水道水で目を洗う、傷はすぐ消毒…はNG!間違いだらけの「昭和の健康常識」19
(写真:PIXTA)
「医学は日進月歩。最近は科学的な証拠に基づいて医療現場ではつねにアップデートが行われています。健康について昔の常識にとらわれると、逆に健康を害することがあるかもしれません。今の医学の常識をチェックし、ご自身の健康や病気に対する新しい情報を更新していくことが大切です」
そう語るのは「秋津医院」の総合内科医・秋津壽男院長。病気や健康の情報でもひと昔前なら「常識」だったものが、研究が進むことで180度覆され、現在では「非常識」になっているものは少なくない。そんな、今は非常識となった昔の健康の常識を集めてみた。
■“実はNG!”昭和の常識
【1】鼻血を出したら上を向く
昭和の時代には、鼻血が出たときは上を向いて鼻にティッシュなどの詰め物をするのが常識だったが……。
「上を向くと、血が気道に入るので、今では、鼻血が出たら下を向いて小鼻部分をつまんで圧迫することがいいとされています」(秋津先生)
【2】傷には消毒
「かつて傷は消毒してから、乾燥させてかさぶたを作って治していました。
ところが乾かすことで傷を修復する細胞の働きが阻害されるため、今では消毒薬を使わずに水で洗い流して、ラップや次世代絆創膏で湿らせて治す『湿潤療法』が主流です」