子育て情報『“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由』

“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由

それは、親による「フィードバック」です。

学校で先生に褒められた話をしたら、お父さんがよろこんでくれた。一生懸命にスポーツの練習をしていたら、見学に来ていたお母さんが微笑みながら見ていてくれた。自分の言葉や行動に、いちばん近くで見てくれている親がなにかを返してくれるから、子どもはさらに動こうとする。もちろん、「もっと頑張ろう!」と思う。それが子どもの原動力になるのです。

家庭「教育」というと、どうしても学校教育のような勉強を家でもさせることのように思ってしまう親御さんもいますよね。でも、家庭教育とはそういうものではない。
子どものなかに「勉強が楽しい」「できるようになったらうれしい」というマインドを育ててあげることがなによりも重要なのです。

“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由


勉強部屋にこだわらずに集中できる空間を選ぶ

そういうマインドを育てることは大切ですが、一方で、「家庭」という場が勉強に適した環境であることも確かです。「リビング学習」という言葉を知っている人なら、「東大生の多くがリビングで勉強していた」という話も耳にしたことがあるでしょう。

ただ、「東大生にはリビング学習経験者が多かったから、リビング学習をすればかしこくなる」と勘違いしている人も多いようです。しかし、残念ながらリビングで勉強をするだけで東大に行けるほど学力が上がるわけではありません。

東大に受かるような勉強ができる子どもは、「自分がいつどんなやり方で勉強をすれば効率的か、楽なのか」を感覚としてつかんでいます。たとえば、「数学をやるときには時計の音すら聞こえない静かなところでやりたい」とか、「生物の勉強は眠くなるから喫茶店のほうがいい」といった具合に自己分析ができている場合が多いようです。ノートなど筆記用具の使い方から勉強のメニューのつくり方、タイムテーブル、そして場所の選び方まで、自分なりのスタイルをきっちりつかんでいるのです。


上記のように自己分析できる子たちですから、勉強をするからといって勉強部屋だけにこもるような方法を彼らは選びません。たとえば、「リラックスして柔軟にものを考えたいときは、家族の会話や生活音がちょっと聞こえるシチュエーションでやりたい」というふうに考えることもあるのです。勉強部屋だけにこだわらず、さまざまな勉強をするにあたってそれぞれベストの空間をチョイスした結果、気がついたらリビングの滞在時間が長くなっていた――それだけのことなのです。

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