子育て情報『子どもの滑舌の悪さが気になったら。先天性疾患や知的障害がある?相談先、家庭でできるトレーニング方法も【専門家監修】』

2022年7月6日 06:15

子どもの滑舌の悪さが気になったら。先天性疾患や知的障害がある?相談先、家庭でできるトレーニング方法も【専門家監修】

そのほかにも、吃音や場面緘黙症など、心の発達の面からのアプローチが必要な場合もあります。


発音の練習や構音に関わる筋肉のトレーニングについて

筋力が足りなくて滑舌がうまくいかない場合には、ある程度トレーニングすることが必要です。たとえば、口の周りの筋(口輪筋)を強化する口の締まりをよくする運動や、舌の位置を確認しながら動かし方を学習するトレーニングなどがあります。

ただ、こうしたトレーニングや口の中の運動を子どもにさせようとしても、なかなかやりたがらない、習慣化することが難しいということもあります。その場合には、「この動き、できるかな?」とクイズやゲームのようにしてみたり、ことば遊びをしてみたり、好きなキャラクターや絵本を使って誘ってみたりなど、遊びの延長でトライしていきましょう。子どもが楽しみながら、遊びの中でトレーニングを積み重ねていくことが重要です。

舌先を前歯の後ろの上あごに当てます。これが唇を閉じた時の正しい舌の位置であることを覚えましょう。
もし、鼻が詰まっているなど鼻呼吸がうまくできていない場合は、舌先がここにあるのは苦しいはずです。嫌がったりできなかったりしたら、耳鼻科を受診してください。

そのほか、舌を押し上げる、左右に動かすなどがしっかりできるように筋力をアップすることが大切ですが、自ら舌(あるいは唇・頬)の筋肉を動かせない、または動きが弱い方に対して、舌(あるいは唇・頬)の動きを身につける「バンゲード法(筋刺激訓練法)」といった訓練があります。舌運動機能の発達に遅れがみられるお子さんでは食べ物を噛む、送り込み、飲み込めむといった摂食嚥下機能に問題がみられることが多いです。摂食嚥下機能向上のためにも、舌の筋力を強化することが大切で、そのための器具などもあります。これらの訓練方法については、病院歯科や大学病院などある摂食嚥下外来などにご相談ください。

日常的に口が「ぽかん」と開いているお子さんには、口唇閉鎖力を鍛えるトレーニングがあります。大きめのボタンを用意し、ボタン穴に糸や紐を通します。
ボタンの部分を口にくわえさせ、上下の唇を閉じます。ひもを引っ張ったときに、ボタンが口から出ないようにします。また、同様のトレーニングができるような器具もあります。このような方法で、唇と頬の筋肉を鍛えることができます。こうしたトレーニングも、言語聴覚士や歯科での指導を受けることで、その子に合った方法を見つけることができるでしょう。

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