子育て情報『3歳の知的障害、健診で分かる?言葉の遅れなど具体的な特徴は?【医師監修】』

3歳の知的障害、健診で分かる?言葉の遅れなど具体的な特徴は?【医師監修】

基礎調査:調査の結果|厚生労働省

厚生労働省の基準では知的障害(知的発達症)の程度を知能指数(IQ)と生活能力(適応能力)の両方を評価したうえで判定します。上記表にあるように、知能指数(IQ)がⅠからⅣに、生活能力(適応能力)はaからdとどちらも4段階に分けられており、その兼ね合いによって程度が決まります。

知的能力はIQ(知能指数)によって次の4つに分類されます。
I :おおむね20以下
II : おおむね21~35
III :おおむね36~50
IV :おおむね51~70

適応能力は次のような判定表を用いて、a~dの4つに分類されます。
・食事:一人でできる/介助があればできる/できない
・用便(月経)の始末:一人でできる/介助があればできる/できない
・衣服の着脱:一人でできる/介助があればできる/できない
・簡単な買い物:一人でできる/介助があればできる/できない
・家族との会話:通じる/少し通じる/通じない

ここに挙げたのは基準の一例です。療育手帳を取得する場合は各自治体で別途基準を設けていることもあります。

また、医学的な診断基準である『DSM-5-TR(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版改訂版)』では軽度・中等度・重度・最重度と4つに区分されていますが、知能指数(IQ)での目安は明示されていません。知的機能と適応能力について、概念的領域(記憶や言語、論理的思考など)、社会的領域(対人コミュニケーションなど)、実用的領域(生活における能力など)の3つの領域の状態から重症度を特定します。


https://www.city.takarazuka.hyogo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/028/005/nichizyouseikatunouryoku.pdf
参考:日常生活能力判定表|宝塚市


知的障害(知的発達症)は遺伝する?

知的障害(知的発達症)の原因は遺伝要因や環境要因などさまざまな要因が絡んでいると考えられており、明確に特定できないこともあります。遺伝以外の要因としては、妊娠中の風疹などの感染症や低栄養、分娩時の低酸素症、出産後の感染症や低栄養、頭部への損傷などがあると言われています。

子どもに先天性の遺伝子疾患、染色体疾患などがあり、併存して知的障害(知的発達症)の症状が表れる場合もあります(上記のような疾患がある場合も、必ずしも知的障害(知的発達症)

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