ウチの子も内村航平に! オリンピック選手の親たちが実践した教育法2例
登坂絵莉さんの場合~一貫して献身的な愛~
リオ五輪48kg級では、決勝での大逆転で魅せてくれた登坂絵莉さん。
「吉田2世」と囁かれるほどの実力者ですが、元レスリング選手のお父様に勧められたことがきっかけで、小3でレスリングを始めたそうです。
ご両親もそれほどスパルタではなく、最初はとても楽しんで教室に通っていたそうですが、全国大会の初戦で敗退したことがきっかけで、ご本人の闘志に火が付きます。
そこからレスリングへの取り組み方が激変し、瞬く間に成長。全国中学生選手権で優勝し、その後はレスリングの名門『至学館大学』へ。
大先輩・吉田沙保里選手や栄コーチとの出会いがあり、快進撃をとげていくわけですが、その過程でのご両親のサポートぶりは「無私」のひと言に尽きるものです。
「娘に良い練習相手がいる」と聞けば、娘と車中泊しながら県外の遠征に付き添ったお父さん。娘の試合を必ず撮影し、自宅での反省会の材料としたお母さん。
家族一丸となり、黙々と娘の夢に付き合う日々。
しかし、高校時代にレスリングを続けるか否かを迷っていた登坂さんに対し、お父さんは引きとめるどころか、こんなメールを送ったそうです。
『好きなようにしなさい。お父さんは絵莉の一番を願っている』。
ご自分の意志でレスリングを続け、メダリストに上り詰めた登坂さんは、ご両親とのこれまでの日々を『私たち親子は、本気で一つのものを目指してきた』と振り返っています。
ご本人にここまで言わせる背景には、「結果は求めず、ただ与えるだけ 」といってもいいご両親の姿勢があったのではないでしょうか。
●ケース(2)内村航平さんの場合~反面教師? 溺愛転じて自立へのカタルシス~
3大会連覇という偉業を成し遂げた金メダリスト・内村航平さんのケースです。
テレビ番組『しくじり先生』にも登場され、熱烈なサポートママだったこともすっかり有名になったのが、母・周子さん。
自らも元々体操選手であり、旦那さまと体操クラブを経営しながら内村さんを育て上げたそうです。
周子さんの反面教師的な側面と言えば、英才教育を行いながらもとことん息子に執着し、べったりであったこと。そんな母に嫌気がさした内村さんは、高校入学と同時に親元を離れ、「甘えを排して強くなりたいから」という理由で上京します。
そんな内村さんに大反対し、離れていった息子に手作りの料理を冷凍して送ったり、結婚に大反対して反感を買ったり。