「モンテッソーリ」とは? 子どもの才能を伸ばす教育メソッドを徹底解説
に来園した子どもたちが毎朝することは「日常生活の練習」でした。まず先生は、子どもたちの爪や歯がきれいかどうかチェックします。そして服のボタンが取れていたり靴が汚れていたりすれば、子どもの注意をそちらに向けさせます。このようにして、自分の姿を観察することに慣れさせ、人からどう見えるのか興味を持たせるのだそうです。そして手や耳の正しい洗い方を教え、子どもが体を清潔に保てるようにするのです。
そのあと、子どもたちはエプロンをつけて教室の掃除を行います。まず、教具が正しく置かれて綺麗な状態かどうか確認。雑巾やホウキの使い方を教わって、みんなで掃除します。
身なりをきちんと整えたり、掃除を自分ですることは、日本の小学校でも教えられていますが、モンテッソーリ教育においてはそれを小さい頃から教えているのですね。
社会性の獲得
モンテッソーリにおいて、子どもに社会生活(social life)への準備をさせてあげることは非常に重要だとされています。社会とは、年齢や立場の違うさまざまな人が暮らしている空間。そして「社会性」を獲得するため、モンテッソーリ教育では異なる年齢の子どもたちが同じクラスで学びます。年齢によってクラスを分けることは不自然であり、社会性の発達に悪影響だと考えられたからです。年齢の異なる子どもたちが同じクラスで学ぶと、年上は年下の面倒を見て、年下は年上を見習うという教育効果があります。前述の高橋氏は、モンテッソーリ教育における「社会性の獲得」について以下のようにまとめました。
すなわち、子どもたちは社会生活と同様に異年齢の仲間の中で、個別の活動をしながらも、互いを尊重し、調和し、助け合いながら活動し、問題が起きたときには子ども同士で解決することで、真の意味での社会性を身につけるとされたのである
(太字による強調は編集部が施した)
(引用元:J-STAGE|子どものための物理的環境とは何か――モンテッソーリ教育の場合――)
モンテッソーリを家庭で取り入れるには
ここまで読んだら、ご自身のお子さんをモンテッソーリの保育園や幼稚園に通わせたくなったかもしれませんね。
けれど、もう別の施設に通っていたり、近くに施設がなかったりする場合も。そんなときは、モンテッソーリ教育のエッセンスを家庭に取り入れてみてはいかがでしょうか?手軽な方法をお教えします。
まずは、ハーバード大学教育学部長で、モンテッソーリの著書に「前書き」