanー坂本さんは、2012年に脱原発をテーマとした音楽フェスティバル「NO NUKES FES」を始めましたよね。なぜ、デモではなく音楽フェスを始めようと思ったのですか?デモにも個人的に行ってましたが、音楽の現場でもやろうと思ったのは、主にデモに来ない若い層にも話しかけたいと思ったからです。デモには行かないけど、音楽は聴きに行くという人は多いと思います。好きなバンドを聴きに行って、そのバンドのメンバーが一言でも、社会的問題への気づきとなる言葉を投げてくれれば、少しは問題意識をもってくれるファンの人もいるのではないかと思うからです。ー最近「音楽に社会や政治をもちこむな」という批判をよく耳にします。このような風潮をどう思いますか? そのようなことを言う人たちは、音楽の中でなくとも、社会・政治問題を話すのが嫌なのではないでしょうか。理由は分かりませんが。もう一つは、音楽家を蔑んでいるからでしょうか。職業に関係なく社会・政治に参画するのは、民主主義の基本だと思いますので、そのような人たちはまず民主主義から学んだらどうでしょう。ー資本主義的な利便性や実用性が最上の価値を持つとされがちな日本社会ですが、アートに意味や価値があるとしたら、それは私たちの人生の中で、どんな意味や価値だと思いますか?アートの価値というものは、「誰かにとって意味があるから存在価値がある」というようなものではないとぼくは思っています。ある人にとって、「それをやらざるを得ない」、「それを作らないと自分とは思えない」ぐらいに何かを作りたいという衝動があるから作るわけです。それをアートと呼ぶか、そこにどんな価値を見出すかは本人には関係ない。ましては、それがいくらになるかなど関係ない。アートの有り様とは本来そういうものだと思います。例えば草間彌生さんを見るとよく分かります。Photo by Yoshie Tominagaー今の日本社会は、もはや「リベラルvs保守」や「左vs右」といった単純な図式で語れないほど複雑になっています。特に若い世代は、差別問題や貧困問題、奨学金問題やハラスメントの問題など、先が見えない様々な社会問題を前に「生きづらさ」や「閉塞感」を抱えている人が多いと思います。このような社会である原因は何でしょうか?「みんなが生きやすい社会」はどんな社会だと考えますか?原因は一部の階層による富の収奪からきていると思います。世界中の富がますます一部の少数の者の手に集中しています。そして生産の機械化、AI化はこれから進んでいきます。当然、世界には職のない人が溢れます。これから地球は職のない何十億の人間を食べさせていかなくてはならないのです。残念ながら、このままだとますます生きにくい社会が到来してしまいます。日本も例外ではありません。本当は根本の原因を改善しないとこの現象はなくならないと思いますが、それは大変な事業になりますね。ー坂本さんの眼から、今の日本はどのように映っていますか? 坂本さんがお住いのアメリカでは2016年にトランプ政権が誕生してから、アーティストの積極的な社会的発言が目立ちます。日本のアーティストとの社会的態度の違いはなんでしょうか?こんなことを言っても生産的ではないかもしれないけれど、やはり犠牲を払って自分たちの力で民主主義を獲得してきた長い歴史をもつ国と、戦争に破れて他の国からそれをいきなり与えられた国とでは、それを守ろうという人々の意識や意志がずいぶん異なると感じます。だから、今の日本はどうしたらいいかというと、すぐ答えは出てこないのですが。ただ、ここまで憲法がないがしろにされ、民主主義の屋台骨が壊されているのだから、それを復活させる、再構築することが市民の急務で、その行為を通して民主主義が血肉化したものになっていく可能性はある。最近よく思うのですが、日本にはまだフランス革命が起きていない。こんなことを言うと歴史学者には笑われると思いますが。もう一つはフランス革命のような大変革があったとしても、人間性が変わらない限り結局、富と権力を収奪しよう、あるいは富と権力にすり寄ろうとする人たちはい続けるでしょう。それは政治体制がどうなっても同じだと思ってしまうのです。もちろん独裁制よりは民主主義の体制の方がましではあるでしょうが、根本に人間性の変革なしには同じことの繰り返しになるような気がします。Photo by Yoshie Tominagaー坂本さんは影響力も大きいので、「NO NUKES FES」をはじめ、社会的な発言をする際に、たくさんの批判や誹謗中傷を受けてきたと思います。そんな坂本さんから、「社会問題や政治に関心があるのに友人と話しにくい」と感じている若者を勇気付ける言葉、アドバイスはありますか?そんなに批判や中傷を受けたという自覚はないんですが(笑)。どうなんでしょう、ほんの少しの勇気でいいんじゃないかな。一度しかない人生なんだから、自分に嘘をつかずに生きていきたいね。自分を大切にする気持ちがあればこそ、言いたいことは言わないと。ー今回のM/ALLのコンセプトは「MAKE ALL」です。MAKE(つくる)ことは、葛藤が伴う行為でもあると思いますが、坂本さんにとってMAKEはどんなものですか?一番楽しいのは、作っている当の本人が何を作っているのか分からない状態。一番つまらないのは、青写真があってその通り完成を目指すこと。人生は即興じゃなきゃ面白くない。そして人生は決してプラン通りにはいかない。ぼくはいつも音楽を作るとき、子どもの砂遊びだと思ってやってるよ。何を作るのか自分では分からないけれど、とりあえず砂をもってみるでしょう。そして途中までいって壊してみたり。それと同じだな。ー最後に、5月26日に開催されるイベント『M/ALL』に賛同している坂本さんから、運営メンバーやアーティスト、支援する方々へ応援のメッセージをお願いします。社会は若者が作るもの。消えていく世代はそれを見守り、時に応援し、時には助言を与える程度でいいと思うよ。THE M/ALLクラウドファウンディング「音楽」「アート」「社会」をひとつに繋ぐ”カルチャーのショッピングモール”、「THE M/ALL」が渋谷で初開催! 「MAKE ALL(すべてを作る)」のマインドで、この社会をいまより少しでもマシなものにするために。クラウドファンディングを通し本イベントの無料開催を目指します。「音楽xアートx社会を再接続する」をテーマに、ミュージシャン&DJによるライブ、アートと社会問題について各分野の若手クリエイターや専門家が語り合うトークセッション、会期前日から会場に滞在するアーティストがその場で作品を作り上げていくアーティスト・イン・レジデンスなど、さまざまな企画が4つの会場(WWW、WWWX、 WWWβ、GALLERY X BY PARCO)をまたいで同時進行します。