ちなみにビタミンAはレチノール、レチナール、レチノイン酸などの誘導体の総称で、レチノール単体だけでもビタミンAということもあります。
実はレチノールが発見されたのは第一次世界大戦中。治療としての使用は古代エジプトの頃にはしていたようで3,000年前から使用されてきました。ですので、最近急に出てきた成分ではなく昔から発見されていた成分です。
どうして前からあるに最近出てきたの?
美容皮膚科などでのニキビ跡の治療やシワ治療で使われていたのですが、ほぼ保険適用外なので一か月に数万と費用が高い治療でした。美容皮膚科で使用しているだけあり、効果があるのはわかっていた成分ですので、これを化粧品に使用できないかと研究が始まったのは数十年前のことです。
しかし、研究はとても時間がかかり大変なものでした。理由はレチノールはとても不安定な成分なのです。
変性しやすいレチノールは、空気に触れると劣化してしまったり、高温で壊れてしまったり、量を少しでも間違えると肌に刺激を与えてしまう成分になってしまいます。肌につける時だけでなく、保存方法や商品として出すときの保存容器も考える必要があり研究は難航しました。
そして、長年の研究が実りここ数年でレチノール化粧品が出てくるようになりました。