子育て情報『学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 身近な生き物をみてみよう!「鳥」』

2018年10月5日 10:00

学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 身近な生き物をみてみよう!「鳥」

と思うと拾って助けてあげたくなるかもしれません。でも近くには親鳥がいるケースが多いですし、実際助けるつもりで拾ってきたとしても、人間は野鳥に飛び方や餌の探し方を教えてやることもできないのです。死んでしまったり、ほかの生き物に食べられたりしたら「かわいそう」かもしれませんが、自然界では命はほかの生き物の食べ物となることで成り立っています。鳥もきれいなチョウになるはずの幼虫を食べたりして生きているのです※3。

また、寄ってきてかわいいからとパンやお菓子などを与える人がいますがお子さんがやりたがったら、それは野鳥の本当の姿ではないということを教えてあげてください。野鳥の体にとっても、良いことではありません。

個別の鳥についても、例えば「カラスはゴミを散らかすし、人をつつくから怖いし嫌い」という話をよく聞きます。
カラス(ハシブトガラス)は森林にすんでいて、木の上から地上の餌を探し、地面に降りて餌をとります。
電柱や高い建物があるとその習性を生かして暮らせるということもあり、都市にもたくさんのカラスがいます。ごみを散らかすのは餌を探しているからで、習性を知ってゴミの出し方を工夫すれば散らかされなくなります。

カラスは賢くて、いろいろな遊びをすることでも知られています。滑り台を滑っているのを見たという話もあります。毛嫌いせずによく観察して面白い行動を発見してみてください。

学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 身近な生き物をみてみよう!「鳥」

いろいろな遊びをすることで知られるハシブトガラス。じっくり観察してみよう。撮影:掛下尚一郎

野鳥のことを表面的に判断するのではなく、自然の仕組みや習性をよく知り、適度な距離を保ってありのままの暮らしを観察してもらえたらと思います。

野鳥が生きるには豊かな環境が必要

環境の変化に伴い、身近に観察できる鳥も変化しています。よく言われるのが、スズメやツバメが減ったということ。どちらも水田や耕作地、草地の減少で虫などの餌が減ったことや、巣作りに適した場所がなくなってきていることが大きいようです。

スズメは屋根瓦の間など、ちょっとした隙間に巣をつくります。木造住宅には巣づくりできる隙間が多いのですが、近年の住宅やマンションにはありません。一方、ツバメは泥と藁などを混ぜてたもので巣をつくります。木や土壁だと巣の材料がつきやすいですが、近年の建物の素材は汚れがつきにくく、ツバメの巣づくりには向きません。糞が落ちるからと人間が巣を落としてしまうのも、ツバメが巣づくりできない原因となっています。

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