脳の「ゴールデンタイム」を利用しないなんてもったいない! 子ども “朝学” のコツ
小学校では、そのうちの約半数が朝学習を週に5日行なっていて、「読書」「漢字」「計算」のほか、最近はゲームやチャンツなど音声中心の外国語活動を取り入れているところもあるようです。
また、朝学習で得られる効果や成果については、次のように報告されています。
目的・効果・成果
(小学校)
○ 目的として考えるものについては、9割程度の学校が「繰り返し学習による基礎的な知識・技能の定着を挙げており、6割程度の学校が、「朝学習を通じた児童の一日の生活リズムの定着」を挙げている。
○ 「短時間学習により、指導の成果や児童の変容がみられたか」という質問に対し、「とてもみられた」または、「みられた」と回答した学校は9割を超える。
○ 具体的な成果や変容については、9割程度の学校が「基礎的な知識・技能が身についた」を挙げており、6割程度の学校が「児童の一日の生活リズムが整うようになった」と回答している。
(引用元:文部科学省|公立小学校・中学校における短時間学習の実施状況(平成26年度実績))
朝の10~15分というわずかな時間でも、繰り返しの学習で知識やスキルの定着のほか子どもたちの生活リズムが整っていることが実感されているようです。
年齢別にみた「最適な朝学習」の内容と時間
脳は朝から午前中にかけて、前日の情報が整理されてクリアになっている状態なので、考える力が求められることや集中力が必要なことに適しています。
ただし、目が覚めてすぐの時間帯は、脳もまだしっかり起きていません。
あれこれ複雑に考えなければならない勉強ではなく、音読や計算問題などで脳のウォーミングアップをするのがいいようです。お子さんの年齢に合わせて次のような学習を取り入れてみてはいかがでしょうか。
<小学校入学前>
入学前に覚えられるようにと、ひらがなや数字の練習をさせたくなりますが、まずは「朝起きたら声を出す、手を動かす」ことから始めましょう。お子さんが好きな絵本があれば親子で音読をするのもいいですし、塗り絵や迷路、仲間見つけなどで楽しく学べる幼児向けのステップアップドリルもおすすめです。毎日少しずつドリルを進めていくと、達成感が得られ、明日も頑張ろうというやる気も起こります。ときには、カルタやパズルで学びにつながる遊びを取り入れてもいいですね。<小学低学年(1~2年生)>
音読は、読解力を身につけるためのトレーニングとして効果的ですし、朝一番に声を出すことで脳と体が目覚めます。