2019年5月2日 11:00
98歳のピアニスト・室井摩耶子「長寿の秘訣はステーキと昼寝」
「令和」の時代が幕を開けようとしている。しかし、どんなに医療が進歩しても、私たちが抱える“健康”への悩みは、消えるものではない。何歳になっても元気でいたい、大病にはかかりたくない。そのためには、何をどうすべきなのか。
その問いに答えてくれたのは、大正時代に生まれ、昭和、平成そしていままさに4つ目の元号を迎えようとしている人生の“大先輩”たち。彼女たちは、驚異的なバイタリティで、いまも表舞台に立ち続けている存在だ。
「音楽は、作曲者と“対話”をして、その考えを深く理解しなくてはいけません。たとえばベートーヴェンでも、同じ曲なのに、若いころと年齢を重ねた今とでは、音がまったく違って聞こえる。
何歳になっても、音楽に“ゴール”はないんです」
そう言うと、室井摩耶子さん(98)は、自宅リビングのグランドピアノの前に座って、『エリーゼのために』を弾きだした。衰えを全く感じさせない、洗練された旋律が響き渡る。
「年齢のことなんて考えない。“まだ、足りない”“もっとうまくなれる”と続けていくうちに、4つ目の元号になっちゃいそう(笑)。95歳のとき、庭で転倒して大腿骨骨折という大けがをしてしまったんですが“ああ、ピアノ弾きたいな”と思うと、リハビリにも熱が入るのよ」