子育て情報『気分障害(うつ病・双極性障害)とは?「感情がコントロールできない」症状や原因、診断基準を説明します』

2016年10月26日 19:00

気分障害(うつ病・双極性障害)とは?「感情がコントロールできない」症状や原因、診断基準を説明します

■気分循環症
通常は成人早期までに発症する双極性障害の軽症型です。うつ病エピソードと双極性障害の症状すべての条件を満たさない程度で、数日単位で落ち込んでいる状態と気分が良い状態が不規則に反復する期間が2年間以上続きます。

気分循環症の症状としては、うつ病期間と気分高揚期間にそれぞれ3つ以上の症状が当てはまることが条件となります。

うつ病期間:
・エネルギーあるいは活動性の低下
・自信が急に無くなるなどの自己評価の激しい変化
・不眠
・集中ができなくなる
・引っ込み思案になり、社会からひきこもる
・欲求の低下、喜びの感情の喪失
・口数が少なくなる

気分高揚期間:
・エネルギーがありあまり、活動性が高くなる
・睡眠欲求がなくなる
・自己評価が過大になる
・頭の働きがとてもよくなる
・社交的になり、人付き合いがとてもよくなる
・口数が多くなる
・欲求を追い求めるようになる
・過剰に楽観的になったり、過去に成し遂げたことに対して過大評価をしてしまう

軽うつエピソードが優位の抑うつ型、軽うつエピソードと軽躁(そう)エピソードが同じ頻度で出現する定型的な気分循環症、軽躁(そう)エピソード優位の軽躁型の3つのパターンがあります。

抑うつ型を発症している人が一番多く、割合としては気分循環症を発症している人の50パーセントを占めていると言われています。

■気分変調症
うつ病の診断基準を満たさない程度の軽度の抑うつ状態が2年以上持続する疾患です。うつ病と違い比較的短期間であれば気分が落ち込まない正常な期間が存在しても診断内容に影響がないと言われています。

気分変調症の症状としては、気分循環症のうつ病期間に発症する症状に加えて、
・涙もろい
・物事に対して絶望感を感じる
・日常生活でこなさなければいけない課題を対処しきれないという考えに陥る
・将来や過去の出来事に対して考え込んでしまう
などの症状を発症します。
これらの症状のうち3つ以上が当てはまると気分変調症を発症していると診断されます。

持続性気分障害を発症している人自身は無気力感や気分の大きな落ち込みを感じていますが、社会的・職業的にはトラブルが発生していない場合が多いです。そのため本人も周囲の人も疾患を発症していると認識できず、本人は不調をそのままにしてしまう傾向があります。

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参考文献: 『ICD-10』 2013年 中山書店/刊


気分障害を発症しやすい年齢

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10367006178

うつ病はいかなる年齢においても発症しますが、発症率は思春期以降に大きく増加します。

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