<WWW / WWW X / WWWβ>2018年5月26日(土)OPEN 15:00 / START 16:00<GALLERY X BY PARCO>2018年5月26日(土)~5月27日(日)OPEN 15:00 / START 16:00【出演者】<WWW / WWW X / WWWβ>出演アーティスト・コムアイ・BudaMunk・MOMENT JOON・odd eyes・行松陽介・1017 Muney・Gotch・Awich・田我流・Yellow Fang・テンテンコ・Maika Loubté・Bullsxxt<GALLERY X BY PARCO>出演アーティスト・中川えりな(Making-Love Club)・野村由芽(She is)・桑原亮子(NeoL)・haru.(HIGH(er) magazine )・村田実莉(アーティスト)・ヌケメ(ファッションデザイナー/アーティスト)・歌代ニーナ(マルチクリエイター)・JUN(Be inspired!)・UMMMI.(映像作家)・五野井郁夫(国際政治学者)・奥田愛基()
2018年04月26日映画界の生けるレジェンド、スティーブン・スピルバーグが、世界中で大旋風を巻き起こしている監督最新作『レディ・プレイヤー1』(4月20日公開)を携えて日本に降臨! 『宇宙戦争』(05)以来13年ぶりの来日を果たしたスピルバーグ監督が、インタビューで日本への愛を語ってくれた。これまで『A.I.』(01)や『マイノリティ・リポート』(02)など、最新テクノロジーの脅威をエンターテインメントに落とし込み、警鐘を鳴らしてきたスピルバーグ監督。今回は観る者がVR(バーチャル・リアリティー)ワールドを体感できる、規格外の映画を打ち出した。ゴーグルをつけ、自分の夢を叶えられる場所“オアシス”へ逃避する若者たち。彼らが天才創設者の遺言に仕掛けられた3つの謎と、56兆円という莫大な財産を巡る世界規模の争奪戦にトライする。本作はすでに、アメリカ、フランス、スペイン、中国など各国でメガヒットを記録している。○三船敏郎をアバターに起用した理由――森崎ウィン演じるダイトウのアバター・トシロウが三船敏郎さんという点が面白かったです。三船さんはスピルバーグ監督の『1941』(79)にも出演されていますが、今回アバターに起用された理由を聞かせてください。アメリカの観客にとって、三船敏郎といえば黒澤明監督、黒澤明監督といえば三船敏郎なんだ。僕はお二人の映画では『蜘蛛巣城』(57)が大好きだよ。三船さんが1977年にLAに来た時、僕の監督する『1941』にぜひ出てほしいとオファーして、出てもらったよ。そういう交友関係があったので、今回は息子さんに許可を得て、アバターとして出演してもらうことになったんだ。○スピルバーグ監督のお宝が劇中に!?――VRのゴーグルをつけてないのに臨場感たっぷりの映像が楽しめました。何か観客を魅了させるトリックを使ったのですか?ものすごい褒め言葉だね。トリックはないけど、あるとしたらストーリーが良かったことじゃないかな。また、アバターが実写の人間と同じくらいリアルなところがいいんじゃないかと。本作は今まで手掛けてきた中では技術的に一番複雑な映画で、制作に3年もかかってしまった。僕の監督作の中では一番時間を掛けたのが『未知との遭遇』(77)で、本作は2番目に長くかかった映画となった。アーネスト・クラインの原作はもちろん、ザック・ネンの脚本も素晴らしかった。僕は3年間、ずっとザックと話し合ってきた。今回は僕と同じくらい想像力に長けた人たちと組んで、オアシスのイメージを伝える手伝いをしてもらったよ。観客に、バーチャルワールドにいるような感覚を味わってほしかったから。――VRの中でお宝を探していきますが、監督ご自身がこの映画に隠したお宝映像はあるのでしょうか?あるよ。今は言えないけど、僕とすごく親密なものを発見できるんじゃないかな。ILMが特殊効果をやってくれたんだけど、彼らが僕を驚かせるためにイースターエッグをいろんなところへ入れてくれたんだ。ある時、エフェクトの作業中にグレムリンが走っていく姿を見つけたよ(笑)。それは一瞬の出来事だった。どうやらそれは僕へのサプライズで、本当は見つけちゃいけなかったけど、驚かされちゃったよ。○最新テクノロジーへの危機感――スピルバーグ監督は、これまで最新テクノロジーをテーマに、それがもたらす夢と共に脅威も描いてきました。今、現実世界において未来に期待しているテクノロジーと、危惧しているテクノロジーについて教えてください。『ジュラシック・パーク』(93)などは、まさに最新テクノロジーがあったからこそできた映画だ。僕が少し恐れているのは、ロボット工学における感覚をもつロボットかな。AIがどんどん発達しているから、人間より賢いものを作ってしまうとコントロールできなくなるから怖いよね。また、サイボーグのように体をいじり、機械を組み込んだりすることも恐ろしい。ただ、30年後、50年後を考えると、当然そういうサイボーグ的なものが生産されていくと思う。また、僕が今一番恐れているのがスマートフォンなんだ。要するに人間が目と目を向き合って話す機会をなくしてしまっている。本作のVRでは、アバター同士が目を見て会話をしているから、ずっとスマホを見て下を向いている状況よりはまだマシなんじゃないかと思う。○宮崎駿監督にシンパシー――童心を忘れないために、何か心がけていることはありますか?それは自分がそういう人間だからだと思う。童心は捨てようと思っても、捨てられない。朝起きる時も夜寝る時も、僕はそういう心をもったままなんだ。でも、この業界にいて、いろんな物語を語れることは、非常にラッキーだとも思う。――スピルバーグ監督は、普段、どういうものからイマジネーションを受けているのですか?僕は常日頃から空想の世界にいる。そのことは家族に聞けばわかると思うよ。よく子どもに「今、どこにいたの?」と聞かれるから(笑)。数年前、スタジオジブリにおじゃまして、宮崎駿監督にお会いした時、彼にとてもシンパシーを感じた。きっと彼も自分と同じようにいつも空想しているんじゃないかと思ったよ。○『レディプレ』で伝えたいメッセージ――本作は80年代のカルチャーへの愛が詰まった作品になっています。監督にとって80年代は、映画監督としてどういう時代だったと思いますか?80年代はイノセンスの時代だった。レーガン大統領がいて、経済もまあまあ良くて、仕事もあって、文化がすべてコントロールされていた。映画、ファッション、テレビにもイノセントな要素があった。原作者アーネスト・クラインが本作の舞台を2045年に設定しているけど、描かれている文化は80年代のものだ。現実の世界はすごくディストピアになっているけど、オアシスは私たちが戻りたい80年代になっている。私が『E.T.』