あの子はなぜクラスで愛される? 専門家が教える、親の “ある習慣”
子どもの笑顔を思い浮かべながら「充実した毎日を過ごしてほしいな」と願う気持ち。理想は、人間関係の悩みを極力抱えることなく、周りのお友だちから好かれる人間になってほしい――。
親ならば誰もが願うことでしょう。わが子が友だちに囲まれて楽しそうに過ごす姿を想像しただけで、心が温かくなるはずです。また、親御さん自身も、友人が多いことで人生がより豊かになったと感じているかもしれません。
今回は、そんな親御さんの気持ちに寄り添いながら、お子さんが自然と周りから好かれる存在になるように、私たちができることを一緒に見つけていきたいと思います。決して焦る必要はありません。ゆっくりと、でも確かな歩みを進めていきましょう。
「なぜか人に好かれる子」の特徴
「クラスの人気者」と聞いて、どのようなタイプの子をイメージしますか?みんなをまとめてくれるリーダータイプやスポーツ万能タイプ、いつもみんなを笑わせてくれるお調子者タイプなどに代表される、いわゆる “目立つタイプ” を思い起こす人が多いのではないでしょうか。
実際に、学研教育総合研究所の「小学生の日常生活・学習に関する調査(2021年)」によると、小学生が考える「人気者の条件」第1位は、低学年から高学年まで一貫して「面白いこと」、次いで「運動神経が良いこと」という結果が出ています。*1
ですが、目立つ活躍や個性がなくても、なぜかクラスの大半の子どもたちから好かれている子もいます。そういった子は、誰に対しても態度を変えることなく、友人同士のトラブルが極端に少ないという特徴がありますが、その根底にはどのような性質が備わっているのでしょうか。専門家の意見をもとに、具体的に見ていきましょう。
特徴1:素直である
獨協医科大学名誉教授などを務め、のべ4,000人もの学生たちを指導してきた永井伸一氏は、著書『「なぜか好かれる人」に育つお母さんの習慣』(青春出版社)で、クラスで誰からも好かれる子の特徴をいくつか提示しています。
そのなかでも、「優しい」「一緒にいて楽しい」「前向き」など人に好かれる特徴の根底にある「素直さ」に注目すると、なぜ人に好かれるのかが見えてきます。「物事をあるがままに素直に受け入れ、人のアドバイスを聞き入れられる耳を持つ子どもは、人に好かれる力につながる性質を獲得していける素地がある」とのことからも、素直さゆえに優れた対応力を発揮できる柔軟性こそが、人に好かれるために必要な要素であると言えるでしょう。