日本全土を熱狂させた劇場用映画『さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち』をモチーフに、その壮絶なる物語を、新たな解釈と装いで現代に甦らせる『宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち』。全七章で綴られる本作だが、いよいよ「第四章天命篇」が1月27日(土)より順次公開となる。主人公・古代進役の小野大輔は、第三章を「とにかく辛かった」とふり返る…一体、彼が体感した“辛さ”とは?そして、どう乗り越え第四章へ向かったのか――?小野大輔、古代進を演じて感じた“痛み”とは?第三章「純愛篇」では、古代が劇中、“多くの市民が乗った3艦のどれか1艦だけを助けてやる。選ばないと全員死ぬことになる”という悪魔のような選択を迫られる。「僕ら演者は役のことを知ろうとしますし、その情報を得たあとに自分の感情を乗せていきます。つまりその最初のアプローチには客観性が必要なのですが…。この展開には、自分がこの古代の状況に置かれたら、という主観的な考え方をせずにはいられなくなりました。そこで自分を投影し過ぎてしまうと古代進ではなく小野大輔になってしまうので、そこは役でありたいと考えるのですが。悩みましたね」。小野さん自身は「自分なら何も言えなくなってしまうんじゃないかと思う」と明かし、「あそこは本当に僕も苦しくて、精神的に自分を追い詰めた上で、本当だったら発せない、口がカラッカラになりながら、それでも言う。その感覚、痛みを感じながら演じていました」と当時の心境を語る。そして、古代は『選ばない』という選択を取る。「常識的な発想を飛び越えていますよね。人間の精神力ってそこまで行けるんだって。古代進という人はヒーローだと思います」「見方を変えればカッコ悪いですよね。『選ばない』という、だだをこねているわけですから。ただ、あそこで格好をつけない、あれを真っ向から言えるのが古代だと思います」と、役への憧れのような思いを口にした。本作のシリーズ構成を担当する福井晴敏は、製作発表会の頃から「試される愛を描こうと思っています」と明言。実際に、アフレコ現場では小野さんに「この第三章はずっと無理をさせます。ここは試練なので乗り越えてください」と話していたそう。「ですから、その後の雪へのプロポーズは、『ヤマト』をやっていて、古代をやっていて、本当の意味で報われた感じというのがありましたね。でも、これが第三章のタイミングということは、全然まだ終わりじゃないなっていう感じもしています」。そう、何と言っても物語はまだ続くのだ。「随分と試されましたし、ここから先もまた試されるんだろうなと覚悟しています」。艦隊戦、デスラー…熱い見どころ盛り沢山!第四章について、「ある意味ここからはヤマトの真骨頂になっていくんじゃないでしょうか」と期待感を煽る小野さん。「敵ともそうだし、自分ともそう。第四章では戦うというところに主軸が置かれているので、男臭くて熱いですね。掛け値なしに、艦隊戦はカッコイイですよ。あと空間騎兵隊が良い。昔から『ヤマト』を好きな方たちにも早く観てほしいです。是非その迫力を楽しんでいただきたいですね」。さらに、第三章ラストから登場した人気キャラクター・デスラーも、本作の見所だという。演じるのは、ベテラン声優の山寺宏一だ。「山寺さんが演じられるデスラーが、クールでミステリアスかつ情熱的でとても魅力的です。静かに燃え盛っている青い炎のような熱量を、そのお芝居から感じます。デスラーの声を聴いて、あらためて山寺さんは本当に素晴らしい演者さんだと感じました」。山寺さんは『2199』からの続投となるが、当時、人数が多かったためヤマト側とガミラス側で分かれて収録が行われたそうで、「そのときに『一緒にアフレコ出来たらいいね』という言葉をいただいていて、僕も『山寺さんと掛け合いしたいです』とお話ししていて。それがやっと実現した」と喜びもひとしおの様子。デスラーが青い炎なら、古代は「燃え盛る赤い炎」だと表現。「その違いは間違いなくあります。劇場へ観に来ていただければデスラーも愛に生きている人だと感じてもらえると思います。古代やヤマトだけでなくデスラーも『愛の戦士たち』の一人だと思います」。最後に第四章を楽しみにしている方へメッセージを寄せた。「いきなり第四章から観ると分からないこともあると思いますが、冒頭に『これまでのあらすじ』もありますので初心者の方もご安心ください!劇場で見ていただくのが一番いいなと思うスケールの大きさで描かれています。その大きな愛を感じていただければと思います」。(text:cinemacafe.net)
2018年01月25日美少女戦士セーラームーンと宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)がコラボレーション。セーラームーンで描かれた宇宙の世界を楽しむ企画展「美少女戦士セーラームーン×TeNQ企画展 Over the Sailor Moon~宇宙への招待~」が、2017年12月15日(金)から2018年4月15日(日)まで開催される。セーラー戦士たちや月と地球の密接な関係など、「美少女戦士セーラームーン」内の宇宙観をTeNQならではの視点で紹介。セーラースターライツやファッションドール「プーリップ」、アニメ映画『劇場版 美少女戦士セーラームーンS』の原作として書き下ろされた作品などを展示する。会場には、「セーラームーンぬりえミュージアム」 も設けられ、入館時に渡される限定ぬりえを好きな色で彩ったり、想いを書いたり…と来場者が参加型で楽しめる企画も。限定ぬりえを完成させ、撮影し、ハッシュタグを付けてSNSに投稿すると、抽選でオリジナルグッズがプレゼントされる。【イベント詳細】「美少女戦士セーラームーン×TeNQ企画展 Over the Sailor Moon~宇宙への招待~」開催期間:2017年12月15日(金)~2018年4月15日(日)会場:宇宙ミュージアムTeNQ内企画展示室住所:東京都文京区後楽1丁目3-61 東京ドームシティ 黄色いビル6階料金:TeNQ入館料に含む一般 1,800円、大学 / 高校生 / 専門学校生 1,500円、中学 / 小学生 / 未就学児※4才以上 1,200円、シニア※65才以上 1,200円※前売りは200円引き。■グッズ付き前売り券・スペースフード(ホワイトチョコ)付き一般 2,300円、ほか(前売り料金+700円)発売日:2017年11月1日(水) 0:00~・宙ジュエリー(ネオ・クイーン・セレニティ)付き 一般 4,600円、ほか(前売り料金+3,000円)発売日:12月1日(金) 0:00~※グッズは、入館当日TeNQにて引換。※日付指定券または期間指定の前売り券となる。※混雑時の入館は、指定前売券持参者が優先入場。■ぬりえキャンペーン投稿期間:2017年12月15日(金)11:00~2018年4月15日(日)23:59賞品:セーラームーン賞/セーラームーン柄の宇宙食&宙ジュエリーセット(2名)、セレニティ賞/セレニティ柄の宇宙食&宙ジュエリーセット(2名)、セーラームーン×TeNQ企画展特別賞/企画展オリジナル缶バッジ全14種セット(3名)、TeNQ賞/TeNQ宇宙ストアグッズ詰め合わせ(3名)【問い合わせ先】宇宙ミュージアムTeNQTEL:03-3814-0109©Naoko Takeuchi©武内直子・PNP・東映アニメーション
2017年10月28日大人気コミック「宇宙兄弟」の作者・小山宙哉が脚本を手がけたプラネタリウム作品、「Space Dreamers ~宇宙兄弟 南波六太がやってきた!~」が、コニカミノルタプラネタリウム“満天”に登場します。宇宙に関するさまざまな疑問に、ムッタが宇宙飛行士の視点で答えてくれるオリジナルストーリーに、期待が高まります。さあ、宇宙の話をしよう。このプラネタリウム作品は、シリーズ累計1,900万部を突破した大人気コミック「宇宙兄弟」の作者・小山宙哉が脚本を手がけたオリジナル。小山さんが手がけているとあって、原作には描かれていない“裏設定”も登場するとのこと。ファンには嬉しい企画ですね。宇宙への興味をかきたてる内容と軽快なストーリー展開は、夏休みに家族で楽しむのにもぴったりです。星空と未来に思いを馳せる、贅沢な時間をすごせます。●寝転んで楽しめる人気のシート“満天”には一般シートのほかに、寝転んで鑑賞できる「芝シート」や「雲シート」があります。まるでムッタとヒビトのように、仲良く寝転んで星空を見あげるのも楽しいですよ。●ストーリームッタが宇宙飛行士として月に向かう少し前――。月を眺めて物思いにふけるムッタのは、いつも聞いているラジオ番組「モーニングレイディオ」から公開収録の出演依頼を受け取りました。その依頼を快く引き受けたムッタ。公開収録に集まった人々の「どこからが宇宙なの?」「宇宙人はいるの?」といった素朴な疑問に、宇宙飛行士ならではの視点で答えます。※本編の前に夏の星空案内が上映されます。施設・作品詳細名称:コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City所在地:東京都豊島区東池袋3-1-3営業日:不定休電話:03-3989-3546公式サイト:作品名:Space Dreamers ~宇宙兄弟 南波六太がやってきた!~上映期間:2017年7月22日(土)~8月31日(木)上映時間:約40分 10時の回(本編上映前に夏の星座案内を上映)
2017年07月04日漫画「宇宙兄弟」を題材にしたプラネタリウム作品が、コニカミノルタプラネタリウム“満天”に登場。「Space Dreamers 〜宇宙兄弟 南波六太がやってきた!〜」と題し、2017年7月22日(土)より上映を開始する。原作者の小山宙哉が脚本を手掛けた本作は、宇宙への探究心をくすぐる内容と軽快なストーリーで、家族揃って楽しめる、未来への夢と希望あふれる作品となっている。また、原作にはまだ出ていない“裏設定”も登場するとのことなので、その点にも是非注目して鑑賞ほしい。“満天”では「一般シート」の他に、寝転んだままプラネタリウムを鑑賞できる「芝シート」、「雲シート」が人気。「宇宙兄弟」の二人のように、大切な人と並んで寝転んで、星空と未来に思いを馳せる贅沢な時間を過ごしてみてはいかがだろう。■ストーリームッタが宇宙飛行士として月へ向かう、少し前―――。月を眺めながら物思いにふけるムッタの元に、いつも聞いているラジオ番組「モーニングレディオ」から、なんと公開収録の依頼が。ISSとの中継コーナーではせりかとも話せるとあって、快くその依頼を引き受けたムッタを待っていたのは、かなり見覚えのある顔をした、自称“DJパープル”。公開収録に集まった人々の「どこからが宇宙なの?」「宇宙人はいるの?」といった宇宙に関する素朴な疑問に、ムッタが宇宙飛行士ならではの視点で答えてくれる。【開催概要】「Space Dreamers 〜宇宙兄弟 南波六太がやってきた!〜」上映期間:2017年7月22日(土)〜2017年8月31日(木)上映時間:約40分 10時の回(本編上映前に夏の星座案内を上映)出演:南波六太(CV 平田広明)、伊東せりか(CV 沢城みゆき)原作:小山宙哉「宇宙兄弟」(講談社『モーニング』連載)©小山宙哉/講談社場所:コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City住所:東京都豊島区東池袋3-1-3 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル屋上
