2018年10月11日 07:30
誰にも負けたくない!息子のこだわりを溶かした「アサーショントレーニング」との出合い
じゃんけんも点数も超・負けず嫌い!?息子に浮き上がったソーシャルスキルの課題
息子が小学校に入学してしばらくしたある日、学校の面談のときのこと。
「息子くんはじゃんけんに負けただけで、この世の終わりみたいな感じになってしまうんです。落ち込んでしまって、なかなか立ち直れない」
という話を、先生からされました。さらに、問題はじゃんけんだけにとどまりませんでした。
「隣のお友達よりもテストの点数が少しでも低いと、落ち込んでしまって立ち直れない」
「ほかの人に『違うよ』と否定されると、パニックになってしまって、怒りがなかなかおさめられない」
といったことが次々と出てきました。息子の課題は、もっぱら「他者を尊重するということはどういうことか」ということを考えることでした。
勝負をすれば、どちらかが勝つし、どちらかが負ける。負けてしまったとしても、それは世界の終わりではない。
勝った相手に敬意を表し、次に繋げるための糧にすることが大切です。
また、自分と違う意見を言われたとしても、それは自分の全てを否定するものではない。人はそれぞれみんな異なる意見を持っていることを理解して、尊重できるようになってほしい。
学校での様子を聞いて、そういったソーシャルスキルを学ぶことが、息子にとって一番大切だと思いました。けれども、私が息子にそれをいくら説明したところで、「だって悔しい」という一言で終わり…。
もっとうまく伝える術がないだろうか、と考えていたところで、息子を定期的に見てくださっている大学の先生から、「アサーショントレーニング」を紹介していただいたのです。
SSTにもぴったりな「アサーショントレーニング」って?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132112837
「アサーション」とは、一言で言ってしまえば、「自分も相手をも尊重したコミュニケーション方法」のことを言います。
息子を見てくださっている大学の先生いわく、この「自他尊重」という考え方が、発達障害児のSSTにおいてとても重要な意味を持つことになると言います。
自分への尊重と相手への尊重、どちらが欠けても、コミュニケーションは苦痛を伴うものに変わってしまいます。あるアメリカの心理学者は、人間関係の持ち方について、以下の三つに分けることができるとしています。