2021年10月5日 06:15
ASD小6息子と母とのちょうどいい距離感がわからない!言葉と中身の発達のギャップに、どこまで対応する?ーー児童精神科医 三木先生に聞いてみた!
三木先生:これはでも…これから先どんどん減っていくでしょうね…。
――年齢的に…。
三木先生:そうそう年齢的に。
やっぱり年齢の壁は厚いなぁ…!と感じる話になりましたが、以前書いたコラムで触れていた「思春期の子どもにとっての学びのネットワーク」が、私の”身近な家族ゆえの思い込み”に対する緩衝材になってくれるといいな、と思いました。濃くなってしまいがちな親子の関係を相対的に薄めるシステムがあることで、少し安心できそうです。
とはいえ、それだけでは「コウが学びのネットワークを作れば万事解決!」と大船に乗ることはできません。ASD・ADHDであるコウは、特性の影響もあるのか安定した人間関係を築くことが苦手だからです。
友達付き合いが長くなると、「最初はコウに付き合ってくれていた子がコウのルーズさとしつこさで嫌になってしまう」「最初は仲良く遊んでいたのに次第に命令をされるようになる」などのトラブルが起こりやすく、特に後者のパターンは一度トラブルが起きると長期化しやすい傾向があります。
そんなコウの状況に対して、三木先生からは『彼自身もまた人との関係性について振り返りをしながらやっていくことが大切』なのだとアドバイスをいただきました。
Upload By 丸山さとこ
三木先生:うーん…そうですね~…関係性の問題ってすごく何ていうか…表現の仕方が難しいのですが、「トラブルを引き寄せがち」なお子さんっているなって思うんですよ…子どもに限らず大人もなんですけど…。
――いますね。
三木先生:何ていうか、とにかく、人生にトラブルが起きがちな生き方をしてる人とか…まぁ物事の捉え方も含めそうなんですけど、そこをある程度客観視できるといいですよね。そうすることで、無用なトラブルは減らしていくことができると思うんです。最初は大人と一緒に始めるのでいいんですけど、自分で振り返って整理していくみたいなプロセスは多分自分で進んでいかないと、その手のトラブルはなくなっていかないと思うんですよね。
――そうなんですよね。親としては見ていてハラハラする気持ちもありますが、同時に『小学生の内に本人が多少懲りるまでトラブルがいきついて良かったな』と思うこともありました。
三木先生:あーそれはそうですね。それはやっぱり本人が自覚していくっていうのはめちゃくちゃ大事なので。
――そうですね。