(82)を撮ったのも80年代で、本作は映画史上、最も大ヒットした映画になった。でももし、今の2018年にあの映画をあのまま作ったとしても、あそこまでヒットしないと思う。80年代だから受けたけど、今の時代はシニカルだからきっと受けないと思う。ただ、僕が本作を手掛けたのは、そういうシニシズムを打ち破るような映画を作りたかったからなんだ。自分が子どもに戻れるような作品を作りたかったよ。――この映画でいちばん伝えたいメッセージはどんなものですか?これまでの映画なら「こういうメッセージだよ」と伝えられたんだけど、この映画に関してはメッセージがありすぎる。だから、観客には自分のメッセージを自分で見つけてほしいと思う。テーマの1つとして言えるのはチームワークの大切さだ。1人でいろいろとやるよりも、5人の友だちと一緒に解決する方がいい。そういうことをこの映画は言いたいんだと思う。■プロフィールスティーブン・スピルバーグ1946年12月18日、アメリカ出身。映画監督でプロデューサー。『JAWS/ジョーズ』(75)、『E.T.』(82)、「インディ・ジョーンズ」シリーズ(81, 84, 89, 08)、『ジュラシック・パーク』(93)など、数々の大ヒット作を手がける。『シンドラーのリスト』(93)で、アカデミー賞最優秀監督賞と最優秀作品賞をW受賞、『プライベート・ライアン』(98)で、最優秀監督賞を受賞。近作は『ブリッジ・オブ・スパイ』(15)、『BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』(16)、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(17)。今後『インディ・ジョーンズ5』が待機中■著者プロフィール山崎伸子フリーライター、時々編集者、毎日呑兵衛。エリア情報誌、映画雑誌、映画サイトの編集者を経てフリーに。映画やドラマのインタビューやコラムを中心に執筆。好きな映画と座右の銘は『ライフ・イズ・ビューティフル』、好きな俳優はブラッド・ピット。好きな監督は、クリストファー・ノーラン、ウディ・アレン、岩井俊二、宮崎駿、黒沢清、中村義洋。ドラマは朝ドラと大河をマスト視聴(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTSRESERVED
2018年04月21日●"最大の問題"を解決したかった2月23日に著書『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版)を発売したニッポン放送の吉田尚記アナウンサー。吉田アナは現在、同局で『ミュ~コミ+プラス』(毎週月~木曜 24:00~24:53)のパーソナリティも務めている。その吉田に新著のテーマである"没頭"についての話題はもちろん、ラジオパーソナリティに必要となるスキルやラジオの今後などについても聞いた。○大学4年生のときに起きた「事件」吉田尚記(よしだ・ひさのり)1975年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。ニッポン放送アナウンサー。『ミュ~コミ+プラス』(毎週月~木曜 24:00~24:53)のパーソナリティとして「第49回ギャラクシー賞DJパーソナリティ賞」を受賞。「マンガ大賞」発起人および選考委員。著書『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』(太田出版)が累計13万部(電子書籍を含む)を超えるベストセラーに。近著に『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版)がある。マンガ、アニメ、アイドル、落語、デジタルガジェットなど、多彩なジャンルに精通しており、年間100本におよぶアニメやアイドルのイベントの司会を担当している。Twitterアカウント @yoshidahisanori――個人的に吉田さんが『オードリーのオールナイトニッポン』で弄られているのが好きです(笑)。3月31日放送回でも「ニッポン放送に"よっひ"のセグウェイが置いてあって、局内をセグウェイで移動してる」と若林正恭さんに弄られました。乗ってないわ(笑)。今回も厳重に抗議をしとかないといけないですね。――ただ、その後に若林さんは「嘘ってちゃんと言わないと、後々Twitterで怒られるかもしれないから」とも言ってました(笑)。そんな吉田さんは今回、著書『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』を発売されたわけですが、このテーマにしたきっかけをお聞かせください。いきなりですね(笑)! 出発点には、「俺、苦労してないな」というコンプレックスがあったんですよ。でも現在、いろいろ経てそういった不安が解消され、「あれはなんだったんだろうな」という。この本の中でも書いたんですけど、大学4年のときに激鬱だったんですよ。――TSUTAYAへためになる映画を探しに行った結果、6時間立ち尽くしたという「事件」ですね。そうです、そうです。大げさにいうとこれは、正しく生きるためにはTSUTAYAで何を借りるべきか、本当に一番正しく生きるにはどうしたらいいかってことなんですよ。少しでも面白い人にならなきゃという。でもそういうことじゃなかったぞ、というのが後に分かったです。○「苦労してない人が不安になる」という大問題――なぜそういうことではないと分かったのですか?ニッポン放送に入社後、仕事行くのが嫌で仕方なかったわけですよ。放送に出るなんてすごいプレッシャーで、人前で喋るの絶対嫌だと。でも問答無用でやるしかなく、必死でした。その時は不安が原動力なんですけど、開き直っているので、他のことをなにも考えてないで一生懸命に没頭してたんですよ。そういったことを何百回と繰り返しているうちに、不安なことがそれほど気にならなくなっていました。大学のときに鬱々として過ごしていたのが、本当に無駄だったなと(笑)。――確かに暇なときほど不安になりますよね。本当にそう。「小人閑居して不善をなす」という言葉がありますけど、マジでたいしたことない人間に暇与えてもろくなことないですよ。そう自分でも思います(笑)。でも、大昔の人たちはきっと、今みたいな世の中を作りたかったんだと思うんですよ。――それはどういう意味でしょうか?原始的な生活から始まって、命の危険がすぐそばにあったり、単に生きていくのが大変な社会を、人類は経験してきたんだと思うんですね。野生動物に襲われて死ぬと嫌なので、文明で都市を作って、危ない人が現れたらそれを防ぐ社会制度をつくってと、やっとできたのが今の余裕ある生活なんだと思うんです。