2017年07月02日宇宙をテーマにした野外音楽フェスティバル「宇宙の森フェス」が、北海道・大樹町にて2017年9月9日(土)に開催される。大樹町は、北海道・十勝の南に位置する町で、約30年間宇宙のまちづくりを進めている。過去には、JAXAの航空宇宙実験や民間企業のロケット開発も行われていた。そんな”宇宙の町”で行われる野外音楽フェスティバル「宇宙の森フェス」は、音楽だけではなく、宇宙に関わる様々なコンテンツが楽しめる。ロケット実験をVR体験できるブースや、光と音で宇宙を表現する「宇宙の森Specialライティングパフォーマンス」など。また、地元食材を楽しめる飲食店やこだわりの雑貨を販売する「森のマーケット」も展開される。当日は、サニーデイ・サービスのボーカリスト/ギタリスト曽我部恵一やカジヒデキ、大樹町出身のKeishi Tanakaなど全8組の出演を予定。森の中にレジャーシートを敷いて、心地良い音楽を聴きながらお昼寝をしたり、美味しい食事を楽しんだり、ステージの前でアーティストと一緒に盛り上がる…など、音楽好きだけでなく多くの人が楽しめるイベントとなる。【イベント詳細】宇宙の森フェス開催日時:2017年9月9日(土) OPEN 10:00、LIVE 11:00~21:00会場:北海道大樹町カムイコタン公園キャンプ場住所:北海道広尾郡大樹町字尾田217-3チケット:前売券 4,000円(5月下旬販売予定)、当日券 5,000円※中学生以下無料※高校生ドリンクチケットサービスありチケット取扱い場所:チケットぴあ/e+(イープラス)/Peatix/帯広 藤丸百貨店/帯広市民文化ホール/HOTEL NUPKA/道の駅 コスモール大樹※5月下旬に販売開始予定
2017年05月14日コーチ(COACH)の2017年プレフォールコレクションから、SPACE(宇宙)にインスパイアされた、メンズ・ウィメンズ向けカプセルコレクション「コーチ スペース コレクション(COACH SPACE COLLECTION)」が2017年5月10日(水)より登場する。ニューヨークの多彩な個性と西海岸の気負いのないクールさを融合させた、2017年プレフォールコレクション。そこから誕生する「コーチ スペース コレクション」は、宇宙探査、宇宙船、惑星などレトロなグラフィックがモチーフだ。アイコンキャラクターである恐竜のRexyは宇宙服を纏って、まるで宇宙飛行士のような風貌に。土星やNASAのグラフィック、ロケットなどは、刺繍パッチやエンボスなどで表現されている。それらのカラフルなモチーフを配したバッグ「Saddle」「Dinky」のほか、セーターやTシャツ、バッグチャームなども展開される。また、「コーチ スペース コレクション」の発売を記念して、5月17日(水)から23日(火)まで、大阪・阪急うめだ本店に期間限定ストアがオープン。期間中は、限定バッグが発売されるほか、50,000円+税以上購入するとロケットのハングタグがプレゼントされる企画も開催される。【アイテム詳細】「コーチ スペース コレクション」発売日:2017年5月10日(水)より順次限定発売取扱店舗:コーチ表参道ほか<アイテム例>・スペース パッチ Saddle 23 78,000円+税・エンボス スペース Rexy Dinky 60,000円+税・ユニセックス バックパック 120,000円+税・スペース インターシャ セーター 100,000円+税・スペースシャトル レザー ピン 9,000円+税・レインボー ロケット バッグチャーム 16,000円+税■期間限定ストア場所:阪急うめだ本店 1階コトコトステージ 11住所:大阪府大阪市北区角田町8-7【問い合わせ先】コーチ・カスタマーサービス・ジャパンTEL:0120-556-750
2017年05月13日宇宙を楽しむエンタテインメントミュージアム「宇宙を感動する」をコンセプトに、宇宙を見下ろしているような臨場感が楽しめる新感覚円形シアターや、太陽系に関する最新研究の様子が垣間見れるリサーチセンターなど、大人でも、むしろ大人だからこそ楽しめるエンタテイメントミュージアム、TeNQ(テンキュー)。サイエンスや宇宙について詳しい人でも、なんとなく感覚的に宇宙に興味がある人でも楽しめる、TeNQの心躍るコンテンツをご紹介します。臨場感にドキドキ!宇宙を見下ろす新感覚円形シアターシアター宙(ソラ)まるで宇宙船の窓から見下ろしているかのような新感覚円形シアター、「シアター宙(ソラ)」。プラネタリウムのように見上げるのではなく、囲み、見下ろして覗き込むことで、浮遊感や臨場感を感じられます。4K超の高解像度映像は、色鮮やかで立体感があり、きらめく星空やエネルギーに満ちた銀河系、宇宙から眺める地球が恐ろしくも美しく映し出されます。太陽系に関する最新研究の様子が垣間見れる!リサーチセンター東京大学総合研究博物館との連携により開設された、太陽系博物学寄附研究部門の研究室分室、「リサーチセンター」。サイエンスエリア内にある、その研究室はガラス窓から覗きこむことができ、実際に研究者がリアルタイムに研究している様子を垣間見ることができます。ロボティックボールを指で操縦して、ロケット搭乗!アストロボールスマートフォンやタブレットで操縦できるロボティックボール「Sphero(スフィロ)」が体験できる、「アストロボール」。この球体状の見た目が惑星を連想させる「スフィロ」を、感覚的にタッチ画面を操縦しながら、制限時間内にゴールを目指します。5パターンのコースはどれも難しく、ゴールできたときの達成感はたまりません!日々困難や悲しいこと、つらいことにぶち当たっていると、余裕が無くなってきて、目の前が見えなくなってくることはありませんか?そんなとき、気持ちをチャージして、大きな視野を持ち直すのに、この宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)の空間は一役買ってくれるかも知れません。取材・文/中野さゆみスポット情報スポット名:宇宙ミュージアム TeNQ(テンキュー)住所:東京都文京区後楽1丁目3番61号黄色いビル6階電話番号:03-3814-0109
2017年04月24日好奇心をくすぐられる仕掛けや体験に心奪われる! 宇宙ミュージアムTeNQ東京ドームシティ6階にある宇宙ミュージアム TeNQ。「宇宙を感動する」をコンセプトに、プロジェクションマッピングや、遊び心あふれるアートなど、様々な視点から宇宙を楽しめるコンテンツが揃っています。大人だからこそより楽しめるその空間の魅力に迫ります。デジタルコンテンツで宇宙の世界のはじまりエントランスから、徹底した空間作りが始まっています。UFOのようなかたちの照明、トイレの標識まで宇宙服仕様、まるで空港のようなチケットカウンターまで、訪れる人を非日常感漂う宇宙の世界へ誘います。エントランスから入場ゲートを通り、薄暗く不思議な音がする「トンネル0(ゼロ)」を通り抜けると、全幅約20m、全高4.5mの大きな空間でプロジェクションマッピングを楽しめる「はじまりの部屋」が。無数のキューブ状の凹凸を活かし、古代から現代までの宇宙観が演出されています。プロジェクションマッピングで高揚感が冷めやらぬまま続く「シアター宙(ソラ)」は、宇宙船から宇宙空間を見下ろしているかのような新感覚の円形シアター。プラネタリウムのように見上げるのではなく、ぐるりと囲んで覗き込むことで、浮遊感や臨場感を感じられます。4K超の高解像度映像は、色鮮やかで立体感があり、きらめく星空やエネルギーに満ちた銀河系、宇宙から眺める地球が美しく映し出されます。「サイエンスエリア」には、東京大学総合研究博物館との連携により開設された太陽系博物学寄付研究部門の研究室分室・リサーチセンターが入っています。ガラス窓を覗きこむと、実際の研究者がリアルタイムに研究している様子を垣間見ることができます。遊びあるコンテンツで宇宙を楽しく体験!「イマジネーションエリア」では、球体ロボットを操作してロケットを発射させるゲーム「アストロボール」や、地面に映し出される質問に足で答える宇宙自分診断、謎解きのミッションラリーQなど、参加型のコンテンツが盛りだくさん。精力的にコンテンツに参加して体と頭を動かすのも良し、眺めルームでお洒落なベンチやソファに腰かけて、ぼんやり物思いにふけるのも良し!あなたにとって、宇宙とはなんでしょうか? ここに来たら、その答えのヒントが見つかるかも知れません。取材・文/中野さゆみスポット情報スポット名:宇宙ミュージアム TeNQ(テンキュー)住所:東京都文京区後楽1丁目3番61号黄色いビル6階電話番号:03-3814-0109
2017年04月19日宇宙でたった2人きりとなった男女の“壮絶な愛と運命”を描くラブストーリー『パッセンジャー』。このほど、クリス・プラットが挑んだ宇宙空間シーンの撮影裏が分かる特別映像が解禁となった。本作では、冬眠装置で眠る5,000人を乗せ、新たな移住地を目指し地球を後にした豪華宇宙船アヴァロン号が舞台。ほかの乗客より90年も早く目覚めてしまった“宇宙でたった2人きり”という男女の壮絶なラブロマンスに注目が集まるなか、もう1つの見どころとなるのが、果てしない宇宙空間の映像だ。今回解禁となったメイキング映像では、クリス演じる主人公ジムの、圧倒的な宇宙遊泳シーンを生み出した過酷すぎる撮影風景が収められている。映像の冒頭では、LEDパネルで四方を囲まれた空間にポツンと台が1つ。この不思議な装置こそ“これまでのSF映画では観たことがない”スペクタクルシーンの鍵となった秘密装置“ライトボックス”だ。周囲のパネルに銀河系の光景が映り、方向感覚が失われるほどグルグル回る、その様子は、画面を通して観ても“宇宙酔い”しそうに。宇宙服を身につけたクリスは、「俺が遅刻してきたから、拷問されるのかも」といつもの調子で冗談交じりに語るも、続く映像では、まさにその言葉通りの過酷な撮影が始まり、思わず絶句する姿が…。この撮影装置を“本作最大のチャレンジ”だったと語るのは、本作ほか、『ワイルド・スピード EURO MISSION』『アメイジング・スパイダーマン2』などの話題作でVFXスーパーバイザーを務めたエリック・ノードビー。「宇宙遊泳の目が回るような感覚を観客にも共有してほしいと考えた」と語り、まるで宇宙に吸い込まれてしまいそうになる、圧倒的な没入感を目指したことを明かしている。そんな彼の技術と、キャストたちの熱演によって誕生したスペクタクルシーンは圧巻。クリスも「宇宙空間の撮影は本当に大変だった。でも出来上がった映像がすごく美しくて、苦労の甲斐があったんだ」と、その映像美には大興奮したという。一方で、監督のモルテン・ティルドゥムは、本作のスペクタクルシーンを“あくまでもサポート役”だと意外な事実を明かす。「この作品はSFがメインではなく、キャラクターが主体の映画なんだ。大がかりな演出もたくさんあるし、驚くようなスペクタクルシーンもある。でも作品の原動力はキャラクターたちであり、2人の人間ドラマなんだ」と、あくまでも宇宙空間演出は、クリス演じるジムとジェニファー・ローレンス演じるオーロラのロマンスを引き立たせるものだと話している。秘密装置“ライトボックス”によって誕生した圧巻のスペクタクルシーン、さらに、それによっていっそう際立つ2人の極限状態での愛は、いったいどんな結末を迎えるのだろうか。『パッセンジャー』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パッセンジャー 2017年3月24日より全国にて公開
