2020年4月10日 12:00
「感覚過敏マークを広めたい!」感覚過敏に悩む中学生社長がクラファンスタート!当事者・保護者の声を集めて製作。みんなが知る・話すきっかけへ――思いを語る
中学生社長、感覚過敏と向き合う
加藤路瑛(かとうじえい)といいます。14歳、中学3年生です。僕は12歳の時に親子起業®️という形で起業して、株式会社クリスタルロードの取締役社長をしています。
https://crystalroad.jp/
株式会社クリスタルロード
起業のきっかけなどは、以前、発達ナビで書かせてもらったことがあるので、その時のコラムをご覧いただけたらと思います。
起業して1年間、メディア運営をしたり、18歳以下専用のクラウドファンディングのプラットフォーム開発・運営などをしてきましたが、ある日、父に「せっかく株式会社を持っているなら、路瑛の困りごとを解決する商品やサービスを作ってみたら?同じように悩んでいる人はいるはずだから。」と言われました。
困っていること…それは感覚過敏です。
食べることが苦手ですが人に理解されません。食べられるものも少ないし、臭いも苦手だし、できれば食べ物を目にしたくない。
だから、友達との付き合いや仕事でファミレスやカフェに行くのもとても苦手です。特に臭いで気持ち悪くなります。
レストランだけでなく、給食が終わったあとの教室の臭いや駅を降りた瞬間にわかるその街の食べ物や排気ガスが混ざった臭いが本当に苦手。体調が悪くなります。
人が数人で騒いでいる声が苦手です。教室や雑踏での人のにぎやかな声で頭痛や吐き気がします。ヘッドフォンで音楽を聞いて防御しています。
衣服が重くて着ているのがつらくなります。
デニムのような硬い感じの素材も窮屈に感じます。
苦手なものに向き合うのはしんどいです。特に、食べ物の臭いが苦手なのに、それを解決する商品を作るとなれば、その臭いに向き合う必要がある。それは苦痛が大きくて、僕はいやだと思っていました。
しかし、ある日、僕は気がついてしまうのです。僕は年齢やお金を理由に「今」をあきらめない社会をつくろうというビジョンを掲げて活動しています。今は中学生ということもあり、特に子どもを理由に何かをあきらめなくていい社会を作りたいと考えてきました。
僕は、聴覚・嗅覚・味覚などが敏感であることで、できていないことがたくさんあります。
それは、仕方がないことだと思っていたけれど、それはあきらめているということなのではないかと思い始めたのです。「今」をあきらめないで生きよう
そう言っている僕が、実はあきらめて生きていた…
僕にとって衝撃的な気づきの瞬間でした。