おいしい国際理解:子どもと作る3か国簡単レシピと食文化ガイド
を大切にする習慣が、世代を超えて受け継がれています。フランス政府も、学校での食育や伝統料理の記録など、フランスの「食文化」を守るため、さまざまな取り組みを行なっているようです。この登録をきっかけに、世界各国の食文化が「無形文化遺産」として登録され始めました。2013年には日本の「和食」も選ばれています。
【イタリアの食文化】
イタリアは自然豊かな国で、地域ごとに違う料理がたくさんあります。イタリア人に「おいしい料理」を聞くと、多くの人が「マンマの料理」と答えるそう。日本では「おふくろの味」ですね。その土地の新鮮な食材を使って、愛情たっぷりにつくられた「マンマの料理」が受け継がれて、郷土料理の基本となり、その集合体がイタリア料理となったのです。
オリーブオイルやワイン、300種類以上もあるパスタなどが有名なイタリア料理は、フランス料理がルーツという説も。現在ユネスコの「無形文化遺産」に登録申請中のイタリア料理は、「世界の大切な文化」として認められようとしています。
【スウェーデンの食文化】
北極圏から温暖な平野まで広がるスウェーデンの食文化は、自然の恵みを存分に活かしています。夏から秋には「きのこ狩り」や「ベリー摘み」を楽しみ、家庭菜園で野菜を育てる人も少なくありません。また、厳しい冬を乗り越えるための保存食技術も発達し、「酢漬けニシン」や「グラヴラックス(塩漬けサーモン)」が有名。コーヒー文化も盛んで、「フィーカ」というコーヒーブレイクの習慣があります。さらに、近代的でありながら食の伝統を大切にした「シナモンパンの日」や「ザリガニパーティー」などユニークなイベントも存在します。
【メキシコの食文化】
「メキシコの伝統料理」は、古代文明と欧州の影響が融合した豊かな歴史をもち、2010年にユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。メキシコ料理の基本は「とうもろこし」「チレ(とうがらし)」「フリホール(いんげん豆)」です。とうもろこしからつくる「トルティージャ」は主食で、これを使った「タコス」は国民食です。「チレ」は単なる辛味だけでなく、深い味わいを作る重要な調味料。「フリホール」は主要なたんぱく源として日常的に食されています。
【インドの食文化】
インドの食文化は、その広大な国土と多様性を反映しています。宗教の影響でベジタリアンが多く、豆や乳製品が重要なたんぱく源です。