学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 身近な生き物をみてみよう!「鳥」
編集部:学研キッズネット編集部
撮影:掛下尚一郎
秋から冬はバードウォッチングのチャンス!
暑い暑い夏が過ぎ、野外で身近な生き物を観察するのが楽しい時期になりました。バードウォッチングを親子で楽しんでみたいと考える方もいるのではないでしょうか。そこで日本野鳥の会普及室の堀本理華さんに、野鳥を観察する楽しみや観察の仕方、野鳥と付き合ううえで気をつけたいことなどについて聞きました。
お話を聞いた堀本理華さん
野鳥を観察する楽しみはたくさんあります。
まず色や形が美しく、しぐさなどもかわいくて癒されます。鳴き声を楽しむこともできますし、絵や写真に表現する楽しみもあります。日本で観察できる鳥は全部で約600種類。多いように思えますが、地域性や季節性などもあるので実際に身近に観察できる数はもっと少なく、昆虫や植物と違ってほとんどの種類を覚えることも不可能ではありません。知っている鳥が増えていくのも楽しいものです。
秋から冬にかけては、バードウォッチングを始めるには絶好の季節です。木の葉が散って鳥の姿が見えやすくなるし、水辺にカモやカモメなど大きな鳥が渡ってくるからです。
あまりバードウォッチングの経験がないと、どこにどんな鳥がいるのか分からない、と思うかもしれません。でも、少し気をつければ、東京の都心部でも10種類くらいは見つけることができるんですよ。野鳥を観察するうえでまず大事なことは、ちょっと変に聞こえるかもしれませんが、「鳥はどこにでもいるんだ」と思うことなのです。
まずは「ものさし鳥」を頭に入れよう
身近にいそうな鳥を思い浮かべてみてください。スズメ、ハト、カラスなどは割とすぐに見つけられそうですね。この3種にムクドリを加えた4種は、「ものさし鳥」といって大きさの目安とされる鳥です。身近なハトには、キジバトとカワラバト(ドバト、イエバト)の2種がいます。カワラバトは飼われていたハトが野生化したもので、野鳥には入りませんが、大きさはキジバトと同じです。
「ものさし鳥」といわれる4種の鳥を押さえておくと、ぐっと観察しやすくなる。左からスズメ(全長14.5cm)、ムクドリ(全長24cm)、キジバト(全長33cm)、ハシブトカラス(全長56.5cm)イラスト:Haruki
ものさし鳥が自分との距離によってどのくらいの大きさに見えるのかを覚えておくと、野鳥を観察したり調べたりするうえでとても役に立ちます。