2017年03月24日『映画クレヨンしんちゃん』25周年記念作品として、来年4月に公開される『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』。この度、しんのすけと、謎の宇宙人“シリリ”がシリ合ったティザービジュアルが解禁された。ある日、野原家に宇宙人がやってきた!その名は“シリリ”。シリリの謎のビームにより、ひろしとみさえは25歳若返り子どもの姿に!大人に戻るためには、日本のどこかにいるシリリの父親のもとに行かなければならないという…。子ども野原一家はシリリをしんのすけのオシリに隠し父親を捜しに日本縦断の旅へ出る!しんのすけ――オシリ、封印!!果たして野原一家はもとの姿に戻れるのか――!?監督・脚本を手掛けるのは、シリーズ23作目『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 ~サボテン大襲撃~』で興行収入22. 9億円を突破、シリーズ最高興収を記録した橋本昌和。本作は、ある日やってきた新キャラクター宇宙人シリリと、宇宙規模のおバカしんのすけが劇中で大暴れするストーリー。シリリの声を務めるのは人気声優・沢城みゆきだ。今回到着したのは、しんのすけとシリリが出会ったシーンが描かれているティザービジュアル。「その夜ふたりはシリあった。」という、“しんのすけのシリ封印”、“シリリ”、“おシリ合い”をかけた、しんちゃんらしい秀逸なコピーが印象的な一枚となっている。『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』は4月15日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2016年12月09日産後ケアセンターは、産後の身体をゆっくり休めながら、ママとちゃんがリラックスして過ごせるように工夫されています。今回は、産後ケアセンターについての情報をご紹介します。産後ケアセンターって?産後ケアセンターは、出産後の育児支援を大きな目的として、ママと赤ちゃんが一緒に過ごせるように配慮されている宿泊型ケア施設です。基本的に全て個室となっており、リラックスした時間を過ごすことができるようになっており、パパや他のご家族も一緒に宿泊できるようになっています。産後ケアセンターでは、看護師や助産師が中心となってケアリストや心理士も在籍していて、24時間体制で産後のケアにあたってくれます。センターではさまざまなプログラムがあり、産後ママの回復を目的としたケアを行っています。例えば、骨盤ケアやヨガといった身体の歪みを調整するプログラムや、アロママッサージなどでリラックスしながら調子を整えることを目指す産後ケアがあります。産後ケアとはそもそも何なのか産後ケアと言われてもいまいちピンと来ない方もいらっしゃると思います。ここでは、ケア内容や目的、活動を紹介します。産後ケアシステムと継続ケア日本産後協会では、産後ケアシステムと呼ばれる独自のシステムがあります。これは、ケアの対象であるママを「母親」ではなく「ひとりの女性」として扱うことからスタートしています。産前と産後で、女性の心や身体には大きな負荷がかかると言われています。出産は女性にとって大きな人生の節目です。そんな不安定な時期だからこそ、寄り添って専門的な知識や経験を持って支えることでサポートするのが産後ケアシステムです。産後ケアリストとは産後ケアリストは、産後ケアセンターにおいてアドバイザーやサポーターといった立場からケアを行っている専門のケアリストです。産前産後のケアだけでなく、その後の子育てや育児に関する長期的なアドバイスも行います。実際に出産や育児をしたことがある方が資格を取得する場合が多く、経験を活かしてケアを行ってくれるため、産後ケアセンターにおいて欠かせない存在になっています。主に産後のママの身体の不調や育児に関する悩みなどの解決を行っていて、寝付きが悪い赤ちゃんや、育児生活に疲れて悩んでいる方のサポートも行っています。産後ケアセンターを利用するときに注意したいこと産後ケアセンターの利用を考えている方には、注意しておきたいポイントがいくつかあります。まず産後ケアセンターは保険適用外になるということ。サポート内容や各センターによって金額が異なることが多いので、事前に近くのセンターをチェックしておきましょう。人気が高く、予約が必要なセンターも多いので、妊娠中から下調べをしておくと良いでしょう。また、産後ケアセンターは宿泊以外でも利用できる施設も多く、デイサービスのような形で、子育てに不安がある場合や気になることがあれば通って利用することもできます。産後ケアも病院で行っていることがありますが、こうしたケアがない場合に利用するとよいでしょう。産後ケアセンターで賢くケア&育児!今回は産後ケアセンターについてご紹介しました。出産の後の産褥期と呼ばれる時期に利用しているママが殆どで、初めてのお産で不安な場合や、育児に自信がなく、誰かに相談して頑張りたいと考えているママに人気です。核家族化や高齢出産が増えている日本では、こうしたサービスを行っている施設の需要が増え続けており、全国的に施設数が増加傾向にあります。ママ一人で無理をし過ぎずに、こうしたサービスを利用するのも手です。
2016年11月28日宇宙をめぐる約200点の展示と幻想的な空間六本木ヒルズの森美術館で、2016年7月30日から2017年1月9日まで開催されている「宇宙と芸術展」。古代から残された天文学資料から、現代の最新技術を駆使した現代アートまで、宇宙にまつわる約200点の展示物が公開されています。展示は4つのSECTION、「人は宇宙をどう見てきたか?」「宇宙という時空間」「新しい生命観―宇宙人はいるのか?」「宇宙旅行と人間の未来」に分かれ、未来に向けて新たな宇宙観、そして人間観を示します。SECTION 1「人は宇宙をどう見てきたか?」展示のスタートは、SECTION 1「人は宇宙をどう見てきたか?」から。南北朝時代と室町時代に日本で描かれた宇宙を表す両界曼荼羅や星曼荼羅をはじめ、古来アジアでは宇宙がどのように捉えられてきたか探ります。SECTION 2「宇宙という時空間」ビョーン・ダーレム《ブラックホール(M-領域)》2008年SECTION 2「宇宙という時空間」は、宇宙空間の不思議を紐解きながら、時空の認識が変わるターニングポイントとなった天体観測技術などを紹介。さらに、現代美術を牽引する作家たちが、ブラックホールや銀河系などを、写真からインスタレーションまでさまざまな手法を用いた作品で表現します。コンラッド・ショウクロス《タイムピース》2013年SECTION 3「新しい生命観-宇宙人はいるのか?」SECTION 3「新しい生命観-宇宙人はいるのか?」では、隕石・化石などの展示から人類が想像してきた宇宙人像、さらには未来の人類の進化した姿まで一挙に紹介。パトリシア・ピッチニーニ《ザ・ルーキー》2015年イラストレーターとして世界で評価されている空山基氏が手掛ける、メタリックに輝く女性型ロボット「セクシーロボット」も見どころです。空山 基《セクシーロボット》2016年SECTION 4「宇宙旅行と人間の未来」最後のパートを締めくくるのは、SECTION 4「宇宙旅行と人間の未来」。JAXAのプロジェクトの紹介や、火星での仮想住居「マーズ・アイス・ハウス」の模型、宇宙開発の最前線、スペースシャトル「チャレンジャー号」の模型「ザ・クローラー」といった作品から、これからの宇宙時代の未来をうかがい知ることができます。トム・サックス《ザ・クローラー》2003年ほかにも、まるで宇宙遊泳のような浮遊感を体感できるインタラクティブなインスタレーション「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく - Light in Space」も見逃せません。チームラボ 《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく - Light in Space》2016年東京の中心から宇宙の神秘を探る旅に出かけてみてはいかがでしょう?取材・文/末吉陽子イベント情報イベント名:森美術館「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」催行期間:2016年07月30日 〜 2017年01月09日住所:森美術館/東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階電話番号:03-5777-8600
2016年10月14日「TeNQ×ウルトラセブン企画展 ウルトラアイからみた宇宙」が、東京ドームシティの宇宙ミュージアム TeNQにて、2016年11月10日(木)から2017年3月5日(日)まで開催される。最先端の技術を駆使し、圧倒的な宇宙空間を体感できるTeNQ。本展では、「ウルトラセブン」とコラボレーションし、TeNQの高度に演出された宇宙を舞台に、ウルトラセブンが地球に来訪する以前のストーリーを展開する。ウルトラセブンが地球を守るきっかけとなった原点を知ることができる。展示は、ウルトラセブンが地球を守るきっかけとなった「遊星間侵略戦争」を再現。地球を破壊しようと企む宇宙人とウルトラセブンの戦いが、どのように繰り広げられたかを宇宙マップで説明する。さらに会場では、高さ2mのアイスラッガーやウルトラセブンの衣装の展示、また地球を狙う宇宙人の名言集なども公開される。さらに、ユニークな仕掛けも。ウルトラセブンの変身アイテム「ウルトラアイ」を通して映像を見ると、見えていなかった宇宙人達が現れ、まるで自分も変身しているような経験を楽しめる。ウルトラセブンの世界を、迫力満点の宇宙空間のなかで体感し、学ぶことができるこの機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろう。【開催概要】TeNQ×ウルトラセブン企画展 ウルトラアイからみた宇宙期間:2016年11月10日(木)~2017年3月5日(日)会場:TeNQ内 企画展示室住所:東京都文京区後楽1-3-61 東京ドームシティ 黄色いビル営業時間:平日 11:00~21:00 / 土日祝・特定日 10:00~21:00 (最終入館20:00)※12月20日(火)は整備休館※特定日は12月26日(月)~2017年1月4日(水)、12月31日(土)~2017年1月4日(水)は20:00まで (最終入館 20:00)入館料:一般 1,800円 / 学生 1,500円 / 4歳~中学生 1,200円 / シニア(65歳以上) 1,200円 ※前売200円引き(公式サイトからのオンライン、またはセブンチケットにて前日迄に購入) ※チケットは日時指定制、4歳未満の入館不可 ※観覧料はTeNQ入館料に含む 【問い合わせ先】宇宙ミュージアムTeNQTEL:03-3814-0109
