子育て情報『発達障害の私、大学で感じた「自由」への恐怖。履修登録でつまずき、二次障害で助けも求められず…見通し不安とスケジュール管理の高い壁』

2023年3月7日 06:15

発達障害の私、大学で感じた「自由」への恐怖。履修登録でつまずき、二次障害で助けも求められず…見通し不安とスケジュール管理の高い壁

しかし、こうして元気になって働けるようになってからも、スケジュール管理には難しさを感じることがありました。

在宅のフリーランスのため、働く時間は完全に自由で、仕事が入ってくる時間もランダム。そして、家事担当として、やるべき家事もあります。こんな中で自分なりのリズムを見つけるのには非常に苦労しました。

昔から出先で体調を崩したりすることが多いため、夫が休みの日に当日になって急に「どこそこに行こう」などと言うのにも困りました。最低3日前ぐらいには言ってもらえないと、自分なりに体力の配分したり、行き先や行く手段がどんな環境・条件なのかを下調べして備えておいたりすることができないからです。

しだいに、自分は「いつどこでどのように何をするのか」の見通しを立てられる程度まで情報を得て整理しておけば、見通しに関する不安が軽減するのだ、と理解していきました。

このため、新しい仕事をするときにはまずどの作業にどれくらいの時間と手間とストレスがかかるのかを把握するように努めています。
夫との外出に関する連絡については、なるべく早めに言ってもらって、突発的な予定変更がないように頼んでいます。


ネット社会がくれた救い

いまの社会がネット社会であることには、デメリットもありますが、24時間どんなときでも手軽に多くの情報を集められることには大きなメリットを感じています。

以前だったら電話をかけたり図書館や役所に行ったりして調べなければならなかったことが、手元のPCで手軽に調べられる。これは、私が自分の今後について見通しを立てるときに大いに役立っています。数日後に行く美術館についても、いま通っている資格学校のカリキュラムについても、いまとろうとしている資格の数十年後の見通しについても、いくらでも調べられるのですから。

ネット社会がくれる大量の情報をうまく取捨選択しながら、自分のスケジュール管理に活かしていこうと思っています。

文/宇樹義子

(監修・鈴木先生より)

最近はスマホで予定の管理をする人が増えています。対面が苦手なASDの人にはネット社会は確かに救いです。
しかし、言葉のキャッチボールができないので誤解や間違いが生じる危険性も潜んでいます。仕事の種類にもよりますが、一般の企業だと急に仕事が入ったりして予定が変わることが多々あるので、決められた仕事を確実にこなせば時間通りに帰れる公務員などが比較的向いていることが多いです。

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