でも、せっかくたどり着いた余裕ある生活には、「苦労してない人が不安になる」という大問題があった。そのやんわりした絶望が最大の問題だと考え、これを精神論ではないアプローチで解決することをやりたかったんですよ。『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版)人生におけるラスボス「なんとなくつまらない」や「うっすらとした不安」に立ち向かう方法。その答えは没頭力。「ワクワクして目が覚めて、夜満ち足りて眠る」=「人生を上機嫌で過ごす」ための没頭する技術を、倉本美津留さん(放送作家)、斎藤環さん(精神科医)、原井宏明さん(精神科医)、桜井政博さん(ゲームクリエーター)、石川善樹さん(予防医学者)ら没頭の達人たちととことん突き詰めた1冊。――本著ではそのやんわりした絶望からの解決策こそが「没頭」だとしてます。どうもこれは「一生懸命やってるか、やってないか」の1点が大切なんだろうなとは思っていて、最終的に没頭していればいいと気づかせてくれたのが、この本の中に出てくるマーティン・セリグマンの「ポジティブ心理学」です。人間の幸福は3種類(快楽、意味、没頭)だと言ってたのが衝撃的でした。――先ほど「精神論ではないアプローチで」とお話しされた通り、『没頭力』では精神科医や予防医学者の方などにも取材することで、「没頭」する方法を示してますね。いろんな先生にお話を聞いたら、没頭は不安から始まるということが分かりました。「不安→開き直り(作業的アプローチ)→没頭」でしか訪れない、すごく簡単なことであると。人生は結局、全部それじゃんと気づきました。●芸能人のカリスマ性はラジオで決まる?○「人から影響受けるのを1mmも恥ずかしいと思わない」――「没頭」といえば、吉田さんはアニメ、ガジェット、自転車、アメフトなど、多趣味であることでも知られています。吉田さんがそういったものにハマるきっかけはなんですか?人から魅力を説明されると面白くてたまらなくなるんですよ。例えばアメフトにしても、ルールを説明してもらって中継を見たりすると、あまりにも観客が熱狂してるので、「これは面白くないわけがない」と思ったんです。そうするとどこが面白いんだろうと自然に探すんですよ。で、一度好きになったものは、もうずっと好きなままですよね。最近知り合った方がアメフトにすごく詳しいのもあって、最近アメフト熱が盛り上がってます。今年は東京ドームに「ライスボウル」を見にも行きました。――同じくアメフト好きな若林さんとは行かれたりしないんですか?まったくないです! まったくプライベートの交流ないですから! マジで電話を勝手にかけてくるだけですから。(※『オードリーのオールナイトニッポン』では、若林が吉田に電話を突然かける場面が見られる)。――そうなんですね! 話は戻りますが、趣味にハマるきっかけとして、人からの影響が大きいんですね。人から影響受けるのを1mmも恥ずかしいと思わないです。人から影響を受けたら得じゃないですか。好きなものが増えた方が得だと思ってるんですよ。アイドルの世界には"DD"(だれでも大好き)という言葉があり、若干否定的なニュアンスで使われるんですが、論理的に考えたら"DD"の方が人生楽しいよなと思うんですね。僕はほぼすべてのことに関して"DD"的な考えですね。○ラジオパーソナリティが一番やってはいけないこと――ラジオのことについてもお聞きしたいと思います。ラジオパーソナリティにとって必要なことはなんだと思いますか?ラジオパーソナリティが一番ダメなのは、美味しくないものに対して美味しいと言うとか、嘘をつくことな気がしますね。秘密はいいけど、嘘はダメと思ってるんです。だからまずいものを食べたときに、美味しいと言ったら嘘だけど、黙ってるのはいいと思うんですよ。それこそ、若林さんはうまいというか、まんまそういう人ですよね。嘘はついてないでしょうけど、本当のことは言ってないなとみんな思ってますよね(笑)。――ラジオパーソナリティを長年務める伊集院(光)さんも、美味しくないものに対して美味しいとは言わない主義ですよね。ラジオで嘘は聞きたくないですよね。だからといってテレビでもあまりよろしくないと思いますが(笑)。テレビとラジオとでいうと、「芸人さんのある種のカリスマ性を決めるのはラジオ」と、あるラジオディレクターの方がおっしゃていました。ラジオで天下をとってもなんも起きないメディアなんですけど、ラジオで天下をとらないと芸能界のトップオブトップにいけないんですよ。たけしさん、タモリさん、明石家さんまさん、爆笑問題、ナインティナインなど、皆さんラジオやられてますよね。――確かにそうですね。芸人さんじゃなくても、同世代の他のイケメン俳優さんたちと比べて、福山雅治さんが格上な感じするのも、ラジオをやっていたからだと思うんです。――それでは次に、IT分野にもお詳しい吉田さんは、ラジオの今後についてどう考えているのかについてもお聞かせください。AIでテレビタレントはもしかしたら作れる感じはしますが、ラジオタレントはたぶん無理なんですよ。IT批評家の尾原(和啓)さんによると、「AIでは知的仕事の効率化を目指すものはほぼ代用できるはず。では最後に残るのはなにかというと、『偏愛』である」と。――ラジオパーソナリティは「偏愛の塊」だということですね。確かに『オールナイトニッポン』をやっている岡村(隆史)さんもよく風俗の話をしてますね(笑)。そう思うんですよ。ラジオパーソナリティは偏愛を貫き通した人なんですよ。これからのAIの時代になぜラジオパーソナリティが必要かというと、AIは効率化はしてくれるけど、偏愛はしてくれない。その一方で、僕らラジオパーソナリティは偏愛ばかりを供給してるからということですね。
2018年04月18日今回のK☆STAR LOVERSのゲストは、“韓国で最も有名な日本人”として日本のバラエティ番組でも活躍する歌手KangNam(カンナム・31)。 この日は、ネプチューンの名倉潤と、河本準一(次長課長)、ほのかがMCを務めるトークバラエティ『じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~』(テレビ東京系・4月19日、木曜24時12分~25時放送)の収録後に彼の楽屋に訪問。K☆STAR LOVERSにご登場いただくのは、じつに1年半ぶりということで、昨年の韓国での活動をメインに平昌オリンピックの思い出、最近のK-POP事情などを語っていただきました! 「エンターテイメントで日本と韓国の架け橋になりたい」と抱負を語る、本名・滑川康男の軽妙かつ、炸裂トークは健在です! ■韓国エンタメ情報&オリジナルインタビュー満載!『K☆STAR LOVERS』記事一覧■女性自身韓流Twitterアカウント(動画/Bravoworks,inc.)
