子育て情報『子どもの滑舌の悪さが気になったら。先天性疾患や知的障害がある?相談先、家庭でできるトレーニング方法も【専門家監修】』

2022年7月6日 06:15

子どもの滑舌の悪さが気になったら。先天性疾患や知的障害がある?相談先、家庭でできるトレーニング方法も【専門家監修】

が開始されるころになると、この「滑舌」が気になって相談されるケースが増えます。


滑舌が悪くなってしまう原因は?

それでは、なぜ滑舌が悪くなってしまうのでしょうか。いくつかのケースが考えられます。

構音できるようになるために大事なことは、まねをすること。そのためには、音が聞こえていることが大切です。もし、音がよく聞こえていなければ、まねをすることもできないでしょう。音が聞こえない、聴力に問題があるケースには、耳そのものの器官としての働きがよくないケースの「伝音性(でんおんせい)難聴」と、耳は聞こえているけれども、内耳の奥にある音を脳に伝える「神経系」の働きがよくないケースの「感音性(かんおんせい)難聴」があります。伝音性難聴の場合には、中耳炎などの病気が原因となる場合や、音を感知する部分の奇形などの場合があります。
感音性難聴の場合には、特定の音域がうまく感受できない、複数の音の聞き分けが難しいなどのケースもあります。

いずれにしても、音がよく聞こえなければ、声をまねすることもうまくできないことが多いと言われています。

構音は、唇や舌、あごといったパーツの複雑な動きによって形成されます。舌の位置が下がったまま(低位舌)だと、正しい発音ができないです。唇を閉じることができず、舌が低緊張で常に舌で歯を押している場合は出っ歯(前突)、上下の歯がかみ合わない(開咬)、すきっ歯(歯間離開、空隙歯列)などといった歯並びが悪くなる原因にもなります。

舌の大きさ、歯列の形(歯並び)、上あごやのどの形などが、構音には大きく影響します。体のパーツの形や大きさに関しては、成長に伴って解決されることもありますが、生まれつきの特性による場合もあります。

その中には、舌小帯(ぜっしょうたい)が極端に短いというケースもあります。
舌の裏側と口の底と下あごの歯ぐきの内側をつないでいるヒダが舌小帯で、この部分が短いと、口を開けたときに舌先を上あごに触れさせることができず、サ行・タ行・ラ行が正しく構音できない場合があります。

また、前歯がないと、サ行の発音がしにくくなります。歯と歯茎も構音に欠かせないところです。

発音するためには口の中のさまざまな筋肉をコントロールしますが、この筋肉をコントロールする力、つまり筋力そのものが弱いとうまく構音できないことがあります。先天性の疾患などにより全身の筋力が弱いことが、滑舌が悪くなる原因となることもあります。

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