子育て情報『モロー反射とは?新生児から生後何ヶ月くらいまで見られる?激しいときの対処法やてんかんとの違い、脳性麻痺や発達障害との関係についても解説【小児科医監修】』

2022年8月30日 14:15

モロー反射とは?新生児から生後何ヶ月くらいまで見られる?激しいときの対処法やてんかんとの違い、脳性麻痺や発達障害との関係についても解説【小児科医監修】

心配な場合はかかりつけのお医者さんに診てもらいましょう。


発達障害とモロー反射の関連は?

先ほどもご紹介したように、モロー反射をはじめとする原始反射は発達状態のバロメーターです。この点から、原始反射が強く残存している場合、脳機能への問題が考えられます。そしてそれが発達障害の兆候である可能性もあるのです。

モロー反射が長く続くということは、外からの刺激に毎回反応してしまう、つまり刺激に対して敏感な状態が続くと解釈できます。そのため、以下の発達障害のような傾向が見られることがあります。

・音や光をはじめとする刺激に対する感覚過敏
・社会的未熟さ(新しい状況・環境への参加対応が難しい)

必ずしもモロー反射が長く続く=発達障害である、というわけではありません。しかし、モロー反射をはじめとする原始反射が長く続けば続くほど何らかの問題がある可能性が高まります。
いざというときのために、日頃から子どもの動作をよく観察したり、場合によっては記録したりすることが大切です。


モロー反射が激しいときはどうすればいいの?

では、子どものモロー反射で不安を感じる場合、どうすればよいのでしょうか。多くの保護者が子どものモロー反射に不安を感じることとして、モロー反射が激しく、子どもが泣きだすというケースが挙げられます。

これは、大きな刺激に対して大きな動きで反応した赤ちゃんが、刺激と自分の動きに対してびっくりしてしまい、その衝撃で泣く、というメカニズムで起こります。モロー反射は刺激に対する無意識の反応のため、保護者にできることとしては赤ちゃんに不要な刺激を与えないように環境を整えてあげることが必要です。・大きな音をなるべく立てない
・赤ちゃんが極端な熱さ、冷たさに触れないようにする(冷たい風や指でも赤ちゃんはびっくりしてモロー反射を起こすことがあります)
・こまめなスキンシップで赤ちゃんを安心させてあげる

また、寝かしつけの際に赤ちゃんがモロー反射を起こし、なかなか寝てくれなくて悩んでいる…という保護者もいるかもしれません。この場合、寝かしつけるとき、特に赤ちゃんをだっこしている腕の中からベッドへ移すときがポイントです。赤ちゃんにとって刺激となる要因をできるだけ少なくする、以下のような工夫をすることが大切です。


・ベビーベッド・赤ちゃんの寝具を、だっこされている腕の中の体温くらいにあたためておく
・だっこから腕を抜くときに、赤ちゃんの首の角度や体勢が大きく変わらないようにする
・扇風機の風やヒーターの光が赤ちゃんに直接当たらないようにする

このように、モロー反射が激しく、一度起こるとしばらく泣き続けてしまうなどという場合、まずは子どもに余計な刺激を与えないような環境づくりをすることが重要です。

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