2018年04月17日『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クインとして世界的にブレイクしたマーゴット・ロビーが主演を務め、フィギュアスケート史上最大のスキャンダルであるライバル衝撃事件の真相に迫る『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』。このたび、マーゴットが演じた実在のフィギュアスケーター、トーニャ・ハーディングの“恋バナ”にまつわる未公開場面写真がシネマカフェに到着した。第90回アカデミー賞ではマーゴットの主演女優賞ほか3部門にノミネートされ、トーニャの“毒母”を演じたアリソン・ジャネイが助演女優賞を獲得した本作。映画化プロジェクトは、アメリカ人女性初のトリプルアクセル成功者であり、2度の冬季オリンピック代表選手となったトーニャをフィーチャーした1本のドキュメンタリー番組から始まり、彼女の生い立ちから、大きな影響を与えた母親をはじめとする人間関係、そして、当時ライバルであったナンシー・ケリガン衝撃事件から、前代未聞の靴紐問題まで追求し、波乱万丈すぎる半生を見事に描き出している。■襲撃事件のカギを握る!元夫役はマーベル作品のあの人脚本に惚れ込み、本作のプロデューサーにも名を連ねたマーゴットは、トーニャのスケーティングのみならず、振る舞いを完全にコピー。そんなトーニャが15歳で恋に落ち、くっついたり離れたりを繰り返してきた元夫のジェフ・ギルーリーを演じたのが、マーベル『キャプテン・アメリカ』シリーズのバッキー/ウィンター・ソルジャー役でお馴染みのセバスチャン・スタン。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』にも出演しており、『ブラックパンサー』にもカメオ出演を果たしている。■フィギュア界最大の悪女!? トーニャ・ハーディングは恋もスキャンダラストーニャが練習中のアイスリンク場で出会ったジェフ。若い2人の恋は一気に盛り上がり、駐車場の前でキスをしながらお互いの思いを確かめ合うも、数か月後にはジェフのトーニャに対する暴力が日常化。幼いころから“毒母”ラヴォナによる暴力の中で育ってきたトーニャは、暴力を振るわれるのは自分のせいだと思い込み、ジェフに謝罪されるとすぐにヨリを戻す、ということを繰り返し、20歳で結婚。そして、1994年にフィギュアスケート界を揺るがしたナンシー・ケリガン事件に関与した疑いで、法廷に立つことになった。そんな情熱的かつ不安定な関係性を、マーゴットとセバスチャンは見事に再現する。DCコミックスの“ハーレイ・クイン”と、マーベルコミックスの“ウィンター・ソルジャー”という“垣根を越えた”カップルは、劇中での壮絶さとともに映画ファン必見といえそうだ。『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』は5月4日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル 2018年5月4日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 AI Film Entertainment LLC. All Rights Reserved.
2018年04月06日Apple社のパソコン(Mac、iMacなど)やスマホ(iPhone)、タブレット(iPad)にもれなくついている「Siri」。みなさん、お使いですか?Siriのデビューは2011年。もともとは、アメリカで戦場の兵士をサポートするための人工知能開発プロジェクトとして開発されたものだそうです。出始めの頃は、とんでもなく役立たずで、Siriの存在は知っていたものの使う気にはなれず……。でも最近、久々に使ってみたらけっこう使える!いや、実際生活の役に立ちます。iPhoneを持っているのに未使用だったりしたら、モッタイナイ!ということで、機械音痴な高齢者でも問題なし、我が家のSiri(しりこ)でほぼ毎日使っているコマンド(「命令」というか、Siriはきつい言葉だといじけたりするので「お願い」)をご紹介いたします。■ 簡単にできる!まずは「しりこ」を設定しようSiriを使うには、まず「システム環境設定」で、Siriの起動設定をしておく必要がありますね。システム環境設定は、歯車のようなアイコンです。上の画像はiMacのものですが、iPhoneでは「Siriと検索」という項目があると思いますので、そこをポチッと。「”Hey Siri”を聞き取る」……「へい、しり!」と言うと、ピポッという音がしてSiriが起動します。「ホームボタンを押してSiriを使用」……「へい、しり!」と人前で言うのがこっぱずかしい時があるので、その時にはホームボタンを押すとSiriが起動します。「ロック中にSiriを使用」……いちいちロックを解除するパスワードを入れなくても、Siriが起動します。(iPhone 6s以前の機種では、ロック中にSiriを使うには、電源に接続する必要があるそうです)筆者はiPhoneではなくiPod touch(電話機能がない)を使っているのですが、最新のiPhone Xを使っている方も同じでしょう。……同じに違いない!丸いボタンを指で右にスライドさせると、それぞれの設定がONになります。ちなみに、Siriはインターネットに接続されていないと使えないです。■ オススメの「しりこ」の便利な使い方(コマンド例)3つです!しりこに「今日の予定は?」と聞いたら出た返事。とんちんさん、本日予定なし!(苦笑)iPhoneでは、Siriに「○○さんに電話して」などと話しかけると、アドレス帳に電話番号などの情報が登録されていると自動でかけてくれるようです。繰り返しますが、筆者はiPhoneを使っていないので、この機能は使用不可となっております。でも、この電話をかける機能、特にスマホを使いこなせない高齢者には便利ではないでしょうか?1.タイマーとアラーム「へい、しり!アラームを○時にセットして!」と言うだけで、しりこがちゃんとアラームを設定してくれます。これ、いちいち手動でやると面倒くさいんですよね。アラームとタイマー、超役立つ同様に、スパゲッティーを茹でる時なんかに、「タイマーを○分にセットして!」と言うと、ちゃんとカウントダウンが始まります。料理時に便利!カップラーメンにも!!ついでに、メニューなんかも聞いておけば、なお便利でしょう。ざっくりと聞くと、いくつかのメニューが出てきます。これは手動でクリックしなければいけません2.お天気や時間手が離せない時や、寝起き直後で時計がぼやけて見えない時(筆者の場合、いつもメガネをどこかに置き忘れるので)に、「へいしり!今何時?」と時間をしりこに聞くことが多々あります。外出前には、寒い冬のこの時期には水道管が凍結する可能性が高いため、天気や温度を聞いておくと安心。手動で操作する、このちょこっとした手間が、しりこに聞くことによって省けちゃいますよ。