子育て情報『“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由』

“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由

“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由


ただ、頭がいい子どもはリビング学習の比率が比較的高くなることは、じつは理にかなっています。なぜなら、どういうときに人間が集中しやすいかというと、「リラックスできる空間にいて、かつ適度な緊張感と安心感がある」ときだからです。それは、まさにリビングです。一方、自分ひとりの空間である勉強部屋は、あくまでも自分だけの世界ですから緊張感はなく、集中力も下がりやすい場所だと考えることができる。

もちろん、これは大学受験を控えた受験生に限ったことではありません。むしろ自分で環境をつくったり選んだりすることが難しい小さな子どもがいる親御さんこそ、きちんと知っておくべきことではないでしょうか。勉強だからと勉強部屋に缶詰めにしても、勉強の内容によっては逆に子どもがまったく集中できないこともあるのです。

「子どもがいまやろうとしている内容を、もっとも心地良く集中してやれる場所はどこか」と子どもと一緒に考え、ベストな環境を選んであげてください。
親は、世界中の誰よりも子どものそばにいて、好き嫌いをいちばんわかってあげられる存在なのですから。

“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由


『親も子もハッピーになる最強の子育て』
小川大介 著/ウェッジ(2018)
“リビング学習でかしこくなる” は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由


■ 中学受験のプロ・小川大介さん インタビュー一覧
第1回:“国語嫌い”になりやすい子どものタイプと、親がやりがちな間違った教育法
第2回:“リビング学習でかしこくなる”は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由
第3回:子どもは勝手にかしこく育つ。“自ら学ぶ力”を伸ばす辞書・地図・図鑑の活用法(※近日公開)
第4回:“後伸び”する子としない子の違い。成長後に学力が急伸する幼少期の過ごし方(※近日公開)

【プロフィール】
小川大介(おがわ・だいすけ)
1973年生まれ、大阪府出身。ウェブサイト「中学受験情報局『かしこい塾の使い方』」主任相談員。プロ家庭教師集団「名門指導会」副代表。京都大学法学部卒業。関西最大手の進学塾の看板講師として活躍後、個別指導教室「SS-1」を創設。
教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間での成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。家庭をひとつのチームと見立てておこなう独自のカウンセリングは実施数5000回を超え、高い精度でクライアントを成功へ導いている。受験学習はもとより、幼年期からの子どもの能力の伸ばし方、親子関係の築き方といった子ども教育分野でも定評がある。

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