2021年8月31日 14:15
食、ニオイ、光と音がつらかった「家族旅行」。親を困らせたけど感謝している僕が思う、楽しく過ごすためのポイント【感覚過敏な15歳社長】
感覚に関しては本当に人によって違いますし、逆に、「これは無理だろう」と思うものが大丈夫な場合もあるかもしれません。なので、あまり心配したり神経質にならずに、親が子どもに体験してもらいたいこと、見せたいもの、連れて行くたいものは是非やってみてほしいと思います。そういう繰り返しの中で、家族旅行のいいパターンが見えてくると思います。
Upload By 加藤路瑛
やはり、親との旅行は安心できますし、楽しめることも多いです。友達と行くとなると「せっかくの旅行なのにレストランで食べられないかもしれない。遊園地には行きたくないな」と楽しいイベントに水をさしかねません。そういう不安が友達との外出にはあります。
でも、親との旅行は、自分の苦手な部分をわかってくれているので安心です。そして、神経質とも思われがちな感覚過敏のある僕に付き合ってくれて、いろんな場所に連れていってくれた両親には感謝しています。
いつか、高級旅館の料理を部屋で家族と一緒に食べて、部屋についている露天風呂にゆっくり入るのが僕のささやかな憧れです。
執筆:加藤路瑛
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10131169109
(監修:鈴木先生より)
感覚は一般には五感として知られています。医学的には聴覚・触覚・嗅覚・味覚・痛覚です。電車に乗ると聴覚・触覚・嗅覚(+視覚も)の問題があり、自家用車でしか移動できない人もいます。
聴覚過敏は今回の事例では大音量だけでしたが、ほかには学校の音楽の授業や先生の怒鳴る声、赤ちゃんの泣き声、集合住宅の近隣の音、映画館や運動会のスピーカーの音、バイクや工事現場の音、さらにセミの鳴き声まで嫌がるお子さんが多いです。
触覚過敏は身に着けるものが多く、腕時計や学校の制服・靴下を嫌い、半袖から長袖への衣替えを嫌い、いつも同じジャージを着て登校しています。逆に古い毛布の感触が良くて手放せなかったりします。
嗅覚過敏は今回の事例のような脱衣場や車内等のニオイの他、香水、食べ物、コップ、魚など一般には気づかれないようなニオイにも反応します。
味覚過敏は給食の好き嫌いで残すことが多く、特にサラダやキノコ類が苦手なお子さんが多いです。味というよりはご飯の見た目や臭いなど様々な感覚過敏が複合している場合があります。この場合、学校の許可が得られれば保護者が作ったご飯を持たせることで解決しています。