「システム環境設定」で位置情報をONにしておくと、現在住んでいる場所の天気を優先して教えてくれます3.Eメール「○○さんにメール」と言うと、Eメールを、ほぼ喋るだけで作成してくれます!家族や友人(最近は、LINEだったりしますけどね)にメールを送るなら、喋るだけでもオッケーでしょう。しりこ、長い文章や難しい言い回しは苦手のようで、句読点もすっとばしてしまいます。作業中などで手が塞がっていて、電話をかけるには大げさ、でも音声で簡単なメッセージを伝えたい、などといった場合は有効です。しりこにには、送信まで音声でお願いできます。一気に喋らないと、文章が途中で切れますわうちの叔母は、手打ちで変なメッセージを送ってきます。単に文章を打ち間違えているんですけどね。メールが苦手な方も、喋るだけでオッケーなら、便利に違いありません。……いや、絶対に便利!あとは、普段づかいとして「音楽をかけて」があります(これ、ロックを解除しないとダメです)。普段使いをしていないiPhoneやiPadがあれば、キッチンなどの身近な場所に据え置きしておくと、いろいろと便利ですよ。オススメします。■ しりこはIoT(モノがインターネットに繋がる)の入り口北米では販売開始(2018年2月)Amazon、LINE、Googleからは、それぞれ2017年中にスマートスピーカー(音声操作に対応した、AIアシスタントを利用可能なスピーカー)が発売されております。Appleでも、待望のスマートスピーカーが遂に発売されました。その名も「HomePod」。ほんと、Apple(が付ける名前)はPod好き(ディスっていませんよ〜)。日本ではiOS(iPhoneを動かすためのプログラム)のシェア率が50%以上(約55%)なため、北米(約44%)なんかより先に出してほしい。日本での発売日は、2018年春という予想です。さて、個人的な願望はさておき、スマートスピーカーはインターネットと家電を結ぶのに大きな役割を持っているんですね。音声で指示するだけで、テレビや電灯をつけたり消したり、エアコンの温度を設定したりという、あれ。HomePodには、もれなくSiriが常駐しているのです。Siriへの指示でコントロールできるモノがすでに存在しますけど、単純なスイッチのON・OFF程度で、細かい設定はできないようです。いろいろな会社がこぞってIoT(Internet of Things……家電製品に限らず、すべてのモノがインターネットに接続されている)製品の開発に力を入れているそうなので、もう、2018年中にIoT家電が、ドワーッと一般家庭で流行るかも。その一翼を担うインタフェース(ここでは、コンピューターと人間を繋ぐ装置の意味)がSiri、ということです。テレビのアンテナ接続ができなくて困っている場合ではありませんね!昭和生まれの筆者は、「今、オレ、未来に住んでいるんだ!」と、ひしひしと感じております。
2018年04月02日『ゲーム・オブ・スローンズ』などで知られる米ケーブル局・HBOのドラマ『ウエストワールド ファースト・シーズン』のVol.1~4が、週間レンタルランキング「海外TVドラマ部門」で初登場1位から4位を独占。6位にはVol.5がランクインした(集計期間:2018年3月19日~3月25日、TSUTAYA調べ)。また、30日にシーズン2の予告編が公開され、女優の菊地凛子が出演していることが明らかになった。○"ウエストワールド"とは?(C)2017 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.『ジュラシック・パーク』の原作者マイケル・クライトンが監督・脚本を務めた1973年の『ウエストワールド』を原案に、J・J・エイブラムスとジョナサン・ノーランがタッグ。アンソニー・ホプキンス、エド・ハリス、エヴァン・レイチェル・ウッド、タンディ・ニュートンらハリウッド映画の俳優が出演し、"ウエストワールド"を舞台に人工知能の目覚めと罪の進化を描く。ワーナーブラザースの公式Youtubeチャンネルでは、冒頭5分を収録した「2分でわかるウエストワールド」を公開している。物語の舞台となる"ウエストワールド"とは、天才科学者ロバート・フォードが開発した体験型アトラクション。1泊4万ドルの入園料を払った来場者(ゲスト)たちを、人間そっくりに作られたアンドロイド(ホスト)がもてなす。ホストにはさまざまなキャラクターとシナリオがプログラミングされ、ゲストは欲望のまま行動することが許されている。運営側の超ハイテク技術で安全が保証されていたが、数人のホストが自我に目覚め、プログラム上にはない異常行動を起こし始める。○シーズン2には真田広之と菊地凛子が出演(C)2018 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO□ and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.また、『ウエストワールド シーズン2』が、映画専門サービス「BS10 スターチャンネル」で5月24日から日本最速で放送されることが決定。シーズン2では「シンギュラリティ」(AIが人間の知能を超えることによって世界にもたらす変化)がテーマとなり、自我に目覚めたアンドロイドたちの反乱が始まる。シーズン1に引き続きエド・ハリス、エヴァン・レイチェル・ウッドらが出演するほか、真田広之がストーリーの鍵を握る重要な役どころとして登場する。3月30日には予告編が公開され、花魁のような姿で舞う菊地凛子の姿が。「AKANE」という役名以外は今のところ不明だが、製作総指揮ジョナサン・ノーランは最新のインタビューで「日本の江戸時代を表現した"将軍"ワールドを用意している」と語っていた。
2018年03月31日「ゴジラ ナイツ(Godzilla Nights)」が、東京・日比谷シャンテ前広場にて2018年5月下旬の1週間限定で開催される。「ゴジラ ナイツ」とは、マイクロソフトのMR(複合現実)技術とAI(人工知能)サービスを活用した屋外アトラクション。MRを実現する「マイクロソフト ホロレンズ(Microsoft HoloLens)」を使用したアトラクションは日本初となる。参加者がマイクロソフト ホロレンズを装着すると、目の前に118.5mの巨大ゴジラが出現。映画『シン・ゴジラ』で登場した組織「巨大不明生物特設災害対策本部(通称:巨災対)」がミサイルによる日比谷防衛作戦を立案する。ミサイル発射を制御する音声認識や防衛戦確認の際の言語処理などにマイクロソフトのAIサービスを活用しており、まるで自らが指示を出しているような臨場感を味わうことができるのだ。参加方法や詳細などは後日発表される。【詳細】 「ゴジラ ナイツ」開催時期:2018年5月下旬に1週間開催予定開催場所:日比谷ゴジラスクエア(日比谷シャンテ前広場)住所:東京都千代田区有楽町1丁目2-2開催時間:18:30~21:00 ※1日限定25名、計175名参加方法:後日発表© TOHO CO., LTD.
