水道水で目を洗う、傷はすぐ消毒…はNG!間違いだらけの「昭和の健康常識」19
(秋津先生)
【3】水道水で目を洗う
小学校の水泳授業ではプールから上がったら水で目を洗うことが当たり前だったが、今では行われていないことは、読者世代にはあまり知られていない。
「かつては、プール後の洗眼指導がありましたが、目の表面を保護している成分『ムチン』が減少して角膜上皮のバリア機能が低下することから、日本眼科学会が、推奨しないと見解を示しました。今でも目の違和感や乾燥から水道水で繰り返し洗ってしまう人もいますが、ドライアイなどの目の疾患の原因になります」(秋津先生)
【4】熱が出たらすぐに下げる
普通の風邪の場合、熱はすぐ下げるのが昭和の常識だった。だが、発熱は免疫力を高めるための体の防御反応。高齢者や基礎疾患のある人以外は、無理に解熱鎮痛剤で熱を下げるよりも熱をピークまで上げてしまうことが重要だという。
【5】睡眠時間は必ず8時間
睡眠についても、新しい常識が増えている。睡眠専門医として20年以上現場に立ち続ける「雨晴クリニック」の坪田聡院長が語る。
「いまだに“睡眠時間は8時間がいい”という風潮が根強く、睡眠時間にこだわるあまり、寝付けずにモヤモヤしたり、ムダな時間を布団で過ごしたりして寝ること自体がプレッシャーになり、睡眠の質を落としてしまう人も多くいます。