「お家でどう叱ってますか」幼稚園面談でドキリ!謝れない自閉症息子、どうしたら伝わる?【専門家アドバイスも】
強がりで言っている場合もありますが、本当に「相手の立場に立って考える」のが苦手であったり、本当に「自分にとっては平気」な場合もあったりします。そういうときには、周囲の大人はそれを叱ったり注意したりするのではなく、「相手の子は○○されて嫌な気持ちになったんだよ」「○○されると悲しい気持ちになるんだよ」と教えてあげるといいでしょう。そして、相手が嫌な気持ちになったというときは、「ごめんなさい」と言うんだよということも教えてあげるといいと思います。
そうしたことが誰に教わるでもなく、自然と状況を見ながら学び取り身につけていく子もいますが、そうでない場合には一つひとつ教えてあげましょう。そしてそのように行動できたときには、「うまくできたね」「いいね!」と承認します。状況の認識の仕方、状況に応じた言動など、子どもがまだ「知らない」(未学習)ゆえにつまずいている場合には、叱る・怒る必要はなく、教えてあげることが最初の一歩になります。まずはお子さんがどの段階まで至っているのか(状況の認識ができているか、相手の気持ちを想定できているか、注意されたときに自分がどんな言動を取ったらいいか知っているか、謝り方を知っているか、謝ることができるかなど)の確認からぜひ、と思います。
https://h-navi.jp/column/article/35030200
前の記事はこちら
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。
現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)