病気を持って生まれた娘。「あなたがこれだけがんばったんだよ」と伝えたくて、私は漫画を描いている
その穴埋めは今のところ難しいので、いつか娘がそのことを悩むのではないかと思うと、はがゆい気持ちになります。私自身は健康で、病気などの経験もないので、その気持ちがわかってあげられないのではないかと不安でした。
でも、例え親子であっても、仮に自分が口唇口蓋裂だとしても、治療の工程がひとりひとり異なることが多い口唇口蓋裂という病気の場合、お互いの気持ちが100%理解しあえるということは難しいことだと気づいたんです。
いつか娘に「ママに私の気持ちなんてわからない!」と、言われたらどうしようと思っていました。でも今は、「思いの全てをわかってあげることはできないけれど、一人じゃないよ。パパもママもあなたのぶつけたい気持ちにも全部寄り添って、支えさせてほしいと思っている。あなたは私たちにとってかけがえのない宝物だよ」というの気持ちを伝えながら娘たちと向き合っていきたいと思っています。
口唇口蓋裂の話が多くなってしまいましたが、じぇにこさんとお話ししてわかったことは、親にとって子どもは目の前のたった1人のその子しかいないということ。
子どもひとりひとりに目を向けて向き合っていくことが大切なんだと実感させられるインタビューになりました。
著者:ライター サトウヨシコ
大学卒業後、大手食品会社に勤務。未経験から編集者を目指し転職。その後、結婚と出産を経て妊娠・育児雑誌のディレクターに。WEBメディアの新規事業立ち上げをし、2017年に株式会社フラミンゴミンゴを設立し、現在は数々のメディアに携わっている。
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