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インターナショナルスクールが発達凸凹長女にピッタリ合った!才能開花で自信アップも、時間管理は失敗続きで…

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英語学習と音楽・美術の面で成果をあげる

インターナショナルスクールが発達凸凹長女にピッタリ合った!才能開花で自信アップも、時間管理は失敗続きで…

Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ

わが家は母である私・ワッシーナを筆頭に、家族のほぼ全員が個性いろいろな発達凸凹タイプです。それぞれの特性をキャラクター化しており、動物の顔をしています。

中学時代に吹奏楽部で演奏しながら譜面が読めない問題でつまずいたことのある長女ニャーイは、その後、美術を志し、全国のコンテストで実績のある公立高校へ進学しました。

ところが顧問の先生は、指導のスタイルがしっかりと確立されていたため、ニャーイが目指していた精密画とはまるで相性が合いませんでした。

ニャーイが失望して退部したタイミングで、夫ラクマから理想的なインターナショナルスクールを見つけた、という知らせが入りました。さっそく体験入学と面談を申し込み、4人の子どもたち全員を伴って学校を訪問しました。

訪問した学校は保育園から高校までの生徒が学んでおり、学園長は海外経験豊富な日本人で、教師や生徒は、世界のさまざまな国からやってきていました。授業はオールイングリッシュで1クラス数人の少人数制でした。
教科書は数学のみ日本語版で、それ以外はすべて英語版でした。教室は開放的な広いワンルームを学年ごとにパーテーションで仕切っていました。

私は教室を回って授業を見学しました。先生方は、とても大きなアクションを交えながら楽しく授業を進めていました。私もラクマも4人の子どもたちもこの学校をとても気に入り、全員が転校することを決めました。

インターナショナルスクールへの転校後、先生方の分かりやすいリアクションや声がけが発達凸凹タイプに向いていたのか、子どもたちは以前より生き生きと学ぶようになりました。

また、得意科目に集中的に取り組めるカリキュラムであったため、やる気スイッチが入りやすかったこともプラス要素でした。さらに各教科担任の先生方が表現豊かに褒めて励まし、新しいことへチャレンジを促すので、子どもたちの世界がどんどん広がったのです。


特にニャーイの学力や画力、音楽に関する技術の進歩は目を見張るものがありました。

音楽の授業ではピアノ、ギター、ドラムにチャレンジし、さまざまコンサートやライブに参加しました。絵本づくりや英語でのプレゼンテーションを数多くこなし、自信を深めていきました。

やる気スイッチにムラがあり、洗濯や約束事でトラブル連発

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Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ

学習面では大きく伸びたニャーイですが、家族で役割分担した、家事の手伝いはトラブル続きでした。

ニャーイは洗濯の係でしたが、まともに仕上がることが少なかったのです。というのも、洗濯していることを本人が忘れて外出してしまうので、気づいたら洗濯物は洗濯機の中でカチカチに固まっていることは日常茶飯事でした。

洗濯物が痛むので家族からはブーイングですが、どんなに注意しても一向に良くなりません。洗濯のやり直しが多くて、ついに洗濯機のほうが壊れてしまいました。


将来について父ラクマに相談すると父は困惑

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Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ

インターナショナルスクールに転校してしばらくたったある日、ニャーイは父親のラクマに将来の進路を相談しました。ニャーイはラクマが長年仕事としている商業デザインのイラストレーターを志望していたのです。

ラクマはニャーイにどのように伝えようか悩んだ末、彼女に言いました。
「商業デザインは時間に追われる仕事だよ。しっかり自己管理して締め切りを守らないといけないけど、できるかな?」
ニャーイはすぐさま「イラストレーターは諦める」と言って志望を変えました。

後日、私はラクマにイラストレーターになることを反対した理由を確認しました。
「もしニャーイがイラストレーターになったら、上司が気の毒すぎる。彼女に仕事をさせるのはひと苦労だよ」
という答えでした。


ラクマは、絵のうまいニャーイにイラスト作成のアルバイトを頼んだことがあったのですが、締め切りを何度も忘れるので、かえってラクマの仕事が増えてしまい、すごく苦労したということでした。

当時は時間の管理がうまくできないニャーイに対して、どう対処して良いのかという理解が足りていませんでした。今は親も子も発達凸凹の特性理解が進んでいるので、メモや手帳の活用、リマインダー係を配置するなど、二重三重の工夫を行なっています。執筆/ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ

(監修:室伏先生より)
インターナショナルスクールでのニャーイさんの成長のご様子と、ご家族の関わりについて、共有してくださり、ありがとうございます。微笑ましく読ませていただきました。

お子さんに合った学校へ転校された、ご両親の行動力と決断力に感銘を受けました。ニャーイさんと相性のよい学校に出合うことができて本当によかったですね。

家事のお手伝いについては、学生時代は失敗ばかりだったとしても、ニャーイさんが独り立ちした時に、不得意なものについて自分に合う方法を考える一つのきっかけになったかもしれませんね。
便利な家電も増えていますし、忘れても大丈夫な環境にする、というのも一つの自立への道かもしれません。

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

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