シリーズ 専門家にきく! 教育とテクノロジーの融合で子どもたちの教育格差解消をめざす スタディサプリ
経済的なことでいうと、塾に行けば月々1万円はかかってしまいますよね。でもご家庭によっては月1万円の支出は大きい。さらに夏休みや冬休みの講習も加わると、かなり大きな支出になってしまいます。
地理的なことでいうと、たとえば、離島で人口減少がおきて、島に1校しかない高校が廃校寸前になってしまったり、塾がなく、大学受験を指導できる先生もあまりいないということもあります。
こういった経済格差、地理的格差を授業動画のオンラインサービスでなくしていきたい、というところからスタディサプリは始まりました。
スタディサプリは家でも、どこでも学べるので、学校に通えない子、通いたくない子たちにも学ぶ場を提供できることから、熊本地震などの被災地の学習支援や、名古屋市の不登校支援も行なっています。
渡邉:一般的な使われ方の流れを、小学生、中学生を例にして教えてください。
小宮山:まずタブレットやスマホを持ってきて、スタディサプリのアプリもしくはサイトを立ち上げて、自分の学年と使っている教科書を選びます。
中学生向けの講座では、動画やドリルは教科書ごとの内容になっていますので、親近感をもって取り組めます。
中学3年生向けの英語の授業動画
小宮山:それから動画を見始めます。動画は単元ごとに基礎編、応用編にわかれています。小学生向けには、入門編もご用意があります。自分の好きなものやテスト前に受けたいものを選んで動画を見れば、その単元が受講できます。
テキストも料金に含まれているので、動画の下にあるボタンでテキストのPDFをダウンロードして自宅で印刷でき、動画の要点をメモしたり、筆記で復習できるようになっています。紙のテキストがほしい方には、別途料金はかかりますが、冊子にしたものもご用意しています。
テキストをダウンロードして、動画の要点をメモしたり、筆記で復習したりできる
小宮山:動画は1本15分前後です。単元によって動画の本数は違いますが、動画を見たあとにオンラインで確認テストを解くという順番で取り組みます。
渡邉:確認テストはその場で自動で採点されるんですね。
小宮山:はい、そうです。そして、どこの単元の動画を何分見たか、確認テストの正解率がどれくらいかをまとめたものを、翌日保護者にお知らせします。
ですから、「よくできていたね」とか、「昨日やってたところ、50%くらいしかできてなかったけど、なにが難しかった?」