2018年03月30日2018年で創立50周年を迎える伊勢丹新宿店本館3階の「クローバーショップ」が、新たなブランドラインアップで2月21日にリフレッシュオープン。週替わりで様々なイベントを開催中。グランド ママ ドーター(GRANDMA MAMA DAUGHTER)サイズの垣根を取り払い、21号以上のプラスサイズをより豊富に取りそろえたブランドラインアップで展開。自由区、バスコ(BASCO)、フランシュリッペ(franche lippee)、ローズティアラ(Rose Tiara)、カーリーコレクションなど新たなブランドが登場する。ショップでは毎週様々なイベントも開催。4月1日から10日には、素材感や着やすさを追求したアイテムをそろえる「グランド ママ ドーター(GRANDMA MAMA DAUGHTER)」が、フレンチカジュアルをテーマに、鮮やかな赤やレモンイエローなど春らしいカラーのアイテムを紹介。購入者には、先着でノベルティのソックスがプレゼントされる。4月11日から17日には、年齢とともに変化する体型をきれいにカバーするウエアを探求し、既製サイズでは味わえないフィット感と美しいシルエットが好評の「大人のブラウス50(フィフティ)」が期間限定で登場。“すっきりみえるのにゆったりしている”という、ミセスの体型を研究し生まれた独自のサイズ感と細部にまでこだわった商品を展開する。さらに、AIが顔写真分析で自分に合うカラーや商品をピックアップしてくれるサービス「伊勢丹オンラインスタイリング」もスタート。6月までの実施予定、詳細は伊勢丹オンラインストア()にて。
2018年03月30日最近CMでも見かけるAI(スマート)スピーカー。リビングなどに置いて、声をかけるとテレビをつけてくれたり、天気予報やニュースを教えてくれたりと、手ぶらで操作ができるところが魅力です。そこで、パパママ世代にAIスピーカーについて聞いてみました。Q.話題のAIスピーカー、興味ありますか?1.ある 45.8%2.ない 39.0%3.わからない 14.1%4.その他 1.1%興味あるが45.8%、ないという人が39%と、興味があるという人がない人をやや上回る結果となりました。■手が塞がってるときに重宝しそう!興味がある人の中には、家事などで手が塞がってる時に使えそうと期待している人もいるようです。また、高齢者や体が不自由な方の活用に期待したいという意見も。「便利な世の中になりましたね! 使ってみたいです」(佐賀県 30代女性)「ほしい!!子どもの部屋にも置いて、リビングのと連携させれば、子ども起こしてくれるし!」(岩手県 40代女性)「お料理とか掃除とか、とにかく手が塞がっているときに、声で操作できるのはとっても魅力的!」(静岡県 40代女性)「使い方をわかりやすくすれば、高齢者に重宝すると思う」(東京都 40代男性)■期待はあるけど今は必要ないかな…まだまだ必要なものではないと思っている人も多いようです。使いこなせる気がしないという人や、便利すぎる世の中に慣れてしまうことへの不安を感じる人も。「テレビで見ていいなと思っていました! ただ買うまでには至らないけど。色々使用者の趣味を記憶してくれるようなので、買ったら便利なことも多いんだろうなと」(鹿児島県 30代男性)「興味はあります。でもまだ必要ないかなぁ…」(神奈川県 40代女性)「スマホもやっとの私が使いこなせるわけがない!」(福島県 40代女性)「便利なこともあるけど、ラクを追求すると人間的に退化するような気がして、少し不安になると思う」(東京都 40代男性)■実際に使ったことがある人に聞いてみた!AIスピーカーってどう?すでに持っている人や使ったことがある人からのコメントもありました。まだ、音声認識の反応がよくなかったり、できることも限られていますが、今後、便利になっていくことに期待していきたいですね。「キッチンのカウンターに置いてるので、音楽聞きながら 朝お弁当を作りながら 天気を聞いたり、電車の運行状態を聞いたりしています。まぁーなくてはならない物ではないですが、両手がふさがってたらできないですし、スマホが手元にない時とか便利です」(埼玉県 30代女性)「主人がGogleとAlexaの2台購入しました。はっきり喋らないと反応しなかったり、質問しても『スミマセン、ワカリマセン』というので、ふざけて『バーカ』というと、子どもに『かわいそうだよ』とたしなめられました。『Alexa、ごめんね』と言ったら、『トンデモゴザイマセン』と言われました。機械に見下された気がする…」(千葉県 40代女性)「妹夫婦が持ってきて、お正月にみんなの遊び道具になってましたよ。小さい子どもの言葉に反応できなかったり、騒がしいと反応しなかったりともう少し改良していただければ欲しいです。わざわざ、スマホやテレビを見なくても天気などがわかるので便利です」(茨城県 30代女性)Q.話題のAIスピーカー、興味ありますか?アンケート回答数:4874件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年03月28日競技かるた、百人一首……とクラシカルなアイテムがこんなにもワクワクするエンターテインメントになるなんて! と驚かされた『ちはやふる』の完結編は、その名もずばり『ちはやふる -結び-』だ。きっとこの“結”には、「完“結”」だけでなく、いろいろな“結”の意味がこめられているに違いないが、とりあえず、映画で主人公・千早(広瀬すず)たちは、高校3年生になり、高校生活最後の大会に挑むことになる。メインの登場人物は3人。かるたの天才・千早と、彼女の幼馴染で、こどもの頃からかるた仲間だった太一(野村周平)と新(新田真剣佑)。新は幼い頃に引っ越してしまい、千早は、いつかまた新とかるたをやることをモチベーションにして懸命にかるたに邁進。その姿を、太一はひたすら見つめ、支えてきた。やがて新と再会して……というのが前作『ちはやふる 上の句/下の句』だった。『-結び-』では、かるたを再びはじめた新と、大会で対戦するために、がんばる千早に対して、残された太一は、受験勉強も重なって、大きく心を揺らす。主人公は千早だが、<上の句><下の句>も含め、かるたを通してたくさんの登場人物が交錯し、その誰もがみんな魅力的な群像劇になっている。そんななかで、今回は、悩める太一の話も手厚く描かれている。