2022年1月31日 15:40
「もう二度と帰らないかも」産後すぐ妻が脳腫瘍に!新生児と3歳児の育児は想像を絶した…そんな夫の気付きとは?
身近に相談する人がいない。手伝ってくれる人がいない。負のスパイラルに陥りがちな孤独な子育ては「孤育て」と呼ばれ、社会問題になっています。コロナ禍では、なかなか人に頼りづらいのも現実。そんな中、もしママが倒れてしまったら? 産後にママが突然倒れ、パパが「孤育て」を経験することに! 新生児と3歳児の子育てをパパ一人で担うことになった家族のリアルをお届けします。
現在妊娠・出産・子育てをする多くのママたちが直面している「孤育て(孤独な子育て)」。ベビーカレンダーでは、新型コロナウイルス流行により人と関わることができず、各家庭だけで子どもと向き合う子育てを強いられ、閉塞感や孤独感を抱えながら子育てをしている、今の子育ての実態を特集でご紹介します。
もう妻は帰ってこないのでは…不安で押しつぶされそうなパパ
「『妻はもう二度と帰ってこないのではないか?』という不安で押しつぶされそうでした」と緊迫した当時を振り返るのは山寺愛美さん(35・仮名)の夫、大輔さん(35・仮名)。
愛美さんは2020年に念願の2人目を出産。家族4人での暮らしが始まることにワクワクしていた。しかしその1週間後、授乳中に自宅のソファで倒れ、救急搬送された。
予兆はなかった。いつもと変わらない夜8時、3歳の息子と夫がゴミ捨てから帰ってきたら事態は急変していた。愛美さんが口から血を出して痙攣を起こし、ソファに倒れていた。
「気が動転していました。すぐに救急車を呼んで、妻に必死で呼び掛けました」
救急車を待つ間にも生後1週間の娘は泣き続けていた。
すぐにミルクを作り、まだ3歳だった息子に哺乳瓶を預けた。非常事態を察知したのか、「パパの言う通りミルクをあげてくれた」という。
救急車を追って病院へ。普段は自分で支度ができないイヤイヤ期の3歳児。この時は自分で靴を履き替え、お気に入りのパンダのぬいぐるみとトミカの救急車を持って玄関に立っていた。
診断は脳梗塞、子どもたちに会えない17日間の入院
愛美さんは意識がないまま3日経った。診断は「脳梗塞」だった。
「目を覚ました時、自分がどこにいるのかさえ分かりませんでした。
ただ夫が泣きそうな表情で『何でここにいるかわかる? 倒れたんだよ』って」