ホントに役立つ? “痴漢冤罪保険”の実態と疑いをかけられたときの対策
こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。
ママのみなさんとしてはあまり考えたくもないことだとは思いますが、ある日突然パパが“痴漢冤罪事件”の被疑者にされてしまったとしたら、どうなさいますか?
テレビ番組でコメントしている弁護士の中にでさえ「本音を言えば、そういった修羅場に遭遇してしまったら走って逃げるのがベストかもしれない」などと発言する人がいるほど、この問題に冷静沈着に対処することは難しいと思われ、不幸にしてそういった事態に遭遇してしまうことを恐れる普通のサラリーマンパパにとっては、大問題といえます。
そこで今回は、最近話題の“痴漢冤罪保険”はたとえ気がすすまなくてもパパに入らせておいた方がいいのかということについて、パパ・ママのみなさんと一緒に考えてみたいと思います。
●弁護士に聞いた「本当にやっていないのなら、こうするべき」
保険の話に入る前に、筆者の中学時代からの友人でもある弁護士のK氏(本人の希望により匿名とさせていただきます)に、「本当に痴漢行為をやっていないのなら、このようにするべきである」という最も重要な点を確認しておきましょう。
『痴漢行為をはたらいていないのに不幸にして痴漢と間違われたり、あるいはまた金銭目的等でありもしない痴漢という犯罪をねつ造されたりした場合には、とにかく「わたしは痴漢をやっていない」と声に出して言い続けることです。
とくに大事なことは駅員に対して「やっていない」とはっきり伝えることで、後々裁判となったときに「当初からやっていないと主張していた」旨を証言してもらうことができます。次に大事なことは家族に連絡することです。
ひとたび駅事務室に連れていかれたらほどなく警察署へ連行されますので、家族には携帯電話で連絡して直接警察署に急行してもらいましょう。
その際大切なのは、忘れずに印鑑を持ってきてもらうことです。警察署にある“身柄引受書”に家族が署名・捺印して捜査協力を誓約すれば、逃亡のおそれは少ないとして釈放され、在宅での捜査となる可能性があるからです』(50代男性/神奈川県在住/弁護士)
このようにK氏によれば、痴漢行為をやっていないのに疑いをかけられてしまったときにするべきことはまず「やっていない」と言い続けること 、次に「家族を呼ぶ」こと 、だそうです。弁護士によるこの見解は、痴漢冤罪保険加入の意義をこのあと考えるうえで非常に重要な意味を持ってまいりますので、よく記憶しておきましょう。