新の千早への想いを知った太一は、かるたにも受験にも身が入らず、悩んだ末、かるた部を辞めてしまう。千早に次ぐ戦力が不在となり、苦戦を強いられる瑞沢高校かるた部だったが、問題児の新入部員たちと新たなチームワークを結びはじめる。一方、太一は、なんだかワケありな周防名人(賀来賢人)の生き方に触れながら、自分の道を模索していく。登場人物たちが、それぞれ自分の未来を切り開いていくキラキラした姿に、勇気づけられるうえ、かるたの試合の緊張感と躍動感も最高だ。○"見つめる"役割を好演する野村そんななかで、太一はつねに、千早といい周防といい、ちょっと突出したヘンな人物(要するに奇才)を見つめていく役割で、野村周平はその役割を完璧に遂行している。ただただじっと対象に目を凝らし、何か頭のなかで咀嚼しているような賢げな雰囲気を漂わせながら。基本は澄んだ瞳。でもいざというとき、感情をたっぷり黒目に湛えて。観客のガイドでもあるこの役、存外、難しい役だ。観客の視点・代表なので、出しゃばり過ぎず、地味過ぎず、誰もに平等に好意と共感をもってもらわなければならない。言ってみたら、白米。もしくは、水。嫌いな人はあまりいないし、ないと困る。美味しい白米や水はありそうでなかなかないものだが、野村周平にはその素養がある。ドラマ『電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-』でも、ビデオから飛び出してきたヒロインに振り回されながらも彼女をひたすら愛し、見つめる役を好演している。見つめるキャラってほかに誰がいる? と聞かれれば、代表格はまず、事務所の先輩の佐藤健であろう。大ヒットした『8年越しの花嫁 奇跡の実話』もその系譜。次の朝ドラ『半分、青い。』もおそらくその役割を託されているように思う。ほかに今一番、需要があるのは、高橋一生。大河ドラマ『おんな城主 直虎』や朝ドラ『わろてんか』などで、主人公をじっと瞳でお支えした。それから、小栗旬。彼がブレイクしたドラマ『花より男子』(05年)は、ヒロインをまぶしそうに見つめるあの眼差しが魅力のひとつだった。あの絶対主人公的な木村拓哉すら、二番手ながら熱狂的なファンがついた、ドラマ『あすなろ白書』(93年)では見つめるキャラで、メガネ越しの愛情深い瞳が女性ファンの心を鷲掴みしたものである。彼らのように、瞳のちからで女の子を支える、騎士(ナイト)系の役ができる俳優は、伸び代があると私は思っているので、野村周平もこれからもっともっといろいろな役をやっていくことになるのではないかと思う。○動いてよし、動かなくてもよしさて、期待値の高い野村周平の『ちはやふる』の好演に目を見張るものがもうひとつあった。うつむき顔である。もともと『ちはやふる』は“かるた”という競技の性格上、登場人物がうつむいている場面がやたらと多い。うつむいた顔は、重力がかかるので、若くないと対応が厳しく、お肌の下り坂を順調に下降中の私なんかは、千早や太一たちのどんなに頭を低くしても決してたるまないお肌がうらやましくて仕方ない(若くてピンとこない方も何年もしたらわかるときが来ると思います)。野村周平演じる太一は、かるた部を辞めてしまうので、その重力の刑から解放されるのだが、代わりに別の試練(?)が用意されている。スマホである。最近の映画やドラマは、コミュニケーションの手段がSNSになっていて、しゃべることなく、SNS でのやりとりのシーンが増えた。そうなると、やっぱりうつむいた顔が多くなり(スマホのせいでストレートネックになる人が増えているとか)、今度は、手元が映ることが増える。むしろ手元が大事になる。となると、演技のしようがなく、かるたで身体能力を見せつけたほうがいいのではないか、という状況でも野村周平は泰然と画面を保たせていた。今後ますます、スマホによるやりとりが映画やドラマに登場せざるを得なくなるとしたら、野村周平のような、動いてよし、動かなくてもよしの俳優が求められていくだろう。(C)2018映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2018年03月27日東京・神保町の旧・岩波ブックセンター跡地に、書店・コワーキングスペース・喫茶店の複合施設「神保町ブックセンター with Iwanami Books 」が4月に開業する。本の街として知られる神保町のランドマーク的な存在として、岩波書店が刊行する書籍を中心に、人文・社会科学系の専門書の取り揃えが充実している書店として長く親しまれていた旧・岩波ブックセンター信山社。2016年に惜しまれながら閉店した同店の跡地にオープンする本施設は、「未来の自分の種をまく。」がコンセプト。神保町を訪れる誰もが立ち寄って本を読み、その本を購入でき、さらにコーヒーや食事も楽しめる「本喫茶」と、本に囲まれた空間で仕事ができ、様々なテーマのイベントをきっかけに新しい知識や仲間に出会える「仕事場」とを複合させた施設。1階の「本喫茶」店内には現行販売されている岩波書店主要出版物をご用意。日中は本が読めて買える喫茶店として、さらに夕方以降は本に囲まれながらゆっくりとお酒なども楽しめる場として営業する。また、本に囲まれた空間で集中して作業ができるワークラウンジと会議室、サービスオフィスといったコワーキングスペースを「仕事場」として提供。ワークラウンジでは、岩波書店の書籍に関するイベントのほか、著者を招いたトークイベント、ワークショップやスクール(連続講座)、読書会などを定期開催する。アドバイザーに「NUMABOOKS」代表、下北沢「本屋B&B」共同経営者であるブック・コーディネイターの内沼晋太郎を迎え、新しい知識や発見との出会い、新しい仲間との出会いを促し、これからの時代を生き抜くための気づき・個人の成長のきっかけを提供することを目指す。人口減少、高齢化、AI時代の到来など、社会や価値観の変化に伴い、社会を生き抜くための「継続的な学び」と、学び・働く「仲間やコミュニティ」の重要性が増すこの時代に、本を中心に人々が集い、これからを生きるための新しい知識や仲間に出会える“本と人との交流拠点”になりそうだ。【店舗情報】神保町ブックセンター with Iwanami Books住所:東京都千代田区神田神保町2丁目3-1 岩波書店アネックス1階・2階・3階施設構成:1階 喫茶店・書店・ワークラウンジ、2階 会議室、3階 サービスオフィス・パーソナルデスク
2018年03月26日