子育て情報『「歩き方が変」「麻痺は言い訳」軽度脳性麻痺の私に向けられた心ない言葉の数々。いじめ、不登校を乗り越え大学生になった今、目標は…』

2023年7月25日 06:15

「歩き方が変」「麻痺は言い訳」軽度脳性麻痺の私に向けられた心ない言葉の数々。いじめ、不登校を乗り越え大学生になった今、目標は…


聴覚過敏、軽度の脳性麻痺の私。通常学級へ行くも困りごとは多く…

私は14歳のときに、自閉スペクトラム症グレーゾーンの診断を受けました。就学前は聴覚過敏と、ごく軽度の脳性麻痺のみわかっていたという状態です。

就学前健診では、
・聴覚過敏の特性のため、通常学級よりも特別支援学級で授業を受ける方がリスクがあること(奇声や泣き叫ぶ声が苦手なために、むしろ授業理解が遅くなってしまうため)
・目立つような知的な遅れがないこと
・麻痺自体は軽度で、多少のふらつきはあっても装具なしで歩けていること
・配慮を要する場面が非常にまれであること
これらの意見に両親も納得し、通常学級へ進学しました。ですが、入学後は多数の困りごとに苦しめられました。

まず、聴覚過敏のため、クラスメイトの泣き叫ぶ声、奇声などが聞こえると過呼吸を起してしまいました。また、体育館など天井が高い屋内で先生がマイクを使うと、天井からの反響が耳元で残響として残ってしまい、気持ち悪くなってしまうことが何度もありました。そんなときは体育館から出ることしかできません。


そして、共感性も強かったのか、周囲に理不尽な怒られ方をされている人がいると、怒られている方の心境に自らも引きずられて、過呼吸を起こすこともありました。中学3年生のとき、卒業式前の練習でやる気のない同級生が普段怒鳴ることのない先生から怒られたところ見て、先生のあまりの豹変ぶりと怒るさまをみてびっくりしてしまい、30~40分ほど過呼吸がおさまりませんでした。

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こうした症状にも困りましたが、一番困ったのは「見た目でわかる」特性です。

私は一人で歩くことはできますが「爪先歩き」(専門用語では「尖足(せんそく)歩行」とも言います)のような特徴的な歩き方をします。特別な装具などを試した時期もありましたが、体への負担が大きかったこともあり、介助を必要とするような場面もまれだったことから、装具や杖、車椅子などは使わず、自力で歩いています。

しかし、いくら「程度は軽い」と言っても、つま先歩きという見た目でわかる特性があったこともあり、クラスメイトから思ったことをストレートな物言いでぶつけられることが多くありました。「歩き方が変」、「足が不自由なのになんで同じクラスにいるの?」と聞かれることは、1年間で100回…いえ、それ以上数え切れないほど言われ、私はそのたび傷ついていました。

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