集団行動が苦手な子どもでも大丈夫?元保育士が入園前に伝えたいこと
とはいえ、私自身は息子に対して、成長とともに話の理解力、視野の広さや興味の幅が広がり、集団行動の中にやりたいことが見つかるようになれば解決することだと思っていました。
1歳7か月で集団生活をスタートしたら不安定に
そんな息子が1歳7か月の時、私の育児休暇が終わり保育園に入ることになりました。まだ息子には集団生活は早いと思っていましたが、きっと園生活の中にも楽しさを見つけてくれると不安を押し殺しての職場復帰でした。
案の定、息子は保育園生活になじめませんでした。
1歳児クラスはゆったりとひとりひとりのペースを大切にしています。しかし、集団で過ごす以上「これをする時間」というのは決まっています。息子の「室内に飽きたから外に出て走りたい」「片づけの時間でも、まだ途中だから遊び続けたい」「散歩中、道端で虫を見つけたからずっと見ていたい」などの願いは叶うことは少なく、切り替えの苦手な息子にとってはガマンの連続。
保育園の先生は、息子のために時間をとって対応してくれたり、私にも「すごい集中力!将来は研究者かな」「お母さんがいつもじっくり関わっているのがわかります」と理解ある温かい言葉をかけてくれていましたが、個々への対応に限界があることは私もよくわかってました。
ストレスがたまった息子は、保育園で友達を噛んだり、帰宅後にグズるようになりました。また、今までなかった夜泣きや後追いをしたり、不安定になることが続きました。
保育園でも家庭でも、できる限り息子の思いを受け止めても不安定さは増し、このまま保育園に通わせていいのか悩みました。
保育園や息子を信じて成長を見守るという選択肢もあったかもしれませんが、私には「息子の長所を伸ばしたい」という思いが強くあり、年度末に退職を決意。息子は保育園に通って1年間で退園となりました。
幼稚園入園までの間は、のびのびと好きなことを
そして、息子と1日中一緒に過ごす日々に戻りました。
はじめのうちは家では後追いが続き、外へ出ても私のそばから離れませんでした。しかし数週間べったり過ごすと、遊びを次から次へと見つける活発な息子に戻っていきました。
それからは、朝から「公園に行こう!」と支度をはじめ、近所の大きな公園へ1番乗り。風の強い日も寒い日も行きたがりました。
あまり新しい場所には行きたがらず、行くのはいつも同じ公園。自分の知っているところで「今日はあれをして遊ぼう」