2017年8月17日 11:50
祖父の一言で息子のパニックはみるみる鎮火。電話口から放たれたアドバイスとはいったい
しかしここから、驚くべきことが起こります。
受話器から私の父の返答を聞いた息子は、それまでのひどく追い詰められた表情が打って変わり、憑き物が取れたかのように明るい表情になったのです。
電話を切った息子は、とても穏やかな顔をしていました。テストのことはまだ心配そうではありましたが、それまでとは比較にならないほど落ち着いていたのです。
父から学んだ「逆転の発想」
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10337000966
父は息子になんと声をかけたのでしょうか。息子の不安とパニックを一瞬でおさめた言葉とは、なんだったのでしょうか。
息子に聞いてみたところ、こんな言葉をかけられたのだそうです。
「いいじゃないか、0点、ぜひ取っておいで!取ったとしても息子くんが怖がるようなことは何も起こらないから!!」
聞けば、父も勝ち負けにこだわり過ぎて辛かったときに、自分の母親が「いってらっしゃい。しっかり負けてらっしゃい!」と送り出してくれた途端に、気持ちが楽になったのだそうです。
最悪のパターンを想定してパニックになる息子に、「そんなことはない」「大丈夫」と言っても火に油を注ぐだけ。であれば、「そうなってごらん」「そうなったとしても、そんなに怖いことは起こらないから、体験してみてごらん」と声をかけるほうが、息子は不安から解放されたようでした。
初めて取り組むことは、思うような結果にならないこともたくさんあります。発達障害のある子どもを育てていると、どうしても先回りして「失敗すること」を減らそうとすることに全力を尽くしがちです。
環境調整で失敗を減らして、成功体験を積ませるというのは、発達障害のある子どもの育児においてとても大切なことです。ですが、失敗を恐れて心配する子どもに対して、「失敗しないようにお母さんがなんとかしてあげるから」と言い続けるわけにもいかないのです。
そうであれば、「失敗してらっしゃい。きっと何も怖いことは起こらない。」と大きな気持ちで子どもに接していくこともきっと大切なのではないでしょうか。
発達障害のある子どもの場合、初めてのことが怖いという特性はなかなか克服できません。であれば、まずは予告、次に環境調整、それでもダメなら「それも経験」と親も腹をくくることが大切なのかもしれません。
父と息子のやり取りを見て、私自身も少し気持ちが楽になったのでした。
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