2016年10月03日今年の春にオープンした銀座の新名所・東急プラザ銀座の一角を占める「METoA Ginza(メトア ギンザ)」で、「Space in Ginza-銀座の中の宇宙」が開催中です。期間は2016年9月下旬まで。最新のテクノロジーとアートがコラボした、宇宙がテーマの作品が多数展示中です。さらに64面液晶マルチディスプレイ「METoA VISION」では、神秘的で雄大な宇宙の世界が楽しめます。この夏、銀座に壮大な宇宙空間が!「Space in Ginza―銀座の中の宇宙」開催中東京・銀座にある三菱電機プロデュースのイベントスクエア「メトア ギンザ」で、宇宙の魅力を体感できるイベント「Space in Ginza―銀座の中の宇宙」が2016年7月9日にスタートしました。三菱電機グループの最新テクノロジーと今話題のクリエイターとのコラボレーションによるアート作品や、標準衛星プラットフォーム「DS2000」の大型1/2模型、人工衛星の縮小模型、NASA船外活動宇宙服などが展示されています。また、ISSに滞在中のJAXA大西宇宙飛行士と子どもたちが、リアルタイムで交信するイベントも行われる予定です。展示の見どころをご紹介!●1F METoA1●宇宙服×レーザー光によるライティングアート!「BLUE ORBITS」太陽系の惑星軌道や星々の輝きをイメージさせるライティングインスタレーション「BLUE ORBITS」。特殊なフィルムで処理された透明な円盤をレーザーライトが通過することで、空中に輝く光点と軌道をダイナミックに映し出します。●1日20食限定!宇宙とコラボしたスイーツが登場カフェ&レストラン「Me's CAFE & KITCHEN」には、期間中1日20食限定で特別スイーツセットが登場しています。メインのスイーツは土星のようなガトーショコラがベースで、夏にぴったりのマンゴーアイスをトッピング。銀河や月を連想させる粒々のソースで壮大な宇宙を表現した一品です。バリスタが1杯1杯丁寧にアートを施すスペースモカとセットで楽しめます。●2F METoA2●METoA VISION×映像クリエイターによるコラボレーション2階は横幅19.4m、高さ2.7mの三菱電機の64面液晶マルチディスプレイが映像の舞台となる「METoA VISION」です。圧倒的なスケールの中、宇宙空間に包み込まれたかのような体感が楽しめます。気鋭の日本人映像クリエイター集団が創り出す、今までに見たことない美しい宇宙と出会えますよ。そのほかにも、宇宙事業を支える標準衛星プラットフォーム「DS2000」の大型1/2模型の展示や、宇宙事業紹介映像が展示されています。●3F METoA3●「今、ここにいるよ。/ I am here」3階には、親しみと感動を届けてくれる来場者参加型のインスタレーションが展示されています。高度約4万㎞の上空から自分のいる場所を精緻に測れる準天頂衛星の精度を、美しく可視化します。銀座の雑踏をイメージしており、その中に迷い込んだ何かが存在しているといった作品です。●「HYPERSPACE」こうのとり×アーティストの不思議なコラボレーション三菱電機の宇宙開発技術の高さを世界に知らしめた、国際宇宙ステーション補給機「こうのとり」。鏡のボックスに置くことで「こうのとり」の無限の航跡が反射し、動きと奥行きの幻想世界が広がるアート作品が登場します。ほかにも、「宇宙飛行士たちの生活」や「国際宇宙ステーション(ISS)から見える地球の姿」を、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、アメリカ航空宇宙局(NASA)の協力のもと展示。宇宙での食事や睡眠のとり方、宇宙から見える美しい地球の姿を鑑賞できます。宇宙とリアルタイムで交信できるキッズ用イベントが開催!開催期間中には、小中学生を対象とした特別イベントも行われます。2016年8月19日(金)には、今年打ち上げが予定されている気象衛星「ひまわり9号」について楽しく学べるイベントを実施。2016年8月30日(火)には、ISS滞在中の大西卓哉宇宙飛行士とのリアルタイム交信イベントが開催予定です。夏休みの自由研究や思い出作りにもぴったりですよ。詳しくは公式サイトでチェックしてみてください。イベント詳細名称:Space in Ginza─銀座の中の宇宙場所:METoA Ginza1F~3F住所:東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザ銀座内開催期間:2016年7月9日(土)~9月下旬(予定)時間:11:00~21:00 ※1F「Me’s CAFE & KITCHEN at METoA Ginza」は23:00まで営業料金:無料公式サイト:
2016年08月16日写真提供:高島屋広報・IR室日本を代表する老舗百貨店「高島屋」がメインで入居する大型ショッピングセンター「サイゴンセンター」が2016年7月30日(土)にホーチミンにオープンした。 ホーチミン初の百貨店×ショッピングセンターサイゴンセンターは、高島屋グループが手掛けた百貨店を核テナントとした、本格的ワンストップショッピングセンターで、約210ブランド擁する「ホーチミン髙島屋」と145店舗の専門店が入居している。一階の専門店ゾーンでは、「Carolina Herrera」や「Stuart Weitzman」「Dsquared2」などベトナム初進出、「MOSCHINO」や「KENZO」などホーチミン初進出となるハイファッションブランドの店舗を展開。百貨店ゾーンでは、ベトナムで人気の日本の化粧品をはじめとした、カウンセリング販売を行う化粧品売場や、ファッションブランドが入居し、日本の百貨店と同様の上質で洗練された空間が広がる。最上階、5階は「世界の食文化と新しいベトナムの食文化を発信するフロア」をテーマに、和食、中華、イタリアン、タイ料理をはじめ、世界の味が楽しめるレストランフロア。寿司やラーメン、お好み焼きなどを味わうことのできるフードコートも設けられている。地下二階では、日本の百貨店が誇る人気ゾーン「デパ地下」を展開。百貨店ゾーンでは、源吉兆庵、ROYCE’、ユーハイムといった日本のデパ地下でも人気の高いブランドが並ぶほか、ラーメンや甘味などのイートインコーナーも開設。専門店ゾーンには、ベトナムの高級スーパー「Annam Gourmet」もお目見えした。 最注目のロケーション!サイゴンセンターは、ホーチミン中心街のレロイ通りに面し、将来的に地下鉄4路線が乗り入れ市内最大のターミナルになるベンタイン総合駅(※現在工事中)に近い最注目のエリア。 尚、高島屋グループは、ASEAN 諸国を中心に海外での事業展開を進めていて、ホーチミンの出店は、シンガポール、中国(上海)に次ぐ3ヵ国目。2017年度にはタイの首都バンコクにも出店を予定している。
2016年08月05日©ASEAN-Japan Centreバンコクの巨大ショッピングセンターとしてガイドブックには必ず載っているマーブンクロンセンター、略してMBK!とても大きいので全部見て回るには一日がかりです。でも、多くの旅行者はスケジュールの都合上そこまで時間を割けないことがほとんどでは無いでしょうか?そこで今回は、短い時間でも効率的に回れるMBKの歩き方についてお伝えしたいと思います。 まずはフェアトレードの雑貨店「ロフティーバンブー」へ著者撮影まずは数あるMBK内のテナントのうち、私のイチオシのお店を紹介しましょう。2階にあるアジアン雑貨のお店「ロフティーバンブー」です。こちらの特徴は、商品を生産者の労働に見合った適正価格で販売するフェアトレードのお店であること。デザインも品質も、そこらの屋台のものとは一味も二味も違います。著者撮影それに何よりフェアトレード商品を購入することで、タイの生産者の方々に貢献できるのが素晴らしいですよね。ぜひMBKにお越しの際にはロフティーバンブーに寄ってみてください。MBK店の他にカオサン店、プロンポン店の3店舗があります。著者撮影ロフティーバンブーMBK店営業時間: 10:30 ~ 20:00TEL: +66 (0)2-611-7121HP: www.loftybamboo.com お土産探しは6階の雑貨と衣料品フロアで著者撮影巨大ショッピングセンターMBKは7階建てで、一つのフロアが非常に広いのが特徴です。フロアの構成を簡単に解説すると、次のとおりになります。1階ファッション、軽食、スーパーマーケット2階ファッション3階ファッション4階携帯電話5階家具、カメラ6階ファッション、土産物、フードコート7階映画館、ボーリング、レストラン広いMBKを効率的に回るためには、ある程度狙いを絞った方がいいでしょう。私のオススメは6階からスタートすること。リーズナブルな衣類に加えて、お土産としても重宝しそうな雑貨がわんさかあります。例えば、タイらしい柄のTシャツやパンツ。著者撮影ただし、写真右にある通称「タイパンツ」と呼ばれるパンツは、バンコクで着用すると「私は観光客です」と宣言しているようなものなので防犯上おすすめしません。 タイの伝統的なセラドン焼きなどの食器類著者撮影 トゥクトゥクをかたどった置物著者撮影 タイ式ボクシング、ムエタイのパンツやグローブ著者撮影などなど、色んなものがところ狭しと並んでおります。値札が付いていない場合はお店の人と値段交渉になります。勇気を出して値下げ交渉にもチャレンジしてみましょう。 4階のモバイルフロアでスマホケース探し著者撮影MBKの中で最も特徴的なフロアが4階のモバイル関連コーナーです。ぜひこのフロアも覗いてみてください。ここには、携帯本体の販売、修理、関連用品の販売まで携帯電話にまつわる全てが集まっています。ずらりとモバイル関連店が並ぶ様子は壮観です。もちろんスマホケースもたくさんありますので、この機会にお好みのケースを購入してみるのもいいかも。 タイの甘いお菓子とコーヒーで休憩著者撮影ここまで来ると大分お疲れになっている頃かと思います。そんな時は甘いモノを食べて糖分補給といきましょう!4階のエスカレーター付近にはこんなお菓子が売っていました。カノムブアンというお菓子(1個10バーツ:約29円)です。パリパリの皮の上に卵で作った甘いペーストが乗っています。甘い中にもちょっとした塩気があって美味しいですよ。著者撮影4階にはカフェもあるので、こちらでコーヒーを一杯、というのもよろしいかと。 ご飯を食べるなら巨大フードコートもあります著者撮影MBKでご飯を食べるなら6階のフードコートに行ってみましょう。タイ料理を始め、色んな料理が安価に食べられます。100バーツ(約290円)もあれば十分に楽しめますよ。 著者撮影タイのおやつ屋台はいつ見てもカラフルでワクワクしちゃいます。マンゴーともち米がセットになったデザート、カオニャオマムアンもこちらで食べられます。 以上、バンコクの巨大ショッピングセンターMBKの歩き方についてでした。デパートとも市場ともつかず、雑多でタイらしさ満点のMBKをぜひ体感してみてください。 ※日本円表示は1バーツ≒2.9円(2016年7月現在)で計算
