子育て情報『「困り事さえなくなれば」療育に膨らむ過度な期待。成果を実感できず焦っていたあの頃』

2023年12月8日 06:15

「困り事さえなくなれば」療育に膨らむ過度な期待。成果を実感できず焦っていたあの頃

そしてそれと一緒に「困りごとがなくなったら『普通』に追いつけるのではないか」という私の焦りもゆっくりゆっくり溶けていきました。
1つ困りごとが解消されても、次々に新しい困りごとが出てくるので達観した部分もありますが、スモールステップで練習していけばスバルのペースで成長する事がわかり、それがスバルの『普通』なのだと考えるようになりました。

「困り事さえなくなれば」療育に膨らむ過度な期待。成果を実感できず焦っていたあの頃の画像

Upload By 星あかり


療育で過ごした日々は、小学生になった現在へと繋がっている

療育に通っていた3年間でほぼ毎回取り入れられていた事があります。
それは「先生に伝える」という事です。遊びの中で何かを選び「先生これをください」と言ったり、工作でわざと材料が足りないように用意してあり「先生これがありません」と言ったり。
「この子たちは困り事が無くなる事はありません。小学校で困った事や分からない事があった時にそのままにせず、伝える練習をしています。」と説明されました。


小学生になったスバルは、特別支援学級に通っています。
練習の成果が出ているのか堂々たる伝えっぷり。
発達性協調運動障害(発達性協調運動症)があり、とても不器用であらゆる教科で困り事に直面するのですが、
「交流級での図工で彫刻刀が不安なのでついてきてもらっていいですか?」と言って補助の先生に同行してもらったり、
「この道具は使えそうにないので、これを代わりに使っていいですか?」と自ら代替案を出したりしているそうです。

療育に通っていた当時、私はピンと来ていませんでしたが、時を超えて今、繋がりがりました。
あの時ふてくされていてごめんなさい。

執筆/星あかり

(監修:初川先生より)
療育に通い始めた頃のあかりさんの気持ち、逡巡する思いについてのシェアをありがとうございます。
療育に通うということは、トレーニングしたら伸びるのでは・追いつくのではという気持ちを持っておられたり、同世代の子らとの違いに焦り不安を感じてすがる思いで通われたりというのが最初は多くあるのかと想像します。“魔法のような”トレーニングが行われるのではと期待したくなりますね。
ただ、実際の療育は、簡単なことを構造化された環境の中で一つひとつ丁寧に行い、都度褒められ……といった形式のものが多いと思います。
焦る気持ち、はやる気持ちからするとじれったく感じるかもしれません。ただ、あかりさんが途中で気づかれたように、お子さんの現状に合ったレベルで、スモールステップで進むこと、そのことがまずは幼稚園などの大きめの集団の中ではなかなか提供できないことであったりします。

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