子育て情報『ワーキングメモリとは?弱いとどうなる?発達障害との関係や対策も解説します』

ワーキングメモリとは?弱いとどうなる?発達障害との関係や対策も解説します

だからといって、ワーキングメモリが弱いすべてのお子さんが、発達障害であるということはありません。

発達障害の中のADHD(注意欠如・多動症)では、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動してしまう)といった特性が見られます。この中の不注意や衝動性はワーキングメモリの弱さとも一部関連します。

発達障害の中のLD(学習障害)は、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力に困難が生じることがあります。計算や推論の困難などのLDの特性は、ワーキングメモリの弱さとも関連することがありますが、こちらも、どういった特性が現れるかはその人によって異なります。

このように、発達障害のある子どもにはワーキングメモリの弱さがある場合もありますが、ワーキングメモリが弱い子どもに、必ず発達障害があるわけではありません。

まずは子どもが困りごとを解消するようなサポートをしていくことが大事になります。


子どものワーキングメモリが弱い場合の対策・サポートのコツ

ここでは子どものワーキングメモリが弱く、困りごとが生じているときにできるサポートを紹介していきます。


ワーキングメモリの機能自体を向上させる方法として、現時点で実証されているものはありません。しかし、子どもが直面している困りごとに対して、適切な対策やサポートをしていくことで、子どもの困りごとを軽減していくことは可能です。

ワーキングメモリが弱い子どもへのサポートとしては、情報の伝え方を工夫したり、いろいろなツールを使って接することで、ワーキングメモリの弱さをカバーしていきます。

先ほど挙げた困りごとへのサポートを見ていきましょう。
■複数の指示を覚えることが苦手
■授業に集中することは苦手
■読み書きや計算が苦手
■忘れ物・なくしものが多いなど

複数の指示を覚えることが苦手
2つ以上など一度に複数の指示を出されたときに、忘れてしまうことが多い場合は、一度に一つのことのみ伝えるという方法があります。
「手を洗ってから、料理を手伝ってもらいたい」というときは、まず「手を洗ってきて」と伝え、それができたら「冷蔵庫から野菜を出して」と伝えるようにすると、忘れることが減ってくるかもしれません。授業に集中することが苦手
授業中何に注意していいのか分からない場合は、先生から「この時間は〇〇をします」

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