連載記事:パパママの本音調査

「男性の育休義務化」半数が戸惑い。夫がいても妻の負担が増えるだけの声も【パパママの本音調査】 Vol.348



■賛成派意見その2「義務化しないと取得率はあがらない」

「男性の育休義務化」半数が戸惑い。夫がいても妻の負担が増えるだけの声も【パパママの本音調査】  Vol.348

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また、制度はあってもなかなか利用が進まないため、義務化すべきだという声も多く集まっていました。

「実家が近かったり不要な家もあるとは思うけど、必要な家でも休めないという家が多い。義務化しないと、そういった家が休めないなら、該当の家はすべて休んだ方が幸せな家族が増えると思う」(神奈川県 40代女性)

有休すら取りづらい職種だと、そうでもしないとまとまった休みなんてお互い取ろうとしないので賛成です。2人目出産のときは、私が入院している間夫に休みを取ってもらいました。地味な家事も淡々とこなしてくれたので本当に助かりました」(鹿児島県 30代女性)

「仕事ばかりで育児に協力できていませんでした。悔いても取り返せません。ぜひ、義務化を」(千葉県 40代男性)


たしかに、職場の環境によってはなかなか育児休業の取得を申し出づらい場合もあるでしょう。先述した議連が目指しているのは、本人からの申請がなくても、企業側から休暇の取得を促すことを義務付ける仕組み。
個人からは言いにくくても、企業側から促してもらえることで、制度を利用しやすくなるという側面は大いにありそうです。

■反対派意見その1「夫がいてもワンオペ改善にならない」

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一方、「反対」、もしくは「どちらとも言えない」と答えた人たちの思いを探ってみたいと思います。

「あくまでもうちの場合ですが、夫が家にいても私の負担が増えるだけ、ストレスが増えるだけなので嫌だな」(東京都 30代女性)

「夫の職場は、生まれてから1ヶ月の休暇制度ができて、二人目のときに夫も休暇をもらった。上の子のときは手伝ってくれなくても、仕事で疲れているから仕方ないと思えた。だけど、『休みなのになんでなにもしないの?』ってイライラするだけだったし、夫は邪魔でしかなかった」(東京都 30代女性)

「義務化で休んでもらっても家事や育児を安心して任せられない。仕事に行っててくれた方が安心して自分のペースで子育てができると思う」(広島県 40代女性)

「育児休暇はいいが、実際あまりなにもできない。男性は母乳が出ないのが、一番きつい。離乳食時期くらいからならいいと思うが」(神奈川県 40代男性)


ほかにも、「ただのお休み状態でのんびり、ぐーたらされたら、大きい子どもが増えただけでイライラしそう」という意見も。
たしかに、なんとなく育児休暇に入ってしまったら、パパ自身も手持無沙汰になってしまい、ただの休暇のように過ごしてしまいかねなさそうです。

パパからの「実際あまりなにもできない」というコメントには、切なさも感じてしまいます。ここにあがったような夫への辛らつな意見から制度が整うだけでは、夫婦で共同の育児参加、男女での協業体制は難しいように思えます。

■反対派意見その2「給料減額、復帰後の待遇悪化が怖い」

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また、「反対」という考えの裏側には、給料が下がる、待遇が悪くなることへの切実な思いもあることがわかってきました。

「サラリーマンの生涯年収は3億とか。私は絶対に稼げません。私はがんばって3人育てていますが、夫だって激務をがんばっています。お互いの役割を果たす時期、私は育児と家事に専念します。
私は夫の負担を考えると育児休業は望みません。激務をこなして働いてくれる事こそが育児だと思ってます」(神奈川県 40代女性)

「育児休暇を長くとって、会社から不当な人事にあったという記事を見ると、育児休暇を取ることに賛成しかねてしまいます。夫の育児は休日に存分に参加してもらう方が、意外とお互いにありがたみを感じるような気がします」(神奈川県 50代女性)

「40代男、3歳の子がいます。 気持ちとしては賛成ですが、夫側の収入の方が高く、家計のウェイトが大きいご家庭もあるでしょうから、一概に義務化と言うのは疑問が残ります。職業や賃金の面ではまだ男性優位の日本社会においては、先にそこを見直さなければ、男性の育児参画も進まないと考えます」(神奈川県 40代男性)


ほかにも、「妻も減給、夫も減給されたら、家計はつらい。お金がないとより家庭はギスギスする」というコメントも寄せられていました。夫婦でダブルで育児休暇をとった場合には、2人とも減給となり、生活が立ち行かなくなってしまう場合もあるでしょう。

日本ではまだまだ男性の給料の方が平均的に高いため、どうしても夫の給料に頼らざるを得ないという家庭が多く、義務化されたら困るという意見があるようです。
また、「復帰後の待遇が不安」という声からは、取得すればいいのではなく、その先までしっかりと見通すことの重要性を実感させられます。


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