起立性調節障害の処方薬は?漢方は効果がある?副作用なども/医師監修
起立性調節障害とは?原因は?どんな症状があると診断される?
起立性調節障害とは自律神経の不調により、朝の起床困難、倦怠感、動悸、頭痛、立ちくらみ、失神などの症状が表れる疾患です。英語では、「Orthostatic Dysregulation」と表記し、略して「OD」とも呼ばれます。
起立性調節障害は10歳~16歳の思春期に発症することが多く、軽症例を含めると発症率は小学生では約5%、中学生では約10%とも言われています。また、不登校の子どもの3~4割は起立性調節障害が背景にあるともされています。
起立性調節障害は循環調節機能の異常により、自律神経がうまく働かなくなることで引き起こされると言われています。自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、その働きのバランスが崩れることで起床困難や倦怠感などさまざまな不調が出てきます。
起立性調節障害の要因はほかにもあり、学校や家庭でのストレスといった心理的要因や水分不足なども関係していると考えられています。
起立性調節障害の症状は身体面、精神面にさまざまな形で表れます。
以下の症状のうち3つ以上当てはまる、または2つ以上でも症状が強ければ起立性調節障害の可能性があるとされています。
・朝の起床困難
・午前に調子が悪く、午後に回復する
・頭痛
・腹痛
・動悸
・気分の不良
・顔色の悪さ
・立ちくらみ
・失神
・食欲不振
・車酔いなど
ほかにも、集中力・思考力の低下やそれに伴う学業不振、日常の活動量の低下、生活リズムの昼夜逆転などがあります。
当てはまる症状が多く起立性調節障害かもしれないと思ったときの受診先は、子どもの場合は小児科がいいでしょう。ほかには、循環器内科、脳神経内科など診察している場合もあります。 また、起立性調節障害に対応していることが病院のWebサイトなどに書いてある場合もありますので、近くにないか探してみるといいでしょう。
https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/604493_5061359_misc.pdf
参考:起立性調節障害対応ガイドライン|岡山県
起立性調節障害は治る?治療法や薬について
起立性調節障害の検査には起立負荷試験が行われます。この検査は、体を横に臥床している状態から、立ち上がった状態になった時に、血圧や心拍数がどのように変化するかを測定します。