2016年07月14日「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」が、2016年7月30日から2017年1月9日まで、東京・六本木の森美術館で開催される。本展では、歴史的な天文学資料、現代アーティストによる芸術作品、宇宙開発の最前線に至るまで、古今東西の宇宙に関する多様な出展物約200点を一挙公開。「人は宇宙をどう見てきたか?」「宇宙という時空間」「新しい生命観―宇宙人はいるのか?」「宇宙旅行と人間の未来」という4つのセクションを通して、未来に向かっての新たな宇宙観、人間観を提示することを試みる。「人は宇宙をどう見てきたか?」のセクションでは、歴史的な宇宙観の一端を紹介。南北朝時代、室町時代に描かれた両界曼荼羅や星曼荼羅、方位に宿る神々を描いた十二天像、日本最古のSF小説とも言える「竹取物語」の絵巻、日本初公開となるレオナルド・ダ・ヴィンチの天文学手稿、ケプラー、ニュートンなどの天文学や科学の初版本、北山善夫、北脇昇、前田征紀、向山喜章による現代美術作品が展示される。また、明治時代に富山県に流れ落ちた隕鉄と呼ばれる鉄の隕石から作られた伝説の日本刀「流星刀」も展示し、日本古来の刀から宇宙と地球の関係性を探る。「宇宙という時空間」のセクションでは、ブラックホールや多元宇宙を表現したビョーン・ダーレムの大型インスタレーション《ブラックホール(M-領域)》をはじめ、ヴォルフガング・ティルマンスの写真作品《金星の日面通過》、古来の時間観測法である日時計を表現したコンラッド・ショウクロスの大型のキネティック・インスタレーション《タイムピース》、太陽光の強度を音で表現し、何千本もの太陽活動の記録映像に重ねたセミコンダクターの3チャンネル・ビデオ・インスタレーション《ブリリアント・ノイズ》などが展示される。「新しい生命観―宇宙人はいるのか?」のセクションでは、隕石や化石を起点に、ピエール・ユイグや杉本博司、瀬戸桃子の人類史を超えた世界、江戸時代のUFO伝説とも言われる「うつろ舟の蛮女」、荒俣宏のSF雑誌コレクションが展示されるほか、ローラン・グラッソの作品に見られる宇宙人像、最先端の遺伝子工学やA.I.技術などについて言及したパトリシア・ピッチニーニ、ヴァンサン・フルニエの作品、さらには、セクシーでメカニカルな女性を造形し、エアロスミスのアルバム「Just Push Play」のアルバムジャケットにも使用された空山基の《セクシーロボット》が登場する。「宇宙旅行と人間の未来」のセクションでは、チームラボによる本展のための新作インスタレーション《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく - Light in Space》や、トム・サックス、野村仁、逢坂卓郎、ジュール・ド・バランクールなどの作品を通して、人間と宇宙の関係とその未来について考える。また、アメリカとロシアの宇宙開発の歴史や、JAXAの「ISS/きぼう 文化・人文社会科学利用パイロットミッション」参加作品、月面住居や火星住居モデル、民間月面無人探査に参加するHAKUTO、MITメディアラボ、ネリ・オリックスマンの宇宙服など、宇宙開発の最前線が一堂に展示される。なお、会期中には、トークセッションやアーティストトーク、シンポジウムなども行われる予定だ。詳細は、森美術館のオフィシャルサイトをチェックしよう。【イベント情報】「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」会場:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階会期:2016年7月30日~2017年1月9日時間:10:00~22:00(火曜日は17:00まで)※いずれも入館時間は閉館時間の30分前まで料金:一般1,600円、学生(高校・大学生)1,100円、子供(4歳~中学生)600円休館日:会期中無休
2016年07月10日9月22日(木・祝)まで、東京都美術館にて「ポンピドゥー・センター傑作展―ピカソ、マティス、デュシャンからクリストまで―」が開催中だ。ポンピドゥー・センターは、フランスを代表する近現代美術の殿堂。世界屈指のコレクションより、今回ピカソの代表作「ミューズ」が初来日するほか、マティス、デュシャンなど、誰もが知る巨匠の傑作など、絵画、彫刻、写真、映像、デザインなど、多彩なジャンルから合わせて約70点が一堂に会する。展示内容は、20世紀に登場した様々な“イズム”など従来の枠組みにとらわれず、1906~1977年に時間軸を設定し、フランス20世紀美術を1年1作家1作品でたどる。展示デザインは、パリを拠点に活躍している気鋭の建築家・田根剛氏が手がけた独創的な空間。20世紀フランスの傑出した作品を巡りながら、アートな時間を過ごしてみては?(text:cinemacafe.net)
2016年06月17日フジテレビは、6月3日から10日まで、さまざまな番組で"宇宙"を取り上げるキャンペーン「宇宙ウィーク」を展開する。このキャンペーンは、日本人宇宙飛行士の大西卓哉さんが、6月24日に国際宇宙ステーション(ISS)へ飛び立つことなどを受け、視聴者に宇宙への興味関心を醸成することを目的に実施するもの。期間中は、『SMAP×SMAP』(毎週月曜22:00~22:54)のコーナー「ビストロSMAP」で、ゲストの西島秀俊と竹内結子が"宇宙メニュー"を堪能するほか、『人生のパイセンTV』(毎週日曜24:30~25:00)では宇宙航空研究開発機構(JAXA)を訪問するなど、各レギュラー番組で、宇宙に関連した企画を実施していく。また、6~9日(24:25~24:35)には、特別番組『池上彰が今 宇宙で働くひと に聞きたいこと』を放送。ジャーナリストの池上彰が、宇宙飛行士・山崎直子氏や、JAXAの現役スタッフと対談し、「宇宙空間に生物を放り出すとどうなるのか?」などの素朴な疑問を解き明かしていく。さらに、10日(21:00~22:52)には、アカデミー賞7冠の映画『ゼロ・グラビティ』(13年)を地上波初放送。番組冒頭では、俳優・斎藤工と映画通として知られる同局の笠井信輔アナウンサーによるトークを放送するほか、データ放送・スマートフォンの連動企画も用意されている。企画を担当した同局編成部の狩野雄太氏は、各番組での趣向をこらした企画について「本当にこの1週間だけしか見ることができない特別なもの」とアピール。特に、池上の特番については「シンプルだけどあまり聞いたことがなかった質問に思わず"へぇ~"と言ってしまう回答が盛りだくさん」と自信を見せている。○「宇宙ウィーク」連動番組●6月3日『全力!脱力タイムズ』(23:00~23:30)『Love music』(23:30~23:58)『ミッドナイトアートシアター 映画「ソラリス」』(深夜2:45~4:50)●6月4日『もしもツアーズ』(18:30~19:00)●6月5日『ワンピース』(9:30~10:00)『KinKi Kidsのブンブブーン』(13:30~14:00)『ちびまる子ちゃん』(18:00~18:30)『サザエさん』(18:30~19:00)『日曜ファミリア「やっちまったTV」(19:00~20:54)『人生のパイセンTV』(24:30~25:00)『魁!ミュージック』(深夜1:00~1:30)●6月6日『ネプリーグ』(19:00~19:57)『SMAP×SMAP』(22:00~22:54)『キスマイBUSAIKU!?』(23:00~23:30)●6月8日『おじゃMAP!!』(19:00~19:57)『世界の何だコレ!?ミステリー』(19:57~20:54)『TOKIOカケル』(23:00~23:30)『いただきハイジャンプ』(深夜1:35~2:05)●6月9日『VS嵐』(19:00~19:57)『奇跡体験!アンビリーバボー』(19:57~20:54)『MATSUぼっち』(24:25~24:55)●6月10日『幸せ追求バラエティ 金曜日の聞きたい女たち』(19:00~19:57)※6月6~9日(24:25~24:35)『池上彰が今 宇宙で働くひと に聞きたいこと』
2016年05月27日俳優のトム・クルーズが、宇宙飛行のためにNASAで極秘にトレーニングを受けていたことが明らかになった。宇宙好きで知られるトムは2002年、スペースシャトルで宇宙へ旅立つことを条件に国際宇宙ステーションを描いた短編ドキュメンタリー『スペース・ステーション』のナレーターを務めることに同意したというが、翌2003年にコロンビア号が大気圏に突入する際、テキサス州とルイジアナ州の上空で空中分解し、7名の全乗組員が犠牲になる事故が起きたことで宇宙行きの話が立ち消えていたのだという。同作の監督を務めたトニー・マイヤーズはザ・サン紙に「トムは宇宙飛行士になりたかったの。彼はガルフストリーム IV機も所有しているし、パイロットの資格も持っているわ」「『スペース・ステーション』にもすごく乗り気になってくれたんだけど、スペースシャトルに乗ることも条件に入っていたの」「実現される可能性は十分にあったんだけど、事故が起こってしまって話がなくなってしまったのよ」と説明した。そんな宇宙飛行の夢が消えてしまったトムだが、以前には地球外生命体の存在を信じると語っていたことがあった。「可能性を否定することなんてできないと思うんだ」「この広い宇宙の中で僕ら人間だけだなんて考え方は傲慢すぎると思うしね。ただまだ出会っていないだけさ!」コロンビア号の事故は発泡断熱材の一部が剥落し、左主翼前縁を直撃したことが原因で起こっていた。(C)BANG Media International
