2016年10月3日 17:02
子宮摘出が女性の心と体へ及ぼす影響とは? - 悲しみや喪失感も
初期に発見できた場合は、がんになった卵巣のみを摘出する手術で済みますが、周囲の組織への播種(はしゅ: がん細胞が種をまいたように散らばること)や転移が疑われた場合は、子宮やリンパ節まで切除するのが一般的です。
○手術後は、性生活に影響も
子宮を摘出した後の生活でもっとも大きな変化は、生理がなくなるということです。もちろん、妊娠・出産もできなくなります。
子宮を摘出しても、通常、セックスは可能ですし、感じ方も特に変わりません。ただし子宮の摘出手術では、腟の子宮とつながった部分を切開・縫合するため、セックスのときに違和感を覚える人もいるようです。また、両方の卵巣をとった場合は、女性ホルモンの分泌がなくなり、のぼせやほてり、イライラ、発汗といった更年期症状が出ることがあります。
もちろん子宮がなくなれば、子宮筋腫や子宮がんになる可能性がなくなるというメリットもあります。しかし、その女性の年齢やライフプランによっては、子宮を失うことが悲しみや喪失感につながり、後の人生を大きく左右することもあるでしょう。
子宮摘出のリスクを最小限にするためには、過多月経や下腹部痛、不正出血などのトラブルを放置せず、早めに受診すること、そして、1年に一度は子宮がん検診を受けることが大切です。