2022年8月30日 14:15
モロー反射とは?新生児から生後何ヶ月くらいまで見られる?激しいときの対処法やてんかんとの違い、脳性麻痺や発達障害との関係についても解説【小児科医監修】
新生児によく見られる「モロー反射」とは?
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モロー反射とは、新生児に見られる原始反射の一つで、大きな音や明るい光、身体がグラッと傾いたときなど、外から大きな刺激が与えられたときに、手足をビクッとさせ、ゆっくりと万歳をするように腕を広げ、何かにしがみつくような姿勢のように見える様子のことです。
子どもの発達が進むスピードは個人差があるので、モロー反射が活発に見られる時期や消失する時期は子どもによって変わってきます。おおよそモロー反射は0~4ヶ月の間に見られる原始反射です。生後4ヶ月を過ぎると大体の子どもはモロー反射が見られなくなります。
原始反射とは?
モロー反射のように、赤ちゃんが生まれたときから備えている反射的な運動のことを原始反射と言います。原始反射は足や指、口など赤ちゃんの身体のさまざまな部位で見られます。既に挙げたモロー反射のほかにも、以下のような原始反射があります。
◇自動歩行
赤ちゃんを立たせるように支え、足を床につけてあげると、まるで歩いているかのように足を交互に屈伸させる動き
◇把握反射
手のひらや足の裏にほかの人の指などが触れたとき、反射的に握りしめる動き
◇吸てつ反射
赤ちゃんが口に入ったものに反射的に吸いつく動き
◇バビンスキー反射
足の裏をかかとからつま先に向けてゆっくりこすると、足指が反射的に開く動きなど
原始反射は平均的には生後0~3ヶ月の間で活発に表れ、生後4~5ヶ月ころを目安にだんだんと消えていきます。
原始反射が消失することで、自分の意志で身体を動かすこと(随意運動)ができるようになります。
原始反射は脳幹によってコントロールされている動きです。そのため原始反射の出現と消失を確認することは、脳や脊髄をつかさどる中枢神経の発達が順調であるかどうかの指標となります。
モロー反射をはじめとする原始反射は、左右差がないか、長い期間認めていないかなどを、健診で確認します。