2016年05月27日米国の宇宙開発企業スペースXは4月9日5時43分(日本時間)、国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を補給する「ドラゴン」補給船を搭載した「ファルコン9」ロケットを打ち上げる。ドラゴンの中には、ISSへ向けた食料品や生活必需品、実験装置などが搭載されているが、その中で今回最も注目されているのは「BEAM」という、小さな宇宙ステーションのモジュールである。BEAMは風船のように膨らんで、人が暮らす空間を作り出すという、変わった仕組みを採用している。BEAMは、宇宙ホテルの建造を目指す米国の企業「ビゲロウ・エアロスペース」が開発した。ISSに結合して運用し、さまざまなデータを取ることで、宇宙ホテルの実現に向けた知見を得ることを目的としている。BEAMのような風船型の宇宙ステーションがなぜ必要なのか、はたして風船のような弱々しく思える構造は、宇宙の環境に耐えられるのだろうか。そして私たちがこのホテルに宿泊できる時代は来るのだろうか。○広くて狭い宇宙「無限に広がる大宇宙」とはよく言ったもので、猫の額ほどの土地しかない東京とは比べものにならないほど、宇宙は広大である。しかし、空気のない宇宙で人が生活するためには、東京のアパートよりも狭い部屋で暮らさなければならない。たとえば国際宇宙ステーション(ISS)に結合されている日本のモジュール「きぼう」は、直径約4m、長さ約11mの円筒形ほどの大きさしかなく、さらにその中には実験装置や物置がつめ込まれているため、非常に狭い。JAXA筑波宇宙センターに展示されている実物大模型の中に入ると、その窮屈さがよくわかる[*1]。ISSや、ソヴィエト連邦が建造した宇宙ステーション「ミール」では、この小さなモジュールをいくつもつなぎ合わせることで大きな宇宙ステーションを実現しているが、部屋数は多くなるものの、各々の部屋自体が大きくなるわけではない。さらに、宇宙飛行士が一人になれる個室はもっと狭く、電話ボックスほどの広さしかない。その中で睡眠をとったり、音楽を聞いたりといった、個人的な時間を過ごすことになる。なぜ、宇宙ステーションはこれほどにまで狭いのだろうか。そこにはまず、宇宙ではわずかな隙間からでも空気が漏れてしまうことから、宇宙で壁を継ぎ接ぎすることが難しく、あらかじめ部屋として完成した状態、つまり壁や床の面積や間取りが決まった状態で打ち上げなければならないという大前提がある。また、そうして造られた部屋を宇宙へ打ち上げるためのロケットは、最大でも直径5mほどの太さのものしか積むことができない。こうした理由から現在は、ロケットで打ち上げられる大きさの限界が、そのままステーションの部屋の広さの限界になっているのである。○膨張式居住棟宇宙に行きたい人はごまんといるだろうが、何人もの人と狭い空間に閉じ込められ、一日の大半をいっしょに過ごし、プライベートは空間はごくわずかで、その中で何週間、何カ月、あるいは何年も過ごさなければならないとなると、躊躇してしまう人も多いだろう。実はISSの建造が始まるよりもはるか昔、1960年代にはすでに、米国航空宇宙局(NASA)はこの問題を十分に認識していた。なんとかして現実的な方法で広い空間をもつモジュールを打ち上げることはできないか。そう考えたNASAは、ある画期的な解決策を思いつく。それが膨張式、つまり空気で膨らませるというものだった。これはちょうど風船やゴムボートと同じようなもので、ロケットで打ち上げる際には空気を抜いて萎ませておき、宇宙で空気を入れて膨らませることで、ロケットの大きさ限界に依らない、広い空間をもつモジュールが実現できる。NASAは1990年代、実際にこの仕組みを使ったISSのモジュール「トランスハブ」の開発に着手する。その直径は8.2mと「きぼう」の2倍近くもあり、体積は「きぼう」の約54m3から約400m3と、相当に広い。その内部には、キッチンや体力維持のためのフィットネス・ルームなどが設置される予定だった。風船のように膨らむということは、壁は当然、金属を使う従来型のモジュールとは違い、布のように柔らかい素材が使われている。となると、不安になるのは「宇宙ゴミ(スペース・デブリ)や小さな隕石(マイクロメテオロイド)が衝突したときに破れないか」ということである。他にも強力な放射線や、大きな熱の変化などにも耐えなければならない。そこでトランスハブの外壁は、航空機や防弾チョッキなどにも使われる強靭な繊維であるケブラーを、何層にも重ねて構成されることになっていた。また内壁には、消防士の防火服などにも使われる、強靭かつ耐火性に優れたノーメックスが使われている。○ビゲロウ・エアロスペーストランスハブはその後、予算などの関係でISS計画が見直されたことで開発中止となるが、この技術はビゲロウ・エアロスペースという会社に受け継がれることになった。ビゲロウ・エアロスペースは1999年に、ホテル王として知られるロバート・ビゲロウ氏によって設立された会社で、宇宙ホテルを建造することを目指している。ホテルである以上、快適であることが第一であり、そのためには広い内部を実現できる膨張式のモジュールはうってつけだった。同社はまず、「ジェネシス」という小型の無人試験機を2機開発し、2006年と2007年にロシアのロケットで打ち上げた。ジェネシスはトランスハブの技術を活かしつつ、外壁にはケブラーよりもさらに強靭な、NASAの火星探査車の着陸用エアバッグなどにも使われるベクトランという素材が使われている。そして軌道上で実際に膨らませ、耐久性などの試験が行われた。ビゲロウ・エアロスペースによると、必要な耐久性を達成したどころか、「通常の金属製ISSモジュールよりも強い」と主張している。実際、ジェネシスの外壁は一度も破れることはなかった。こうした経緯を経て、ビゲロウ・エアロスペースは、ジェネシスで得られた技術を活かし、「BEAM」(Bigelow Expandable Activity Module)と名付けられた新しいモジュールを開発。2013年にはNASAと契約し、ISSに設置し、耐久性や居住性が試験されることになった。BEAMは直径3.2m、全長4mで、居住区の体積は16m3ほどある。あくまで試験機であるため、内部に特別な内装などは施されておらず、また電源や生命維持装置はもっておらず、他のモジュールから供給される。またハッチは基本的に閉じたままの状態にするとされ、宇宙飛行士がいつも入り浸れるわけではないという。試験期間は約2年が予定されており、試験終了後はISSにから分離され、大気圏に落として処分される予定となっている。この試みが成功すれば、ビゲロウ・エアロスペースにとって宇宙ホテルを実現するために大きな実績を得ることになる。○宇宙ホテル、惑星間飛行の居住区、惑星上の居住区にもビゲロウ・エアロスペースではまた、BEAMより大型の膨張式モジュールや、本格的な宇宙ホテルの開発も進めている。2017年以降に打ち上げが予定されているのが「BA 330」、もしくは「ノーチラス」と呼ばれているもので、生命維持装置や太陽電池、エンジンなどをもち、独立した宇宙船として運用することができる。内部の体積は330m3もあり、最大6人が快適に滞在することができるという。宇宙ホテルのほか、月や火星へ飛行する際の居住区としても使用できるとしている。そして本格的な宇宙ホテルを目指して開発されているのが、「BA 2100」、あるいは「オリンパス」と呼ばれているものである。体積は2250m3と、文字通り桁違いの広さをもち、最大16人もの収容能力をもつという。もちろんここまで大きくなると、空気を入れていない状態でも相当に巨大となるため、打ち上げにはNASAが開発中の超大型ロケット「スペース・ローンチ・システム」を使う予定だという。ビゲロウ・エアロスペースはこの他にも、月や火星の地表に建てる居住区や研究所などの建物にも、この膨張式モジュールの技術が使えるとしている。○実現には安価な宇宙船との二人三脚が必要ただ、こうした宇宙ホテルの実現には、そこへ行くためのロケットと宇宙船の開発も重要になる。現在、宇宙に行くためには、厳しい試験と訓練を経て宇宙飛行士に選ばれるか、あるいは数十億円の運賃を支払えるほどの大富豪になるかしかない。最近、低コストなロケットの開発に挑んでいることで話題の「スペースX」は、「ドラゴン2」という宇宙船を開発しているが、そのコストは1人あたり2000万ドル(現在のレートで約22億円)と見積もっている。ドラゴン宇宙船は再使用ができるため、運用が続けられるなかでコストが下がる可能性はあるが、それでも数千万円ほどまでにしか下がらないだろう。今よりも安全・安価で、誰でも気軽に乗ることができる宇宙船がなければ、私たちが実際に宿泊に行くことは難しい。『2001年宇宙の旅』のワンシーンのように、海外旅行に行くような感覚で宇宙に行ける時代は、まだ当分先のことになるだろう。唯一の希望は、そうした未来が実現することを目指して活動している企業が、現にいくつか存在するということである。【脚注】*1: もっとも実際に滞在した宇宙飛行士によると、宇宙では上下の感覚がなくなるため、地上で感じるほどの窮屈さはないという。【参考】・NASA - Bigelow Expandable Activity Module・・HSF -- TransHab・Bigelow Aerospace - BEAM・Bigelow Aerospace - B330
2016年04月07日宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月29日、26日より通信トラブルが続いているX線天文衛星「ひとみ」の状況を説明した。同衛星は26日16時40分頃の運用開始から、衛星からの電波を受信できない状況にある。また、26日10時42分頃に地球の周回軌道上を監視している米国国防総省戦略軍統合宇宙運用センター(JSpOC)が「ひとみ」の近くに5つの物体を確認したと明かし、衛星が分解したのではと考えられている。発表によれば、JAXAは28日以降、衛星からの電波を2回受信したとのこと。1回目の受信は内之浦宇宙空間観測所で28日22時頃、2回目はチリ・サンチャゴ局で29日0時半頃だった。しかし、いずれも極めて短い時間の受信であったため、衛星の状態を確認するには至らなかった。また、JSpOCの発表に関しては事実関係を確認するため、日本宇宙フォーラム所有の上齋原スペースガードセンター(KSGC)のレーダおよび美星スペースガードセンター(BSGC)の望遠鏡による観測を行っており、これまでにBSGCにおいて当初の「ひとみ」の軌道近傍に2つの物体を確認し、KSGCでもそのうちの1つの物体を確認している。また、サンチャゴ局で受信できた電波は、KSGCで観測した物体の軌道方向からのものであることが確認されている。なお、JAXAはJSpOCが公表した情報および今回の通信異常との関係について引き続き確認中だとしている。
2016年03月29日宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月28日、26日から通信トラブルが発生しているX線天文衛星「ひとみ」が複数の物体に分離した可能性があると米国国防総省戦略軍統合宇宙運用センター(JSpOC)が明かしたことついてコメントを発表した。ひとみは26日16時40分の運用開始時から、衛星からの電波を受信できず状態を確認できない状況が続いており、通信の復旧および原因調査が進められている。JSpOCは世界各地に設けられたレーダーや望遠鏡で、地球の周回軌道上にある大小さまざまな物体の監視を行っており、27日に「ひとみ」の近くに5つの物体を確認したとTwitter上で明かした。衛星から破片が分離したか、衛星が5つの物体に分解したと考えられている。JSpOCの発表に対しJAXAは「米国 JSpOCから、衛星が複数の物体に分かれている可能性があるとの情報が公表されておりますが、複数の物体を確認したとされる時刻以降に短時間ではあるものの衛星からの電波を受信できたことから、機構において衛星の通信異常との因果関係について確認中です。」とコメント。また、今後新しい情報が確認できたら、速やかに知らせるとしている。
