子育て情報『発達障害のある子の大学受験。共通テストの合理的配慮申請に感じる高いハードル』

発達障害のある子の大学受験。共通テストの合理的配慮申請に感じる高いハードル


共通テストでは、合理的配慮を「制度上」申請できるが…

こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。
今回のコラムでは、発達障害のある子が大学入学共通テストで合理的配慮を受けるために必要な申請について、受験生の現実と「なんとかしてあげてほしい」という私の意見を 述べたいと思います。なお、私は昨年度、ASD(自閉スペクトラム症)の診断と、LD、ADHDの傾向がある長男の大学受験を見守りましたが、長男は配慮申請や共通テスト受験をしていないため、一般公開されている情報から私が読み取れたことをまとめています。

今年も大学入試センターから、令和7年度大学入学共通テストの「障害等のある方への配慮案内」が公開されました。

https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r7/r7_hairyo.html
独立行政法人 大学入試センター|令和7年度 受験上の配慮案内

大学入学共通テスト(以降、共通テスト)では、発達障害を含む障害等のために受験に際して配慮を希望する志願者に対して、個々の症状や状態等に応じた受験上の配慮を行っており、例えば、LD(SLD/局所性学習症)があり、読み書きに困難さがある場合には、代読・代筆や、拡大文字の問題冊子配布、試験時間の延長などの配慮を受けることが制度上可能です。

ですが、現時点では、発達障害のある子が配慮を受けて共通テストに挑戦するのは、私にはあまり現実的な選択肢だとは思えません。なぜなら、配慮を受けるために必要な申請書類を、発達障害のある子が揃え、必要な手続きを行うことのハードルが非常に高くて、非現実的だと感じるからです。



発達障害区分での配慮決定者数は約500名

まず、配慮申請に必要な手続きについて、大まかに解説します(詳細は大学入試センターの公式の配慮案内をご確認ください)。
共通テストで、発達障害のある子が配慮申請をする場合、以下の3つの書類が必要です。

・受験上の配慮申請書
・診断書(発達障害関係)
・状況報告書(発達障害関係)

これを、現役生の場合、高1・高2の頃から学校や医療機関等と連携して下準備し、高3の申請時期(8月または9月)までに揃え、その「結果の通知書」で配慮の可否や受けられる配慮内容を確認。

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