子育て情報『偏食や過敏の根底には「不安・緊張・ストレス」がある!当事者研究で浮かび上がった食の困難とは』

2017年11月28日 16:00

偏食や過敏の根底には「不安・緊張・ストレス」がある!当事者研究で浮かび上がった食の困難とは

という方も多く、食の困難に対して厳しい指導・対応を受けたことにより「苦手さ」「恐怖感」を増幅させてしまっているケースも見られます。

髙橋先生と共同で研究を行っている大阪体育大学の田部絢子先生はこう話してくださいました。

田部先生「調査の中で、困っていることや、どうしてほしいかも聞いてるんですけども、どうしてほしいですかっていうことの上位に、結局、『話を聞いてほしい』とか『食べられないってことを一旦認めてほしい』とか『量は自分で調整させてほしいとか』が上がってくるんですね。わざわざ、別の調理法でものを作れとか、それは出してくれるなとか、そういったことはあまり上位の要望としては出てきていない。やっぱり子どもたちは『話を聞いてほしい』って言ってるんだから、大人たちはまず話を聞くところから始めませんか」

髙橋先生らのアンケート調査でも、本人が必要とする理解・支援について、

・外食でも個室だと食べることが出来る
・新しい食べ物は事前に紹介されていれば大丈夫である
・自分で選んだ食べ物はおいしく味わい、楽しむことができる

などが上位の回答として見られることがわかっています。

逆に、無理やり食べさせたりすれば、子どもの不安や緊張は増え続ける一方になってしまいます。実際に食べることを無理強いされたことを発端として、生来の過敏性とも相まって、低体重にまで陥ってしまうような例もあるそうです。

こうした偏食の根底にある不安・緊張・強い恐怖・ストレスを軽くするには、感覚の過敏性やこだわりについて考える前に、子どもと対話することが必要不可欠です。


子どもたちが最も嫌がるのは受動的で強制的な食事です。これでは、食事に対するストレスは増える一方になります。食事を、子どもたちにとって主体的で、能動的で、選択可能なものにすることも、大切だとおっしゃっていました。


主体的で、能動的で、選択可能な食事とは。ある家庭での出来事

偏食や過敏の根底には「不安・緊張・ストレス」がある!当事者研究で浮かび上がった食の困難とはの画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132106272

「主体的で、能動的で、選択可能な食事」というと、一見難しく感じますが、会話の機会を増やすことで実現した一例があります。

ある4人家族の家庭では、姉妹のお姉さんのほうに偏食がみられました。家庭での食事はお姉さんが食べられるものばかりになってしまっていたので、妹さんは不満を感じていたそうです。

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