「モンテッソーリ」とは? 子どもの才能を伸ばす教育メソッドを徹底解説
(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|子どもたちが自ら育つ力を応援する「モンテッソーリ教育」のメソッド【愛珠幼稚園園長 天野珠子先生】)
整えられた環境(prepared environment)
上述したとおり、モンテッソーリ教育では子どもの自主性が重視されています。そして、教育者の役割は子どもに知識を詰め込んだり命令に従わせたりすることではなく、「整えられた環境(prepared environment)」を用意して、子どもが自主性を養えるようにしてあげることだと考えられているのです。
教師は「積極的(active)」であるよりも「消極的(passive)」でなければならない、とモンテッソーリは述べました。子どもたちを積極的にリードすることではなく、子どもが自主性を発揮できる環境(教室)を整えてあげることが教師の仕事なのです。北米モンテッソーリセンターによると、「整えられた環境」には6つの原則があるそう。「知的な環境」を作り出すには、自由で美しい空間が必要なようですね。
1.自由:子どもが好奇心をもって自由に移動でき、そこでどんな活動をするか選べる。
2.構造と秩序:宇宙における「構造と秩序」が反映されるようにする。
3.美しさ:見た目に美しく、リラックスできる場所にする。
4.自然さと迫真性:プラスチックよりも、木やガラスの素材を用いる。
5.社会的環境:子ども同士が交流できるようにする。
6.知的環境:上記5つの条件を満たさなければ、せっかくの知的環境が目的を果たせない。
モンテッソーリ教育の活動
上記のような特徴を持つモンテッソーリ教育ですが、具体的にどんなことを行っているのでしょう?高橋氏によると、モンテッソーリ教育における活動は「教具の練習」「日常生活の練習」「社会性の獲得」に大別できるそうです。順に見ていきましょう。
教具の練習
モンテッソーリといえば教具、というほど有名です。教具(material)とは、モンテッソーリ教育において使われる、何度も使うことによって子どもの感性の発達を目指す専用の道具。
多くは木製で、一見おもちゃのように見えます。
ひとつひとつの教具には目的が設定されています。ジャンルは「日常生活の練習」(後述)のほか、「感覚教育」「言語教育」「算数教育」「文化教育」の5種類です。
特に有名な教具が、大きさの異なるピンク色の木製ブロックが10個セットになった「ピンクタワー」。