2016年03月28日IDCフロンティア(IDCF)とヤフーは3月25日、大規模データセンターである福岡県北九州市の「北九州データセンター」と、福島県白河市の「白河データセンター」にそれぞれ新棟を建設することを発表した。建設規模は「北九州データセンター」が1棟約610ラック規模、「白河データセンター」が1棟70ラック・全6棟で構成される計420ラック規模となり、工期は「北九州データセンター」が2016年2月から12月中旬の約11カ月、「白河データセンター」は同年4月末から10月末の約6カ月を予定している。「北九州データセンター」の新棟となる6号棟は、ヤフーとIDCFのクラウドサービスおよび外販での利用を予定しているという。同センターは西日本地域におけるクラウドサービスの提供拠点であり、外販のハウジングサービスなどにおいては東京・大阪に集中するシステムの地理的分散や電力供給会社の分散により事業の継続や災害対策に機能を発揮している。将来は最大11棟までの増設が可能であり、拡張余力をシステム選定の条件とした企業の大規模需要にも応えるとしている。空調方式は、1~5号棟では直接外気空調が取り入れられていたが、6号棟に関しては、水冷空調システムが導入される予定となっている。「白河データセンター」の新棟となる4号棟は、2016年3月に第1期分が竣工した3号棟に引き続きヤフー向けに増設され、増加を続けるデータの格納や、ヤフーが保有するマルチビッグデータを活用するための処理基盤強化が目的だとしている。
2016年03月25日ロシア国営宇宙会社Roskosmosは3月19日、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう3人の宇宙飛行士を乗せた「サユースTMA-20M」宇宙船の打ち上げに成功した。サユースTMA-Mの飛行は今回で最後となり、今後は新型の「サユースMS」が使用される。サユースTMA-20Mを載せた「サユースFG」ロケットは、日本時間3月19日6時26分(現地時間3月19日3時26分)、カザフスタン共和国にあるバイカヌール宇宙基地の第1発射台「ガガーリン発射台」から離昇した。ロケットは順調に飛行し、約9分後に宇宙船を軌道に投入した。宇宙船は太陽電池パドルやアンテナの展開にも成功。徐々に高度を上げつつISSに近付き、打ち上げから約6時間後の12時9分58秒にISSの「ポーイスク」モジュールへドッキングした。その後、ハッチの気密確認や、宇宙船とISSとの間の気圧の調整などが行われ、13時55分にハッチが開かれ、宇宙飛行士らはISSへ入室した。○サユースTMA-20MサユースTMA-20Mにはロシアのアリクセーイ・アフチーニン宇宙飛行士と、アリェーク・スクリーパチュカ宇宙飛行士、米国のジェフリー・ウィリアムズ宇宙飛行士の3人が搭乗していた。アフチーニン飛行士は1971年生まれの44歳で、今回が初の宇宙飛行ながら、宇宙船のコマンダーを務めた。スクリーパチュカ飛行士は1969年生まれの46歳で、2010年にサユースTMA-01M宇宙船でISSに長期滞在した経験を持つ。今回が2回目の飛行となる。ウィリアムズ飛行士は1958年生まれの58歳で、これまでに、スペースシャトル「アトランティス」のSTS-101ミッション(2000年)、サユースTMA-8(2006年)、サユースTMA-16(2009年)で宇宙飛行した経験を持ち、今回が4回目の宇宙飛行となる。この3人は第47/48次長期滞在員として、ISSに約6か月間滞在する。ISSには昨年12月から、ロシアのユーリィ・マレーンチェンカ飛行士、欧州のティモシー・ピーク飛行士、ティモシー・コプラ飛行士が滞在しており、3人が合流することで、ISSは6人体制での運用となる。今回打ち上げられた3人は、今年9月6日ごろに地球に帰還する予定となっている。帰還時にも、今回と同じサユースTMA-20Mに搭乗する。○最後のサユースTMA-M、今後はMS型にサユースTMA-M宇宙船は、ロシアの傑作宇宙船サユースの最新型で、2010年に1号機が打ち上げられた。TMA-Mは従来型と比べ、搭載コンピューターなどの機器が一新され、性能向上の他、軽量化と消費電力の低減が行われた。また、コクピットのコンソールも新しくなり、船体構造も見直されている。さらに軌道修正の精度が上がったことで、それまで約2日も掛かっていた打ち上げからISS到着までの時間が、わずか6時間に短縮された。サユースの船内は狭く、2日もの間、3人がその中で過ごすのは決して快適ではなく、宇宙飛行士からは大きく喜ばれた。ただ、6時間で到着するためには、打ち上げ日時など、いくつか条件があり、打ち上げ前、あるいは軌道投入後に、何らかの事情で予定が変わった場合は、2日かかる飛行プロファイルに変更せざるを得ない。新型コンピューターなどの改良点の多くは、有人のサユースへの採用に先立ち、2008年から運用が始まった無人の補給船「プラグリェースM-M」に適用され、試験が行われた。しかし、1号機「サユースTMA-M」(*1)では、打ち上げ時に船内で酸素漏れが発生し、またコンソールに一部のデータが表示されないなど、いくつかのトラブルが発生。その後も、TMA-12Mではスラスターの噴射がうまくいかなかったり、TMA-14Mでは太陽電池パドルが開かなかったりなど、細かなトラブルがたびたび発生した。ただ、人命にかかわるほどの大きな事故は起こしていない。サユースTMA-Mは、今回の20号機で最後となり、今後はさらに大幅な改良が加えられた「サユースMS」が使われる。1号機の打ち上げは今年6月21日ごろに予定されており、ロシアのアナトーリィ・イヴァニーシン飛行士、米国のキャスリーン・ルービンズ飛行士、そしてJAXAの大西卓哉飛行士が搭乗する。サユースMSは、サユース宇宙船シリーズの最新型にして、そして最後となる予定で、現在まったく新しい後継機の「フィディラーツィヤ」の開発も進められている。ロシアの宇宙開発では近年、ロケットの打ち上げ失敗や衛星の故障などの問題が続いており、信頼性の低下が叫ばれている。しかし有人宇宙開発に関しては、無人機よりも慎重に進められていることもあり、前述のような細かなトラブルを除けば、大きな事故は起きていない。今後、サユースMSの運用、そしてフィディラーツィヤの開発で、その技術を維持することができるかどうかが注目される。【脚注】*1: ロシアの宇宙機の多くは、1号機に「1」という数字は付かず、機体名をそのまま呼ぶ。なお、2号機以降は数字が振られ、たとえばサユースTMA-Mの2号機は「サユースTMA-02M」である。【参考】・・・Launch, Docking Returns International Space Station Crew to Full Stren | NASA・New Crew Launches and Heads to Space Station | Space Station・New Expedition 47 Crew Arrives at Station | Space Station
2016年03月25日宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月23日、アメリカ航空宇宙局(NASA)、欧州宇宙機関(ESA)と協力し木星のオーロラを2週間にわたって観測した結果、太陽風の速度と木星オーロラの強度が深く関わり合っていることがわかったと発表した。同研究成果は3月23日に米国地球物理学専門誌「Journal of Geophysical Research」に掲載された。木星のオーロラは電波、紫外線、X線など多くの波長帯において地球のオーロラよりも百倍以上明るく光っていることが知られている。その中でX線波長域で観測されるオーロラ(X線オーロラ)は、光速に近い速度の酸素や硫黄のイオンが木星大気に衝突して発光すると考えられているが、イオンが光速近くまで加速されるメカニズムは謎とされていた。今回の研究では、JAXAの惑星分光観測衛星「ひさき」、NASAのチャンドラX線望遠鏡、ESAのXMMニュートンなどが協力し、木星のオーロラを2週間にわたって観測。その観測結果を用い、太陽風の変動とX線オーロラの発生場所や場所による違いなどを比較した結果、太陽風の速度と木星オーロラの強度が深く関わりあっていることがわかった。さらに、数値計算の結果、X線オーロラを貫く磁力線は木星磁気圏と太陽風の境界面につながっていることがわかり、X線オーロラは地球のオーロラと同様にイオンが太陽風で加速されて発生している可能性が高いことが示唆された。研究グループは今後さらに観測を進め、X線オーロラの全貌に迫っていくとしている。
2016年03月23日宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月22日、アラブ首長国連邦宇宙機関(UAESA)と機関間協定を新たに締結したと発表した。UAEとJAXAは2013年に打ち上げられたUAEの地球観測衛星「ドバイサット2」にJAXAのマイクロ波放電式中和器を搭載するなど、協力関係を築いてきた。また、UAESAは2014年に設立されて以来、火星探査ミッション計画を発表するなど宇宙活動に積極的に取り組んでいる。今回の協定では、JAXAがこれまで培ってきた宇宙開発利用の技術・人材を活用し、互恵的な協力関係の構築を目指す。今後、宇宙活動に関する研究開発・利用、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟の利用、人材育成などの分野で相互協力を深めるために協議を進めていくとしている。
2016年03月22日宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立天文台、アメリカ航空宇宙局(NASA)の3者は3月10日、太陽観測衛星「ひので」が撮影した部分日食の画像を公開した。公開された画像は「ひので」が3月9日午前9時(日本標準時)に高度680kmでインドネシア上空を飛翔している際に、搭載しているX線望遠鏡で撮影したもの。X線で輝く太陽コロナを背景に、新月状態の黒い月が太陽の南西(画像の右下)から現れ、北に向けて太陽面を横切って行く様子がとらえられている。「ひので」は2006年に打ち上げられた日本の太陽観測衛星。搭載された望遠鏡は、国立天文台が日本国内のパートナーとして、NASAおよび英国素粒子物理学・天文学研究会議(STFC)が国際パートナーとして参加して、共同開発された。また、これらの機関に加えて、欧州宇宙機関(ESA)とノルウェー宇宙局(NSC)が協力して、軌道上での科学運用を実施している。
