【医師監修】生理前に太る原因は何? 生理後にやせるための方法とは
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「どんなに気を付けていても、生理前には体重が増えてしまう…」
そんな悩みを抱える女性は多いのではないでしょうか。そんなに食べていないはずなのに、生理前は体重がグッと増加…ため息が出てしまいますよね。
そこで今回は、生理前に太る原因と、生理後にやせるための方法をご紹介したいと思います。
【監修】
成城松村クリニック院長 松村圭子先生
婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。
著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。
■生理前に太る原因は◯◯
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▼生理前に太る原因
生理前に太る原因は大きく分けて3つあると考えられます。
1つは「むくみ」です。生理前の女性の体は、赤ちゃんを育てる準備として、水分を蓄える働きがあるのです。排卵後から増加する女性ホルモンのプロゲステロンは、体内に水分を貯めやすくします。黄体期(排卵後から次の生理までの期間)では、通常の体重より2kg以上増加することも珍しくないことです。
2つ目は「食欲の増加」です。これも女性ホルモンのプロゲステロンが関わっています。プロゲステロンは、食欲を増進させる作用があるため、つい食べ過ぎて体重の増加につながってしまうのです。
また、プロゲステロンは血糖値をコントロールするホルモン・インスリンの効果も下げてしまうため、ごはんを食べると血糖値が急上昇しやすくなります。その後は、体内でインスリンが大量に作られ、血糖値は急降下。低血糖の状態になるため、甘いものを欲しやすく、おなかがすきやすくなるのです。
3つ目は「便秘」です。女性ホルモンのプロゲステロンは排卵後から生理直前まで出ていて、腸のぜん動運動を抑える働きがあるため、便秘を引き起こす原因になります。また、この時期は体が水分を蓄えるために、便の水分も吸収するため、お通じが硬くなりやすいのです。
参考サイト:
ヘルスケアラボ「基礎体温」
e-ヘルスネット「セロトニン」
▼エストロゲンとプロゲステロンとは?
女性の体はホルモンバランスによって大きく左右されます。その女性特有のリズムを作り出しているのが2つの女性ホルモンで、卵胞ホルモンのエストロゲンと、先に紹介した黄体ホルモンのプロゲステロンです。それぞれの分泌量は約1カ月のなかで変動し、生理や排卵を起こしたり、基礎体温を上下させたりしています。
エストロゲンは生理や生殖に関わるホルモンで、女性らしい体をつくり、肌をつやつやにし、骨粗しょう症や高血圧などの生活習慣病から守ってくれます。
○エストロゲンの作用
・排卵前に、精子が通りやすくなるように子宮頸管の分泌液を増やす。
・妊娠時におっぱいが出るのを抑える。
・コラーゲン生成を助けて肌をつやつやにする。
・女性らしい丸みのある体を作る。
・血管をしなやかにする。
・髪にツヤを与える。
・骨密度をキープ。
・善玉コレステロールを増やし、悪玉を減らす。
プロゲステロンは子宮内膜を整えてくれるホルモンで、妊娠には欠かせないものです。しかし、このプロゲステロンがたくさん出てしまうと、体がむくみやすくなったり、甘いものが食べたくなったり、便秘を起こしたりすることがあります。
○プロゲステロンの作用
・体内の水分量をキープ。
・食欲を増進。
・基礎体温を上昇させる。
・眠くなりやすい。
・イライラしやすい。
・憂鬱(ゆううつ)な気持ちになる。
・子宮内膜や子宮筋の作用を整える。
・乳腺を大きくさせる。
生理の周期は約4週間で1サイクルと考え、生理後の約1週間は「卵胞が育ち、排卵するまでの期間」でエストロゲンの分泌が増えます。その後の2週間は排卵後から次の生理までの期間で、プロゲステロンの分泌が増えるのです。
参考サイト:
e-ヘルスネット「女性の睡眠障害」