子育て情報『きょうだい児とは?進路、結婚、親なきあと、保護者の関わり方など【医師監修】』

2023年12月13日 14:15

きょうだい児とは?進路、結婚、親なきあと、保護者の関わり方など【医師監修】

そのような状況ではありますが、明確にきょうだい児を対象とした公的な支援はほとんどなく、既存の制度の活用や当事者会への相談など利用できる資源が限られています。

そういったことからも、学校などの教育現場、医療や福祉の現場、行政などが連携したきょうだい児への支援制度を設立することが課題と言えるでしょう。

https://doi.org/10.6033/tokkyou.45.13
参考:障害児・者のきょうだいが抱える諸問題と支援のあり方|柳澤 亜希子

https://doi.org/10.24469/jssw.62.4_44
参考:学校教育における慢性疾患や障害のある子どものきょうだい支援の課題|滝島真優


まとめ

きょうだい児とは障害のある子どもの兄弟姉妹について使用される言葉です。きょうだい児は家庭内で我慢を続けたり、将来への不安を抱えるなど、精神的な負荷も指摘されています。

そのため、ショートステイなどの制度を利用しきょうだい児とゆっくり向き合う時間をつくることや、親なきあとを見据えて福祉制度の理解を深め、話し合っておくことも大事になります。

また、家庭外でリフレッシュできる機会をつくることも大切です。きょうだい児の当事者会などもあるので、家庭から離れた場で相談したり、同じ立場の人ときょうだい児あるあるを語り合ったりといった活動をすることも心身の健康を保つ方法の一つです。

きょうだい児の支援に関してはまだ公的な制度が整っていないのが現状ですが、保護者としては家庭内外でできることをしていくといいでしょう。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

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