2016年03月10日国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在したシルゲーイ・ヴォールカフ宇宙飛行士、ミハイール・カルニエーンカ宇宙飛行士、スコット・ケリー宇宙飛行士が3月2日(日本時間)、地球への帰還に成功した。このうちカルニエーンカ、ケリー飛行士は、1年にもわたってISSに滞在し、将来のより長期の有人宇宙飛行に向けた貴重な知見を得ることになった。ヴォールカフ、カルニエーンカ、ケリー飛行士は「サユースTMA-18M」宇宙船に乗り、3月2日10時02分(日本時間、以下同)にISSを離れた。宇宙船は単独で飛行し、12時32分に軌道を離脱するための噴射を実施して大気圏に再突入した。そしてパラシュートを開きつつ降下し、13時26分にカザフスタン共和国ジェスカズガンの南東にある草原地帯にへ着陸した。今回のミッションで、ヴォールカフ飛行士の宇宙滞在期間は182日、コカルニエーンカ、ケリー飛行士は340日となった。飛行士たちの健康状態に問題はないという。このあと飛行士はリハビリを行いつつ、宇宙滞在が体に与えた影響のデータ取得などが予定されている。カルニエーンカ、ケリー飛行士は昨年3月28日に「サユースTMA-16M」宇宙船に乗って打ち上げられ、ISSに到着。340日にわたる長期滞在を開始した。一方のヴォールカフ飛行士は昨年9月4日にサユースTMA-18MでISSに到着し、182日にわたって滞在した。○ISS最長、1年間の宇宙滞在ミハイール・カルニエーンカ飛行士とスコット・ケリー飛行士は今回、ISSに約1年間にわたって滞在し続ける「One-Year Mission」に挑んだ。1回のミッションで1年も滞在するのは、ISSの運用が始まって以来最長となった。このミッションは、長期間の宇宙滞在が人間の体にどのような影響を与えるのかを調べることを目的としたもの。将来、人類が火星や小惑星、さらに先の星々に向けて旅立つとき、年単位の宇宙滞在は避けては通れない。たとえば有人火星探査であれば、500日は宇宙船に乗って宇宙を航行する必要があると想定されている。これまでの研究で、人間が長期間宇宙に滞在すると、視力が落ちたり、筋肉が萎縮したり、また骨量が減少したりすることがわかっている。また、それには個人差があることもわかっている。しかし、そうした衰えがどの程度まで進行するのか、またそれは防いだり、進行を遅らせたりすることができるのか、といったことについては結論が出ておらず、人間の体が長期の宇宙飛行に耐えられるかどうかはまだわかっていない。今回のミッションでは、宇宙滞在中のカルニエーンカ、ケリー飛行士の睡眠パターンの調査や、頭蓋骨の内部の圧力の変化の調査、代謝の変化を通じたストレスや免疫機能の調査、運動活動を通じた身体機能の調査、体にいる微生物の調査などが実施された。また地球への帰還後も、さらに調査が続けられる。また、ケリー宇宙飛行士にはマーク・ケリー氏という一卵性双生児の兄弟がおり、2人のDNAを比べることで、宇宙と地球上での変化の違いなども調べられるという。マーク・ケリー氏は元宇宙飛行士で、スペースシャトルで4回飛行した経験を持っている。今回のミッションで、両飛行士は340日間宇宙に滞在し、カルニエーンカ飛行士の累積宇宙滞在日数は516日間となった。またケリー飛行士は米国人による1回の飛行で最長の宇宙滞在日数を記録し、さらに累積では520日となり、米国人として最長の累積宇宙滞在日数を更新した。参考・・NASA Astronaut Scott Kelly Safely Back on Earth after One-Year Mission | NASA・国際宇宙ステーションへのクルー交代/ソユーズ宇宙船交換ミッション(44S) - 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター - JAXA・Expedition 46 Undocking and Landing Timeline | Space Station・Expedition 46 Trio Leaves Station for Ride to Earth | Space Station
2016年03月07日アポロの月面着陸、火星探査機の活躍、国際宇宙ステーション――。数々の華々しい成功に彩られている宇宙開発だが、その栄光の影には、失敗の歴史が連なっている。多くの人から望まれるもさまざまな事情により実現しなかったもの。あるいはごく少数からしか望まれず、消えるべくして消えたもの…。この連載では、そんな宇宙開発の"影"の歴史を振り返っていく。国際宇宙ステーション(ISS)に約141日間滞在した油井亀美也宇宙飛行士が、2015年12月11日に地球に帰還した。油井さんの滞在中、ISSは宇宙飛行士の滞在開始から15周年、また最初の打ち上げから17周年を迎えた。地球上では何かと対立している米国とロシアだが、ISSの運用には影響なく、平和の象徴として今日も地球のまわりを回っている。だが、米国とソヴィエトが対立していた1960年代。宇宙ステーションが平和の象徴としてではなく、宇宙の軍事利用の象徴として使われる可能性が存在した。本連載の第1回では、米国が1960年代に計画していた、軍事目的の有人宇宙ステーション「MOL」(モウル)を取り上げる。○宇宙から敵を見下ろす冷戦の中で、米ソの間には常に緊張の糸が張りつめていた。お互いに相手に負けじと、新しい飛行機や核兵器、そして大陸間弾道ミサイルの開発を推し進めた。米国もソ連もそれぞれ相手の状況を知りたがったが、飛行場もミサイル基地も、相手が支配する空の下にしかない。そこを飛行機で飛行し、写真を撮影して帰ってくるのは至難の業だった。実際、1960年には、米空軍のU-2偵察機がソ連領内を偵察中、対空ミサイルで迎撃されるという事件が起きている。そんな中、1957年10月4日にソ連は、世界初の人工衛星「スプートニク」の打ち上げに成功。続いて1958年1月31日には、米国も初の人工衛星「エクスプローラー1」の打ち上げに成功する。これをきっかけに両国は、次々と新しい人工衛星や月・惑星探査機、有人宇宙船を打ち上げ、人間を月に送り込むことを目指した競争を繰り広げることになるわけだが、それと同時に、人工衛星という新しい道具には、軍や諜報機関も大きな興味を抱いた。人工衛星は飛行機が飛べる限界よりもはるかに高いところを飛び続けることができる。そこから地球の表面を見れば、戦闘機や対空ミサイルに邪魔されることなく、相手を自由に観察することができるということになる。それに気付いた米ソは、宇宙から地表を監視する衛星、今でいう偵察衛星の開発を始めた。だが、当時はまだ技術が浅く、見たいところにカメラを向け、撮影して地上に送るという、今なら1kgぐらいの超小型衛星でもできることが難しかった。そこで米国では、「無人の衛星では難しいならば、人間を宇宙に滞在させれば良いではないか」という考えが生まれた。人間の脳と目、手は、ある意味では最強のコンピューターであり、カメラであり、ロボット・アームである。人間ならその目で直接地上を監視することができるし、手でカメラを自由自在に動かすこともできる。何か緊急事態が起きれば、すぐに地上の軍隊に指令を出す判断もできる。そして1962年、米空軍と米国家偵察局(NRO)は「MOL」(Manned Orbiting Laboratory、モウル)と名付けられた、「宇宙の司令所」を造る計画を立ち上げた。○宇宙の司令所実はMOL計画が立ち上がる前から、米空軍は宇宙を軍事利用することに興味を抱いていた。宇宙は空の向こうにある。ならばそこを支配するのは空軍の役目である、というのがその理屈だった。米空軍の動きは早く、1957年にはすでに、小型のスペースシャトル「X-20 ダイナソア」の開発計画を立ち上げている。1957年というと、米航空宇宙局(NASA)が最初の宇宙船「マーキュリー」を開発するよりも早く、さらに米国が初の人工衛星を打ち上げるよりも前のことだった。X-20は1963年に開発中止となるが、そのころNASAでは、すでに有人月着を目指したアポロ計画がスタートしており、その中で必要となる、宇宙船同士のランデヴーやドッキング、長期間滞在、船外活動などの技術や経験を得ることを目的とした新しい宇宙船「ジェミニ」を開発していた。米空軍はジェミニにも早い段階から秋波を送っており、まだNASAで初飛行すらしていない1962年に、すでに軍用ジェミニとも言うべき、「ブルー・ジェミニ」という計画が立ち上げている。人が乗って宇宙に行って帰ってこられるだけの単なるカプセルだったマーキュリーとは違い、ジェミニは軌道上で長期間滞在でき、また軌道を変えたり、機体を自由自在に動かしたりできる、本格的な宇宙船として最低限の能力をもっていた。NASAにとってジェミニはアポロへの通過点に過ぎなかったかもしれないが、米空軍にとっては宇宙の軍事利用の嚆矢として、まさにうってつけな宇宙船だったのである。しかし、ブルー・ジェミニもまたX-20同様に1963年に中止され、X-20とブルー・ジェミニの仕切りなおしとして始まったのが、MOLだったのである。MOLの計画は完全に秘匿されていたわけではなく、1963年12月10日にはロバート・マクナマラ国防長官によって開発の開始が発表され、計画の存在は公のものとなっている。ただ、このときは「米空軍による宇宙の軍事利用の有効性を試験する」というあいまいな名目のみが掲げられ、NROによる地表の偵察という目的は明らかにされなかった。ちなみにNROでは「KH-10 ドリアン」というコードネームで呼ばれていた。○恐るべき船底の穴MOLは、宇宙飛行士が打ち上げと帰還の際に搭乗する「ジェミニB」と、宇宙飛行士の滞在場所となり、また地上を監視するための大きな望遠鏡を装備する宇宙ステーション部分とで構成される。宇宙ステーション部分は円筒形をしたシンプルなもので、ミサイルや宇宙ロケットとして活躍していた「タイタンII」というロケットの第2段を流用して造られている。内部は宇宙飛行士が生活するための区画や、実験などの活動を行うための区画などに仕切られている。ジェミニBはジェミニを改造した宇宙船で、外見や大きさにはあまり大きな変化はない。ただその内部は大きく改修されており、NASAのジェミニとは異なっている。この宇宙ステーションとジェミニBとの間をどう行き来するかはひとつの課題となった。ジェミニには側面にしかハッチ(扉)がなく、いったん宇宙空間に出て、外側を伝ってMOLに乗り移らなければならなかった。かといって、アポロ宇宙船やロシアのサユース宇宙船のように、上面にハッチを造ろうにも、ジェミニの上部には機器が入っているため難しく、また上部にMOLを装着して打ち上げることはできないため、宇宙空間で反転させてドッキングするといった面倒な手間がかかる。そこで編み出された結論が、「宇宙船の下部にハッチを設ける」ということだった。ただ、宇宙船の下部には、大気圏再突入時に熱を受け止める耐熱シールドがある。そこにハッチを設けるということは、たとえばハッチが壊れ閉められないと帰還できなくなるし、また耐熱シールドに穴を設けるということは構造的に弱点ができるということを意味しており、これは非常に挑戦的なことだった。宇宙ステーション部分とジェミニBは結合された状態で打ち上げられ、帰還時には宇宙ステーションからジェミニBのみ切り離され、地球に帰還する。宇宙ステーションは基本的に使い捨てで、ISSのように何度も訪れることはできず、次のミッションではまた新しい宇宙ステーションとジェミニBが打ち上げられることになっていた。ただ将来構想として、ドッキング・ポートを設け、ジェミニBに乗った宇宙飛行士が何度も訪れることができる、長期的な宇宙ステーションにする案もあったようだ。【参考】・江藤巌. 宇宙の傑作機 No. 2.5 ジェミニ宇宙船. 風虎通信, 2008, 56p.・The DORIAN FILES REVEALED: A COMPENDIUM OF THE NRO’S MANNED ORBITING LABORATORY DOCUMENTS・NRO - Declassified Records: GAMBIT and HEXAGON Histories・On The Shoulders of Titans - Ch6-2・NASA - Spacesuits Open Doors to MOL History
2016年03月01日