ワーキングメモリとは?弱いとどうなる?発達障害との関係や対策も解説します
と授業の目的を明確にしてもらうことや、それが難しい場合は入ってくる情報を減らすことも方法の一つです。情報が多くて取捨選択ができないときは、色を付けたり枠で囲って重要な情報を目立たせる、プリントを折るなどしてそのときに不要な情報は隠すといった方法で集中しやすい環境をつくることができます。
読み書きや計算が苦手
一度に多くの文章や計算をしようとすると、情報が多く覚えきれないことがあります。
そういったときは文章や計算を細かく区切って行うように促していくといいでしょう。
文章を一度に全部見せずに、紙などで隠しながら一行ずつ目に入るようにしたり、計算も暗算をさせるのではなく、途中の計算をメモできるように補助していくことで、一度に処理する情報が少なくなり読み書きや計算がしやすくなっていきます。
忘れ物・なくしものが多い
忘れ物やなくしものが多いときには、先生や保護者が一緒に確認する時間を設けることや、持ち物チェックリストをつくる、スマートタグ(忘れ物防止タグ)を活用するなどツールを使って記憶しなくてもカバーできる状態をつくっていくといいでしょう。
ほかにも、必ず通る玄関前に持ち物を置いておくなど、子どもの動線上に物を配置するという方法もあります。
情報の伝え方や、ツールを使用していくことは共通ではありますが、子どもによってワーキングメモリの傾向や、どういった情報だと覚えやすいといったことは異なってきます。
一日の流れが先に分かっていたほうが楽だと感じる子どももいれば、「今やること」だけ分かっていたほうが集中できるという子どももいます。
一律なサポートにならないよう、子どもがどんなことに困りごとを感じているか、どうしたら勉強などがやりやすそうかを見ながらサポート内容を考えていくといいでしょう。
発達障害のある子どものための支援機関
ワーキングメモリの弱さで感じる困難へのサポートは、保護者や学校だけでなくさまざまな支援機関とも相談して考えていくと、子どもにあったものを見つけやすくなってきます。
ここではワーキングメモリの弱さも含め発達の気になる子どもへの支援機関を紹介します。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは都道府県や指定都市が実施主体となり、発達障害のある子どもやその家族を支援する機関です。
家族などからの相談に対して、家庭での療育方法についてのアドバイスや関係機関の紹介などを行います。