子育て情報『何歳から出て行くべき? 子どもが実家暮らしを続けてはいけないワケ』

何歳から出て行くべき? 子どもが実家暮らしを続けてはいけないワケ

まで実家暮らしOKという結果が出ていて、総じて中年以降も実家に留まって暮らすことに寛容です。●「何歳までというより親子共依存克服のために独立は必須」と言う精神科医

次に参考にしたいと思うのは、個人的には筆者の友人でもある精神科医のT先生の見解です。

T先生はご自身のクリニックでの臨床経験から、「親との関係が悪い」「親の存在がストレスになっている」といった主訴で来院する患者さんの多くが“実家を出て行かない子どもたち”であるとの視点に基づいて、次のように述べています。

『何歳までにということは言えませんが、親子が共依存の関係に陥ってお互いが精神的に苦しめあう状態から脱するためには、成人して一定の年齢に達した子どもが実家を出て独立することは必須 であるかと思います』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医)

先生によると、親子というものは子どもの成長に伴って次第にその関係性が変化して行くのが自然なことであり、子どもが自分も伴侶や子どもを得ていろいろな経験をすることによって初めて親と対等な関係の協力者になりうるとのこと。

経済事情から現実的に実家を出るのが無理という場合でも、少なくとも“寝泊りする場所”以外の機能を実家に求めないくらいの気持ちは必要だとおっしゃっています。

●経済的に不可能でさえないのなら20代〜40代のどこかで自分の世帯を持ってみる

何歳までということはないにせよ、T先生は『経済的に不可能でさえないのなら20代から40代のどこかで自分の世帯を持ってみることは、その後の親子関係・家族関係を再構築するうえでとても有益 』(50代女性/前出・精神科医)と言います。

それでは、おしまいに筆者自身の経験から少しだけお話しさせていただきたいと思います。

筆者は東京の中野というところで小さな町工場を経営する両親の第二子として「戦後」と言われる時代の最後のころに生まれました。


両親の工場はその後の技術革新についていくだけの力がなかったため、筆者が成長して行く過程というのはちょうど親の仕事と収入が徐々に徐々に減って行く過程と合致しておりました。

それでもサラリーマンの家庭と違いキャッシュ・フローから何とか子どもの学費を調達することができた両親のおかげで筆者は私立の大学を卒業することができ、自分自身の問題意識から中小企業の経営を金融面から支援する政策銀行に就職し、神戸支店への赴任が決まった22歳の春に中野の実家を出て行きました。

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